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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


9.7.1 IM構成管理の管理情報をエクスポートする

IM構成管理の管理情報を出力(エクスポート)してから入力(インポート)することで,あるホストから別のホストへコピーできます。また,エクスポートされたシステムの構成情報を編集することで,簡単に変更できます。ここでは,jcfexportコマンドによってエクスポートされる管理情報について説明します。jcfexportコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcfexport」(1. コマンド)を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) ホスト情報

IM構成管理の管理対象ホストに関する情報がホスト入力情報ファイルとホスト収集情報ファイルにエクスポートされます。

ホスト入力情報ファイルについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ホスト入力情報ファイル(host_input_data.csv)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

ホスト収集情報ファイルについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ホスト収集情報ファイル(host_collect_data.csv)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

(2) システムの階層構成情報

システムの階層構成の情報がファイルにエクスポートされます。エクスポートされたファイルを編集してインポートできます。

出力される情報は,次に示すシステムの監視方法によって異なります。

(a) エージェント監視の構成情報

エクスポートされるファイル名は,system_tree_information.txtです。

このファイルに出力されるエージェント監視の構成情報を次の表に示します。

表9‒3 エクスポートされるエージェント監視の構成情報

出力項目

出力値

[管理ホスト]

  • JP1/Baseのホストを管理する統合マネージャー,拠点マネージャー,または中継マネージャーのどれかを表す。

  • 最初に定義された管理ホストが統合マネージャーで,以降に定義された管理ホストが拠点マネージャーまたは中継マネージャーである。

  • 次に[ ]で括られたホストが出てくるまでを管理対象ホストとする。

  • システムの階層構成を分割定義した場合,ホスト名の前にアスタリスクを付与する。

管理対象ホスト

  • 管理ホストに管理されるJP1/Baseのホスト。

  • 拠点マネージャーまたは中継マネージャーは,統合マネージャーの管理対象ホストとして定義されている。

  • システムの階層構成を分割定義した場合,ホスト名の前にアスタリスクを付与する。

(b) リモート監視の構成情報

リモート監視の構成情報がファイルにエクスポートされます。エクスポートされるファイル名は,system_remote_tree_information.txtです。

このファイルに出力されるリモート監視の構成情報を次の表に示します。

表9‒4 エクスポートされるリモート監視の構成情報

出力項目

出力値

[管理ホスト]

  • リモート監視構成を管理する統合マネージャーまたは拠点マネージャーのどちらかを表す。

  • 拠点マネージャー場合は,管理ホスト名の前にアスタリスクを付与する。

管理対象ホスト

IM構成管理のリモートで管理するホスト。

(3) プロファイル情報

ホストで動作するプロファイル情報がエクスポートされます。エクスポートの対象となるファイルは,次に示すシステムの監視方法によって異なります。

(a) エージェント監視のプロファイル情報

ホストで動作するJP1/Baseプロファイル情報がファイルにエクスポートされます。ファイルは「definition_files」ディレクトリ以下の1階層目のディレクトリ名の「ホスト名」,2階層目のディレクトリ名の「JP1Base」以下にエクスポートされます。また,ログファイルトラップの動作定義ファイルは3階層目のディレクトリ名の「cf_log_file_trap」以下にエクスポートされます。エクスポートの対象となるプロファイル情報を次に示します。

表9‒5 エクスポートされるエージェント監視のプロファイル情報とエクスポートファイル名

プロファイル情報

エクスポートファイル名

イベントの転送設定ファイル

forward

ログファイルトラップ動作定義ファイル

ファイル名は任意

ログファイルトラップ起動定義ファイル

jevlog_start.conf

イベントログトラップ動作定義ファイル

ntevent.conf

ローカルアクション実行定義ファイル

jbslcact.conf

注 プロファイル設定ファイルを収集していないホストの場合,エクスポートするデータはありません(ディレクトリも作成されません)。

(b) リモート監視のプロファイル情報

JP1/IM - Managerプロファイル情報がファイルにエクスポートされます。リモート監視のプロファイル情報は編集できません。

ファイルは「definition_files」ディレクトリ以下の1階層目のディレクトリ名の「ホスト名」,2階層目のディレクトリ名の「al」以下にエクスポートされます。また,ログファイルトラップの動作定義ファイルは3階層目のディレクトリ名の「cf_log_file_trap」以下に,イベントログトラップの動作定義ファイルは3階層目のディレクトリ名の「cf_event_log_trap」以下にエクスポートされます。エクスポートの対象となるプロファイル情報を次に示します。

