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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


5.2.8 判定ジョブ定義情報の記述方法

判定ジョブ定義情報の記述方法を説明します。

判定ジョブ定義情報の形式,およびパラメーターを次に示します。

形式
[ej={gt|ge|lt|le|eq|ne|ri|ro|ef|nf|vgt|vge|vlt|vle|veq|vne|vri|vro|sce|spe|sne|spn|snn|snl};]
[ejc=判定終了コード;]
[ejl=下限の判定終了コード;]
[ejh=上限の判定終了コード;]
[ejf="終了判定ファイル名";]
[ejv=変数名;]
[ejt="変数(文字列)の判定値";]
[eji=変数(数値)の判定値;]
[ejs=変数(数値)の下限の判定値;]
[ejg=変数(数値)の上限の判定値;]
[ejm={gt|ge};]
[eju={lt|le};]
[ha={y|n};]
パラメーター
ej={gt|ge|lt|le|eq|ne|ri|ro|ef|nf|vgt|vge|vlt|vle|veq|vne|vri|vro|sce|spe|sne|spn|snn|snl};

先行ジョブの終了コードと判定値を比較して判定する際の判定条件を定義します。指定できる判定条件は一つだけです。省略した場合,gtが仮定されます。

  • gt:先行ジョブの終了コードが判定値より大きいです。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • ge:先行ジョブの終了コードが判定値以上です。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • lt:先行ジョブの終了コードが判定値より小さいです。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • le:先行ジョブの終了コードが判定値以下です。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • eq:先行ジョブの終了コードが判定値と等しいです。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • ne:先行ジョブの終了コードが判定値と等しくないです。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。

  • ri:先行ジョブの終了コードが判定値の範囲内です。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。同時にejlejhの指定が必要です。必要に応じてejmejuも指定してください。

  • ro:先行ジョブの終了コードが判定値の範囲外です。「ejf="終了判定ファイル名";」と同時に指定できません。同時にejlejhの指定が必要です。必要に応じてejmejuも指定してください。

  • ef:ファイルが作成されています。「ejc=判定終了コード;」と同時に指定できません。

  • nf:ファイルが作成されていません。「ejc=判定終了コード;」と同時に指定できません。

  • vgt:指定された変数の値が判定値より大きいです。ejiを数値として処理します。

  • vge:指定された変数の値が判定値以上です。ejiを数値として処理します。

  • vlt:指定された変数の値が判定値より小さいです。ejiを数値として処理します。

  • vle:指定された変数の値が判定値以下です。ejiを数値として処理します。

  • veq:指定された変数の値が判定値と等しいです。ejiを数値として処理します。

  • vne:指定された変数の値が判定値と等しくないです。ejiを数値として処理します。

  • vri:指定された変数の値が判定値の範囲内です。ejsejgを数値として処理します。同時にejsejgの指定が必要です。必要に応じてejmejuも指定してください。

  • vro:指定された変数の値が判定値の範囲外です。ejsejgを数値として処理します。同時にejsejgの指定が必要です。必要に応じてejmejuも指定してください。

  • sce:指定された変数の値が判定値と等しいです。ejtを文字列として処理します。

  • spe:指定された変数の値が判定値を含んでいます。ejtを文字列として処理します。

  • sne:指定された変数の値が判定値と等しくないです。ejtを文字列として処理します。

  • spn:指定された変数の値が判定値を含んでいません。ejtを文字列として処理します。同時にejvejtの指定が必要です。

  • snn:指定された変数の値があります。ejtを処理しません。

  • snl:指定された変数の値がありません。ejtを処理しません。

ejc=判定終了コード;

判定の対象となる判定終了コードを定義します。省略した場合,0が仮定されます。

指定できる値は,0〜4,294,967,295です。

ejパラメーターにgtgeltleeqneを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

ejl=下限の判定終了コード;

判定の対象となる下限の判定終了コードを定義します。

指定できる値は,0〜4,294,967,295です。下限の判定終了コード(ejlパラメーター)と境界条件(ejmパラメーター),および上限の判定終了コード(ejhパラメーター)と境界条件(ejuパラメーター)から,終了コードを判定する範囲内に整数値が存在しない場合,エラーになります。

ejパラメーターにriroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

終了コードが負数の場合,符号なしに換算した値を指定することで判定できます。例えば,「-1」はWindowsでは「4,294,967,295」,UNIXでは「255」として扱われます。ただし,終了コードの負数を符号なしに換算すると「2,147,483,648」から「4,294,967,295」の範囲となるため,終了コードが「0」をまたがる場合は範囲指定できません。

ejh=上限の判定終了コード;

