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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


20.4.2 スケジューラーサービスの環境設定パラメーターの詳細

スケジューラーサービスの環境設定パラメーターの詳細について説明します。

なお,「デフォルト値」とは,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。

〈この項の構成〉

(1) DEFAULTSERVICENAME

デフォルトとなるスケジューラーサービスの名称を指定します。

コマンド実行時などで,対象となるスケジューラーサービス名が指定されていない場合は,ここで指定したスケジューラーサービスを対象として処理されます。

複数のスケジューラーサービスがある環境で,ユニットを操作するコマンドを使用する場合,このパラメーターに指定したスケジューラーサービスに対しては,「-F スケジューラーサービス名」のオプションの指定を省略することができます。

形式

"DEFAULTSERVICENAME"="デフォルトスケジューラーサービス名"

指定できる値

30バイト以内の文字列

デフォルト値

AJSROOT1

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(2) REMNETSERVICENAME

リモートジョブネットを実行するスケジューラーサービスの名称を指定します。この項目を設定しない場合は,リモートジョブネットの実行を他ホストから依頼されても,実行できません。

形式

"REMNETSERVICENAME"="リモートジョブネットを実行するスケジューラーサービス名"

指定できる値

30バイト以内の文字列

デフォルト値

なし

推奨値

リモートジョブネットの運用は推奨していません。

設定が有効になるタイミング

即時(リモートジョブネット処理の動作時)

(3) TRACELOGFILE

スケジューラーサービスのトレース情報を出力するファイル名をフルパスで指定します。

このパラメーターを省略した場合,トレース情報は出力されません。

物理ホストおよびすべての論理ホストのスケジューラートレース情報が,ここで指定したファイルに記録されます。トレース情報を確実に記録できるように,必ずローカルディスク上のファイル名として指定してください。

なお,ファイルは,トレース情報が出力されたときに新規作成されます。したがって,既存のファイル名は指定しないでください。

形式

"TRACELOGFILE"="スケジューラートレースログファイルの名称"

指定できる値

255バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\tracelog

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\tracelog

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/log/tracelog

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(4) TRACELOGDIV

スケジューラーサービスのトレース情報をスケジューラーサービス単位で出力するかどうかを指定します。

スケジューラーサービスを多重起動する場合は,「yes」での運用を推奨します。スケジューラーサービスを多重起動している環境で「no」を指定した場合,トレースログ出力がスケジューラーサービス間で排他待ちになることがあり,ジョブ実行性能が低下するおそれがあります。スケジューラーサービス単位にトレースログ出力を分散させることでスケジューラーサービス間での排他待ちを防ぎ,ジョブ実行性能の低下を最小限にします。

形式

"TRACELOGDIV"="{yes|no}"

指定できる値
yes

スケジューラーサービスのトレース情報を,スケジューラーサービス単位で出力します。

yes」を指定した場合は,環境設定パラメーターTRACELOGFILEに指定したパスに出力されるトレースログファイルに加えて,スケジューラーサービス単位でトレースログファイルが出力されます。

スケジューラーサービス単位のトレースログファイルの出力先は,環境設定パラメーターTRACEDIVDIRに指定します。環境設定パラメーターTRACEDIVDIRについては,「(113) TRACELOGDIVDIR」を参照してください。

no

スケジューラーサービスのトレース情報を,スケジューラーサービス単位で出力しません。

すべてのスケジューラーサービスのトレース情報が,環境設定パラメーターTRACELOGFILEに指定したパスのファイルに出力されます。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規インストール時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(5) VRSHIFT_IMMINT

スケジューラーサービスがジョブの実行を抑止している間に,ルートジョブネットを中断,または強制終了したとき,ジョブネットの状態をすぐに変化させるかどうかを(ジョブネットを即時停止するかどうかを)指定します。

形式

"VRSHIFT_IMMINT"="{V5|V6}"

指定できる値
V5

ジョブネットの状態をすぐに変化させます。

V6

ジョブの実行抑止解除後に,ジョブネットの状態を変化させます。

デフォルト値

V5

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(6) VRSHIFT_INTRERUN

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行するかどうかを指定します。

中断したジョブネットの,後続ユニットを再実行させたくない場合に変更します。

中断状態となったネストジョブネット配下には,未実行終了のユニットがあります。これらの未実行終了のユニットを実行しないで,中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットの実行を優先したい場合は「V5」を指定してください。

なお,このパラメーターは,再実行するユニットの先行に中断状態のネストジョブネットがある場合に有効になります。

再実行するユニットの先行に中断状態のネストジョブネットがなく,異常終了状態のネストジョブネットがある場合は,このパラメーターの設定に関係なく再実行できます。

形式

"VRSHIFT_INTRERUN"="{V5|V6}"

指定できる値
V5

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行します。

V6

中断状態となったネストジョブネットの後続ユニットを再実行しません。

デフォルト値

V6

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「V5」が設定されます。

推奨値

V5

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(7) IPC_TIMEOUT

他ホストとの通信時に,接続元が通信できるまでどのくらい待つか(タイムアウト時間)を指定します。

ホスト間のネットワークが高速で,ホスト未起動のエラーをすぐに検知したい場合などにカスタマイズします。

OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。

このパラメーターは,次の操作時に接続元ホストの設定値が利用されます。

ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーとなります。

形式

"IPC_TIMEOUT"=dword:リモート通信タイムアウト時間

指定できる値

16進数で0〜258(10進数で0〜600)(単位:秒)

dword:00000000」を指定した場合は,OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(8) IPC_LOCALTIMEOUT

