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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.16 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックス

[詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスでは,JP1イベント受信監視の詳細を定義します。

各項目で使用できる文字については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 2.4.2(7)(a) 使用できる文字の範囲」を参照してください。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒133 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

共通する表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「JP1イベント受信監視」です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

JP1イベント受信監視を実行させたい実行エージェント名を255バイト以内の文字列で指定します。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

この項目は,次のどちらかに該当する場合,テキストボックスで表示されます。

  • JP1/AJS - Viewまたは接続先のJP1/AJS - Managerのバージョンが09-50より前

  • リモートジョブネット配下のユニットの定義

上記以外の場合,コンボボックスで表示され,その中から選択できます。コンボボックスに直接入力することもできます。コンボボックスに表示されるリストの内容は,実行エージェントプロファイルの有効/無効,および実行エージェントプロファイルに設定されている内容によって異なります。

実行エージェントプロファイルが無効になっている場合

リストは表示されません。

実行エージェントプロファイルが有効になっている場合
  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されている

    リストには,指定するジョブに許可する実行エージェントが表示されます。

  • 指定するジョブが実行エージェントプロファイルに設定されていない

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていれば,上位ユニットに許可する実行エージェントがリストに表示されます。

    上位ユニットが実行エージェントプロファイルに設定されていなければ,リストは表示されません。

実行エージェントについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.1.1 実行エージェント」を参照してください。

注意事項
  • 空白のままだと,上位のジョブネットの指定を引き継ぎます。

    上位のジョブネットに実行エージェントグループを指定している場合は,実行エージェントグループを実行エージェントとして実行します。

    イベントジョブは実行エージェントグループに対応していないため,[実行エージェント]には明示的に実行エージェントを指定してください。イベントジョブに実行エージェントグループを指定した場合の動作については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.6 イベントジョブ使用時の注意事項」を参照してください。

  • Excelのセルをコピーして貼り付けると,入力した文字の最後に半角スペースが挿入される場合があります。半角スペースが挿入された場合,削除してください。

[引き継ぎ]ボタン

後続のジョブまたはジョブネットへの引き継ぎ情報を指定します。[引き継ぎ]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[JP1イベント受信監視]−[引き継ぎ情報]]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「12.4.19 [詳細定義−[イベントジョブアイコン名]−[引き継ぎ情報]]ダイアログボックス」を参照してください。このボタンはダイアログボックスのいちばん下にあります。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。

図12‒134 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスの[定義]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[イベントID]

イベントIDを16進数で指定します。指定形式は,「基本コード:拡張コード」です。イベントIDはJP1イベントの基本属性の一つです。指定できる値については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のJP1イベントの章を参照してください。

入力できる値は,基本コード,拡張コードともに00000000〜FFFFFFFFです。デフォルトは空白です。イベントIDの指定を省略すると,すべてのJP1イベントを監視します。

[基本情報部指定]

JP1イベントの基本情報部分の条件を指定します。

[イベント発行元ユーザー名]

イベント発行元ユーザー名を20バイト以内の文字列で指定します。イベント発行元ユーザー名は正規表現で指定します。Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。デフォルトは空白です。

また,JP1イベント受信監視のプラットフォームがUNIXの場合,またはWindowsで拡張正規表現を使用している場合は,「( )(丸括弧)」で囲むことで,切り出したデータとして引き継げます。

[イベント発行元グループ名]

イベント発行元グループ名を20バイト以内の文字列で指定します。イベント発行元グループ名は正規表現で指定します。Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。デフォルトは空白です。

また,JP1イベント受信監視のプラットフォームがUNIXの場合,またはWindowsで拡張正規表現を使用している場合は,「( )(丸括弧)」で囲むことで,切り出したデータとして引き継げます。

[イベント発行元ホスト名]

イベント発行元ホスト名として,イベントを発行するイベントサーバ名を255バイト以内の文字列で指定します。イベントサーバ名については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のイベントサービス環境の設定の章を参照してください。

イベント発行元ホスト名は正規表現で指定します。Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。また,接続先のJP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-50以降の場合は,マクロ変数を使用できます。デフォルトは空白です。

また,JP1イベント受信監視のプラットフォームがUNIXの場合,またはWindowsで拡張正規表現を使用している場合は,「( )(丸括弧)」で囲むことで,切り出したデータとして引き継げます。

[イベント発行元IPアドレス]

イベント発行元ホストのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスは指定できません。3バイト以内の文字列で4か所指定します。デフォルトは空白です。

指定形式の例を次に示します。

(例)

「XXX.YYY.xxx.yyy」

XXX,YYY,xxx,およびyyyのそれぞれで指定できる値は,0〜255です。

[その他の基本情報部の指定]

JP1イベントにその他の基本情報部分の条件がコマンドで指定されている場合に,この項目は表示されます。

[詳細]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[JP1イベント受信監視]−[詳細]]ダイアログボックスが表示されます。詳細については,「12.4.17 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]−[詳細]]ダイアログボックス」を参照してください。

[メッセージ]

