Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Script(Windows(R)用)


付録D 保守ログファイル

JP1/Scriptの各種プログラム内でWindowsが提供する機能を呼び出した際に障害が発生すると,保守ログファイルが出力されます。

障害が発生した際,トレースファイル,ログファイル,およびイベントログを参照しても障害の原因を特定できない場合は,保守ログファイルを採取してサポートセンターに問い合わせてください。

保守ログファイルを出力する機能,およびログファイル名を次の表に示します。

表D‒1 保守ログファイルを出力する機能およびログファイル名

ログを出力する機能

ログファイル名

Script実行制御

SPTXE_プロセス識別子.log

NetExecコマンド実行制御

SPTXNETX_プロセス識別子.log

Scriptサービス

SPTHSV_プロセス識別子.log

Scriptランチャ

SPTHLNCH_プロセス識別子.log

Scriptランチャサービス

SPTHLSV_プロセス識別子.log

一つのプロセスで繰り返し保守ログファイルが出力された場合,出力されたログファイルのサイズが最大値を超えることがあります。ログファイルのサイズが最大値を超えた場合,次に保守ログファイルを出力するタイミングで古いログファイルのファイル名がXXXX_プロセス識別子.n.log(nは通し番号)に変更され,XXXX_プロセス識別子.logファイルが新たに作成されます。

保守ログファイルの出力指定を次に示します。

〔レジストリキー〕

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\JP1/Script\Option\Maintenance

〔設定が有効になるタイミング〕
  • Script実行制御の場合は,スクリプトファイルの次回実行時

  • NetExecコマンド実行制御の場合は,スクリプトファイルの次回実行時

  • JP1/Scriptサービスの場合は,JP1/Scriptサービスの次回起動時

  • Scriptランチャの場合は,Scriptランチャの次回起動時

  • Scriptランチャサービスの場合は,Scriptランチャサービスの次回起動時

    表D‒2 レジストリキーに設定する値

    機能名

    値名

    データタイプ

    Script実行制御

    SptExec_Log_Dir

    REG_SZ

    出力先フォルダのパス※1

    初期値:デフォルトの保守ログファイル出力フォルダ※2

    SptExec_Log_Size

    REG_DWORD

    ファイルの最大サイズ(バイト)

    1,024〜2,147,483,647

    初期値:32,768

    SptExec_Log_Num

    REG_DWORD

    ファイルの最大面数

    0〜1,024

    初期値:20

    NetExecコマンド実行制御

    SptNetExec_Log_Dir

    REG_SZ

    出力先フォルダのパス※1

    初期値:デフォルトの保守ログファイル出力フォルダ※2

    SptNetExec_Log_Size

    REG_DWORD

    ファイルの最大サイズ(バイト)

    1,024〜2,147,483,647

    初期値:32,768

    SptNetExec_Log_Num

    REG_DWORD

    ファイルの最大面数

    0〜1,024

    初期値:10

    Scriptサービス

    Service_Log_Dir

    REG_SZ

    出力先フォルダのパス※3

    初期値:デフォルトの保守ログファイル出力フォルダ※2

    Service_Log_Size

    REG_DWORD

    ファイルの最大サイズ(バイト)

    1,024〜2,147,483,647

    初期値:524,288

    Service_Log_Num

    REG_DWORD

    ファイルの最大面数

    0〜1,024

    初期値:2

    Scriptランチャ

    Launcher_Log_Dir

    REG_SZ

    出力先フォルダのパス※4

    初期値:デフォルトの保守ログファイル出力フォルダ※2

    Launcher_Log_Size

    REG_DWORD

    ファイルの最大サイズ(バイト)

    1,024〜2,147,483,647

    初期値:524,288

    Launcher_Log_Num

    REG_DWORD

    ファイルの最大面数

    0〜1,024

    初期値:2

    Scriptランチャサービス

    LauncSv_Log_Dir

    REG_SZ

    出力先フォルダのパス※3

    初期値:デフォルトの保守ログファイル出力フォルダ※2

    LauncSv_Log_Size

    REG_DWORD

    ファイルの最大サイズ(バイト)

    1,024〜2,147,483,647

    初期値:524,288

    LauncSv_Log_Num

    REG_DWORD

    ファイルの最大面数

    0〜1,024

    初期値:2

    注※1 スクリプトを実行するアカウントが,ファイルの作成,削除,および更新ができるフォルダを選択してください。

    注※2 保守ログファイルのデフォルトの出力フォルダは次のとおりです。

    システムドライブ\ProgramData\Hitachi\Script\Log\Maintenance

    注※3 ローカルシステムアカウントが,ファイルの作成,削除,および更新ができるフォルダを選択してください。

    注※4 Scriptランチャを起動するアカウントが,ファイルの作成,削除,および更新できるフォルダを選択してください。

保守ログファイルの最大サイズおよび最大面数は,通常は初期値のまま運用してください。軽微なエラーの場合も保守ログファイルが出力されることがあるため,スクリプトの内容によってはシステムが正常に運用されていても保守ログファイルが生成・更新されるときがあります。このようなときは,Script実行制御の保守ログファイル面数やNetExecコマンドの保守ログファイル面数を変更してください。値を変更する際は,同時に実行されるスクリプト数相当の値を目安にして設定ください。

また,10-00より前のバージョンのJP1/Scriptを使用し,エラーが発生しても無視して次の処理を実行するようなスクリプトで運用していた場合,JP1/Scriptを10-00にバージョンアップすると,保守ログファイルの出力によって実行性能が低下することがあります。保守ログファイルの出力によって実行性能が低下した場合は,Script実行制御の保守ログファイルの最大面数を「0」に設定すると,保守ログファイルの出力を抑止できます。