JP1/AJS3のスケジューラーサービス関連のプロセス間通信時に,接続元が通信できるまでどのくらい待つか(タイムアウト時間)を指定します。内部処理用のパラメーターのため,標準設定のまま使用してください。

OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。

ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーとなります。

形式

"IPC_LOCALTIMEOUT"=dword:ローカル通信タイムアウト時間

指定できる値

16進数で0〜3C(10進数で0〜60)(単位:秒)

dword:00000000」を指定した場合は,OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(9) IPCRETRYINTERVAL

通信エラー時のリトライ間隔を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYCOUNT(リトライ回数)と組み合わせて変更します。

リトライが発生するごとに,ここで指定した値分が加算されます。

形式

"IPCRETRYINTERVAL"=dword:リトライ間隔

指定できる値

16進数で0〜A(10進数で0〜10)(単位:秒)

デフォルト値

dword:00000001(10進数で1)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(10) IPCRETRYCOUNT

通信エラー時のリトライ回数を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYINTERVAL(リトライ間隔)と組み合わせて変更します。

スケジューラーサービスのプロセス間通信が集中した場合に,一時的に通信エラーが発生する場合があります。同時に多数のスケジューラーサービスを起動したり,同時に多量のJP1/AJS3コマンドを実行したりする場合などに,デフォルト値より大きい値を指定してください。

形式

"IPCRETRYCOUNT"=dword:リトライ回数

指定できる値

16進数で0〜64(10進数で0〜100)

デフォルト値

dword:00000003(10進数で3)

推奨値

デフォルト値または運用によってデフォルトより大きい値

設定が有効になるタイミング

プロセス起動時

(11) EVENTRETRY

イベントサービスへの接続でエラーが発生した場合に,イベントサービスへの再接続を行うかどうかを指定します。

JP1イベント出力の契機で毎回接続させたい場合に変更します。

スケジューラーサービスの出力するJP1イベント(4100〜4142)を参照しない運用では,デフォルト値(「no」)でかまいません。

形式

"EVENTRETRY"="{yes|no}"

指定できる値
yes

次回のイベント出力時に,イベントサービスへの再接続を行います。

イベントサービスへの再接続に成功すると,JP1イベントを出力します。ただし,エラー発生時のJP1イベントについては,イベントサービスへの再接続を行わないため,出力しません(エラー発生時のイベントはJP1イベントとして登録されません)。

yes」を指定すると,イベントサービスへの再接続に成功するまでの間,イベント出力ごとにイベントサービスへの接続を試みるため,「no」を指定したときと比べて,ジョブの実行性能が低下するおそれがあります。性能よりもイベントサービスへの再接続を優先させたい場合に「yes」を指定してください。

また,「yes」を指定すると,イベントサービスへの接続エラーが発生するたびにエラーメッセージ「KAVS0863-E プロセス間通信に失敗しました:保守情報1 保守情報2 保守情報3」が出力されます。イベントサービスへの接続が長時間回復しないと,大量にログメッセージが出力されることになります。

no

イベントサービス接続エラーが発生したあとは,JP1イベントを出力しません。

JP1/AJS3サービス再起動時に,イベントサービスへの再接続を行います。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

即時

(12) REUSELOGON

OSのユーザーアカウントでログオンして実行されるセションのプロセス起動方法を選択します。

同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションが同時に多数あり,デスクトップヒープ領域が不足してプロセスが起動できない場合に「yes」を指定します。

次に示すプロセスの起動を対象としてログオンの再利用を行います。

形式

"REUSELOGON"="{yes|no}"

指定できる値
yes

同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションのログオン情報を保存して再利用します。

yes」を指定すると,同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションがデスクトップヒープを共有するようになり,デスクトップヒープ領域の消費を抑えることができます。

同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションが同時に多数あり,デスクトップヒープ領域の不足によってプロセスが起動できない場合に指定してください。なお,この指定を行った場合,OSのユーザー情報を変更したときには,ajsinetdプロセスまたはajscdinetdプロセスの再起動が必要です。

no

同一のOSユーザーへマッピングし実行されるセションのログオン情報を再利用しません。

デフォルト値

no

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

ajsinetdプロセスまたはajscdinetdプロセス起動時

ajsinetdプロセスまたはajscdinetdプロセスを個別に起動・停止する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd_stop」を参照してください。

(13) LOGONSHMAX

ログオンの再利用を行うとき,ログオン情報を共有するセションの数を指定します。

同一OSユーザーのセション数が,ここで指定する数を超えた場合,新たにデスクトップヒープを割り当てます。

環境設定パラメーターREUSELOGONを「yes」にした場合だけ指定できます。

形式

"LOGONSHMAX"=dword:ログオン共有セション数

指定できる値

16進数で1〜80(10進数で1〜128)

デフォルト値

dword:00000032(10進数で50)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

ajsinetdプロセスまたはajscdinetdプロセス起動時

ajsinetdプロセスまたはajscdinetdプロセスを個別に起動・停止する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd_stop」を参照してください。

