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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


7.6.8 リモート監視停止中に発生したログの監視

リモート監視機能は,収集したログの収集位置を保存し,リモート監視が再起動したときに前回の収集状態を復元することで,リモート監視停止中に発生したログを監視できます。

図7‒49 リモート監視停止中に発生したログを監視する場合の動作

[図データ]

リモート監視を停止し再起動した場合,起動時に図中の「収集(3)」を実行します。「収集(3)」では,「収集(B)」から「収集(C)」までに発生したログを収集します。

リモート監視ログファイルトラップおよびリモート監視イベントログトラップで,リモート監視が再起動したときに前回の収集状態を引き継げます。リモート監視ログファイルトラップの収集状態を引き継いだ場合,監視ログファイルの最後に収集した行の次の行以降を収集します。リモート監視イベントログトラップの収集状態を引き継いだ場合,最後に収集したイベントログよりあとに発生したイベントログを収集します。

リモート監視停止中に発生したログを監視するかどうかは,リモートログトラップ環境定義ファイル(jp1cf_remote_logtrap.conf)のSTART_OPTIONパラメーターで指定します。リモートログトラップ環境定義ファイル(jp1cf_remote_logtrap.conf)の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「リモートログトラップ環境定義ファイル(jp1cf_remote_logtrap.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 注意事項

リモート監視を停止してから,再起動するまでの間にIM構成管理でした操作によって,収集状態の引き継ぎができなくなるケースがあります。

収集状態の引き継ぎができなくなるケース(リモート監視ログファイルトラップの場合)
  • 監視対象ログファイル名の設定を前回の停止時から追加,変更した場合※1

  • プロファイルを削除し,再度同名のプロファイルを作成した場合

  • 監視対象ホストをリモート監視構成から削除し,再度リモート監視構成に追加した場合

  • 監視対象ホストのホスト情報収集をしたときに,監視対象のOS名が変わっている場合

  • 監視対象ホストのリモート監視設定を変更したときに,通信種別(WMI/NetBIOS,SSH)を変更した場合

  • 監視対象のホストをIM構成管理のホスト一覧から削除し,再度ホスト一覧に登録した場合

  • ログファイルの形式がSEQ,SEQ2,またはWRAP2のログファイルを監視中に,KNAN26095-Eのエラーメッセージが出力されて,リモート監視が停止した場合※2

注※1 ファイル名は,大文字・小文字を区別します。

注※2 エラーの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager メッセージ」の「2.13 IM構成管理に関するメッセージ(KNAN22000〜KNAN26999)」を参照してください。

収集状態の引き継ぎができなくなるケース(リモート監視イベントログトラップの場合)
  • 監視対象ホストをリモート監視構成から削除し,再度リモート監視構成に追加した場合

  • 監視対象ホストのホスト情報収集をしたときに,監視対象のOS名が変わっている場合

  • 監視対象のホストをIM構成管理のホスト一覧から削除し,再度ホスト一覧に登録した場合

リモート監視ログファイルトラップで監視中のログファイルを編集,または削除する場合は,リモート監視ログファイルトラップを停止してください。リモート監視ログファイルトラップの動作中にログファイルを編集,または削除すると,ログファイルの監視位置がずれて,正しく変換できなくなることがあります。