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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


6.1.1 イベント一覧の表示項目

イベント一覧には,JP1イベントの属性,および対処状況が表示されます。イベントの属性として,基本属性,共通の拡張属性,および固有の拡張属性を表示できます。

イベント一覧に表示される項目の列幅は,マウスでドラッグすると任意の幅に変更できます。一つのページ(例:[イベント監視]ページ)で列幅を変更すると,ほかの二つのページ(例:[重要イベント]ページおよび[イベント検索]ページ)の列幅も変更されます。

また,[イベント監視]ページ,[重要イベント]ページおよび[イベント検索]ページに表示される特定のイベントに背景色が付くように設定できます。背景色が付く対象となるイベントは,重大度が「緊急(Emergency)」,「警戒(Alert)」,「致命的(Critical)」,「エラー(Error)」および「警告(Warning)」のイベントです。

重大度変更機能を使用して重大度を変更した場合,変更後の重大度でイベントの背景色を設定します。

なお,重大度変更機能は,統合監視DBを使用する場合に設定できます。

統合監視DBを設定する方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「1.4.2 統合監視DBの設定(Windowsの場合)」,「2.4.2 統合監視DBの設定(UNIXの場合)」を参照してください。

重大度変更機能を設定する方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「5.13 重大度変更機能の設定」を参照してください。

ログアウト時の各表示項目の列幅を保存するかどうか,および特定のイベントに背景色を付けるかどうかは,[ユーザー環境設定]画面で設定できます。[ユーザー環境設定]画面については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 画面リファレンス」の「3.24 [ユーザー環境設定]画面」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) JP1イベントの基本属性,共通の拡張属性,および固有の拡張属性

イベント一覧には,各イベントの属性(基本属性,共通の拡張属性,または固有の拡張属性)が表示されます。デフォルトでは,重大度,登録時刻,登録ホスト名,ユーザー名,イベントID,メッセージ,オブジェクトタイプ,およびアクションが表示されています。イベント一覧の表示項目は,[ユーザー環境設定]画面で変更できます。表示項目の変更方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 画面リファレンス」の「3.24 [ユーザー環境設定]画面」を参照してください。

イベント一覧に表示できる項目(列)は,イベント属性のうち,次のものです。

表6‒1 イベント一覧の表示項目

属性

説明

対処状況表示項目

JP1イベントの対処状況を示す情報(対処済,処理中,保留,未処理)が表示されます。集約イベントの対処状況と,繰り返しイベントの対処状況が異なる場合には,「!」が表示されます。

集約状態

繰り返しイベントの監視抑止または繰り返しイベントの集約表示を使用している場合にだけ表示され,集約イベントの繰り返し回数が表示されます。

集約中イベントの場合は,集約中であることを示す「+」が,繰り返し回数の後ろに表示されます。

重大度

JP1イベントの緊急性を示します。緊急性の高い順に,次の値があります。「緊急(Emergency)」,「警戒(Alert)」,「致命的(Critical)」,「エラー(Error)」,「警告(Warning)」,「通知(Notice)」,「情報(Information)」,「デバッグ(Debug)」

なお,統合監視DBを使用する場合に,重大度変更機能で重大度を変更したときは,変更したあとのJP1イベントの緊急性を表します。

登録時刻

イベント発行元ホストのイベントDBにJP1イベントが登録された時刻です。

登録ホスト名

JP1イベントを登録したエージェント名(発行元イベントサーバ名)です。

ユーザー名

JP1イベント発行元のユーザー名です。

イベントID

発行元のプログラムや,発生した事象を表す値です。

メッセージ

JP1イベントの内容を表すメッセージテキストです。

オブジェクトタイプ

イベント発行の契機となる事象が発生したオブジェクトの種類を表す「JOB」,「JOBNET」などの文字列です。

アクション

自動アクションが設定されていて,イベントがアクション実行の対象となった場合に,アクションマーク[図データ](抑止されなかったアクション),[図データ](抑止されたアクション),または[図データ](一部抑止されたアクション)が表示されます。

また,繰り返しイベントの監視抑止でアクションの実行を抑止している場合にイベントが大量発生したとき,[イベントコンソール]画面に[図データ]が表示されます。

繰り返しイベントの監視抑止,または繰り返しイベントの集約表示でイベントを集約して表示している場合,集約イベントのアクション状況と,繰り返しイベントのアクション状況が異なるときには,「!」が表示されます。

