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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.39 [詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックス

[詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスでは,リモート電源制御の詳細を定義します。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒185 [詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

共通する表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「リモート電源制御」です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

リモート電源制御を実行させたい実行エージェント名,または実行エージェントグループ名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降かつ[実行先サービス]が[標準]の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。

  • JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前

  • リモートジョブネット配下のユニットの定義

上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。

実行エージェントプロファイルが無効になっている場合

リストは表示されません。

実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている

    リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。

  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。

実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。

注意事項
  • [実行先サービス]で[キューレス]を選択している場合は,実行ホスト名を指定してください。

  • Excelのセルをコピーして貼り付けると,入力した文字の最後に半角スペースが挿入される場合があります。半角スペースが挿入された場合,削除してください。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。

図12‒186 [詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスの[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[電源オン/オフ]

制御したいリモート電源についての設定をします。

[対象ホスト]

電源を制御したいJP1/Power Monitorのエージェントのホスト名を255バイト以内の文字列で指定します。また,マクロ変数を使用できます。この項目は必ず指定します。デフォルトは空白です。また,対象ホストを[PC]にするか,または[UNIX]にするかを選択します。

[要求種別]

ホストに対する電源制御の種類を選択します。デフォルトは[電源オフ:計画終了]です。[対象ホスト]で[PC]を選択した場合と,[UNIX]を選択した場合とで,選択できる種類が異なります。選択できる種類を次に示します。

[PC]の場合

  • [電源オン]

    ホストを電源オンさせます。

  • [電源オフ:計画終了]

    ホストを計画終了させます。

  • [電源オフ:強制終了]

    ホストを強制終了させます。

  • [電源オフ:強制停止]

    ホストに対応する電源制御装置に対して直接電源オフさせます。

    [電源オフ:強制停止]は,実行中のジョブやアプリケーションを正常に終了しないでホストの電源をオフにします。ホストがハングアップした場合などの緊急時以外は使用しないでください。

[UNIX]の場合

  • [電源オン]

    ホストを電源オンさせます。

  • [電源オフ:監視終了]

    ホストを監視終了させます。

  • [電源オフ:制限終了]

    ホストを制限終了させます。

  • [電源オフ:強制終了]

    ホストを強制終了させます。

  • [電源オフ:強制停止]

    ホストに対応する電源制御装置に対して直接電源オフさせます。

    [電源オフ:強制停止]は,実行中のジョブやアプリケーションを正常に終了しないでホストの電源をオフにします。ホストがハングアップした場合などの緊急時以外は使用しないでください。

[次回電源投入時刻の設定]

ホストに対して次回電源投入時刻を指定します。デフォルトは[エージェントの設定]です。[要求種別]で[電源オン],または[強制停止]が選択されている場合は,指定できません。

  • [設定しない]

    次回電源投入時刻を指定しないで,電源をオフします。

  • [エージェントの設定]

    次回電源投入時刻がエージェントホストのJP1/Power Monitorのスケジュールに設定されている時刻になります。

  • [次回電源投入時刻の変更]

    エージェントホストのJP1/Power Monitorに設定された時刻とは異なる時刻に電源をオンしたい場合に,選択します。指定できる値を次に示します。

    [月]:1〜12

    [日]:1〜31

    [時]:0〜23

    [分]:0〜59

    [月],[日]を省略した場合,実行日当日の月日になります。したがって,実行時刻以前の時分を指定すると,エラーになります。

    設定する次回電源投入時刻は,リモート電源制御ジョブが実行されるホストの実行ユーザーのタイムゾーンで指定された時刻として動作します。

[再起動]

電源オフを選択した場合に,再起動するかどうかを選択します。選択できる種類は,[する]と[しない]です。デフォルトは[しない]です。[要求種別]で[電源オン]が選択されている場合は,指定できません。

[電源オフ:強制停止]を選択した場合に[する]を選択するとき,電源制御装置の種類によっては,電源オンと電源オフの間隔が短いと正しく起動されないことがあります。このような電源制御装置で再起動したい場合,電源をオフにしたあと,十分な間隔を空けてから電源をオンにしてください。

[電源オフの終了]

電源オフを選択した場合に,電源オフの終了を待つかを選択します。

「電源オフの終了」とは,エージェントホスト上のJP1/Power Monitorが,シャットダウンの開始をマネージャーホスト上のJP1/Power Monitorに通知することを指します。エージェントホストのシャットダウンの完了までは待ちません。

選択できる種類は,[待つ]と[待たない]です。デフォルトは[待たない]です。

[待つ]を選択した場合の最大待ち時間は,[プラットフォーム]で[PC]を選択した場合と,[UNIX]を選択した場合とで異なります。

  • [PC]を選択した場合:24時間

    24時間を経過すると,JP1/Power Monitorのメッセージ「KAVP11087-E 終了処理の完了を受信できませんでした」が統合トレースログに出力され,リモート電源制御ジョブは異常検出終了します。

  • [UNIX]を選択した場合:無制限

[プラットフォーム]

リモート電源制御を実行させたいプラットフォームを選択します。選択できる種類は,[PC]と[UNIX]です。デフォルトは[PC]です。

  • [PC]

    Windows環境で実行します。

  • [UNIX]

    UNIX環境で実行します。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒187 [詳細定義−[リモート電源制御]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

[実行先サービス]

実行先のサービスを選択します。指定できる種類は,[標準]と[キューレス]です。デフォルトは[標準]です。なお,この項目は接続先JP1/AJS2 - Managerのバージョンが07-00-/C以降の場合に表示されます。

[打ち切り時間指定]

ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

[打ち切り時間]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1〜1,440です。デフォルトは空白です。

[終了遅延監視]

実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。

また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1〜1,440の範囲内で指定します(単位:分)。

この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。

[所有者]

ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。

[JP1資源グループ]

JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。

[実行ユーザー種別]

実行ユーザーの種類を選択します。デフォルトは[登録ユーザー]です。選択できる種類を次に示します。

  • [登録ユーザー]

    ジョブを登録したJP1ユーザーでジョブを実行します。

  • [所有ユーザー]

    ジョブを所有しているJP1ユーザーでジョブを実行します。

ここで指定したユーザーからOSのユーザーに変換されるように,ジョブ実行ホストでユーザーマッピングする必要があります。

なお,上位ユニットに実行ユーザー固定機能を設定している場合,実行ユーザーは,ここでの指定に関係なく,ユニット属性プロファイルの設定に従って固定されます。