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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド


6.3.4 監視ツリーのカスタマイズ

[監視ツリー(編集中)]画面では,監視ツリーを新規作成したり,既存の監視ツリーをカスタマイズしたりできます。監視ツリーに関してできる操作を次に示します。

ここでは,監視ツリーに関してできる操作,および作成済み監視ノードの検索について説明します。

なお,監視ツリーをカスタマイズするには,監視ツリーの機能や設定内容を知っておく必要があります。次の説明を参照してください。

監視ツリーの機能や設定内容について
  • 監視ツリーの機能について

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「5.2 監視ツリー」

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「5.3 監視ツリーの自動生成」

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「5.4 監視ツリーの編集」

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「5.11 セントラルスコープの仕組み」

  • 監視ツリーの設定項目について

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド」の「5.2 監視ツリー」

  • 基本的な設定が定義済みのシステム監視オブジェクトについて

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「4. システム監視オブジェクト一覧(セントラルスコープ用)」

なお,監視ノードの属性設定で「共通条件」を設定する,かつ,設定済みの共通条件を利用する場合は,次の操作によって,共通条件を取得しておいてください。

ツリー構成ファイル(CSVファイル)使用時にはツリー構成ファイルが保持する共通条件,新規監視ツリー作成時にはJP1/IM - Viewが保持する共通条件を利用できます。

  1. [監視ツリー(編集中)]画面のメニューバーの[オプション]−[最新定義取得]を選択する。

〈この項の構成〉

(1) 監視ノードの追加

監視ノードを追加する手順を説明します。

図6‒4 監視ノードの追加の手順

[図データ]

  1. [新規監視ノード作成]画面を開く。

    次のどれかの操作により画面を開いてください。

    • 監視グループを選択し,右クリックしてポップアップメニューから[新規監視ノード作成]を選択する。

    • 監視グループを選択し,メニューバーから[編集]−[新規監視ノード作成]を選択する。

    • 詳細表示領域から画面を開く場合は,監視ノード非選択状態で右クリックし,ポップアップメニューから[新規監視ノード作成]を選択する。

    なお,監視ノードが一つもない場合は,メニューバー,または監視ツリー領域の右クリックで表示されるポップアップメニューから操作をしてください。

  2. 監視ノード名,監視ノード種別を設定する。

    [新規監視ノード作成]画面で,次の項目を設定します。

    • 監視ノード名

      任意の名称を指定します。

    • 監視ノード種別

      監視ノードの種別を選択します。

      「監視グループ」,または「監視オブジェクト」とその種類を選択します。

      監視オブジェクトの種類を選択する場合は,システム監視オブジェクトから選ぶことができます。これは,JP1/IMのシステムが標準で用意している監視オブジェクトで,JP1/IMと連携するJP1シリーズ製品ごとに基本的な項目があらかじめ設定されています。

      監視オブジェクトの種類で「汎用オブジェクト」を選ぶと,汎用監視オブジェクトが作成されますので,後述する監視ノードの[プロパティ]画面で属性を設定してください。

      なお,ここで「監視グループ」または「監視オブジェクト」の「汎用オブジェクト」を選択した場合は,次の基本情報の設定は必要なく,監視ノードが作成されます。

  3. 監視ノードの基本情報を設定する。

    [基本情報設定]画面で,監視ノードの種類に合わせた基本情報を設定します。

    基本情報は,監視オブジェクトが監視している対象を特定するための情報を設定します。監視ノード種別で指定したシステム監視オブジェクトの種類によって,設定する値は異なります。詳しくは次の説明を参照してください。

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「4. システム監視オブジェクト一覧(セントラルスコープ用)」

  4. 監視ノードが作成される。

    設定した内容で,監視ノードが作成されます。

なお,既存の監視オブジェクトをコピー&ペーストすることもできます。

既存の監視オブジェクトをコピー&ペーストする

次の手順でコピー&ペーストしてください。

  1. 監視ノードを選択し,コピーする。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[コピー]を選択する。

    • メニューバーの[編集]−[コピー]を選択する。

  2. 貼り付け先の監視グループを選択する。

  3. 監視ノードをペーストする。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[貼り付け]を選択する。

    • メニューバーの[編集]−[貼り付け]を選択する。

(2) 監視ノードの属性設定

監視ノードの属性を設定する手順を説明します。

なお,監視ノードの属性を設定するには,それぞれの設定項目の意味を知る必要があります。ここでは,設定手順と簡単な例だけを説明します。設定内容の詳細は,この項のはじめに説明している参照先で確認してください。

  1. 監視ノードの[プロパティ]画面を開く。

    監視ノードを選択して,次のどれかの方法で[プロパティ]画面を開きます。

    • ダブルクリックする(監視オブジェクトの場合だけ有効)。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[プロパティ]を選択する。

