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JP1 Version 12 JP1/Script(Windows(R)用)


9.5.1 ServiceSetValue (サービス情報を設定する)

機能

サービス操作に必要な情報をサービス情報というオブジェクトとして設定します。

形式
ServiceSetValue ( ServiceInfoName , Keyword1 :: Value1 , Keyword2 :: Value2 , … )
指定項目
ServiceInfoName

サービス情報名を文字列,または値を格納した変数名で指定します。指定できる文字数は,半角文字で31文字以内です。

Keyword1〜11

設定するキーワードを指定します。

Value1〜11

設定する値を指定します。

Keyword1〜11Value1〜11の区切り文字には( :: )を指定してください。

Keyword1〜11で指定するキーワード,およびValue1〜11で指定する値は次のとおりです。

キーワード

値と意味

Name

サービス名

指定できる文字数は,半角文字で255文字以内です。なお,スラッシュ(/)と円記号(\)は,サービス名に使用できません。

DispName

表示名

指定できる文字数は,半角文字で255文字以内です。

Type

サービスの種類

SERVICE_WIN32_OWN_PROCESS

サービスが独立したWin32プロセスで動作することを指定します。

SERVICE_WIN32_SHARE_PROCESS

サービスがWin32プロセスを他のサービスと共有することを指定します。

SERVICE_KERNEL_DRIVER

Windowsデバイスドライバであることを指定します。

SERVICE_FILE_SYSTEM_DRIVER

Windowsファイルシステムドライバであることを指定します。

Start

サービスの起動時期

SERVICE_BOOT_START

オペレーティングシステムローダーがデバイスドライバを起動することを指定します。

この値は,Typeで指定されたサービスの種類が次のどちらかのときだけ有効です。

  • SERVICE_KERNEL_DRIVER

  • SERVICE_FILE_SYSTEM_DRIVER

SERVICE_SYSTEM_START

IoInitSystem関数がデバイスドライバを起動することを指定します。

この値は,Typeで指定されたサービスの種類が次のどちらかのときだけ有効です。

  • SERVICE_KERNEL_DRIVER

  • SERVICE_FILE_SYSTEM_DRIVER

SERVICE_AUTO_START

サービス制御マネージャがシステムの起動時にデバイスドライバやWin32サービスを自動的に起動することを指定します。

SERVICE_DEMAND_START

プロセスがStartService関数を呼び出したときにサービス制御マネージャがデバイスドライバやWin32サービスを起動することを指定します。

SERVICE_DISABLED

デバイスドライバやWin32サービスを起動しないことを指定します。

Errctl

システム起動時にサービスが起動できなかったときのエラーの重大度

SERVICE_ERROR_IGNORE

起動(ブート)プログラムは,エラーを記録して,起動処理を続行します。

SERVICE_ERROR_NORMAL

起動プログラムは,エラーを記録してメッセージボックスポップアップを表示し,起動処理を続行します。

SERVICE_ERROR_SEVERE

起動プログラムはエラーを記録します。

SERVICE_ERROR_CRITICAL

起動プログラムは,可能ならばエラーを記録します。

Path

サービスプログラムのフルパス

Group

サービスが所属するロード順序グループ

サービスがグループに所属しないときは省略してください。

DependG

依存グループ名

このサービスより前に起動しなければならないロード順序グループ名を指定します。

DependM

依存サービス名

このサービスより前に起動しなければならないサービス名を指定します。このサービスが他のサービスに依存しないときは省略してください。

StartName

サービスアカウント名

Typeで指定されたサービスの種類がSERVICE_WIN32_OWN_PROCESSの場合

起動時にサービスプロセスがログオンに使用する"DomainName\Username"という形式のサービスアカウント名でなければなりません。サービスアカウント名が組み込みドメインに所属するときは,"\Username"のように指定してください。

Typeで指定されたサービスの種類がSERVICE_WIN32_SHARE_PROCESSの場合

LocalSystem以外のサービスアカウント名を指定することはできません。この値を省略した場合,サービスは"LocalSystem"アカウントでログオンします。その場合,Passwordの値は省略されていなくてはなりません。

Typeで指定されたサービスの種類がSERVICE_KERNEL_DRIVERか,SERVICE_FILE_SYSTEM_DRIVERの場合

この値は,入出力(I/O)システムがデバイスドライバをロードするときに使用するドライバオブジェクトの名前(\FileSystem\Rdrや,\Driver\Xnsなど)です。この値を省略した場合,I/Oシステムは,サービス名に基づいたデフォルトのオブジェクト名を作成してドライバを起動します。

Password

アカウントのパスワード

Typeで指定されたサービスの種類がSERVICE_WIN32_OWN_PROCESか,SERVICE_WIN32_SHARE_PROCESSの場合

StartNameで指定されたサービスアカウント名のパスワードを指定します。

Typeで指定されたサービスの種類がSERVICE_KERNEL_DRIVERか,SERVICE_FILE_SYSTEM_DRIVERの場合

この値は無視されます。

サービスにパスワードがないときは省略してください。

説明

コマンドの実行結果は,_SVC_RTN_予約変数に格納します。コマンドの実行が成功した場合は真(True)を,それ以外の場合は偽(False)を返します。

サービス情報とは,サービスに関する情報をカプセル化したオブジェクトのことです。その属性は,上記のキーワードで設定・取得できます。

他のサービス操作コマンドを利用する場合,あらかじめこのコマンドを使って,サービス情報に必要なキーワードの情報を設定しておきます。必要のないキーワードは省略できます。

OutDir = "C:\Program Files\Hitachi\Script\BIN\"
ServiceSetValue ( "JSService" ,Name::"JP1_Script"   _
                            ,DispName::"JP1/Script"   _
                            ,Type::SERVICE_WIN32_OWN_PROCESS   _
                            ,Start::SERVICE_AUTO_START   _
                            ,Errctl::SERVICE_ERROR_NORMAL   _
                            ,Path::OutDir+"SPTHSV.EXE" )
対象バージョン

JP1/Script 01-00以降