補足事項

「ログオン共有セション数」の見積もり方法

デスクトップヒープ領域が不足した場合は,「ログオン共有セション数」を次に示す範囲で調整してください。

なお,非対話型プロセスに割り当てられるデスクトップヒープの大きさについては,OSのドキュメントを参照してください。

ログオン共有セション数 < 非対話型プロセスに割り当てられるデスクトップヒープの大きさ(キロバイト) / 10(キロバイト)

(14) MAXSESSION

JP1/AJS3 - Viewの最大同時セション数を指定します。ここで指定した数を超えてJP1/AJS3 - Viewから接続しようとした場合,接続できなくなります。

[JP1/AJS3 - View]ウィンドウのツリーエリアで,スケジューラーサービスを選択した際に,選択したスケジューラーサービスに対して一つ接続されます。そのため,複数のスケジューラーサービスがある環境では,最大で「スケジューラーサービス数JP1/AJS3 - Viewの数」だけ接続されることになります。

JP1/AJS3 - Viewの最大接続数が50を超える場合は,その数に応じた値を設定します。また,マシンにリソース上の制約があり,JP1/AJS3 - Viewの接続を制限したい場合は,物理ホストおよび論理ホストごとの運用に合わせて,それぞれの値を小さく変更します。それ以外の場合は,値を変更する必要はありません。

この環境設定パラメーターは,ホスト単位で接続数を制限する場合に指定します。ホスト単位ではなく,スケジューラーサービス単位でJP1/AJS3 - Viewの最大同時セション数を制限する場合は,環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONで指定します。環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONと併用する場合は,次の点に注意してください。

例えば,スケジューラーサービスAJSROOT1とAJSROOT2が構築されていて,AJSROOT1の環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONの設定値が25,AJSROOT2の環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONの設定値が25の場合,環境設定パラメーターMAXSESSIONには50以上の値を指定してください。

形式

"MAXSESSION"=dword:最大同時セション数

指定できる値

16進数で0〜80(10進数で0〜128)

デフォルト値

dword:00000032(10進数で50)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

該当するホストのどれかのスケジューラーサービス起動または停止時

注意事項

最大同時セション数を超えた場合,[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)では,接続できない監視対象ユニットの数だけメッセージKAVV452-Eが表示されます。このメッセージは,ウィンドウを最新状態に更新するたびに表示されます。

(15) AJSINETDLOGSIZE

ajsinetd内部ログのログサイズを指定します。

形式

"AJSINETDLOGSIZE"=dword:ajsinetd内部ログのサイズ

指定できる値

16進数で00000000,00000004〜001E8480(10進数で0または4〜2,000,000)(単位:キロバイト)

dword:00000000」を指定した場合,ログファイルは作成されません。

このパラメーターが設定されていない場合は「dword:00000080」を,設定値に誤りがある場合は,「dword:00000000」を仮定して動作します。

デフォルト値

dword:00000080(10進数で128)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

ajsinetdプロセス起動時

ajsinetdプロセスを個別に起動・停止する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd_stop」を参照してください。

(16) MONLOG

次に示すプログラムからスケジューラーサービスへの接続開始・終了メッセージをスケジューラーログに出力するかどうかを指定します。

各プログラムからスケジューラーサービスへの接続状態をスケジューラーログに出力する場合に変更します。

形式

"MONLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

各プログラムからスケジューラーサービスへの接続開始・終了メッセージを出力しません。

all

各プログラムからスケジューラーサービスへの接続開始・終了メッセージを出力します。

出力する接続開始・終了メッセージを次に示します。

  • JP1/AJS3 - Viewの接続メッセージ(KAVS0534-I)

  • JP1/AJS3 - Viewの接続終了メッセージ(KAVS0535-I)

  • JP1/AJS3 - Web Consoleの接続メッセージ(KAVS0570-I)

  • JP1/AJS3 - Web Consoleの接続終了メッセージ(KAVS0571-I)

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(17) MONSYSLOG

次に示すメッセージを,ログに出力するかどうかを指定します。

出力先のログを次に示します。

JP1/AJS3 - Viewからの接続状態を,Windowsイベントログまたはsyslogで確認する必要がない場合に変更します。なお,この設定を変更すると,問題発生時にJP1/AJS3 - Viewの接続状態が確認できなくなります。

形式

"MONSYSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

ajsinetdプロセス,ajscdinetdプロセス,およびJP1/AJS3 - Viewの接続・終了に関するメッセージを出力しません。

all

次のメッセージを出力します。

  • ajsinetdプロセスの開始メッセージ(KAVS0530-I)

  • ajsinetdプロセスの終了メッセージ(KAVS0531-I)

  • ajsinetdプロセスの受付処理開始メッセージ(KAVS0532-I)

  • ajsinetdプロセスの受付処理終了メッセージ(KAVS0533-I)

  • JP1/AJS3 - Viewの接続メッセージ(KAVS0534-I)

  • JP1/AJS3 - Viewの接続終了メッセージ(KAVS0535-I)

  • ajscdinetdプロセスの開始メッセージ(KAVS0560-I)

  • ajscdinetdプロセスの終了メッセージ(KAVS0561-I)

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「all」が設定されます。

推奨値

all

設定が有効になるタイミング

メッセージによって,設定が有効になるタイミングが異なります。

即時
  • ajsinetdプロセスの開始メッセージ(KAVS0530-I)