    • メニューバーから[編集]−[プロパティ]を選択する。

    • メニューバーから[オプション]−[基本情報],[状態変更条件],または[イベント発行条件]を選択する。

  2. [全般]ページを設定する。

    監視ノード名,使用するアイコン,使用するビジュアルアイコン※1,背景画像設定(監視グループ限定),監視状態,およびJP1資源グループ※2を設定します。

  3. [基本情報]ページを設定する。

    監視ノードの基本情報を設定します。

  4. [状態変更条件]ページを設定する。

    • 監視オブジェクト選択時

      JP1/IM - ManagerがどのようなJP1イベントを受信したときに,監視ノードの状態を変更するかを設定します。

      監視オブジェクトの状態変更条件に設定する内容については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「4. システム監視オブジェクト一覧(セントラルスコープ用)」を参考にしてください。

    • 監視グループ選択時

      監視グループの下位の監視ノードがどのような状態になったときに,監視グループの状態を変更するかを設定します。

  5. [イベント発行条件]ページを設定する。

    監視ノードがどの状態になったときに,JP1イベントを発行するかを設定します。

    なお,監視ノードの状態により自動アクションをする場合は,この[イベント発行条件]を設定して,イベントIDが00003FB0のJP1イベントに対して自動アクションをするよう設定してください。

  6. [OK]ボタンまたは[適用]ボタンをクリックする。

注※1 ビジュアルアイコンを使用するためには,フォルダ作成やファイルの格納など準備が必要です。詳細については,「6.3.4(7) ビジュアルアイコンを使用するための設定」を参照してください。

注※2 監視ツリーの監視範囲設定が有効な場合,設定できる項目です。監視ツリーの監視範囲設定については,「6.3.4(6) 監視範囲の設定」を参照してください。

次に,プロパティの設定の例について説明します。

図6‒5 [全般]ページにより,監視ノードの監視状態を「監視」にする例

[図データ]

図6‒6 [基本情報]ページの設定例

[図データ]

図6‒7 [状態変更条件]ページにより,監視ノードの状態変更条件を設定する例

[図データ]

図6‒8 [イベント発行条件]ページにより,JP1イベント発行の設定をする例

[図データ]

(3) 監視ノードの削除

監視ノードを削除する手順について説明します。

監視グループを削除する場合,配下の監視ノードも削除されるため注意してください。

  1. 監視ノードを選択する。

  2. 監視ノードを削除する。

    • メニューバーから[編集]−[削除]を選択する。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[削除]を選択する。

    [削除確認]ダイアログボックスが表示されます。削除してよろしければ,[はい]ボタンをクリックします。

なお,すべての監視ノードを,次の手順で削除することもできます。

  1. メニューバーの[編集]−[すべて削除]を選択する。

    確認ダイアログボックスが表示されます。削除してよければ[はい]ボタンをクリックします。

(4) 監視ノードの移動

監視ノードは,監視ツリー上の別の位置に移動することができます。

移動は,ドラッグ&ドロップ,またはカット&ペーストで行います。

(a) ドラッグ&ドロップで移動する

  1. 監視ノードをドラッグ(左クリック)して,監視グループにドロップする。

    ドラッグ(左クリック)はツリー表示領域,詳細表示領域どちらでもできます。ドロップはツリー表示領域で行ってください。

(b) カット&ペーストで移動する

  1. 監視ノードを選択する。

  2. 監視ノードをカット(切り取り)する。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[切り取り]を選択する。

    • メニューバーの[編集]−[切り取り]を選択する。

  3. 貼り付け先の監視グループを選択する。

  4. ペースト(貼り付け)する。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[貼り付け]を選択する。

    • メニューバーの[編集]−[貼り付け]を選択する。

(5) マップ表示設定

マップ表示設定は,[監視ツリー]画面の詳細表示領域に表示される監視ノードをマップ形式で表示したい場合に設定します。

設定手順を次に示します。

  1. メニューバーから[表示]−[アイコン表示]を選択する,または[図データ]をクリックする。

    詳細表示領域がマップ表示設定できる状態に変わります。

  2. [背景画像設定]を開く。

    次に示すどちらかの操作で[背景画像設定]画面を表示します。

    • 詳細表示領域上の何もないところ(監視ノード非選択状態)で右クリックし,ポップアップメニューから[背景画像設定]を選択して[背景画像設定]画面を表示する。

    • 監視グループの[プロパティ]画面を開き,[全般]ページの[背景画像設定]ボタンをクリックする。

  3. 背景画像を選択する。

    [背景画像設定]画面で,背景にする画像ファイル名を選択して,[OK]ボタンをクリックします。背景画像には,次のフォルダにある,次のフォーマットのファイルが使用できます。

