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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング


2.9.2 Outlookを使用するメール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブのトラブルへの対処

〈この項の構成〉

(1) プロファイルの作成方法がわからない

Windowsのコントロールパネルで,[メール]アイコンを選択してください。Outlookのプロファイルを作成するためのダイアログボックスが表示されるので,必要な設定をしてください。

注※

表示されるダイアログボックスは,プロファイルの作成状況によって異なります。

プロファイルが作成されている場合

デフォルトのプロファイルとして設定されているプロファイル名のプロパティ]ダイアログボックスが表示されます。

[サービス]タブの[プロファイルの表示]ボタンをクリックすると,[メール]ダイアログボックスが表示されます。[全般]タブの[追加]をクリックすると,プロファイルの作成を開始できます。

プロファイルが作成されていない場合

[メール]ダイアログボックスが表示されます。

[全般]タブの[追加]ボタンをクリックすると,プロファイルの作成を開始できます。

なお,[インターネット アカウント]ダイアログボックスではプロファイルを正しく作成できません。詳細については,「(2) プロファイルが正しく作成できない」を参照してください。

また,プロファイル作成時に指定するプロファイル名がほかのプロファイル名と重複しないようにしてください。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド 2.3.4 メールシステム連携のための環境設定をする」を参照してください。

(2) プロファイルが正しく作成できない

[インターネット アカウント]ダイアログボックスを使ってプロファイルを作成しているおそれがあります。そのため,32ビット版のOutlook 2019,32ビット版のOutlook 2016,32ビット版のOutlook 2013,または32ビット版のOutlook 2010がインストールされていることを確認してください。

(3) メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブが意図どおり動作しない

メールシステム連携機能は,Outlook単体でメールの送受信ができる状態になっていることを動作の前提としています。メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブが意図どおりに動作しない場合は,まず次に示す手順でメールの送受信が正常に動作するかどうかを確認してください。

なお,プロファイルの作成・変更を行った場合は,そのプロファイルを使ってOutlookを起動しておかないと,メールシステム連携機能を使用できない場合があります。

  1. Outlookが起動できることを確認する。

  2. Outlookがシステムの規定の電子メールプログラムとして設定されているかどうかを確認する。

    設定方法の詳細については,Outlookのヘルプを参照してください。

    設定していない状態でメール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブを実行した場合,Outlookによって「Microsoft Outlookを起動して,規定のメールクライアントに設定してください」というダイアログボックスが表示され,メールの送信およびメールの受信監視ができません。

  3. Outlookでメールが送受信できることを確認する。

    JP1/AJS3が起動していない状態で,Outlook単体でメールの送信および受信がどちらも正常に動作することを確認してください。メールの送受信の動作を確認する際は,次の条件をJP1/AJS3で使用するメールシステム連携機能と合わせてください。

    • 使用するマシン

    • 使用するプロファイル

    • 送信するメールの宛先

    • 受信するメールの差出人,件名,本文

    • Outlookからメールシステムへのログオンアカウント

    なお,メール送信ジョブだけを実行する場合,またはメール受信監視ジョブだけを実行する場合でも,同様にメールの送信および受信がどちらも正常に動作することを確認してください。

    また,Outlookをオフラインで使用している場合は,Outlookのファイルメニューで,Outlookをオフラインからオンラインで使用するように設定を切り替えてください。Outlookをオフラインで使用している場合,Outlookとメールサーバとの間で接続がされていない状態となります。

  4. Outlook起動時およびメールの送受信時に,次のような応答を求めるダイアログボックスが表示されないことを確認する。

    • サーバ名,ユーザー名,パスワードを問い合わせるダイアログボックス

    • その他,ボタンクリックなどの応答を求めて待ちとなるダイアログボックス

    これらのダイアログボックスが表示される環境では,メールシステム連携による自動運用はできません。ダイアログボックスが表示される場合は,プロファイルの設定を見直して,ダイアログボックスが表示されないようにしてください。

Outlookが正常に動作する場合は,次に示す内容を確認して対処してください。

(4) メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブが異常終了する

エラーメッセージの後ろにメールシステムのエラーコードが「MAPI CODE=xxxxxxxx」の形式で出力されている場合には,次に示す表からエラーの原因を調査し,対処してください。

表2‒16 メールシステムのエラーコードと内容

MAPI CODE

意味

8004010D

ディスク容量が不足しています。

8004010E

リソースが不足しています。

80040111

ログオンに失敗しました。

80040115

ネットワーク障害が発生しています。

80040116

ディスク入出力エラーが発生しました。

80040124

メールアカウントが無効です。

8004010F

送信先アドレスがありません。

80040607

送信先アドレスがありません。

80040700

送信先アドレスがあいまいです。

(5) 送信したメールが送信済トレイに入らず送信トレイに入ったままになる,またはメールサーバ上に到着しているはずのメールが受信トレイに入らない

メール送信ジョブは,Outlookの送信トレイに新規メールを送出するまでの処理を行っています。Outlookの送信トレイからメールサーバにメールを送信する動作はOutlookによって行われます。したがって,Outlookの送信トレイにメールが滞留する場合は,「(3) メール送信ジョブおよびメール受信監視ジョブが意図どおり動作しない」を参照して,Outlook単体でメールの送受信ができることを確認してください。

Outlookが単体で正常に動作しない場合は,プロファイルの設定内容およびメールサーバとの接続状態などを見直してください。

(6) 環境設定パラメーターImmediateSendRecvの設定がYまたは未設定の環境で,メール送信ジョブが正常終了するまでに時間がかかる

Outlookの送信トレイにメールが滞留していないか確認してください。

送信トレイにメールが滞留している場合は,滞留している要因を取り除いてメールを送信したり,滞留したメールを削除したりして,送信トレイにメールが滞留していない状態にしてください。

(7) その他のトラブルが起こったときの対処方法

次に示す内容について確認してください。