  • ajsinetdプロセスの終了メッセージ(KAVS0531-I)

  • ajsinetdプロセスの受付処理開始メッセージ(KAVS0532-I)

  • ajsinetdプロセスの受付処理終了メッセージ(KAVS0533-I)

  • ajscdinetdプロセスの開始メッセージ(KAVS0560-I)

  • ajscdinetdプロセスの終了メッセージ(KAVS0561-I)

スケジューラーサービス起動時
  • JP1/AJS3 - Viewの接続メッセージ(KAVS0534-I)

  • JP1/AJS3 - Viewの接続終了メッセージ(KAVS0535-I)

(18) AUTHLOG

ユーザー認証に関するメッセージをホスト単位のスケジューラーログに出力するかどうかを指定します。

形式

"AUTHLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

ユーザー認証に関するメッセージを出力しません。

all

ユーザー認証に関するメッセージを出力します。

ajsinetdプロセスおよびajscdinetdプロセスの認証の拒否時のログ(KAVS1009-W)を,ホスト単位のスケジューラーログに出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

即時(次回の認証要求受け付け時)

(19) AUTHSYSLOG

ユーザー認証に関するメッセージを次に示すファイルおよびログに出力するかどうかを指定します。

形式

"AUTHSYSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

ユーザー認証に関するメッセージを出力しません。

all

ユーザー認証に関するメッセージを出力します。

  • Windowsの場合

    ajsinetdプロセスおよびajscdinetdプロセスの認証の拒否時のログ(メッセージKAVS1009-W)を,Windowsイベントログおよび統合トレースログに出力します。

  • UNIXの場合

    ajsinetdプロセスおよびajscdinetdプロセスの認証の拒否時のログ(メッセージKAVS1009-W)を,syslogおよび統合トレースログに出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

即時(次回の認証要求受け付け時)

(20) HIDEOTHERLHOST

論理ホスト対応のJP1/AJS3サービスを構築している環境で,JP1/AJS3 - Viewからログインしたときに表示されるスケジューラーサービスの範囲を指定します。

すべての物理ホスト,論理ホストで通信暗号化機能の有効・無効の設定を合わせてください。通信暗号化機能の有効・無効の設定が不一致の場合,暗号化設定の異なるホストのスケジューラーサービスに意図しない暗号化設定でアクセスすることがあるため,デフォルトでの運用を推奨します。

形式

"HIDEOTHERLHOST"="{yes|no}"

指定できる値
yes

JP1/AJS3 - Viewからログインするときに指定したホスト名に対応するスケジューラーサービスだけが表示されます。

no

スーパーユーザー権限またはAdministrators権限を持つOSユーザーにマッピングされているJP1ユーザーでログインした場合,ホストに構築されている定義済みのスケジューラーサービスがすべて表示されます。

それ以外のJP1ユーザーでログインした場合,ログインしたホストに構築されている,定義済みのスケジューラーサービスのうち,ログインしたホストと同一のユーザー認証圏に属するホストのスケジューラーサービスがすべて表示されます。ただし,ログインした論理ホスト以外のスケジューラーサービスがフェールオーバーして,ログインした物理ホスト上にない場合は,該当するスケジューラーサービスへアクセスしないようにしてください。

また,接続先ホストのajsinetdプロセスが起動していない場合,そのホストのスケジューラーサービスにはアクセスできません。

JP1/AJS3 - ViewからログインしたJP1/AJS3 - Manager上にある,すべての論理ホストのスケジューラーサービスにアクセスしたい場合に指定します。

すべての物理ホスト,論理ホストで通信暗号化機能の有効・無効の設定を合わせてください。設定が不一致の場合,暗号化設定の異なるホストのスケジューラーサービスに意図しない暗号化設定でアクセスすることがあります。

デフォルト値

yes

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

即時(次回のJP1/AJS3 - Viewログイン時)

(21) CDMAXSESSION

JP1/AJS3 - Web Consoleを使用している場合,JP1/AJS3 - Managerの間で通信が発生すると,JP1/AJS3 - Web Consoleが生成する通信用のオブジェクトとスケジューラーサービスの間でセションが確立します。このセションが同時に確立する最大数を指定します。ここで指定した数を超えて接続しようとした場合,エラーとなって接続できません。

形式

"CDMAXSESSION"=dword:JP1/AJS3 - Web Consoleの最大同時セション数

指定できる値

16進数で0〜64(10進数で0〜100)

デフォルト値

dword:00000020(10進数で32)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

ajscdinetdプロセス起動時

ajscdinetdプロセスを個別に起動・停止する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd_stop」を参照してください。

(22) AJSCDINETDLOGSIZE

ajscdinetd内部ログのログサイズを指定します。

形式

"AJSCDINETDLOGSIZE"=dword:ajscdinetd内部ログのサイズ

指定できる値

16進数で00000000,00000004〜001E8480(10進数で0または4〜2,000,000)(単位:キロバイト)

dword:00000000」を指定した場合,ログファイルは作成されません。

デフォルト値

dword:00000080(10進数で128)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

ajscdinetdプロセス起動時

ajscdinetdプロセスを個別に起動・停止する方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd」およびマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_hstd_stop」を参照してください。

