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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド


12.3.52 [ツールの登録]ダイアログボックス

[ツールの登録]ダイアログボックスでは,次の設定をします。

[ツールの登録]ダイアログボックスを次の図に示します。

図12‒87 [ツールの登録]ダイアログボックス

[図データ]

表示項目について説明します。

[登録名]

起動コマンドの登録名を50バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,追加する場合は空白,変更する場合は変更前の登録名です。ポップアップメニューからツールを起動するように設定した場合には,[登録名]がメニュー項目の表示ラベルとなります。

[登録名]に半角スペースを指定した場合は,次のように扱われます。(△は半角スペース)

  • 文字列と文字列の間に半角スペースを指定した場合は,空白文字として認識されます。

    (例)「ツール△1」→「ツール△1」

  • 文字列の前後に半角スペースを指定した場合は,半角スペースは無視されます。

    (例)「△ツール1△」→「ツール1」

  • 半角スペースだけを指定した場合は,0バイトと見なされエラーとなります。

    (例)「△△△」→「」

[ポップアップメニューに追加]チェックボックス

ポップアップメニューからツールを起動するかどうかを指定します。チェックした場合,各ウィンドウでポップアップメニューに[(登録名)]メニューが表示され,このメニューを選択するとツールが起動できます。

「チェックあり」の状態で[OK]ボタンをクリックすると,[ツールの一覧]リストの左端のカラムには「*」が表示されます。

ポップアップメニューに追加できる項目は10個までです。

[起動コマンド]テキストフィールド

ツールを起動するための起動コマンドを2,048バイト以内の文字列で指定します。デフォルトは,追加する場合は空白,変更する場合は変更前の起動コマンドです。置換文字列を使用すると,特定の項目を動的に指定できます。相対パスも指定できます。相対パスで指定する場合のカレントディレクトリを次に示します。

JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ

スペースを含む文字列をパラメーターなどとして使用する場合は,ダブルクォーテーションマークで囲ってください。

[起動コマンド]に半角スペースを指定した場合は,[登録名]と同様に扱われます。

[...]ボタン

[起動コマンド]テキストフィールドの横にある[...]ボタンをクリックすると,各OSによって提供されている[ファイルの選択]ダイアログボックスを表示します。[ファイルの選択]ダイアログボックスで初期表示時に開かれているディレクトリを次に示します。

JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ

[ファイルの選択]ダイアログボックスでファイルを選択すると,その絶対パスが[起動コマンド]に設定されます。

[置換文字列]ドロップダウンおよび[挿入]ボタン

[置換文字列]ドロップダウンで置換文字列を指定し[挿入]ボタンをクリックすると,[起動コマンド]テキストフィールド上のテキストカーソルの位置に置換文字列を挿入できます。

[置換文字列]ドロップダウンで選択できる項目と[挿入]ボタンをクリックしたときに[起動コマンド]テキストフィールドに挿入される文字列を次に示します。

選択項目

挿入される文字列

ホスト名

(HOST_NAME)

サービス名

(SERVICE_NAME)

ユニット名

(UNIT_NAME)

文字コード

(CHAR_CODE)

ユーザー名

(USER_NAME)

注※

JP1/AJS3 - Viewが09-10以降の場合に表示できます。ユーザー名をドロップダウンリストに表示するかどうかについては,ajs2view_opt.confファイルで設定します。詳細については,「11.4.15 [ツールの登録]ダイアログボックスの[置換文字列]ドロップダウンにユーザー名を表示する」を参照してください。

[起動コマンド]に直接JP1ユーザー名を指定することもできます。

(例)

JP1ユーザー名に「jp1admin」を指定する場合の[起動コマンド]指定例(△:半角スペース)

sample.exe△(HOST_NAME)△(SERVICE_NAME)△(UNIT_NAME)△jp1admin

[OK]ボタン

このダイアログボックスで指定した内容が[追加]・[変更]されます。

なお,[OK]ボタンをクリックしてこのダイアログボックスを閉じた場合,登録内容を変更したかどうかに関係なく,[ツールの設定]ダイアログボックスで[閉じる]ボタンをクリックすると,メッセージ「KAVV386-Q 設定が変更されています。保存しますか?」が出力されます。

[キャンセル]ボタン

設定を変更しないで,このダイアログボックスを閉じます。

置換文字列について

置換文字列を指定すると,ホスト名,スケジューラーサービス名,ユニット完全名,文字コード,およびJP1ユーザー名を動的に(実行時に)置き換えることができます。置換文字列は大文字と小文字を区別します。指定できる置換文字列を次に示します。

