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JP1 Version 12 JP1/Client Process Automation 構築・運用ガイド


5.4.2 アイテムを実行する条件

アイテム作成画面からアクションフローを編集する場合,ユニットに[アイテムを実行する条件]を指定することができます。

先行ユニットの戻り値が指定した値と等しいか,等しくないかの条件を指定します。条件を満たしたときはユニットに指定されたアイテムを実行し,条件を満たさなかったときは,アイテムの実行をスキップする機能です。指定した先行ユニットが存在しない,まだ終了していない,強制終了した,打ち切り時間で終了した場合は,条件を満たしていないと判断します。アイテムの実行がスキップされた場合は,ユニットの状態は「正常終了(未実行)」となります。

〈この項の構成〉

(1) 引き継ぎ情報

アクションが実行されると,実行したときの情報を保持します。この情報のことを引き継ぎ情報と呼びます。引き継ぎ情報は,「表5-5 アクションの引き継ぎ情報一覧」のメソッドを使用して参照できます。

メソッドで用いるユニット名は,アクションフロー中のユニットの結果を参照する場合は,ユーザーが設定した任意のユニット名を設定します。

指定例

アクションフロー中のコマンド実行が出力した「標準出力メッセージ」を参照する場合

${JDS:ユニット名.GetStdOut()}
表5‒5 アクションの引き継ぎ情報一覧

項番

アクション

メソッド

説明

1

コマンド実行

ユニット名.GetStdOut()

標準出力に出力されたメッセージを返す。

2

ユニット名.GetStdErr()

標準エラー出力に出力されたメッセージを返す。

3

ユニット名.GetStdOutFile()

標準出力に出力されたメッセージが格納されているファイル名を返す。

4

ユニット名.GetStdErrFile()

標準エラー出力に出力されたメッセージが格納されているファイル名を返す。

5

ユニット名.GetExitCode()

コマンドの終了コードを返す。

注※

GetStdOut,GstStdErrの出力は改行文字(\n,CR+LFまたはLF)も含みます。そのため,アクションのパラメーターにGetStdOut,GetStdErrメソッドを指定するとコマンドラインが改行で打ち切られます。改行を含まずに出力するには,Windowsでは,cpaechoコマンドを使用することを推奨します。cpaechoコマンドの詳細については,「9. コマンド」の「cpaecho」を参照してください。正しく出力を引き継ぎできない場合は,コマンドの出力に改行が含まれていないか確認してください。