Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.4.11 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックス

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスでは,判定ジョブの詳細を定義します。

このダイアログボックスには,共通する表示項目と次のタブがあります。

〈この項の構成〉

(1) 共通する表示項目

共通する表示項目を次の図に示します。

図12‒117 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの共通の表示項目

[図データ]

表示項目について説明します。

[ユニット名]

ユニット名を30バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは「判定ジョブ」です。

[コメント]

ユニットのコメントを80バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

[実行エージェント]

判定ジョブでは指定できません。

(2) [定義]タブ

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブを次の図に示します。判定条件によって,[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブの表示項目は異なります。

(a) 判定条件が[終了コード]の場合

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(終了コード用)を次の図に示します。表示される画面は,終了コードを基準値と比較する場合と,範囲で判定する場合とで異なります。

図12‒118 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(終了コード用)

[図データ]

表示項目について説明します。

[判定条件]

判定する条件の種類を選択します。デフォルトは[終了コード]です。選択できる種類を次に示します。

  • 終了コード

  • ファイル

  • 変数(文字列)

  • 変数(数値)

注意事項

ジョブネットの戻り値は常に「0」として扱われるため,判定ジョブの先行ユニットにジョブネットを定義すると,判定結果が常に同じになります。そのため,[終了コード]による判定条件を設定する場合,先行ユニットはジョブである必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 3.1.1(1)(c) 判定ジョブ」を参照してください。

[条件]

判定する条件を選択します。デフォルトは[終了コードが判定値より大きい]です。選択できる条件を次に示します。

  • [終了コードが判定値より大きい]

    終了コードが[判定値]で指定した値より大きければ,真となります。

  • [終了コードが判定値以上]

    終了コードが[判定値]以上なら,真となります。

  • [終了コードが判定値より小さい]

    終了コードが[判定値]で指定した値より小さければ,真となります。

  • [終了コードが判定値以下]

    終了コードが[判定値]以下なら,真となります。

  • [終了コードが判定値と等しい]

    終了コードが[判定値]で指定した値と等しければ,真となります。

  • [終了コードが判定値と等しくない]

    終了コードが[判定値]で指定した値と等しくなければ,真となります。

  • [終了コードが判定値の範囲内]

    終了コードが[判定値]で指定した値の範囲内であれば,真となります。

  • [終了コードが判定値の範囲外]

    終了コードが[判定値]で指定した値の範囲外であれば,真となります。

[判定値]
終了コードを基準値と比較する場合

判定基準とする値を指定します。指定できる値は,0〜4,294,967,295です。デフォルトは空白です。

終了コードを範囲で判定する場合

判定基準とする値の,下限と上限を指定します。変数の値を範囲指定する場合,下限と上限の値は両方とも指定してください。

  • 下限値

    判定基準とする範囲の,下限の値を指定します。指定できる値は,0〜4,294,967,295です。デフォルトは空白です。

    終了コードが負数の場合,符号なしに換算した値を指定することで判定できます。例えば,「-1」はWindowsでは「4,294,967,295」,UNIXでは「255」として扱われます。ただし,終了コードの負数を符号なしに換算すると「2,147,483,648」から「4,294,967,295」の範囲となるため,終了コードが「0」をまたがる場合は範囲指定できません。

  • 下限値の境界条件

    [以上]または[より大きい]のどちらかを選択します。デフォルトは[以上]です。

    [以上]を選択した場合は,下限値は判定基準値に含まれます。[より大きい]を選択した場合は,下限値は判定基準値に含まれません。

  • 上限値

    判定基準とする範囲の,上限の値を指定します。指定できる値は,0〜4,294,967,295です。デフォルトは空白です。

    終了コードが負数の場合,符号なしに換算した値を指定することで判定できます。例えば,「-1」はWindowsでは「4,294,967,295」,UNIXでは「255」として扱われます。ただし,終了コードの負数を符号なしに換算すると「2,147,483,648」から「4,294,967,295」の範囲となるため,終了コードが「0」をまたがる場合は範囲指定できません。

  • 上限値の境界条件

    [以下]または[より小さい]のどちらかを選択します。デフォルトは[以下]です。

    [以下]を選択した場合は,上限値は判定基準値に含まれます。[より小さい]を選択した場合は,上限値は判定基準値に含まれません。

(b) 判定条件が[ファイル]の場合

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(ファイル用)を次の図に示します。

図12‒119 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(ファイル用)

[図データ]

表示項目について説明します。

[判定条件]

「ファイル」を選択します。

[条件]

判定条件にファイルがあるかを選択します。選択できる条件は,[ファイルが存在する]と[ファイルが存在しない]です。デフォルトは[ファイルが存在する]です。

[ファイル名]

判定条件に使用するファイル名を260バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは空白です。

(c) 判定条件が[変数(文字列)]の場合

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(変数(文字列)用)を次の図に示します。

図12‒120 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(変数(文字列)用)

[図データ]

表示項目について説明します。

[判定条件]

「変数(文字列)」を選択します。

[変数名]

ルートジョブネット,または先行ジョブの「引き継ぎ情報」で設定した変数名を指定します。変数名は「?AJS2xxxxx?」の形式の64バイト以内の文字列で指定します。xxxxxの部分に指定できる文字は,A〜Z(大文字の英字),0〜9(アラビア数字),または「.(ピリオド)」です。デフォルトは空白です。

