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JP1 Version 12 JP1/Data Highway - Server 管理者ガイド


付録B 認証ルール

認証ルール一覧では,上から下に複数の認証ルールの設定一覧が表示されます。アクションの項目に「ACCEPT」と設定されているルールが,認証の許可を行っているルールです。

この認証のルールにユーザの認証時の条件がマッチした場合に,該当ポリシーでの認証が許可されます。この条件とは,認証グループ,認証ネットワーク(ユーザが接続しているネットワークアドレス)がマッチした場合,該当する認証ポリシーが利用されます。

本システムでは,ファーストマッチルールを採用しています。複数のルールにマッチした場合は,それらのポリシーのどれかが最初に出現したルールを優先して選択します。

ファーストマッチルールとは認証グループ,認証ネットワークが同一の場合に,一覧で一番上にあるルールが適応されるというものです。この際,「ACCEPT」のルールだけが対象となります。

上から下へルールをマッチする走査過程でマッチしたルールが「DENY」の場合は,そのルールに指定されたポリシーが不許可となります。

ただし,この「DENY」より前に同ポリシーが「ACCEPT」されている場合は,不許可とはなりません。

認証ルールの一覧では見通しよく,かつ,合理的なルールの適用のために,先に許可するルールを「ACCEPT」と設定して登録し,最後にデフォルトで固定設定されているすべての条件に対して「DENY」というルールで終了するのが一般的です。これらのルールに例外を加える場合だけ,それらの途中に「DENY」ルールを挿入してください。

なお,どの認証ルールにもマッチしない場合は,JP1/DH - Serverのシステム全体のデフォルト値である標準認証ルールが適用されます。

<ユーザが複数グループに所属する場合>

ユーザが複数のグループに所属する場合も同様に,ファーストマッチルールが適用されます。ユーザが所属するグループの順序は関係ありません。

グループ構成として,「A」,「B」,「C」が「親」グループの配下に登録されている場合の例を以下に示します。

表B‒1 複数グループ所属時の認証ルール適用例

項番

操作ユーザの所属(上から)

認証ルール定義

(上から)

適用されるルール

1

A

1. B ACCEPT

2. A ACCEPT

2. A ACCEPT

2

A

B

1. B ACCEPT

3

B

A

1. B ACCEPT

4

A

1. B ACCEPT

2. A DENY

2. A DENY

5

A

B

1. B ACCEPT

6

A

1. B DENY

2. A ACCEPT

2. A ACCEPT

7

A

B

1. B DENY