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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


5.2.11 メール受信監視ジョブ定義情報の記述方法

メール受信監視ジョブ定義情報の記述方法を説明します。

メール受信監視ジョブ定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。

形式
[pfm={u|p};]
[mlprf="プロファイル名";]
[mladr="差出人";]
[mlsbj="件名";]
[mltxt="本文";]
[mlsav={y|n};]
[mllst="メール受信リスト";]
[mlstx="本文ファイル名";]
[mlsfd="添付ファイル保存先フォルダ名";]
[mlafl="リストファイル名";]
[jpoif=マクロ変数名:引き継ぎ情報名;]
[etm=n;]
[fd=実行所要時間;]
[ex="実行エージェント名";]
[ha={y|n};]
[eu={ent|def};]
[ets={kl|nr|wr|an};]
[mm={and|or};]
[nmg={y|n};]
[eun=待ち合わせ対象ユニット名;]
[ega={exec|execdeffer|none};]
[uem={y|n};]
パラメーター
pfm={u|p};

メール受信定義をプラットフォームごとに指定します。省略した場合,pが仮定されます。

  • p:Windows環境でメールを受信するための定義をします。

  • u:UNIX環境でメールを受信するための定義をします。

mlprf="プロファイル名";

メール受信監視ジョブを実行するエージェントホスト上の環境設定パラメーターProfileName1ProfileName4に設定したプロファイル名を定義します。

このパラメーターは,「pfm=p;」を指定した場合にだけ有効です。また,「pfm=p;」を指定した場合には,必須の項目になります。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。

プロファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 2.3.4 メールシステム連携のための環境設定をする」を参照してください。

mladr="差出人";

受信したメールの差出人を定義します。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。「mladr="差出人";」の形式で,20件まで同時に指定できます。

mladr="差出人";」「mlsbj="件名";」「mltxt="本文";」をすべて省略することはできません。必ず,一つ以上の項目を定義する必要があります。

差出人名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

なお,メール受信監視ジョブを実行するホストがWindowsの場合,差出人の文字数は255文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が256文字以上だと,メール受信の監視条件が成立しません。

mlsbj="件名";

受信したメールの件名を定義します。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。「mlsbj="件名";」の形式で,20件まで同時に指定できます。

mladr="送信者";」「mlsbj="件名";」「mltxt="本文";」をすべて省略することはできません。必ず,一つ以上の項目を定義する必要があります。

件名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

なお,メール受信監視ジョブを実行するホストがWindowsの場合,件名の文字数は253文字以内で指定してください。バイト数は256バイト以内で指定できますが,文字数が254文字以上だと,メール受信の監視条件が成立しません。

mltxt="本文";

受信したメールの本文を定義します。

指定できる文字数は,1〜512(単位:バイト)です。「mltxt="本文";」の形式で,20件まで同時に指定できます。

mladr="送信者";」「mlsbj="件名";」「mltxt="本文";」をすべて省略することはできません。必ず,一つ以上の項目を定義する必要があります。

本文中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

メール受信監視の実行ホストがUNIXの場合,本文に改行を入力しないでください。本文に改行を指定した場合,メール受信監視の監視条件と一致しなくなり,受信監視状態のままになります。

mlsav={y|n};

受信したメールを保存するかを定義します。省略した場合,yが仮定されます。このパラメーターは,「pfm=u;」を指定した場合にだけ有効です。

  • y:メールを保存します。

  • n:メールを保存しません。

mllst="メール受信リスト名";

監視条件に一致したメールのリストを作成する場合の,メール受信リスト名を定義します。このパラメーターは,「pfm=u;」を指定した場合にだけ有効です。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

リスト名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

mlstx="本文ファイル名";

受信したメールの本文をファイルに保存する場合のファイル名を定義します。このパラメーターは,「pfm=p;」を指定した場合にだけ有効です。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。ファイル名はフルパスで指定します。

ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

mlsfd="添付ファイル保存先フォルダ名";

