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JP1 Version 12 JP1/Data Highway - Server 管理者ガイド


2.3.2 監査ログの出力内容

監査ログの出力内容を次に示します。

表2‒6 監査ログの出力内容

項番

項目

内容

1

処理日時

ログが書き込まれた日時(サーバ時間)です。

次の形式で出力されます。

年4桁-月2桁-日2桁T時2桁:分2桁:秒2桁.ミリ秒3桁+09:00L遅延時間

遅延時間は,イベントが発生してからログに書き込むまでの時間です。

(単位:秒)

2

クライアントIPアドレス

アクセスしたクライアントのIPアドレスを出力します。

クライアントIPアドレスを隠ぺいするプロキシサーバを経由している場合は,プロキシサーバのIPアドレスを出力します。

3

ログレベル

ログの重大度を示すログレベルを出力します。

次のどれかが出力されます。重大度が高いものから順に記載しています。

  • ERROR:ユーザ操作やシステムオペレーションでの復帰不可能な障害です。

  • WARN:ユーザ操作やシステムオペレーションでの復帰可能,または処理の継続に影響がない障害です。

  • NOTICE:正常に完了したユーザ操作やシステムオペレーションです。

  • INFO:NOTICEレベルを補う詳細情報です。

  • DESC:管理上重要ではない項目や参考情報です。

4

操作対象オブジェクト識別子

操作の対象となったオブジェクトに関連するID情報を出力します。

操作種別によって,出力されるパラメータが異なるため,パラメータが複数存在する場合があります。

また,操作の状況により出力されたり,されなかったりする場合があります。

詳細な出力内容については「表2-7 監査ログの操作対象オブジェクト識別子の詳細」を参照してください。

5

操作種別文字列

操作の種別を示す文字列を出力します。

詳細な出力内容については「表2-8 監査ログの操作種別の詳細」を参照してください。

6

操作詳細

操作に関連する各種情報を出力します。

操作種別によって出力されるパラメータが異なるため,パラメータが複数存在する場合があります。また,操作の状況により出力されたり,されなかったりする場合があります。

詳細な出力内容については「表2-9 監査ログの操作詳細の詳細」を参照してください。

表2‒7 監査ログの操作対象オブジェクト識別子の詳細

操作対象オブジェクト識別子

パラメータ補足

補足

uid=<No.シリアル番号#ユーザID>

シリアル番号:

ユーザに付与される一意の番号

ログイン/ログアウトを行ったユーザを示します。

fid=ファイル番号

ファイル番号:

ファイルに付与される一意の番号

ファイルを示します。

did=配送番号

配送番号:

ファイル送信イベントに付与される一意の番号

ファイル送信イベントを示します。

rid=受信番号

ファイル受信イベントに付与される一意の番号

ファイル受信イベントを示します。

user=<No.シリアル番号#ユーザID>

シリアル番号:

ユーザに付与される一意の番号

一般ユーザや招待者を示します。

group=<グループ名>

グループを示します。

rsn=ルール番号

ルール番号:

配送ルール,または認証ルールに付与される一意の番号

配送ルールまたは認証ルールを示します。

accept=<(true|false)>

true:Accept

false:Deny

配送ルールまたは認証ルールのAcceptまたはDenyを示します。

policy=<ポリシー名>

配送ポリシーまたは認証ポリシーを示します。

from=<グループ名>

配送ルールの場合,配送元グループを示します。

認証ルールの場合,適用対象グループを示します。

to=<グループ名>

配送ルールの配送先グループを示します。

from-net=<適用対象ネットワーク>

適用対象ネットワーク:

"ANY"またはネットワークセット名

認証ルールの適用対象ネットワークを示します。

network-set=<ネットワークセット名>

ネットワークセットを示します。

approval-route=<承認ルート名>

承認ルートを示します。

src=<IPアドレス>

IPアドレス:

