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JP1 Version 12 ジョブ管理 基本ガイド(高速大容量ファイル転送編)


1.4.2 digikatsuwide.xmlファイルで環境を設定する

digikatsuwide.xmlファイルを編集して,手順に従ってサーバのIPアドレス,メールサーバ,通知機能で使用する送信者メールアドレス,サーバのFQDNとドメイン名,配送データ保管フォルダ,ネットワーク帯域制限,および転送可能最大ファイルサイズを設定します。

前提条件

この作業は,システム管理者がJP1/DH - ServerをインストールしたマシンにビルトインAdministratorユーザでログインして実施します。

操作手順

  1. digikatsuwide.xmlファイルをテキストエディタで開きます。

    digikatsuwide.xmlファイルの格納先は次のとおりです。

    インストールフォルダ\misc\digikatsuwide\digikatsuwide\WEB-INF

  2. サーバのIPアドレスを設定します。

    JP1/DH - ServerをインストールしたマシンのIPアドレスを設定します。

    <end-point>
        <ip>サーバのIPアドレス</ip>
    </end-point>
    <end-point protocol="https">
        <ip>サーバのIPアドレス</ip>
    </end-point>
    注※

    インターネットに公開する場合は,グローバルIPアドレス(例:192.168.0.2)を指定してください。

  3. メールサーバを設定します。

    現在運用中のメールサーバのホスト名とポート番号を設定します。また「送信者メールアドレス」には,JP1/DH - Serverがデータの配送状況などを利用者に通知するために送信するメールの送信アドレスになるメールアドレスを設定します。

    <mail-notification>
        <mail-server>
            <host>メールサーバのホスト名</host>
            <port>メールサーバのポート番号</port>
        </mail-server>
        <notification-from>
            <system-address>送信者メールアドレス</system-address>
        </notification-from>
        :
    </mail-notification>
  4. サーバのFQDNとドメイン名を設定します。

    JP1/DH - ServerをインストールしたマシンのFQDN(Fully Qualified Domain Name)およびドメイン名を設定します。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <bind-hostname>サーバのFQDN</bind-hostname>
            <bind-domainname>サーバのドメイン名</bind-domainname>
            <bind-sub-domainname>サーバのサブドメイン名</bind-sub-domainname>
            :
        </service>
    </biz-connect>
    重要
    • ホスト名(サーバのFQDN)に「_(アンダースコア)」を使用しないでください。誤動作の原因になります。

    • サーバのFQDNとドメイン名の設定が正しくないと,JP1/DH - Serverにログインした後に正しく動作しません。設定内容をよく確認してください。

    ヒント
    ドメイン名とサブドメイン名の構造

    ドメイン名とサブドメイン名はそれぞれサーバのFQDNの前半部分と後半部分から構成されています。

    [図データ]

    サーバのFQDNが「jp1dhserver.foo1.foo2.co.jp」の場合,サーバのドメイン名はFQDN後半部分の「foo2.co.jp」,サーバのサブドメイン名はFQDN前半部分の「jp1dhserver.foo1」になります。このとき設定内容は次のようになります。

    <biz-connect id="bizconnect">

      <service>

        

    <bind-hostname>jp1dhserver.foo1.foo2.co.jp</bind-hostname>

         <bind-domainname>foo2.co.jp</bind-domainname>

    <bind-sub-domainname>jp1dhserver.foo1</bind-sub-domainname>

        

      </service>

    </biz-connect>

  5. 配送データ保管フォルダを設定します。

    JP1/DH - Serverで送受信するデータを保管するフォルダを設定します。配送データの保管フォルダは「C:\Program Files\Hitachi\jp1dh\server\data\」です。

    <biz-connect id="bizconnect">
        :
        <persistence>
            <storage>
                <directory>C:\Program Files\Hitachi\jp1dh\server\data\</directory>
            </storage>
        </persistence>
        :
    </biz-connect>
    重要

    ネットワークフォルダ,およびネットワークドライブ上のフォルダは使用できません。

  6. ネットワーク帯域制限を設定します。

    JP1/DH - Serverが利用するネットワーク帯域を設定します。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
            :
            <throughput-limit>
                <upload>アップロード時の最大通信帯域</upload>
                <download>ダウンロード時の最大通信帯域</download>
            </throughput-limit>
            :
        </service>
    </biz-connect>
    注※

    ネットワーク帯域の値の単位は「Mbps」です。

    0〜1,000の値を指定してください。省略はできません。

    0を指定すると「帯域制限なし」になります。

    重要
    • ネットワーク帯域を設定する場合は,ほかの業務とのバランスを考慮して設定してください。また,設定した値が適切かどうかテスト・評価時に見直してください。

    • ネットワーク帯域の値は,実際の回線で使用できる範囲内の値を設定してください。実際の回線以上の数値を設定してもエラーにはなりませんが,使用できる帯域は実回線の帯域に限られます。

  7. 転送可能最大ファイルサイズを設定します。

    1回に配送できる最大サイズ,および1ファイル当たりの最大ファイルサイズを設定します。業務内容などを考慮して値を設定してください。

    <biz-connect id="bizconnect">
        <service>
          :
          <data-capacity>
            <per-file>1配送当たりの最大サイズ</per-file>
            <per-delivery>1ファイル当たりの最大ファイルサイズ</per-delivery>
          </data-capacity>
          :
        </service>
        :
    </biz-connect>
    注※

    単位はGBです。

    設定値には1〜1,024の数値を設定してください。

    値は必ず指定してください。省略するとJP1/DH - Serverの起動時に失敗します。

次の作業

usrconf.cfgファイルでJavaヒープメモリのサイズを設定します。

関連項目