2.6.9 ジョブの状態が終了状態不明になった場合のトラブルへの対処方法
終了状態不明とは,ジョブの状態取得に失敗したため,ジョブの状態を正常に管理できなくなった状態です。ジョブの状態取得に失敗する原因として,次のことが考えられます。
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JP1/AJS3サービス再起動時に,メモリー不足や通信障害が発生した
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ジョブ情報の保存日数を過ぎたため,QUEUEジョブのジョブ情報がすでに削除されていた
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ジョブ情報の保存日数に0日を設定している場合に,JP1/AJS3サービスを再起動するまでの間にジョブの保存時間(デフォルトは10分)を過ぎてしまい,ジョブ状態を管理するために必要なジョブ情報がすでに削除されていた。
ジョブの状態が終了状態不明になった場合の対処方法を次に示します。
(1) PCジョブ,UNIXジョブ,QUEUEジョブ,サブミットジョブ,およびキューレスジョブの状態が終了状態不明となる
終了状態不明となったジョブから起動したユーザープログラムの実行結果は,異常終了にはならないで,正常終了になることがあります。終了状態不明となった場合,ユーザープログラム側の実行ログなどから実行結果を確認した上で,次の対処を検討してください。
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終了状態不明となったジョブと,以降のジョブをすべて再実行する
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終了状態不明となったジョブの次のジョブから再実行する
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終了状態不明となったジョブだけ再実行する
なお,終了状態不明となった日時の統合トレースログに,警告メッセージまたはエラーメッセージが出力されている場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 メッセージ」の各出力メッセージの対処方法を参照してください。
また,リカバリーユニットを使ってジョブネットを定義している場合,先行ユニットの状態によって,リカバリーユニットの実行可否が異なります。リカバリーユニットの実行可否については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.5 リカバリーユニット使用時の注意事項」を参照してください。