認証されたクライアントのIPアドレス

クライアントを示します。

system=<システム名>

認証システムの英語名称を示します。

表2‒8 監査ログの操作種別の詳細

操作種別

操作種別文字列

説明

ログイン

LOGIN

JP1/DH - Serverにログインした際に記録されます。

ログアウト

LOGOUT

JP1/DH - Serverからログアウトした際に記録されます。

新規送信

SEND_DELIVERY

ファイルを新規送信した際に記録されます。

送信失敗

CONNECTION_ABORTED

ファイル送信の開始直後に失敗した場合記録されます。

受信ファイルの詳細表示,または

開封パスワード

OPEN_DELIVERY

次のどれかの場合に記録されます。

  • 受信ボックスからファイルを詳細表示した。

  • 受信メールのURLから開封した。

  • 未登録宛先のユーザが開封パスワードでの開封に成功,または失敗した。

ログイン

RECV_LOGIN

受信メールのURLからログインした際に記録されます。

受信,または

画面アクセス

RECV_DELIVERY

次のどちらかの場合に記録されます。

  • 受信メールのURLから開封した。

  • 未登録宛先のユーザが,JP1/DH - Serverの画面にアクセスした。

ファイルの削除

DELETE_DELIVERY

ファイルが削除された際に記録されます。

送信失敗ファイルの削除

DELETE_FAILURE_DELIVERY

送信に失敗したファイルが削除された際に記録されます。

受信ファイルのダウンロード

DOWNLOAD_FILE

ファイルをダウンロードした際に記録されます。

招待者の作成

CREATE_GUEST

招待者を作成した際に記録されます。

招待者の編集

UPDATE_GUEST

招待者を編集した際に記録されます。

招待者の有効化

ACTIVATE_GUEST

招待者を有効化した際に記録されます。

招待者の無効化

INACTIVATE_GUEST

招待者を無効化した際に記録されます。

招待者の削除

DELETE_GUEST

招待者を削除した際に記録されます。

一般ユーザの作成

CREATE_USER

一般ユーザを作成した際に記録されます。

一般ユーザの編集

UPDATE_USER

一般ユーザを編集した際に記録されます。

一般ユーザの有効化

ACTIVATE_USER

一般ユーザを有効化した際に記録されます。

一般ユーザの無効化

INACTIVATE_USER

一般ユーザを無効化した際に記録されます。

一般ユーザの削除

DELETE_USER

一般ユーザを削除した際に記録されます。

グループの作成

CREATE_GROUP

グループを作成した際に記録されます。

グループの編集

UPDATE_GROUP

グループを編集した際に記録されます。

グループの有効化

ACTIVATE_GROUP

グループを有効化した際に記録されます。

グループの無効化

INACTIVATE_GROUP

グループを無効化した際に記録されます。

グループの削除

DELETE_GROUP

グループを削除した際に記録されます。

電子証明書の発行

CREATE_CERT

電子証明書を発行した際に記録されます。

電子証明書の無効化

REVOKE_CERT

電子証明書を無効化した際に記録されます。

配送ルールの作成

CREATE_DELIVERY_RULE

配送ルールを作成した際に記録されます。

配送ルールの編集

UPDATE_DELIVERY_RULE

配送ルールを編集した際に記録されます。

配送ルールの順序を下へ移動

DOWN_DELIVERY_RULE

配送ルールの一覧にて配送ルールの順序を下へ移動した際に記録されます。

配送ルールの順序を上へ移動

UP_DELIVERY_RULE

配送ルールの一覧にて配送ルールの順序を上へ移動した際に記録されます。

配送ルールの有効化

ACTIVATE_DELIVERY_RULE

配送ルールを有効化した際に記録されます。

配送ルールの無効化

INACTIVATE_DELIVERY_RULE

配送ルールを無効化した際に記録されます。

配送ルールの削除

DELETE_DELIVERY_RULE

配送ルールを削除した際に記録されます。

配送ポリシーの作成

CREATE_DELIVERY_POLICY

配送ポリシーを作成した際に記録されます。

配送ポリシーの編集

UPDATE_DELIVERY_POLICY

配送ポリシーを編集した際に記録されます。

配送ポリシーの削除

DELETE_DELIVERY_POLICY

配送ポリシーを削除した際に記録されます。

認証ルールの作成

CREATE_AUTH_RULE

認証ルールを作成した際に記録されます。

認証ルールの編集

UPDATE_AUTH_RULE

認証ルールを編集した際に記録されます。

認証ルールの順序を下へ移動

DOWN_AUTH_RULE

認証ルールの一覧にて認証ルールの順序を下へ移動した際に記録されます。

認証ルールの順序を上へ移動

UP_AUTH_RULE

認証ルールの一覧にて認証ルールの順序を上へ移動した際に記録されます。

認証ルールの有効化

ACTIVATE_AUTH_RULE

認証ルールを有効化した際に記録されます。

認証ルールの無効化

INACTIVATE_AUTH_RULE

認証ルールを無効化した際に記録されます。

認証ルールの削除

DELETE_AUTH_RULE

認証ルールを削除した際に記録されます。

認証ポリシーの作成

CREATE_AUTH_POLICY

認証ポリシーを作成した際に記録されます。

認証ポリシーの編集