受信したメールの添付ファイルを保存する場合のフォルダ名を定義します。このパラメーターは,「pfm=p;」を指定した場合にだけ有効です。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。フォルダ名はフルパスで指定します。

フォルダ名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

mlafl="リストファイル名"

受信したメールの添付ファイルのファイル名一覧を作成する場合のファイル名を定義します。このパラメーターは,「pfm=p;」を指定した場合にだけ有効です。

指定できる文字数は,1〜256(単位:バイト)です。ファイル名はフルパス名で指定します。

ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

jpoif=マクロ変数名:引き継ぎ情報名;

マクロ変数名は,「?AJS2xxxxx?」という形式の64バイト以内の文字列で指定します。xxxxxの部分に指定できる文字列は,A〜Z(大文字の英字),0〜9(アラビア数字),「.(ピリオド)」です。

このパラメーターは,「jpoif=マクロ変数名:引き継ぎ情報名;」の形式で,バイト数の合計が2,048バイトまで指定できます。

このパラメーターでは,後続のUNIXジョブ,PCジョブ,フレキシブルジョブ,HTTP接続ジョブ,およびアクションジョブに対してイベント情報を引き継げます。

etm=n;

実行打ち切り時間を,実行開始時刻からの相対分で定義します。指定できる値は,1〜1,440(単位:分)です。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。

fd=実行所要時間;

終了遅延監視するジョブの実行所要時間を定義します。

指定できる値は,10進数の値で1〜1,440(単位:分)です。

起動条件として定義する場合,このパラメーターはジョブ実行時に無効になります。

ex="実行エージェント名";

ジョブを実行する実行エージェント名を定義します。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

実行エージェント名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

マクロ変数を指定できます。

ha={y|n};

ジョブの実行を保留するかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。

  • y:保留します。

  • n:保留しません。

eu={ent|def};

ジョブ実行時のJP1ユーザーを定義します。省略した場合,entが仮定されます。イベントジョブの場合,このパラメーターの指定は無視されます。

  • ent:ジョブネットを登録したJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。

  • def:ジョブを所有するJP1ユーザーをジョブ実行時のJP1ユーザーとします。

ets={kl|nr|wr|an};

実行打ち切り時間が経過したあとのイベントジョブの状態を定義します。省略した場合,klが仮定されます。起動条件内のジョブの場合,このパラメーターは無効になります。

  • kl:強制終了

  • nr:正常終了

  • wr:警告検出終了

  • an:異常検出終了

mm={and|or};

指定した待ち合わせ対象ユニットとの待ち合わせ方法を指定します。

省略した場合はandが仮定されます。

  • and:すべての待ち合わせ対象ユニットが終了したら実行を開始する。

  • or:待ち合わせ対象ユニットが一つでも終了したら実行を開始する。

nmg={y|n};

指定した待ち合わせ対象ユニットのルートジョブネットに待ち合わせる世代がないときの動作を指定します。

省略した場合はnが仮定されます。

  • y:実行を開始する。

  • n:実行を開始しない。

eun=待ち合わせ対象ユニット名;

待ち合わせ対象ユニットとするユニットを,完全名で指定します。

待ち合わせ対象ユニットを複数指定する場合,このパラメーターを複数回指定します。最大で32個指定できます。

待ち合わせ対象ユニット名に指定できる文字数は1〜930(単位:バイト)です。

ega={exec|execdeffer|none};

起動条件付きジョブネットを待ち合わせ対象に指定していて,実行世代に異常終了がある場合の動作を指定します。

省略した場合はnoneが仮定されます。

  • exec:実行を開始する。

  • execdeffer:実行を開始しない。ただし,実行世代が「繰り越し未実行」状態の場合は,実行を開始する。

  • none:実行を開始しない。

uem={y|n};

起動条件付きジョブネットを待ち合わせ対象に指定していて,監視世代が監視未起動終了の場合の動作を指定します。

省略した場合はnが仮定されます。

  • y:実行を開始する。

  • n:実行を開始しない。