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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 導入・設計ガイド


5.11.2 ホスト情報

JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)は,ホスト情報(IPアドレスと対応する実ホスト名)を,独自に管理するホスト情報DBを持っています。

JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)が行う処理は,各エージェントで発生したJP1イベントを管理したり,定義情報をもとに監視ツリーを自動生成するなどです。このため,各エージェントのホスト名やIPアドレスを正しく認識して,各情報を正確に対応づけることが必要です。

ホスト情報DBは,他製品の認識するホスト名とJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)の認識するホスト名との不一致を防ぐために,独自のホスト情報DBにホスト名の対応づけを格納して処理ができます。

ホスト情報に登録が必要なホスト名を次に示します。

ホスト情報DBに登録されていないホスト情報についてはJP1/Baseのjp1hosts情報またはjp1hosts2情報,OSのhostsファイル,DNSなどの設定を参照します。

なお,ホスト名を監視オブジェクトの個別条件に指定する場合,「ホスト名比較」を選択することをお勧めします。

ホスト情報について
  • ホスト情報ファイルの書式

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「ホスト情報ファイル(jcs_hosts)」(2. 定義ファイル)

  • ホスト情報を設定や参照するコマンド

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcshostsimport」(1. コマンド)

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcshostsexport」(1. コマンド)

  • ホスト名を監視オブジェクトの個別条件に指定する方法

    参照先:マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager 画面リファレンス」の「4.12 [状態変更条件設定]画面」

    メモ

    「と一致する」を選択した場合,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)は,受信したJP1イベントの属性値の文字列と個別条件に指定した文字列が完全に一致したときだけ,個別条件に一致したと判断します。

    これに対し「ホスト名比較」を選択した場合,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)は,保持するホスト情報を参照して比較を行います。

    例えば,JP1/IM - Manager(セントラルスコープ)のホスト情報DB,またはJP1/IM - Manager(セントラルスコープ)が動作するホストのDNS,hostsファイルなどに次の定義がされていたと仮定します。

    111.111.111.111 server1 webserver

    上記の環境で「と一致する」を指定した場合と「ホスト名比較」を指定した場合では次の違いが発生します。

    個別条件に「E.OBJECT_ID」:「server1」「と一致する」を指定した場合

    E.OBJECT_IDがserver1のJP1イベント:個別条件に一致する。

    E.OBJECT_IDがwebserverのJP1イベント:個別条件に一致しない。

    E.OBJECT_IDが111.111.111.111のJP1イベント:個別条件に一致しない。

    個別条件に「E.OBJECT_ID」:「server1」「ホスト名比較」を指定した場合

    E.OBJECT_IDがserver1のJP1イベント:個別条件に一致する。

    E.OBJECT_IDがwebserverのJP1イベント:個別条件に一致する。

    E.OBJECT_IDが111.111.111.111のJP1イベント:個別条件に一致する。