UPDATE_AUTH_POLICY

認証ポリシーを編集した際に記録されます。

認証ポリシーの削除

DELETE_AUTH_POLICY

認証ポリシーを削除した際に記録されます。

認証システムの作成

CREATE_AUTH_SYSTEM

認証システムを作成した際に記録されます。

認証システムの編集

UPDATE_AUTH_SYSTEM

認証システムを編集した際に記録されます。

認証システムの削除

DELETE_AUTH_SYSTEM

認証システムを削除した際に記録されます。

LDAP認証システム連携エラー

FAILED_LDAP_AUTHENTICATION

LDAP認証システムを使用した認証に失敗した際に記録されます。

認証システムで該当するユーザが2件以上ヒットした

DUPLICATE_LDAP_USER_EXISTS

LDAP認証システムを使用した認証のときに,検索先のディレクトリ・サーバで該当するユーザが2件以上ヒットした際に記録されます。

認証システムで該当するユーザがヒットしなかった

LDAP_USER_DOES_NOT_EXISTS

LDAP認証システムを使用した認証のときに,検索先のディレクトリ・サーバに該当するユーザがヒットしなかった際に記録されます。

ネットワークセットの作成

CREATE_NETWORK_SET

ネットワークセットを作成した際に記録されます。

ネットワークセットの編集

UPDATE_NETWORK_SET

ネットワークセットを編集した際に記録されます。

ネットワークセットの削除

DELETE_NETWORK_SET

ネットワークセットを削除した際に記録されます。

承認ルートの作成

CREATE_APPROVAL_ROUTE

承認ルートを作成した際に記録されます。

承認ルートの編集

UPDATE_APPROVAL_ROUTE

承認ルートを編集した際に記録されます。

承認ルートの削除

DELETE_APPROVAL_ROUTE

承認ルートを削除した際に記録されます。

承認ルートのスキップ

SKIP_DELIVERY_APPROVAL

JP1/Data Highway - AJEまたはデータ送受信コマンドで送信を実行した際に,承認処理をスキップした場合に記録されます。

監査ログのダウンロード

DOWNLOAD_LOG

監査ログをダウンロードした際に記録されます。

配送通知

NOTIFY_DELIVERY

ファイルの新規送信によって,受信者または承認者へメールが送信された際に記録されます。

承認許可通知

NOTIFY_DELIVERY_ACCEPTED

ファイル送信が承認され,送信者,または送信者と承認ルートの承認者すべてにメールが送信された際に記録されます。

承認却下通知

NOTIFY_DELIVERY_REJECTED

ファイル送信の承認が却下され,送信者,または送信者と承認ルートの承認者すべてにメールが送信された際に記録されます。

開封通知

NOTIFY_OPEN_DELIVERY

開封通知設定を行ったファイルが開封されたことを通知するメールが送信された際に記録されます。

パスワード変更

UPDATE_PASSWORD

ユーザのパスワードを変更した際に記録されます。

パスワード有効期限切れ

PASSWORD_EXPIRED

ログイン時に,パスワードの有効期限が切れていた場合に記録されます。

ユーザ言語変更

UPDATE_USER_LANG

ユーザ言語の設定を変更した際に記録されます。

クライアント認証受理

SERVER_ACCEPT_CLIENT

JP1/DH - ServerのサーバがJavaアプレットの認証を受理した際に記録されます。

権限のない操作

ILLEGAL_INTERFACE_CALL

権限のない操作を実行しようとし,その操作が中断された際に記録されます。

JP1/Data Highway - AJEまたはデータ送受信コマンドを利用して,アドレス帳に表示されていないユーザへ送信した際にも記録されます。

リソース使用状況取得

GET_RESOURCE_INFO

データ送受信管理コマンドにより,ディスク使用量や1か月間のダウンロード量などのリソース使用状況の取得が行われたときに記録されます。

表2‒9 監査ログの操作詳細の詳細

操作詳細

パラメータ補足

補足

application-type=(web|command)

  • web:Web画面でログイン

  • command:管理者コマンドやJP1/Data Highway - AJE,またはデータ送受信コマンドを使用したログイン

ログイン時のインタフェースを示します。

succeeded=(0|1)

  • 0:失敗

  • 1:成功

操作の成功/失敗を示します。

token-type={password,

local-stored-private-key,sso}

  • password:標準パスワード認証

  • local-stored-private-key:電子証明書認証

  • sso:シングルサインオン認証

ログイン時の認証タイプを示します。

auth-methods={std-pw-auth,cert-auth},{sso-auth}

  • std-pw-auth:標準パスワード認証

  • cert-auth:電子証明書認証

  • sso-auth:シングルサインオン認証

認証ポリシーで許可されている認証方式を示します。

複数許可されている場合は,カンマ(,)区切りで出力します。

operator=<No.シリアル番号#ユーザID>

シリアル番号:ユーザに付与される一意の番号

操作を行ったユーザを示します。

operator=<ユーザID>

操作を行ったユーザのユーザIDを示します。

account=(unlock|lockout)