[条件]

判定する条件を選択します。デフォルトは[変数の値が判定値と等しい]です。

[判定条件]で[変数(文字列)]を指定した場合に選択できる条件を次に示します。文字列で判定する場合,英大文字と英小文字は区別されます。

  • [変数の値が判定値と等しい]

    変数の値が[判定値]で指定した値と等しければ,真となります。

  • [変数の値が判定値を含む]

    変数の値が[判定値]で指定した値と一部でも等しければ,真となります。

  • [変数の値が判定値と等しくない]

    変数の値が[判定値]で指定した値と等しくなければ,真となります。

  • [変数の値が判定値を含まない]

    変数の値が[判定値]で指定した値を含まなければ,真となります。

  • [変数の値が存在する]

    変数の値が存在すれば,真となります。

  • [変数の値が存在しない]

    変数の値が存在しなければ,真となります。

[判定値]

変数(文字列)で判定する場合,判定基準とする値を1〜511バイトの文字列で指定します。入力できる値に制限はありません。デフォルトは空白です。

注意事項

[判定値]には,改行・タブ・機種依存文字を指定しないでください。指定した場合,ジョブ実行時に正しく判定されないことがあります。

(d) 判定条件が[変数(数値)]の場合

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(変数(数値)用)を次の図に示します。表示される画面は,変数の値を基準値と比較する場合と,範囲で判定する場合とで異なります。

図12‒121 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[定義]タブ(変数(数値)用)

[図データ]

表示項目について説明します。

[判定条件]

「変数(数値)」を選択します。

[変数名]

ルートジョブネット,または先行ジョブの「引き継ぎ情報」で設定した変数名を指定します。変数名は「?AJS2xxxxx?」の形式の64バイト以内の文字列で指定します。xxxxxの部分に指定できる文字は,A〜Z(大文字の英字),0〜9(アラビア数字),または「.(ピリオド)」です。デフォルトは空白です。

[条件]

判定する条件を選択します。デフォルトは[変数の値が判定値より大きい]です。

[判定条件]で[変数(数値)]を指定した場合に選択できる条件を次に示します。

  • [変数の値が判定値より大きい]

    変数の値が[判定値]で指定した値より大きければ,真となります。

  • [変数の値が判定値以上]

    変数の値が[判定値]以上なら,真となります。

  • [変数の値が判定値より小さい]

    変数の値が[判定値]で指定した値より小さければ,真となります。

  • [変数の値が判定値以下]

    変数の値が[判定値]以下なら,真となります。

  • [変数の値が判定値と等しい]

    変数の値が[判定値]で指定した値と等しければ,真となります。

  • [変数の値が判定値と等しくない]

    変数の値が[判定値]で指定した値と等しくなければ,真となります。

  • [変数の値が判定値の範囲内]

    変数の値が[判定値]で指定した値の範囲内であれば,真となります。

  • [変数の値が判定値の範囲外]

    変数の値が[判定値]で指定した値の範囲外であれば,真となります。

[判定値]
変数の値を基準値と比較する場合

判定基準とする値を指定します。指定できる値は,0〜2,147,483,647の符号なし整数です。デフォルトは空白です。

変数の値を範囲で判定する場合

判定基準とする値の,下限と上限を指定します。変数の値を範囲指定する場合,下限と上限の値は両方とも指定してください。

  • 下限値

    判定基準とする範囲の,下限の値を指定します。指定できる値は,0〜2,147,483,647の符号なし整数です。デフォルトは空白です。

  • 下限値の境界条件

    [以上]または[より大きい]のどちらかを選択します。デフォルトは[以上]です。

    [以上]を選択した場合は,下限値は判定基準値に含まれます。[より大きい]を選択した場合は,下限値は判定基準値に含まれません。

  • 上限値

    判定基準とする範囲の,上限の値を指定します。指定できる値は,0〜2,147,483,647の符号なし整数です。デフォルトは空白です。

  • 上限値の境界条件

    [以下]または[より小さい]のどちらかを選択します。デフォルトは[以下]です。

    [以下]を選択した場合は,上限値は判定基準値に含まれます。[より小さい]を選択した場合は,上限値は判定基準値に含まれません。

(3) [属性]タブ

[詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[属性]タブを次の図に示します。

図12‒122 [詳細定義−[判定ジョブ]]ダイアログボックスの[属性]タブ

[図データ]

表示項目について説明します。

[保留]

ユニットの状態をあらかじめ保留状態にするかどうかを指定します。指定できる種類は,[しない]と[する]です。デフォルトは[しない]です。

[種別]

ユニットの種別をリカバリーにするかどうかを指定します。指定できる種類は,[通常]と[リカバリ]です。デフォルトは[通常]です。

[所有者]

ユニットの所有者を31バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,ログインしているJP1ユーザー名です。ただし,上位ユニットに対して上位ユニット属性継承機能を設定している場合,デフォルトは,上位ユニットの所有者です。

[JP1資源グループ]

JP1資源グループ名を63バイト以内の文字列で指定します。指定できる文字は,英数字,および「_(アンダーバー)」です。デフォルトは,上位ユニットのJP1資源グループ名です。空白の場合は,アクセス権限の対象になりません。