(23) CONRESTRICTLOG

接続元制限に関するメッセージをホスト単位のスケジューラーログに出力するかどうかを指定します。

形式

"CONRESTRICTLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

接続元制限に関するメッセージを出力しません。

all

接続元制限に関するメッセージを出力します。

ajsinetdプロセスおよびajscdinetdプロセスの接続元制限による接続拒否時のログ(KAVS8040-E)を,ホスト単位のスケジューラーログに出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(24) CONRESTRICTSYSLOG

接続元制限に関するメッセージを,次に示すファイルおよびログに出力するかどうかを指定します。

形式

"CONRESTRICTSYSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

接続元制限に関するメッセージを出力しません。

all

接続元制限に関するメッセージを出力します。

ajsinetdプロセスおよびajscdinetdプロセスの接続元制限による接続拒否時のログ(KAVS8040-E)を,Windowsイベントログまたはsyslogに出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(25) HIDEOTHERSERVICE

JP1/AJS3 - Viewでアクセス権限のないスケジューラーサービスの表示を抑止するかどうか(スケジューラーサービス参照制限機能の有効/無効)を指定します。

形式

"HIDEOTHERSERVICE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

スケジューラーサービス参照制限機能を有効にして,JP1/AJS3 - Viewでアクセス権限のないスケジューラーサービスの表示を抑止します。

no

スケジューラーサービス参照制限機能を無効にして,JP1/AJS3 - Viewでアクセス権限のないスケジューラーサービスの表示を抑止しません。

デフォルト値

no

推奨値

no

設定が有効になるタイミング

即時(次回のJP1/AJS3 - Viewログイン時)

補足事項

スケジューラーサービスのアクセス権限を変更した場合は,JP1/AJS3 - Viewを再起動してください。変更した内容がJP1/AJS3 - Viewに反映されます。

(26) CHANGEPASSWORD

JP1/AJS3 - Viewで,JP1ユーザーのパスワードの変更を許可します。

この機能を有効にすると,接続しているJP1/AJS3 - Viewの[オプション]−[パスワード変更]から,JP1ユーザーのパスワードを変更できるようになります。

なお,この機能を使用するには,適用条件があります。「6.8.3 JP1/AJS3 - ViewでJP1ユーザーのパスワードの変更を許可する設定」(Windowsの場合),または「15.9.3 JP1/AJS3 - ViewでJP1ユーザーのパスワードの変更を許可する設定」(UNIXの場合)の注意事項を参照して,設定を有効にできるかどうか,あらかじめ検討してください。

形式

"CHANGEPASSWORD"="{yes|no}"

指定できる値
yes

JP1/AJS3 - Viewで,JP1ユーザーのパスワードの変更を許可します。

no

JP1/AJS3 - Viewで,JP1ユーザーのパスワードの変更を許可しません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(27) CHANGEPWDLOG

JP1/AJS3 - ViewでのJP1ユーザーのパスワード変更機能が有効の場合(環境設定パラメーターCHANGEPASSWORDの設定がyesの場合)に,JP1ユーザーのパスワード変更に関するメッセージを出力するかどうかを設定します。

形式

"CHANGEPWDLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

JP1ユーザーのパスワード変更に関するメッセージを出力しません。

all

JP1ユーザーのパスワード変更に関する下記のメッセージを出力します。

  • KAVS1010-I(パスワードの変更成功)

  • KAVS1011-E(パスワードの変更失敗)

  • KAVS1015-I(パスワードの変更開始)

デフォルト値

all

推奨値

all

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(28) AJSLOGOUTPUTDEST

スケジューラーログをスケジューラーサービス単位で出力するか,ホスト単位で出力するかを指定します。このパラメーターは,スケジューラーサービスごとに指定します。

形式

"AJSLOGOUTPUTDEST"="{schedule|host}"

指定できる値
schedule

環境設定パラメーターAJSLOGFILE1および環境設定パラメーターAJSLOGFILE2に指定したファイルに,スケジューラーサービス単位でスケジューラーログを出力します。

ログの見積もりや確認,ログの交代操作,バックアップなどをスケジューラーサービス単位で実行できます。

host

環境設定パラメーターHOSTLOGFILE1および環境設定パラメーターHOSTLOGFILE2に指定したファイルに,ホスト単位でスケジューラーログを出力します。

ログの見積もりや確認,ログの交代操作,バックアップなどをホスト単位で実行する必要がありますが,スケジューラーサービスの停止中に実行したコマンドのログを残すことができます。

デフォルト値

schedule

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(29) LOGSIZE(スケジューラーログ)

スケジューラーログファイルをスケジューラーサービス単位で出力する場合の,出力先のファイルサイズを指定します。

ジョブやジョブネットの実行状況を確認するためのログであるため,最低でも1日分のログを保存できるサイズを指定します。

スケジューラーログファイルのサイズの見積もり手順については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 3.4.1 スケジューラーログファイルのサイズを見積もる」を参照してください。

形式

"LOGSIZE"=dword:スケジューラーログファイルのサイズ(スケジューラーサービス単位で出力する場合)

指定できる値
  • Windowsの場合

    16進数で0または4〜1E8480(10進数で0または4〜2,000,000)(単位:キロバイト)

  • UNIXの場合

    16進数で0〜1E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)

dword:00000000」を指定した場合,ログファイルは作成されません。

デフォルト値
  • Windowsの場合

    dword:00001400(10進数で5,120)