判定の対象となる上限の判定終了コードを定義します。

指定できる値は,0〜4,294,967,295です。下限の判定終了コード(ejlパラメーター)と境界条件(ejmパラメーター),および上限の判定終了コード(ejhパラメーター)と境界条件(ejuパラメーター)から,終了コードを判定する範囲内に整数値が存在しない場合,エラーになります。

ejパラメーターにriroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

終了コードが負数の場合,符号なしに換算した値を指定することで判定できます。例えば,「-1」はWindowsでは「4,294,967,295」,UNIXでは「255」として扱われます。ただし,終了コードの負数を符号なしに換算すると「2,147,483,648」から「4,294,967,295」の範囲となるため,終了コードが「0」をまたがる場合は範囲指定できません。

ejf="終了判定ファイル名";

終了判定の対象となるファイル名を定義します。

指定できる文字数は,1〜260(単位:バイト)です。

ejパラメーターにefnfを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

ファイル名中に「"(ダブルクォーテーションマーク)」や「#」が含まれる場合は,キャスト文字(#)でキャストします。「"」は「#"」,「#」は「##」と記述します。

ejv=変数名;

先行ジョブで指定したマクロ変数名を「?AJS2xxxxx?」の形式で指定します。

ejパラメーターにvgtvgevltvleveqvnevrivroscespesnespnsnnsnlを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

変数名の文字列(「xxxxx」の部分)に指定できるのは,英(ただし,大文字だけ)数字と,「.(ピリオド)」だけです。

マクロ変数名に指定できる文字数は,1〜64(単位:バイト)です。

ejt="変数(文字列)の判定値";

判定の対象となる判定値を511バイト以内の文字列で指定します。

ejパラメーターにscespesnespnを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

eji=変数(数値)の判定値;

判定の対象となる判定値を0〜2,147,483,647の数値で指定します。省略した場合,0が仮定されます。

ejパラメーターにvgtvgevltvleveqvneを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

ejs=変数(数値)の下限の判定値;

変数(数値)の判定の対象となる下限の判定値を0〜2,147,483,647の数値で指定します。変数(数値)の下限の判定値(ejsパラメーター)とその境界条件(ejmパラメーター),および変数(数値)の上限の判定値(ejgパラメーター)とその境界条件(ejuパラメーター)から,変数(数値)判定数値を判定する範囲内に整数値が存在しない場合,エラーになります。

ejパラメーターにvrivroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

ejg=変数(数値)の上限の判定値;

変数(数値)の判定の対象となる上限の判定値を0〜2,147,483,647の数値で指定します。変数(数値)の下限の判定値(ejsパラメーター)とその境界条件(ejmパラメーター),および変数(数値)の上限の判定値(ejgパラメーター)とその境界条件(ejuパラメーター)から,変数(数値)判定数値を判定する範囲内に整数値が存在しない場合,エラーになります。

ejパラメーターにvrivroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

ejm={gt|ge};

下限の判定終了コード(ejlパラメーター)または変数(数値)の下限の判定値(ejsパラメーター)を定義する場合の,境界条件を定義します。省略した場合,geが仮定されます。

ejパラメーターにrirovrivroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

  • gt

    先行ジョブの終了コードまたは変数の判定数値が,判定値より大きいことを示します。

  • ge

    先行ジョブの終了コードまたは変数の判定数値が,判定値以上であることを示します。

eju={lt|le};

上限の判定終了コード(ejhパラメーター)または変数(数値)の上限の判定値(ejgパラメーター)を定義する場合の,境界条件を定義します。省略した場合,leが仮定されます。

ejパラメーターにrirovrivroを指定した場合に有効となります。その他の値を指定した場合は無効となります。

  • lt

    先行ジョブの終了コードまたは変数の判定数値が,判定値より小さいことを示します。

  • le

    先行ジョブの終了コードまたは変数の判定数値が,判定値以下であることを示します。

ha={y|n};

ジョブの実行を保留するかを定義します。省略した場合,nが仮定されます。

  • y:保留します。

  • n:保留しません。