表9‒6 エクスポートされるリモート監視のプロファイル情報とエクスポートファイル名

プロファイル情報

エクスポートファイル名

リモート監視ログファイルトラップ動作定義ファイル

ファイル名は任意

リモート監視起動定義ファイル

jevlog_start.conf

リモート監視イベントログトラップ動作定義ファイル

ntevent.conf

(4) リモート認証情報

リモート監視をしている場合に,リモート認証情報がエクスポートされます。エクスポートされるファイル名は,wmi.inissh.iniです。

(5) 業務グループ情報

業務グループを使用している場合に,業務グループの情報がファイルにエクスポートされます。エクスポートされるファイル名は,monitoring_system_data.csvです。monitoring_system_data.csvに出力される業務グループ情報を次の表に示します。

表9‒7 エクスポートされる業務グループ情報

出力項目

出力値

1行目(ヘッダー情報)

製品名

JP1/IM-CF

ファイルフォーマットバージョン

ファイルフォーマットのバージョン

例えば,JP1/IM - Managerのバージョンが09-50の場合は,「095000」と出力されます。

文字コード

文字コード

マネージャーの環境変数LANGの設定に依存します。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ホスト入力情報ファイル(host_input_data.csv)」(2. 定義ファイル)の「表2-79 ファイルの文字コード」を参照してください。

2行目(ヘッダー情報)

業務グループ名

Monitoring_system_name

割り当てJP1資源グループ名

JP1_resource_group_name

コメント

Comment

ホスト名

Host_name_list

3行目以降

業務グループ名

業務グループの名称

割り当てJP1資源グループ名

業務グループに割り当てたJP1資源グループの名称

コメント

コメント

ホスト名

業務グループに登録されたホストのホスト名(複数ある場合はコンマ(,)で区切り,全体をダブルクォーテーション(")で囲む)

注 業務グループ情報は,業務グループ名で昇順にソートして出力されます。

業務グループ情報の出力例を次に示します。

JP1/IM-CF;095000;UTF-8,,,

Monitoring_system_name,JP1_resource_group_name,Comment,Host_name_list

System1,,This is the empty system,

System2,Resource_A,This is System2,"host21,host22,host23,host24"

System3,Resource_A,This is System3,"host31,host32"

(6) 監視グループ情報

業務グループを使用している場合に,IM構成管理の監視グループ情報がファイルにエクスポートされます。エクスポートされるファイル名は,monitoring_group_data.csvです。monitoring_group_data.csvに出力される監視グループ情報を次の表に示します。

表9‒8 エクスポートされる監視グループ情報

出力項目

出力値

1行目(ヘッダー情報)

製品名

JP1/IM-CF

ファイルフォーマットバージョン

ファイルフォーマットのバージョン

例えば,JP1/IM - Managerのバージョンが10-50の場合は,「101000」と出力されます。

文字コード

文字コード

マネージャーの環境変数LANGの設定に依存します。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ホスト入力情報ファイル(host_input_data.csv)」(2. 定義ファイル)の「表2-79 ファイルの文字コード」を参照してください。

2行目(ヘッダー情報)

監視グループパス

Monitoring_group_path

コメント

Comment

ホスト名

Host_name_list

3行目以降

監視グループパス

監視グループのパス

コメント

コメント

ホスト名

監視グループに登録されたホストのホスト名(複数ある場合はコンマ(,)で区切り,全体をダブルクォーテーション(")で囲む)

注 監視グループ情報は,監視グループパスで昇順にソートして出力されます。

監視グループ情報の出力例を次に示します。

JP1/IM-CF;101000;UTF-8,,

Monitoring_group_path,Comment,Host_name_list

/System1/Group1,This is the empty group,

/System1/Group2,This is Group2,host2

/System2/Group1,This is Group1,"host11,host12,host13,host14"