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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


7.5.8 ログファイルトラップとイベントログトラップの起動と停止

次に示すログファイルトラップとイベントログトラップの起動・停止を管理できます。

ただし,エージェントの場合,JP1/Baseのバージョンが09-10以降のときに限ります。

これらを起動・停止するために,次に示す設定ファイルを使用します。

ログファイルトラップの場合
  • ログファイルトラップ動作定義ファイル

  • ログファイルトラップ起動定義ファイル

リモート監視ログファイルトラップの場合
  • リモート監視ログファイルトラップ動作定義ファイル

リモート監視イベントログトラップの場合
  • リモート監視イベントログトラップ動作定義ファイル

なお,エージェントの場合,JP1/Baseのバージョンを09-10より前のバージョンから09-10以降にした場合,起動順序定義ファイルまたはjbs_startコマンドでログファイルトラップを起動するように定義しているときは,ログファイルトラップの定義をログファイルトラップ起動定義ファイルに移行する必要があります。移行する方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストール・アンインストール時の注意事項の説明を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) ログファイルトラップとイベントログトラップの起動

IM構成管理によるログファイルトラップとイベントログトラップの起動の流れを次に示します。

図7‒41 ログファイルトラップとイベントログトラップの起動の流れ

[図データ]

起動の操作は,IM構成管理・ビューアーの[プロファイル表示/編集]画面から実行します。

エージェントの場合

ログファイルトラップの起動を実行すると,IM構成管理DBに保存されたログファイルトラップ動作定義ファイルが,エージェントに反映されます。そのあと,エージェントのログファイルトラップ起動定義ファイルにログファイルトラップの起動定義情報が,次のとおり反映されます。

  • ログファイルトラップ起動定義ファイルが定義されている場合

    起動定義情報が上書きされます。

  • ログファイルトラップ起動定義ファイルが定義されていない場合

    起動定義情報が追加されます。

ログファイルトラップ動作定義ファイルおよびログファイルトラップ起動定義ファイルの定義情報が反映されると,エージェントでコマンドが実行され,ログファイルトラップが起動します。

リモートの監視対象ホストの場合
  • リモート監視ログファイルトラップの起動を実行すると,リモートの監視対象ホストでコマンドが実行され,リモート監視ログファイルトラップが起動します。

  • リモート監視イベントログトラップの起動を実行すると,リモートの監視対象ホストでコマンドが実行され,リモート監視イベントログトラップが起動します。

なお,次に示す状態の場合,[プロファイル表示/編集]画面の[操作]−[プロセス起動]が使用できません。

リモート監視ログファイルトラップを起動し,監視対象ホストへのNetBIOS(NetBIOS over TCP/IP)接続が行われたあとにWindowsのアカウント情報を変更した場合,NetBIOS(NetBIOS over TCP/IP)接続が切断されるまで接続が保たれます。NetBIOS(NetBIOS over TCP/IP)接続を切断して変更したアカウント情報で接続するためには,監視対象ホストまたはマネージャーホストのどちらか一方を再起動する必要があります。

エージェントのログファイルトラップを起動する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「3.5.1(7)(a) ログファイルトラップを起動する」を参照してください。

リモート監視ログファイルトラップおよびリモート監視イベントログトラップを起動する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「3.5.2(5)(a) リモート監視ログファイルトラップを起動する」を参照してください。

(a) ログファイルトラップの自動起動

エージェントのJP1/Baseのバージョンが11-10以降の場合,エージェントホストが再起動したとき,またはログファイルトラップサービスが再起動したときにログファイルトラップを自動で起動するかどうかをIM構成管理で設定できます。

ログファイルトラップの自動起動の設定は,[プロファイル表示/編集]画面の[起動オプション]の[ログファイルトラップサービスが起動したときに自動でプロセス起動する]チェックボックスで指定します。[ログファイルトラップサービスが起動したときに自動でプロセス起動する]チェックボックスで指定したログファイルトラップの自動起動の設定は,次に示す契機でエージェントのログファイルトラップ起動定義ファイルに反映されます。

  • ログファイルトラップの起動

  • プロファイルの反映(リロード,再起動,またはファイルの送付)

  • プロファイル一括反映

[ログファイルトラップサービスが起動したときに自動でプロセス起動する]チェックボックスは,共通定義情報のLOGFILETRAP_AUTO_START_CONTROLが00000001(有効)のときだけ表示されます。

共通定義情報のLOGFILETRAP_AUTO_START_CONTROLが00000000(無効)のときは,[ログファイルトラップサービスが起動したときに自動でプロセス起動する]チェックボックスは表示されず,ログファイルトラップの自動起動の設定は次に示す動作で切り替わります。

  • ログファイルトラップを起動したとき,ログファイルトラップの自動起動の設定が有効になる。

  • ログファイルトラップを停止したとき,ログファイルトラップの自動起動の設定が無効になる。

共通定義情報のLOGFILETRAP_AUTO_START_CONTROLは,プロファイル管理環境定義ファイル(jp1cf_profile_manager.conf)で定義します。詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「プロファイル管理環境定義ファイル(jp1cf_profile_manager.conf)」(2. 定義ファイル)を参照してください。

[プロファイル表示/編集]画面の[起動オプション]については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 画面リファレンス」の「5.9.2 [設定ファイル]ページ」を参照してください。

(2) ログファイルトラップとイベントログトラップの停止

IM構成管理によるログファイルトラップとイベントログトラップの停止の流れを次に示します。

図7‒42 ログファイルトラップとイベントログトラップの停止の流れ

[図データ]

停止の操作は,IM構成管理・ビューアーの[プロファイル表示/編集]画面から実行します。

エージェントのJP1/Baseのバージョンが11-10以降の場合

ログファイルトラップの停止を実行すると,ログファイルトラップが停止します。ログファイルトラップを停止してもエージェントのログファイルトラップ起動定義ファイルからログファイルトラップの起動定義情報は削除されません。また,エージェントのログファイルトラップ動作定義ファイルも削除されません。

エージェントのJP1/Baseのバージョンが11-00以前の場合

ログファイルトラップの停止を実行すると,ログファイルトラップが停止します。その際,ログファイルトラップ起動定義ファイルからログファイルトラップの起動定義情報が削除されたあと,ログファイルトラップ動作定義ファイルが削除されます。これによって,エージェントのログファイルトラップの設定が削除されます。

リモートの監視対象ホストの場合
  • リモート監視ログファイルトラップの停止を実行すると,リモートの監視対象ホストでコマンドが実行され,リモート監視ログファイルトラップが停止します。

  • リモート監視イベントログトラップの停止を実行すると,リモートの監視対象ホストでコマンドが実行され,リモート監視イベントログトラップが停止します。

なお,次に示す状態の場合,[プロファイル表示/編集]画面の[操作]−[プロセス停止]が使用できません。

エージェントのログファイルトラップを停止する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「3.5.1(7)(b) ログファイルトラップを停止する」を参照してください。

リモート監視ログファイルトラップおよびリモート監視イベントログトラップを停止する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 構築ガイド」の「3.5.2(5)(b) リモート監視ログファイルトラップを停止する」を参照してください。