メッセージ情報を1,024バイト以内の文字列で指定します。メッセージ情報は正規表現で指定します。Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。

また,JP1イベント受信監視のプラットフォームがUNIXの場合,またはWindowsで拡張正規表現を使用している場合は,メッセージ情報を「( )(丸括弧)」で囲むことで,切り出したデータとして引き継げます。

デフォルトは空白です。

[イベント詳細情報]

イベント詳細情報を1,024バイト以内の文字列で指定します。イベント詳細情報は正規表現で指定します。Windowsの正規表現については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のインストールとセットアップの章を参照してください。UNIXの正規表現については,UNIXのドキュメントを参照してください。

また,JP1イベント受信監視のプラットフォームがUNIXの場合,またはWindowsで拡張正規表現を使用している場合は,「( )(丸括弧)」で囲むことで,切り出したデータとして引き継げます。

デフォルトは空白です。

[拡張属性指定]

JP1イベントの拡張情報部分の条件を指定します。

[拡張属性指定]

[設定]ボタンをクリックすると,[詳細定義−[JP1イベント受信監視]−[拡張属性指定]]ダイアログボックスが表示されます。イベントの重大度,および任意の拡張属性を設定します。[有効]をチェックすると,設定内容が有効になります。

詳細については,「12.4.18 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]−[拡張属性指定]]ダイアログボックス」を参照してください。

[終了判定]

終了判定を選択します。

[終了判定]

選択できる終了判定の条件を次に示します。デフォルトは空白です。この項目の指定を省略すると,[常に正常]が仮定されます。また,この項目に[常に正常]を指定すると,省略されて空白になります。

  • 空白

    [常に正常]を仮定します。

  • [常に正常]

    JP1イベント受信監視を常に正常終了します。

  • [常に異常]

    JP1イベント受信監視を常に異常終了します。

  • [メッセージが一致したら正常]

    受信監視をしたメッセージが,指定したファイルの内容と一致した場合,JP1イベント受信監視を正常終了します。

  • [メッセージが一致したら異常]

    受信監視をしたメッセージが,指定したファイルの内容と一致した場合,JP1イベント受信監視を異常終了します。

  • [詳細情報が一致したら正常]

    受信監視をした詳細情報が,指定したファイルの内容と一致した場合,JP1イベント受信監視を正常終了します。

  • [詳細情報が一致したら異常]

    受信監視をした詳細情報が,指定したファイルの内容と一致した場合,JP1イベント受信監視を異常終了します。

[ファイル名]には,メッセージ,および詳細情報が格納されているファイル名を256バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。[メッセージが一致したら正常],[メッセージが一致したら異常],[詳細情報が一致したら正常],または[詳細情報が一致したら異常]を選択した場合だけ表示されます。

実行前のイベント検索]

JP1イベント受信監視ジョブが実行登録された直後(JP1イベントの監視を始める前)に,それ以前に発生したJP1イベントを受信監視の対象とするかどうかを指定します。デフォルトは[しない]です。

  • [しない]

    JP1イベント受信監視ジョブが実行登録された直後に発生したJP1イベントだけを受信監視の対象とします。実行開始以前に発生したJP1イベントは受信監視の対象となりません。

  • [する]

    JP1イベント受信監視ジョブが実行登録された直後(JP1イベントの監視を始める前)に,それ以前に発生したJP1イベントのうち,指定した時間までに発生したものを,受信監視の対象とします。時間は分で指定します。指定できる値は1〜720です。デフォルトは10です。なお,[する]を指定した場合には,[イベントID]が必須項目になります。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒135 [詳細定義−[JP1イベント受信監視]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り時間指定]

ジョブの実行を打ち切る時間を指定するかどうかを選択します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り時間]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間を分で指定します。指定できる値は,1〜1,440です。デフォルトは空白です。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[打ち切り後の状態]

[打ち切り時間指定]で[する]を選択した場合,打ち切り時間が経過したあとのイベントジョブの状態を選択します。指定できる種類は,[強制終了],[正常終了],[警告検出終了],[異常検出終了]です。デフォルトは[強制終了]です。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[終了遅延監視]

実行所要時間によるジョブの終了遅延監視をするかどうかを指定します。ジョブの終了遅延を監視する場合は[実行所要時間]をチェックします。デフォルトではチェックされていません。

また,[実行所要時間]をチェックした場合は,ジョブの実行所要時間を1〜1,440の範囲内で指定します(単位:分)。

この項目は,JP1/AJS3 - Viewの場合,またはJP1/AJS2 - View 08-50以降の場合に表示されます。なお,実行所要時間によるジョブの終了遅延監視の注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視」を参照してください。

この項目は,JP1イベント受信監視ジョブを起動条件に定義した場合は指定できません。

[所有者]

イベントジョブではユニットの所有者を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。

[JP1資源グループ]

イベントジョブではJP1資源グループ名を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。

[実行ユーザー種別]

イベントジョブでは実行ユーザーの種別を指定しても,イベントジョブの実行時には無効になって実行されます。イベントジョブの実行ユーザー種別は,JP1/AJS3を起動しているユーザー権限で実行されます。