Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


1.4.1 JP1/AJS3のコマンド実行時に使用される環境変数

コマンド実行時に使用される環境変数を次の表に示します。

表1‒6 コマンド実行時に使用される環境変数の一覧

環境変数名

内容

参照契機

AJSMANAGERHOST

操作先ホストの論理ホスト名

ユニットを操作するコマンド,およびajsstatusコマンドをリモート実行するとき,ユニット名指定時に論理ホスト名が省略された場合。※1

JP1_HOSTNAME

自ホストの論理ホスト名

JP1/AJS3が自ホストの論理ホスト名を参照する場合。

または,コマンド実行時に操作対象の論理ホストを参照する場合(コマンドのオプションとして,論理ホスト名を指定しなかった場合)。※2

AJSCONF

スケジューラーサービス名

オブジェクト名指定時に,スケジューラーサービス名が省略され,かつ,-Fオプションのスケジューラーサービス名が省略された場合。

AJSPATH

AJSパス名

ユニットを操作するコマンド※1に,ユニット名が完全名で指定されなかった場合(ジョブグループ名として利用します)。

JP1_USERNAME

JP1ユーザー名

ユニットを操作するコマンド※1,または実行エージェントの運用に使用するコマンドでユーザーのアクセス権限取得時に,OSのユーザー名と異なるJP1ユーザー名を利用する場合。

LANG

言語種別

出力するテキストの言語種別を切り分ける場合。

Windowsの場合はホストの設定に依存するため,利用されません。

ユニットを操作するコマンド※1を実行する場合,コマンドの実行対象ユニットが定義されているスケジューラーサービスの環境設定パラメーターAJSCHARCODEの設定と同じ言語種別を設定してください。

ただし,中国語を使用する場合は,JP1/AJS3がサポートするGB18030コードのLANGを指定してください。

TZ

タイムゾーン

スケジュールを計算する場合や,日時を表示する場合。※3

AJSAUTOJUDGE

プランニンググループの下にあるユニットの中から操作対象を自動選択する機能の指定

次に示すコマンドで,-Xオプションを省略した場合。※4

  • ajschgstatコマンド

  • ajsintrptコマンド

  • ajskillコマンド

  • ajsplanコマンド

  • ajsrerunコマンド

  • ajsshowコマンド

AJSDISPSUBUNITTYPE

ジョブグループ種別の表示・非表示

ajsrestoreコマンドで,退避ボックスの中に退避したユニットの一覧を標準出力ファイルに出力する場合。※5

AJSCONVERTUTF8

文字コード変換

コマンドのリモート実行時に実行先ホストの環境変数LANGがja_JP.UTF-8,ja_JP.utf8,JA_JP,またはJA_JP.UTF-8の場合で,JP1/AJS3 - Managerの通信処理で文字コード変換を行わないとき。※6

LC_ALL

言語種別

コマンドの引数や処理対象のユニット名などにマルチバイト文字が指定されている場合。

Windowsの場合はホストの設定に依存するため,利用されません。

この環境変数は設定不要です。設定が必要な場合は,環境変数LANGと同じ値を設定してください。環境変数LANGと異なる値を設定すると,マルチバイト文字を扱うJP1/AJS3の処理が誤動作するおそれがあります。

注※1

「ユニットを操作するコマンド」については,表1-11を参照してください。また,環境変数AJSMANAGERHOSTは,JP1/AJS3の起動時には設定しないでください。

注※2

環境変数はJP1_HOSTNAMEが設定されているかどうかで使用されるユーザーマッピングが異なります。

環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されている場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに設定された論理ホストに定義されているユーザーマッピングが使用されます。

環境変数JP1_HOSTNAMEが設定されていない場合,物理ホストに定義されているユーザーマッピングが使用されます。

論理ホストを参照する場合は,必ず環境変数JP1_HOSTNAMEを設定する必要があります。

物理ホストを参照する場合は,環境変数JP1_HOSTNAMEを設定しないでください。設定した場合,コマンドが失敗することがあります。

注※3

Windowsの場合,コマンド実行時のタイムゾーンをシステムのタイムゾーンと合わせてください。

注※4

環境変数AJSAUTOJUDGEの指定値に従って,プランニンググループの下にあるユニットの中から操作対象を選択します。

環境変数AJSAUTOJUDGEで指定する値を次に示します。

YES

自動的に選択して操作する場合に指定します。

コマンドに指定するユニット名は,プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略して指定します。

NO

自動的に選択して操作しない場合に指定します。

指定したユニットに対して操作します。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略して指定することはできません。

AUTOまたは値の設定なし

ユニット名の指定方法に従って,自動的に選択して操作するかしないかを決定する場合に指定します。

  • 自動的に選択して操作する場合

    プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略してユニット名を指定します。

  • 自動的に選択して操作しない場合

    プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略しないでユニット名を指定します。この場合,指定したユニットが操作対象になります。ただし,プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略して指定したパス名と,同じ名称のユニットがある場合,省略したものとして扱われ,操作対象のユニットが自動選択されます。

注※5

環境変数AJSDISPSUBUNITTYPEの指定値に従って,標準出力ファイルに出力する形式を決定します。

環境変数AJSDISPSUBUNITTYPEで指定する値を次に示します。

YES

ジョブグループ種別を出力します。

(出力形式)

退避ファイル名:退避元ユニット名:退避ユニット名:退避ユニット種別(ジョブグループ種別)

(例)

0001:/group1:group2:g(p)

NOまたは値の設定なし

ジョブグループ種別を出力しません。

(出力形式)

退避ファイル名:退避元ユニット名:退避ユニット名:退避ユニット種別

(例)

0001:/group1:p_group1:g

なお,ユニットの種別とジョブグループの種別については,「3. 通常の運用で使用するコマンド ajsprint」の表3-13を参照してください。

注※6

コマンドのリモート実行先の環境変数LANGがja_JP.UTF-8,ja_JP.utf8,JA_JP,またはJA_JP.UTF-8の場合に,環境変数AJSCONVERTUTF8の指定値に従って,JP1/AJS3 - Managerの通信処理で文字コード変換を行うかどうかを指定します。

環境変数AJSCONVERTUTF8で指定する値を次に示します。

yesまたは値の指定なし

JP1/AJS3 - Managerの通信処理で文字コード変換を行う場合に指定します。

no

JP1/AJS3 - Managerの通信処理で文字コード変換を行わない場合に指定します。

コマンド投入元とリモート実行先の文字コードがUTF-8同士の場合は,「no」を指定してください。