共通除外条件によってアクションの実行対象外になった場合は[図データ](アクション除外イベント)が表示されます。

プロダクト名

JP1イベントを発行したプログラムの名称です。

オブジェクト名

イベント発行の契機となる事象が発生したオブジェクト(ジョブ,ジョブネットなど)の名称です。

登録名タイプ

オブジェクトの種別です。通常はオブジェクトタイプと同じですが,ジョブネットとジョブのように階層のある業務の場合は,最上層のオブジェクトの種別が表示されます。

登録名

オブジェクトの名称です。通常はオブジェクト名と同じですが,ジョブネットとジョブのように階層のある業務の場合は,最上層のオブジェクトの名称が表示されます。

到着時刻

接続しているマネージャーのイベントDBにJP1イベントが到着した時刻です。

[イベント検索]ページの場合は,検索対象ホストのイベントDBに登録された時刻です。

開始時刻

実行を開始した時刻をビューアーのタイムゾーンで表示します。

終了時刻

実行を終了した時刻をビューアーのタイムゾーンで表示します。

事象種別

オブジェクトに対して起こった事象(実行開始,定義作成など)を表示します。

イベントDB内通し番号

発行元に関係なくこのイベントサーバに到達した順番です。

発行元プロセスID

発行元アプリケーションプログラムのプロセスIDです。

発行元ユーザーID

発行元プロセスのユーザーIDです。Windowsからのイベントの場合は-1となります。

発行元グループID

発行元プロセスのグループIDです。Windowsからのイベントの場合は-1となります。

発行元ユーザー名

発行元プロセスのユーザー名です。

発行元グループ名

発行元プロセスのグループ名です。Windowsからのイベントの場合は空白となります。

発行元イベントDB内通し番号

発行元ホストでのイベントDB内通し番号です(転送によって値は変化しません)。

種別

JP1イベントのイベント種別です。

相関成立のアイコン[図データ]および相関不成立のアイコン[図データ]が表示されます。

繰り返しイベントの監視抑止で,イベントを抑止している場合にイベントが大量発生したとき,[イベントコンソール]画面の各タブにイベントが大量発生したことを表す[図データ]が表示されます。

アクション種別

アクションの種別です。

アクション種別を示すアイコン[図データ](コマンド),[図データ](ルール)が表示されます。

重大度(変更前)

変更する前の重大度です。

統合監視DBを使用し,重大度変更機能を有効にしたとき設定できます。

重大度変更

重大度を変更した場合に[図データ]を表示します。

統合監視DBを使用し,重大度変更機能を有効にしたとき表示されます。

メッセージ(変更後)

変更後の表示メッセージです。

統合監視DBを使用し,表示メッセージ変更機能を有効にしたとき表示されます。

10-50以前からバージョンアップインストール後にjimdbupdateコマンドでIMデータベースを更新していない場合,使用できません。

表示メッセージ変更

表示メッセージを変更した場合に[図データ]を表示します。

統合監視DBを使用し,表示メッセージ変更機能を有効にしたとき表示されます。

10-50以前からバージョンアップインストール後にjimdbupdateコマンドでIMデータベースを更新していない場合,使用できません。

表示メッセージ変更定義名

表示メッセージ変更の定義の名称です。

統合監視DBを使用し,表示メッセージ変更機能を有効にしたとき表示されます。

10-50以前からバージョンアップインストール後にjimdbupdateコマンドでIMデータベースを更新していない場合,使用できません。

メモ

JP1イベントにメモ情報がある場合に[図データ]を表示します。

統合監視DBを使用し,メモ情報の設定機能を有効にしたとき設定できます。

発生元ホスト名

JP1イベントの発行契機となった事象が発生したホストの名称です。

統合監視DBを使用し,発生元ホストのマッピングを有効にしたときに表示されます。

発行元IPアドレス

発行元イベントサーバに対応するIPアドレスです。

オブジェクトID

アクションの契機となったイベントのイベントDB内通し番号です。

終了コード

コマンドの実行結果です。

関連イベントDB内通し番号

相関元イベントのイベントDB内通し番号です。

相関イベント発行条件名

成立した相関イベント発行条件名です。

監視抑止ID

発生件数がしきい値以上になった繰り返しイベントのイベントDB内通し番号です。

繰り返しイベント条件名

繰り返しイベントと判断した繰り返しイベントの条件名です。

監視ID

ログファイルトラップのID番号です。

監視名

ログファイルトラップの監視名です。

固有の拡張属性

固有の拡張属性の内容を表示します。

イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)に定義した固有の拡張属性が表示されます。

(2) JP1イベントの固有の拡張属性(固有の拡張属性表示)

イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)を設定すると,イベント一覧の任意に指定した項目名の欄に,固有の拡張属性の内容を表示できます。例えば,固有の拡張属性「E.SYSTEM」に項目名として「システム名」と指定することで,イベント一覧にシステム名という項目で,固有の拡張属性「E.SYSTEM」の属性値を表示できます。

(3) JP1イベントの固有の拡張属性(イベント情報マッピング)

イベント情報マッピングを設定すると,イベント一覧の表示項目(基本属性または共通の拡張属性)の欄に,固有の拡張属性の内容を表示できます。例えば,SNMPトラップがJP1イベントに変換されてイベント一覧に表示される場合に,登録ホストの欄にSNMPトラップ発行元ホスト名を表示できます。

イベント情報マッピングによって表示される固有の拡張属性には,表示された属性値の先頭に「# 」(シャープ記号と半角の空白)が表示されます。

イベント情報マッピングを使用して固有の拡張属性を表示するには,表示項目と固有の拡張属性とをマッピングしておく必要があります。イベント情報マッピングの詳細については,「6.9.2 JP1イベントの固有の拡張属性を表示する(イベント情報のマッピング)」を参照してください。

(4) JP1イベントの対処状況

イベント一覧に表示されているすべてのイベントの左端の列に,イベントへの対処状況(「対処済」,「処理中」,および「保留」)を示す対処状況マークを表示できます。対処状況マークを表示する方法については,「6.3.1 JP1イベントの対処状況の設定について」を参照してください。

なお,繰り返しイベントの監視抑止機能または繰り返しイベントの集約表示機能を使用している場合で,集約イベントの対処状況と,繰り返しイベントの対処状況が異なる場合には,「!」が表示されます。