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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


ajsagtcheck

〈このページの構成〉

形式

ajsagtcheck
     [-h 論理ホスト名]
     [-m { start | stop | status }]

機能

「使用不可」の実行エージェント以外のすべての実行エージェントを対象として,ジョブ配信遅延の軽減機能の,通信状態確認の開始,終了および状態確認をします。

このコマンドは,ジョブ配信遅延の軽減機能が有効である場合だけ実行できます。ジョブ配信遅延の軽減機能が無効である場合は,エラーメッセージを表示して中断します。

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限

UNIXの場合:スーパーユーザー権限

引数

-h 論理ホスト名

通信状態確認の対象の実行エージェントが登録されている論理ホスト名を指定します。

指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

このオプションを省略した場合は,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,物理ホスト名が仮定されます。

-m { start | stop | status }

ジョブ配信遅延の軽減機能に対する操作を指定します。指定できる値を次に示します。

このオプションを省略した場合は,statusが仮定されます。

  • start

    通信状態確認を開始します。

    通信状態確認で通信障害を検知した実行エージェントは,通信状態回復確認が実行されます。

    なお,ajsagtaltコマンドで状態を「使用不可」にした実行エージェントは,通信状態確認されません。

    通信状態確認中である場合は,エラーメッセージを表示してコマンドが中断されます。通信状態確認は続行されます。

  • stop

    通信状態確認を終了します。ただし,すでに通信障害を検知した実行エージェントの通信状態回復確認は継続します。

    通信状態確認中でない場合は,エラーメッセージを表示してコマンドが中断されます。

  • status

    次の項目を標準出力に出力します。

    • 通信状態確認の確認時刻

    • 通信状態回復確認の確認時刻

    • 通信状態確認および通信状態回復確認の進捗状況(状態別の実行エージェント数)

    出力形式は,出力例を参照してください。

戻り値

0

正常終了。

4

  • コマンド実行時の環境変数が不正である。

  • JP1/AJS3サービスが起動されていない。

  • -hオプション指定時,指定された論理ホストがない,または環境設定に誤りがある。

  • ホストが運用開始処理中,運用停止処理中,運用停止中または縮退運転中である。

  • ジョブ配信遅延の軽減機能が無効である。

  • エージェント監視プロセスが停止している。

  • 操作できる状態でない。

8

コマンド引数の指定に誤りがある。

12

コマンド処理中にメモリー不足が発生した。

20

共有メモリーのアクセスが排他エラーで失敗した。

24

コマンド実行権限がない。

36

  • JP1/AJS3サービスとの通信でエラーが発生している,またはJP1/AJS3サービスからの応答がない。

  • エージェント監視プロセスとの通信でエラーが発生している,またはエージェント監視プロセスからの応答がない。

40

共有メモリーの割り当て,ファイルディスクリプタの割り当て,排他資源の割り当ての際,システムの限界値を超えた。

120

OSのシステムコールで予期しないエラーを検知した。

124

JP1/AJSの内部処理で予期しないエラーを検知した。

使用例1

物理ホストの実行エージェントの通信状態確認を開始する。

ajsagtcheck -m start

使用例2

論理ホスト(lhost1)の実行エージェントの通信状態確認の状態を確認する。

ajsagtcheck -h lhost1 -m status

出力例

-mオプションにstatusを指定した場合の出力例と出力内容の意味を次に示します。

ajsagtcheck -m status
KNAC1202-I エージェント監視の情報の出力を開始します
HOSTNAME:HOST01
 
CONNECT
START TIME : 2016/02/02 10:10:05
END   TIME : 2016/02/02 10:11:10
 
RECOVERY
START TIME : 2016/02/02 11:20:04
END   TIME : 2016/02/02 11:20:35
 
  CONNECTABLE UNCONNECTABLE   NOT CHECKED   UNAVAILABLE
------------- ------------- ------------- -------------
          100             5             0             4
KNAC1203-I エージェント監視の情報の出力を終了します

出力内容の意味を次に示します。

HOSTNAME

ホスト名を示します。

物理ホストの場合は自ホスト名,論理ホストの場合は論理ホスト名が出力されます。

CONNECT
  • START TIME

    通信状態確認の開始時刻を,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」の形式で示します。

  • END TIME

    通信状態確認の終了時刻を,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」の形式で示します。

    通信状態確認が実行中の場合は,「----/--/--」を示します。

RECOVERY
  • START TIME

    通信状態回復確認の開始時刻を,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」の形式で示します。

  • END TIME

    通信状態回復確認の終了時刻を,「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」の形式で示します。

    通信状態回復確認が実行中の場合は,「----/--/--」を示します。

CONNECTABLE

「接続可」状態の実行エージェントの数を示します。

UNCONNECTABLE

「接続不可」状態の実行エージェントの数を示します。

NOT CHECKED

「未確認」状態の実行エージェントの数を示します。

UNAVAILABLE

「使用不可」状態の実行エージェントの数を示します。