10.5.1 非クラスタ環境の論理ホストを運用する場合の見積もり
複数のホスト(物理ホストおよび一つ以上の論理ホスト)で同時にJP1/AJS3を稼働する場合は,次の点を考慮してシステム全体で必要なリソース量を見積もり,各JP1/AJS3に十分なリソースを割り当てて運用してください。リソースが十分に割り当てられないと,正しく動作しなかったり,十分な性能が確保できないで処理が遅延したりします。
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各ホストで動作するそれぞれのJP1/AJS3がシステムリソース(メモリー・ディスク・CPU・通信ポート・プロセス・セマフォなど)を使用するため,システム全体で上限を超えないようにしてください。
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JP1/AJS3を起動するだけでも一定量のシステムリソースを使用するため,その分システム全体に相応の負荷が掛かります。したがって,起動するJP1/AJS3の数に比例して処理能力が向上するわけではありません。システムの性能に合わせて,同時に起動するJP1/AJS3の数を調整してください。
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発生するJP1イベントや実行するジョブの総量は,物理ホストおよび各論理ホスト分を合わせたシステム全体で動作できる範囲に収めてください。
なお,論理ホストでのリソース使用量の見積もりについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 3.2 システム性能を見積もる」を参照し,論理ホスト数によって設定値が変わるシステムリソースについて見積もってください。