  • UNIXの場合

    dword:00000000(10進数で0)

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「dword:00002800」(10進数で10,240)が設定されます。

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(30) AJSLOGFILE1

ログファイルの名称をフルパスで指定します。

スケジューラーログファイル2とは異なるファイル名を指定してください。

このログファイルに指定したサイズ以上の情報が書き込まれると,それ以降はログファイル2に情報が書き込まれるようになります。

複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ファイル名が重複しないようにしてください。

UNIXの場合,スケジューラーログファイルを使用するときは,このパラメーターを省略できません。

形式

"AJSLOGFILE1"="スケジューラーログファイル1の名称"

指定できる値

255バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log1.log

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log1.log

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajs-log1.log

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(31) AJSLOGFILE2

ログファイルの名称をフルパスで指定します。

複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ファイル名が重複しないようにしてください。

UNIXの場合,スケジューラーログファイルを使用するときは,このパラメーターを省略できません。

形式

"AJSLOGFILE2"="スケジューラーログファイル2の名称"

指定できる値

255バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log2.log

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajs-log2.log

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajs-log2.log

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(32) LOGDLOG

スケジューラーログ出力プロセス(Windowsの場合:ajslogd.exe,UNIXの場合:ajslogd)の起動・停止のメッセージをスケジューラーログに出力するかどうかを設定します。

形式

"LOGDLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

スケジューラーログ出力プロセスの起動・停止のメッセージを出力しません。

all

スケジューラーログ出力プロセスの起動・停止のメッセージ(KAVS0220-IおよびKAVS0221-I)を出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(33) LOGDSYSLOG

形式

"LOGDSYSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

スケジューラーログ出力プロセスの起動・停止メッセージを出力しません。

all

スケジューラーログ出力プロセスの起動・停止メッセージ(KAVS0220-IおよびKAVS0221-I)を出力します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(34) AJSLOGOUTPUTYEAR

スケジューラーログの日付に「年」を出力するかどうかを設定します。

スケジューラーログを,年号を含めて管理したい場合に変更します。

形式

"AJSLOGOUTPUTYEAR"="{yes|no}"

指定できる値
yes

「年」を出力します。日付には「年月日」が表示されます。

no

「年」を出力しません。日付には「月日」が表示されます。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(35) AJSLOGOUTPUTEXTEND

スケジューラーログに出力する,ユニットの実行ログや操作ログを出力する場合の出力形式を指定します。

スケジューラーログに,操作ユーザー種別,要求元情報,コマンド操作の詳細オプションを出力したい場合に変更します。

このパラメーターに「yes」を設定することで,ユニットの実行や操作時にスケジューラーログに詳細な情報が出力され,操作の正当性を検証することができます。機能および追加される情報の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 付録C.1 JP1/AJS3での操作の正当性を検証するための機能」を参照してください。

このパラメーターに「yes」を設定すると,スケジューラーログに出力される情報量が増加します。マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 3.4.1 スケジューラーログファイルのサイズを見積もる」を参照して,スケジューラーログのサイズを設定する環境設定パラメーターLOGSIZEの変更を,合わせて検討してください。環境設定パラメーターLOGSIZEの詳細については,「(29) LOGSIZE(スケジューラーログ)」を参照してください。

また,ログが出力される条件および出力されるときに追加される情報は,ログ種別によって異なります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 付録C.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。

形式

"AJSLOGOUTPUTEXTEND"="{yes|no}"

指定できる値
yes

no」を選択した場合に出力されるメッセージに,操作ユーザー種別などの詳細な情報を追加した形式で出力します。

メッセージに追加される情報を次に示します。

  • 操作ユーザー種別

  • 要求元ホストIPアドレス

  • 要求元識別情報

  • コマンド操作のオプション

  • ユニット名

no

操作ユーザー種別などの詳細な情報がない形式で出力します。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(36) AUTOSTART

JP1/AJS3 - Manager起動時にスケジューラーサービスを自動起動するかどうかを指定します。

形式

"AUTOSTART"="{yes|no}"

指定できる値
yes

JP1/AJS3 - Manager起動時にスケジューラーサービスを自動起動します。

no

JP1/AJS3 - Manager起動時にスケジューラーサービスを自動起動しません。

起動する必要がないスケジューラーサービスがある場合に指定します。

no」を指定すると,スケジューラーサービスが起動しないことによって,JP1/AJS3 - Manager起動時にjajs_schdプロセスとその配下のプロセスが起動しません。そのため,jajs_spmd_statusコマンド実行時の結果が「yes」を指定した場合と異なります。

スケジューラーサービスを個別で起動する場合は,jajs_spmdコマンドの-nオプション,またはajsstartコマンドを使用してください。

jajs_spmdコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド jajs_spmd」を参照してください。

ajsstartコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsstart」を参照してください。

デフォルト値

yes

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

(37) SESSIONTIMEOUT

JP1/AJS3 - Viewとの通信が途絶えた場合,何分待って接続を打ち切るのかを指定します。

JP1/AJS3 - Viewと最後に通信した時間から,ここで指定した時間が経過しても通信できなかった場合,JP1/AJS3 - Viewに異常があったと見なし,接続を切断します。