  • unlock:アカウントロックが解除された

  • lockout:アカウントロックされた

ログイン時のアカウントロック状況を示します。

operator-group=<操作ユーザプライマリグループ名(英語)>

操作ユーザの所属するプライマリグループを示します。

filesize=ファイルサイズ

ファイルのサイズを示します。

mime-type=MIMEタイプ

ファイルのMIMEタイプを示します。

compressed-by=

(NONE|ZIP/9|ZIP/5|ZIP/1)

  • NONE:圧縮なし

  • ZIP/9:標準圧縮方式[強]

  • ZIP/5:標準圧縮方式[中]

  • ZIP/1:標準圧縮方式[弱]

ファイル送信で[標準]圧縮方式を選択した場合の,圧縮強度を示します。

compressed-by=

(NONE|GCP/0|GCP/9|GCP/5|GCP/1)

  • NONE:圧縮なし

    (ファイルの場合)

  • GCP/0:圧縮なし

    (フォルダの場合)

  • GCP/9:拡張圧縮方式[強]

  • GCP/5:拡張圧縮方式[中]

  • GCP/1:拡張圧縮方式[弱]

ファイル/フォルダ送信で[拡張]圧縮方式を選択した場合の,圧縮強度を示します。

filename=ファイル名

ファイル名を示します。

transfered=送信バイト数

送信バイト数を示します。

received-time=受信時間

ファイル送受信に掛かった時間を示します。

start-time={開始日時(JST)}

送信/受信開始時刻(サーバ時間)を示します。

end-time={終了日時(JST)}

送信/受信終了時刻(サーバ時間)を示します。受信量による課金はこの時間に基づいています。

throughput=スループット

ファイル送受信でのスループットを示します。

from=送信元メールアドレス

ファイル送信者を示します。

to=送信先メールアドレス

ファイル受信者を示します。

notify-opening-delivery=

(0|1)

  • 0:ファイルの開封通知を行っていない

  • 1:ファイルの開封通知を行った

ファイル開封時に,開封通知を送信者に行ったかどうかを示します。

end-time=終了日時

操作の完了日時(サーバ時間)を示します。

email=<メールアドレス>

メールアドレスを示します。

delivery-policy=<No.シリアル番号#ポリシー名(英語)>

配送ポリシーを示します。

同一のポリシー名の場合はシリアル番号で区別します。

max-per-delivery=最大配送データ量(1送信あたり)

配送ポリシーでの最大配送データ量(1送信当たり)を示します。(単位:バイト)

max-per-file=最大配送データ量(1ファイルあたり)

配送ポリシーでの最大配送データ量(1ファイル当たり)を示します。(単位:バイト)

max-expire-date=最大保存期間

配送ポリシーでの最大保存期間を示します。(単位:日)

protocol=LDAP

LDAP認証システムを使用した認証をした場合に,ディレクトリ・サーバとの通信プロトコルを表示します。

server-type=

LDAP_V3|ACTIVE_DIRECTORY)

  • LDAP_V3:Active Directory以外のディレクトリ・サーバ

  • ACTIVE_DIRECTORY:Active Directory

連携するディレクトリ・サーバの種類を表示します。

directory-servers=<ディレクトリ・サーバのホスト名>:<ポート番号>

連携するディレクトリ・サーバのサーバを表示します。

auth-methods=<<SIMPLE/finderDn=検索ユーザ名>>

ディレクトリ・サーバで検索したユーザ名を表示します。

period=<開始日 - 終了日>

監査ログ取得時の,ログ取得期間を示します。

code=エラー種類

エラー発生時のエラーの種類を示します。

user-disk-used=ユーザディスク使用量

ユーザのディスク使用量を示します。(単位:バイト)

user-disk-limit=ユーザディスク容量

ユーザに割り当てられているディスク容量を示します。(単位:バイト)

total-disk-used=全体ディスク使用量

ディスク全体の使用量を示します。(単位:バイト)

total-disk-limit=全体ディスク容量

ディスク全体の容量を示します。(単位:バイト)

download-transfer-used=1か月間のダウンロード量

1か月間のダウンロード量を示します。(単位:バイト)

download-transfer-limit=1か月間のダウンロード制限

1か月間のダウンロード制限量を示します。(単位:バイト)