    • 画像ファイルのフォルダ:Viewパス\image\map\

    • 使用できる画像ファイルのフォーマット:JPEGGIFPNG

    なお,背景を無地(白色)のまま使うこともできます。

    この場合は,ファイル選択で[背景画像なし]を選んでください。

    選択すると,確認ダイアログボックスが表示されるので[はい]ボタンをクリックします。

  4. 監視ノードを,ドラッグ&ドロップする。

    背景画像の設定が済んだ詳細表示領域上で監視ノードをドラッグ&ドロップし,任意の場所に配置します。配置をリセットしたいときは,[図データ]をクリックするか,メニューバーから[表示]−[等間隔に整列]を選択してください。確認ダイアログボックスが表示されるので[はい]ボタンをクリックします。

(6) 監視範囲の設定

JP1資源グループで監視範囲を設定する方法について,手順を次に示します。

  1. メニューから[オプション]−[監視範囲の設定]をチェックする。

    監視ツリーの監視範囲設定が有効になります。

  2. 監視ノードの[プロパティ]画面を開く。

    監視ノードを選択して,次のどれかの方法で[プロパティ]画面を開きます。

    • ダブルクリックする(監視オブジェクトの場合だけ有効)。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[プロパティ]を選択する。

    • メニューバーから[編集]−[プロパティ]を選択する。

  3. [全般]ページのJP1資源グループを設定する。

    監視範囲にあわせて,JP1資源グループを指定してください。

  4. [OK]ボタンまたは[適用]ボタンをクリックする。

(7) ビジュアルアイコンを使用するための設定

監視ノードのアイコンにビジュアルアイコンを使用するための設定について,手順を次に示します。なお,ビジュアルアイコンは標準提供されていません。事前にビジュアルアイコンとして使用するファイルを作成しておいてください。

  1. メニューバーから[オプション]−[ビジュアルアイコンを使用]を選択し,チェックする。

    ビジュアルアイコンを表示できるようにします。

  2. ビジュアルアイコンの格納フォルダを作成する。

    次に示すように,Viewパス\image\フォルダの下にvisualフォルダを作成します。

     Viewパス\image\visual

  3. ビジュアルアイコンとして使用したい画像ファイルを,手順2で作成したフォルダに格納する。

    使用できる画像の形式,サイズは次のとおりです。

    • 画像の形式:JPEG,GIF,PNG

    • 画像のサイズ:最小24×24ピクセル,最大2,048×2,048ピクセル

    なお,ビジュアルアイコンとする画像ファイルは,監視ノードの状態によって背景の色が変わることを考慮した上で,選択または作成してください。

    インストール時点での,監視ノードの状態と色(状態色)の対応を次の表に示します。

    表6‒2 監視ノードの状態と状態色の対応

    監視ノードの状態

    状態色(RGB値)

    緊急

    赤(255,0,0)

    警戒

    致命的

    エラー

    橙(255,200,0)

    警告

    黄色(255,255,0)

    デバッグ

    薄い紫(255,175,175)

    画像ファイルに状態色と同じ色を使わないようにすることをお勧めします。

  4. 監視ノードの[プロパティ]画面を開く。

    監視ノードを選択して,次のどれかの方法で[プロパティ]画面を開きます。

    • ダブルクリックする(監視オブジェクトの場合だけ有効)。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[プロパティ]を選択する。

    • メニューバーから[編集]−[プロパティ]を選択する。

  5. [全般]ページで「ビジュアルアイコン」の[変更]ボタンをクリックする。

    [ビジュアルアイコン選択]画面が表示されます。

  6. ビジュアルアイコンを選択する。

    [ビジュアルアイコン選択]画面で,使用する画像ファイル名を選択して,[OK]ボタンをクリックします。

  7. [全般]ページで[OK]ボタンまたは[適用]ボタンをクリックする。

(8) 監視ノードの検索

監視ノードの検索は,階層の深い監視ツリーから目的の監視ノードを探すときに利用できます。手順を次に示します。

  1. 監視ノードを選択する。

    検索対象となる監視ノードは,選択した監視ノードおよびその下層の監視ノードとなります。

  2. [検索]画面を表示する。

    • 右クリックしてポップアップメニューから[検索]を選択する。

    • または,メニューバーから[編集]−[検索]を選択する。

  3. 検索条件を入力し,[検索]ボタンをクリックする。

    検索条件に一致する監視ノードが一覧表示されます。

  4. 表示したい監視ノードをダブルクリックする。

    検索結果に一覧表示された監視ノードをダブルクリックすると,その監視ノードを選択した状態で[監視ツリー(編集中)]画面が表示されます。