置換文字列

意味

(HOST_NAME)

接続先ホスト名

(SERVICE_NAME)

ウィンドウで選択中のユニットのスケジューラーサービス名

(UNIT_NAME)

ウィンドウで選択中のユニットのユニット完全名

(CHAR_CODE)

ウィンドウで選択中のユニットが属するスケジューラーサービスに設定されている文字コード

(USER_NAME)

JP1/AJS3 - ViewからJP1/AJS - ManagerにログインしているJP1ユーザー名

置換文字列を指定した場合,実行時にはどのように変換されるのかを次に示します。(△:半角スペース)

定義時

sample.exe△(HOST_NAME)△(SERVICE_NAME)△(UNIT_NAME)

実行時

sample.exe△host_A△AJSROOT1△/group/net/job

ユニットの選択状態と置換文字列を指定したツールの起動について,次の表に示します。

置換文字列

ツールを起動するウィンドウでのユニットの選択

選択なし

一つ選択

複数選択

(HOST_NAME)

(SERVICE_NAME)

×※1

※2

(UNIT_NAME)

×※1

※3

×※4

(CHAR_CODE)

×※1

※2

(USER_NAME)

(凡例)

○:起動する

×:起動しない

[デイリースケジュール]ウィンドウおよび[マンスリースケジュール]ウィンドウでは,実行結果リストでユニットが選択されていなくても,ツリーエリアに選択があればツール起動時の選択ユニットと見なします。

注※1

メッセージ「KAVV116-E ユニットを選択してください。」が出力されます。

注※2

ユニットが複数選択されている場合,置換後の文字列として選択されているユニットの先頭のユニットのスケジューラーサービス名(置換文字列が(SERVICE_NAME)の場合)または文字コード(置換文字列が(CHAR_CODE)の場合)に置換されます。

注※3

ユニット完全名に次の文字が含まれている場合は,メッセージ「KAVV389-E 置換対象文字列に使用できない文字が含まれているためツール起動できません。」が出力されます。

「"(ダブルクォーテーションマーク)」,「&」,「'(右シングルクォーテーションマーク)」,「*」,「<」,「>」,「?」,「 [ 」,「\」,「 ] 」,「^」,「‘(左シングルクォーテーションマーク)」,「 { 」,「|」,「 } 」,「~」

注※4

メッセージ「KAVV145-E ユニットが複数選択されています。」が出力されます。ただし,複数選択されたユニットがすべて同一のユニットだった場合は,エラーメッセージを出力しないでツールを起動します。

ポップアップメニューからのツール起動について

「ポップアップメニューに追加」する設定でツールを登録している場合,各ウィンドウで表示するポップアップメニューに[(登録名)]メニューが表示されます。このメニューを選択するとツールが起動できます。ポップアップメニューからのツール起動のイメージを次の図に示します。

[図データ]

ツールを起動できるウィンドウを次に示します。

  • [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(メイン画面)

  • [JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)

  • [ジョブネットエディタ]ウィンドウ

  • [ジョブネットモニタ]ウィンドウ

  • [デイリースケジュール(階層表示)]ウィンドウ

  • [デイリースケジュール(全ジョブ表示)]ウィンドウ

  • [マンスリースケジュール]ウィンドウ

  • [検索]ウィンドウ

JP1/AJS3 - Viewのカスタマイズによって,[オプション]メニュー,および[オプション]−[ツールの設定]メニューを不活性に設定している場合は,対象画面でのポップアップメニューにはツール起動用のメニューが表示されません。

補足事項
  • スケジューラーサービス名付きユニット完全名を指定したい場合は,次のように設定します。

    (SERVICE_NAME):(UNIT_NAME)

  • [起動コマンド]には同一の置換文字列を複数回指定できますが,その場合は同一の文字列に置き換わります。

    (例)

    「JOB1」を選択中に「sample.exe△(UNIT_NAME)△(UNIT_NAME)」というコマンドを実行した場合,「sample.exe/group/net/JOB1/group/net/JOB1」と変換されます。

    ツールを起動するウィンドウでユニットが複数選択されている場合,(UNIT_NAME)を複数回指定しても,ツール起動時に(UNIT_NAME)が複数選択されているユニット名に置き換わるのではなく,メッセージ「KAVV145-E ユニットが複数選択されています。」が出力されてエラーになります。

    また,(UNIT_NAME)以外の置換文字列については,ツールを起動するウィンドウでユニットが複数選択されているかどうかに関係なく,指定した回数だけ同じ内容で置換されます。

  • 起動コマンドで指定するプログラムでは,標準出力および標準エラー出力に出力しないでください。