形式

"SESSIONTIMEOUT"=dword:JP1/AJS3 - Viewとの接続打ち切り時間

指定できる値

16進数で1〜78(10進数で1〜120)(単位:分)

デフォルト値

dword:00000078(10進数で120)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止後,JP1/AJS3 - View接続時

(38) AJSSERVICEID

スケジューラーサービスの識別番号を指定します。

自ホスト内の物理ホストおよびすべての論理ホストで使用している識別番号と重複しない番号を指定してください。

ここで指定した識別番号は,テンポラリーファイルの名称や,プロセス間通信用のキーなど,内部的にスケジューラーサービスを識別するために使われます。そのため,一度指定した識別番号はできるだけ変更しないでください。変更した場合は,スケジューラーサービスをコールドスタートしてください。

形式

"AJSSERVICEID"=dword:スケジューラーサービスの識別番号

指定できる値

16進数で1〜14(10進数で1〜20)

デフォルト値

なし

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(39) ISAMWRITEMODE

ISAMファイルの更新時に,同期書き込みを許可するかどうかを指定します。

ISAM使用時に,性能・信頼性・運用方法によって,適切な書き込み方法を選択してください。

形式

"ISAMWRITEMODE"="{flush|noflush|sync}"

指定できる値
flush

書き込み処理を終了するたびに,メモリーにあるバッファーの内容をディスクに書き込みます。

noflush

JP1/AJS3での処理とは同期を取らないで,OSのバッファーリングによってディスクに書き込みます。

sync

ファイル更新時に,常に同期書き込みを実行します。この方法で書き込みを実行した場合,信頼性は向上しますが,性能は低下します。なお,同期書き込みは,ジョブ・ジョブネットの状態管理ファイルに対してだけ実行します。ユニット定義情報を保存するファイルに対しては,フラッシュモードで書き込みます。

デフォルト値

flush

推奨値
  • 物理ホストの場合

    flush(フラッシュ)

  • クラスタの場合

    sync(同期)

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(40) TABLENAMEPREFIX

スケジューラーサービスのスキーマ内に保持されるテーブルの名称の先頭に付けられる文字列を指定します。

この環境設定パラメーターは,インストール・セットアップ時に自動的に設定されるため,変更する必要はありません。

形式

"TABLENAMEPREFIX"="テーブル名プリフィックス"

指定できる値

4バイト以内の半角英数字

大文字・小文字が区別されないで,すべて大文字として扱われます。

デフォルト値

AJS

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

このパラメーターを変更した場合,スケジューラーデータベースの再作成が必要です。

(41) TABLENAMEPOSTFIX

スケジューラーサービスのスキーマ内に保持されるテーブルの名称の最後に付けられる文字列を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"TABLENAMEPOSTFIX"="テーブルID"

指定できる値

4バイト以内の半角英数字

大文字・小文字が区別されないで,すべて大文字として扱われます。

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

このパラメーターを変更した場合,スケジューラーデータベースの再作成が必要です。

(42) RDBAUTHID

データベースをセットアップおよび運用する際に使う認可識別子を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBAUTHID"="RDB認可識別子"

指定できる値

組み込みDBを使う場合(環境設定パラメーターAJSDBTYPEに「EmbedDB」を指定した場合)は,8バイト以内で指定し,必ず設定してください。

外部DBを使う場合(環境設定パラメーターAJSDBTYPEに「SQLSVR」を指定した場合)は,「dbo」を必ず設定してください。

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(43) RDBUSER

データベースにアクセスするときのユーザーの名称を定義します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBUSER"="RDBアクセスユーザー名"

指定できる値

組み込みDBを使う場合(環境設定パラメーターAJSDBTYPEに「EmbedDB」を指定した場合)は,8バイト以内で指定し,必ず設定してください。

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(44) RDBPASSWORD

データベースにアクセスするときのパスワードを定義します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBPASSWORD"="RDBユーザーパスワード"

指定できる値

組み込みDBを使う場合(環境設定パラメーターAJSDBTYPEに「EmbedDB」を指定した場合)は,30バイト以内で指定します。

組み込みDBの場合,通常,パスワードは大文字・小文字が区別されません。区別したい場合には,パスワード文字列を「!」で囲んでください。

(例) "RDBPASSWORD"="!password!"
デフォルト値

指定なし

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(45) RDBCHECKINTERVAL

データベースサーバが停止したなどの理由でスケジューラーサービスが処理を続行できなくなる場合に備えて,データベースサーバとの接続を確認し,切断を検知したときにスケジューラーサービスを自動的に停止させる機能で使用します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBCHECKINTERVAL"=dword:RDBサーバ接続確認機能使用有無

指定できる値

16進数で1〜15180(10進数で1〜86,400)

この範囲外の値を指定した場合にはこの機能は無効となり,データベースサーバとの接続確認およびスケジューラーサービスの自動停止は行いません。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「dword:0000012C」(10進数で300)が設定されます。

推奨値

dword:0000012C(10進数で300)

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(46) RDBHOST

データベースが設定されているホストの名称を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBHOST"="RDB接続先ホスト名"

指定できる値

511バイト以内の文字列

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(47) RDBPORT

RDBの接続ポート番号を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBPORT"=dword:RDB接続ポート番号

