Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Script(Windows(R)用)


1.4.4 ファイルのアクセス権限

JP1/Scriptで作成するファイルには,ユーザの運用に合わせたアクセス権が設定できます。ファイルごとに運用に合ったアクセス権を設定することで,セキュリティ上の危険を回避できます。設定できるアクセス権を次に示します。

アクセス権を設定するには,次のレジストリキーに値を設定してください。

〔レジストリキー〕

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Hitachi\JP1/Script\SPTX\Option

〔値名〕

SecurityAttributesSucceed

〔値のデータタイプ〕

REG_DWORD

〔値〕

0:設定しない

1:「上位フォルダのアクセス権を継承する」を設定する。

2:「Everyone:フルコントロール」を設定する。

値が設定されていない場合や上記以外の値が設定された場合は,デフォルトの0を仮定します。

〔設定が有効になるタイミング〕

スクリプトファイルの次回実行時

JP1/Scriptで新規にファイルを作成するときにアクセス権を設定できるファイルを,次の表に示します。

表1‒3 アクセス権を設定できるファイル

ファイル名

拡張子

アクセス権限設定

上位フォルダ継承

Everyone

スクリプトファイル

.SPT

実行環境ファイル

.SPV

自動起動情報ファイル

.SPH

×

サーバ環境ファイル

.SPS

×

解析トレースファイル

.SPA

実行トレースファイル

.SPX

ユーザトレースファイル

.TXT

サーバトレースファイル

.SPY

モニタリング情報ファイル

.SPD

メニュー情報ファイル

.SPN

トレース管理ファイル

.SPB

×

グローバル変数ファイル

.SPG

×

(凡例)

○:設定できる

×:設定できない

注※ Scriptマネージャで複写または追加したスクリプトファイルのアクセス権は,レジストリに設定した値に関係なく,上位フォルダのアクセス権を継承します。

操作コマンドで新規にファイルを作成するときに設定できるアクセス権限を,次の表に示します。

表1‒4 作成するファイルに対して設定できるアクセス権限

コマンド

アクセス権限設定

備考

上位フォルダ継承

Everyone

IniRead

×

×

アクセス権は変更されません。

IniWrite

×

×

新規作成の場合は,上位フォルダのアクセス権を継承します。

TextFileReplace

×

×

アクセス権は変更されません。

TextOpen

既存ファイルの場合は,アクセス権は変更されません。

TextClose

×

×

アクセス権は変更されません。

TextRead

×

×

アクセス権は変更されません。

TextWrite

×

×

アクセス権は変更されません。

TextSeek

×

×

アクセス権は変更されません。

GetTextPosition

×

×

アクセス権は変更されません。

MakeDir

×

×

上位フォルダのアクセス権を継承します。

Rename

×

×

アクセス権は変更されません。

TempDir

×

×

アクセス権は変更されません。

TempFile

×

×

上位フォルダのアクセス権を継承します。

SplitFile

既存ファイルの場合は,アクセス権は変更されません。

CatFiles

既存ファイルの場合は,アクセス権は変更されません。

SetStandardFile

既存ファイルの場合は,アクセス権は変更されません。

Copy

Option67の値に「Security」が指定された場合は,コピー元ファイルのアクセス権を設定します。

Message

既存ファイルの場合は,アクセス権は変更されません。

MakeGroup

×

×

上位フォルダのアクセス権を継承します。

(凡例)

○:設定できる

×:設定できない

注※ SplitFile,CatFiles,Copy,およびMessageコマンドでファイルを作成する場合,作成先のフォルダが存在しない時は作成先のフォルダを作成します。この時に作成するフォルダのアクセス権は,上位フォルダのアクセス権を継承します。