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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス


1.1.3 プランニンググループ使用時のコマンドでのユニット名の指定方法

プランニンググループの下にあるユニットを次に示すコマンドで操作する場合,ルートジョブネット名を省略しても,コマンド実行時に世代があるユニットが操作対象として自動的に選択されます。したがって,プランニンググループに対してコマンドを実行すれば,ルートジョブネット名を省略しても,運用中のルートジョブネットや下位にあるジョブに対して操作できます。

操作対象となるユニットが自動的に選択されるかどうかは,上記のコマンドの-Xオプションで指定した値,または環境変数AJSAUTOJUDGEで設定した値で判定されます。その他のコマンドでは,環境変数AJSAUTOJUDGEの設定にかかわらず,プランニンググループの下にあるルートジョブネット名は省略できません。操作したいユニットを完全名で指定します。

各コマンドの詳細については,「1.5 コマンド一覧」を参照してください。環境変数AJSAUTOJUDGEの詳細については,「1.4 環境変数一覧」を参照してください。

自動選択の設定が有効かどうかは,次の規則に従って判定されます。

  1. コマンドの-Xオプションに指定した値が優先されるため,-Xオプションに指定がある場合,その指定値で判定する。

    -X yes」の場合

    自動選択の設定が有効です。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略してユニット名を指定できます。運用中のユニットが自動的に選択されて,該当するユニットに対して操作します。

    -X no」の場合

    自動選択の設定が有効ではありません。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略できません。操作したいユニット名の完全名を指定します。

    -X auto」の場合

    プランニンググループの下のルートジョブネット名を完全名で指定します。この場合,指定したユニットが操作対象になります。ただし,プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略して指定したパス名と,同じ名称のユニットがある場合,省略したものとして扱われ,運用中のユニットが自動選択されて,該当するユニットに対して操作します。

  2. -Xオプションに指定がない場合,環境変数AJSAUTOJUDGEの設定値で判定する。

    AJSAUTOJUDGEが「YES」の場合

    自動選択の設定が有効です。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略してユニット名を指定できます。運用中のユニットが自動的に選択されて,該当するユニットに対して操作します。

    AJSAUTOJUDGEが「NO」の場合

    自動選択の設定が有効ではありません。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略できません。操作したいユニット名の完全名を指定します。

    AJSAUTOJUDGEが「AUTO」の場合

    プランニンググループの下のルートジョブネット名を完全名で指定します。この場合,指定したユニットが操作対象になります。ただし,プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略して指定したパス名と,同じ名称のユニットがある場合,省略したものとして扱われ,運用中のユニットが自動選択されて,該当するユニットに対して操作します。

    値を設定しない場合

    自動選択の設定が有効です。プランニンググループの下のルートジョブネット名を省略してユニット名を指定できます。運用中のユニットが自動的に選択されて,該当するユニットに対して操作します。ただし,ジョブネット名を省略したパターンのユニット名が見つからない場合は,ユニットの完全名で指定したと仮定され,該当するユニットに対して操作します。該当するユニットがない場合,エラーになります。

    ジョブグループの下位にあるユニットに対しては,-Xオプションで値を指定したり,環境変数AJSAUTOJUDGEで値を設定したりしても,ルートジョブネット名は省略できません。

    コマンドをリモート実行する場合の環境変数AJSAUTOJUDGEの値は,JP1/AJS3を起動したときの値に従います。

コマンドでプランニンググループの下位にあるユニットを操作する場合のユニット構成の例を次の図に示します。

図1‒1 コマンド操作時のプランニンググループのユニット構成例

[図データ]

上記のユニット構成で,オプションの指定,または環境変数の設定によってどのユニットが操作対象になるかを,ajsplanコマンドを例にして次に示します。

-X yes」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h -X yes /プランニンググループ

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3

コマンドの実行例:ajsplan -h -X yes /プランニンググループ/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

-X no」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h -X no /プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

-X auto」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h -X auto /プランニンググループ

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3

コマンドの実行例:ajsplan -h -X auto /プランニンググループ/ジョブネット1-1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-1

コマンドの実行例:ajsplan -h -X auto /プランニンググループ/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

AJSAUTOJUDGEが「YES」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

AJSAUTOJUDGEが「NO」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

AJSAUTOJUDGEが「AUTO」の場合

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブネット1-1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-1

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

AJSAUTOJUDGEに値を設定しない場合

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブネット1-1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-1

コマンドの実行例:ajsplan -h /プランニンググループ/ジョブ1

操作対象ユニット:プランニンググループ/ジョブネット1-3/ジョブ1

プランニンググループの下のルートジョブネット名(プランニンググループ/ジョブネット1-2)と,ルートジョブネットの下のユニット名(プランニンググループ/ジョブネット1-2/ジョブネット1-2)で同じ名称のユニットがある場合,ルートジョブネット名を省略したユニット名しか指定できません。運用中のユニットが自動的に選択されて,該当するユニットに対して操作します。

プランニンググループの下のルートジョブネット名(プランニンググループ/ジョブネット1-2)に対して操作したい場合,-Xオプションに「no」を指定するか,または環境変数AJSAUTOJUDGEに「NO」を設定して,ユニットの完全名で指定してください。