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JP1 Version 12 JP1/Script(Windows(R)用)


1.7.6 Scriptランチャサービスについて

Scriptランチャサービスは,リモートセッションでもNetExecコマンドのログオン空間での要求を制御できる機能です。リモートデスクトップサービス環境などでは,リモートデスクトップセッションホストサーバーはリモートセッションからログオンして操作します。しかし,Scriptランチャはリモートデスクトップセッションホストサーバー側のプライマリセッションで起動するため,リモートセッションではScriptランチャを起動できず,NetExecコマンドのログオン空間での要求を制御できません。Scriptランチャサービスを使用すると,このようなシステム構成でもNetExecコマンドのログオン空間での要求を制御できます。

Scriptランチャサービスは,NetExecコマンドでログオン空間を指定して起動するプログラムを,Scriptランチャサービスの開始パラメータで指定したユーザのログオンセッション下に起動します。そのため,Scriptランチャサービスを使用する場合,NetExecコマンドを使用するときはログオン状態を継続しておく必要があります。ユーザのログオンは,コンソールおよびリモートデスクトップサービスのどちらからでも可能です。通常はログオン状態ではなくても,NetExecコマンドを使用する場合にログオンしていれば問題ありません。リモートデスクトップサービスでログオンした場合は,セッションを切断すると,ログオン状態を維持できます。

Scriptランチャサービスは,次の内容でWindowsサービスに登録されます。

Scriptランチャサービスを使用するとScriptランチャは起動できなくなります。Scriptランチャサービスを使用する運用の場合,ログオン空間での自動起動ができなくなります。ログオン空間での自動起動が必要な場合は,Scriptランチャサービスを使用しないで,Scriptランチャを使用してください。

Scriptランチャサービスを使用する場合の手順を次に示します。

  1. スタートアップに登録されているScriptランチャを削除する。

  2. Windowsサービスマネージャで,Scriptランチャサービスのプロパティを次のように変更し,プロパティダイアログを開いた状態でScriptランチャサービスを開始する。

    ・ 全般

    • スタートアップの種類:自動

    • 開始パラメータ:ログオンユーザ名

      ログオンユーザ名には,NetExecコマンドで要求されたコマンドを実行するログオン空間のアカウント名を指定します。

      ログオンユーザ名は,"ユーザ名","ユーザ名@ドメイン名","ドメイン名\ユーザ名"のどれかの形式で指定します。

    必ずScriptランチャサービスを開始してから,プロパティの設定ダイアログを閉じてください。Scriptランチャサービスを開始する前にダイアログを閉じると,開始パラメータに設定した情報が消失します。情報が消失した場合は,再度「全般」タブの項目を設定し,Scriptランチャサービスを開始してしてください。

  3. 開始パラメータに指定したログオンユーザ名でログオンする。

    NetExecコマンドを使用して運用している間は,ログアウトしないでください。リモートデスクトップサービスでログオンした場合は,ログオン状態を維持したままセッションを切断すれば,リモートデスクトップサービスクライアントを終了してもかまいません。

NetExecコマンドで要求されたコマンドを実行するログオン空間のアカウント名を変更するには,Scriptランチャサービスを停止し,手順2からやり直します。

ログオン空間のアカウント名に指定するユーザが管理者以外のユーザの場合は,事前にOSのセキュリティの設定で「グローバルオブジェクトの作成」の権利を割り当ててください。

補足

Scriptランチャサービスを使用する運用からScriptランチャを使用する運用に変更する場合は,次の手順を実施してください。

  1. Windowsサービスマネージャで,Scriptランチャサービスのスタートアップの種類を「手動」に変更する。

  2. Scriptランチャのショートカットをスタートアップに登録する。