指定できる値

組み込みDBを使う場合(環境設定パラメーターAJSDBTYPEに「EmbedDB」を指定した場合)は,16進数で1389〜FFFF(10進数で5,001〜65,535)の間で指定します。

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(48) RDBIPC

RDBサーバとの通信方式を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBIPC"="{MEMORY|DEFAULT}"

指定できる値
MEMORY

RDBサーバとの通信に,プロセス間メモリー通信を使用します。

DEFAULT

RDBサーバとの通信に,TCP/IP通信を使用します。

デフォルト値

DEFAULT

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(49) RDBSENDMEMSIZE

RDBサーバとの通信にプロセス間メモリー通信を使用する際に,送信データを格納するメモリーサイズを指定します。

RDBの通信方式にプロセス間メモリー通信を使用する場合(環境設定パラメーターRDBIPCに「MEMORY」を指定した場合)にだけ有効です。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBSENDMEMSIZE"=dword:RDBプロセス間メモリー通信使用時の送信用メモリーサイズ

指定できる値

16進数の任意の値(単位:キロバイト)

JP1/AJS3でRDBのプロセス間メモリー通信を使用する場合は,少なくとも,「dword:00000008」(10進数で8)以上の値を指定してください。

0」を指定した場合は,RDBの既定値が使用されます。

デフォルト値

RDBの既定値

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(50) RDBRECVMEMSIZE

RDBサーバとの通信にプロセス間メモリー通信を使用する際に,受信データを格納するメモリーサイズを指定します。

このパラメーターは,RDBの通信方式にプロセス間メモリー通信を使用する場合(環境設定パラメーターRDBIPCに「MEMORY」を指定した場合)にだけ有効です。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBRECVMEMSIZE"=dword:RDBプロセス間メモリー通信使用時の受信用メモリーサイズ

指定できる値

16進数の任意の値(単位:キロバイト)

JP1/AJS3でRDBのプロセス間メモリー通信を使用する場合は,少なくとも,「dword:00000040」(10進数で64)以上の値を指定してください。

0」を指定した場合は,RDBの既定値が使用されます。

デフォルト値

RDBの既定値

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(51) RDBCONNECTWAITTIME

RDBへの接続の最大待ち合わせ時間を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"RDBCONNECTWAITTIME"=dword:RDBへの接続の最大待ち合わせ時間

指定できる値

16進数で0〜3C(10進数で0〜60)(単位:分)

0」を指定した場合は,RDB接続待ち合わせ機能が無効になります。

デフォルト値

dword:00000001(10進数で1)

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(52) AJSCHARCODE

スケジューラーサービスのデータベースに記録されているジョブ定義情報などの文字コードを指定します。

指定できる値をどれか一つ必ず指定してください。

文字コードが実際のデータの種別と合っていない場合,JP1/AJS3 - Viewで正しく表示されません。

なお,中国語を使用する場合は「C」を設定してください。

形式

"AJSCHARCODE"="{C|SJIS|EUC|UTF-8}"

指定できる値
C

ASCIIコード

SJIS

シフトJISコード

EUC

EUCコード

UTF-8

UTF-8文字コード

注※ UTF-8は,UNIXの場合だけ有効です。

デフォルト値

なし

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(53) AJSTMPDIR

JP1/AJS3のテンポラリーファイルを作成するディレクトリの名称をフルパスで指定します。

ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。

ジョブネットを実行および参照するユーザーには,このディレクトリに対して更新権限(UNIXの場合はrwx)を定義しておいてください。また,ジョブネットを参照するユーザーには,操作権限(UNIXの場合はrx)を定義しておいてください。

なお,運用中に障害が発生した場合は,指定したディレクトリ下に作業用のファイルが残ることがあります。

そのため,システム起動時などですべてのJP1/AJS3のサービスが起動していないときにファイルを削除し,ディレクトリを定期的にメンテナンスしてください。ただし,組み込みDBを使用している場合は,pdで始まるファイル(pderr1.trcpderr2.trcなど)を削除しないでください。

形式

"AJSTMPDIR"="テンポラリーファイル用ディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定しないでください。

デフォルト値
Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
  • 物理ホストのとき

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\tmp\schedule

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • 論理ホストのとき

    共有フォルダ\jp1ajs2\tmp\schedule

Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合
  • 物理ホストのとき

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\tmp\schedule

  • 論理ホストのとき

    共有フォルダ\jp1ajs2\tmp\schedule

UNIXの場合
  • 物理ホストのとき

    /var/opt/jp1ajs2/tmp/schedule

  • 論理ホストのとき

    共有ディレクトリ/jp1ajs2/tmp/schedule

スケジューラーサービスを追加した場合は,このディレクトリを新たに作成してください。ただし,自ホスト内(物理ホストとすべての論理ホスト)に設定されている,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリと重複しないようにしてください。また,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリの配下にも作成しないでください。

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(54) JOBINFDIR

ジョブ実行時に標準エラー出力ファイルを格納するディレクトリの名称をフルパス名で指定します。

ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。

ジョブネットを参照するユーザーには,このディレクトリに対して操作権限(UNIXの場合はrx)を定義しておいてください。また,次のユーザーには,このディレクトリに対して更新権限(UNIXの場合はrwx)を定義しておいてください。

ジョブネットやジョブの一時変更の操作情報の確認・再操作の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.5.16 ジョブネットやジョブの一時変更の操作情報を確認・再操作する」を参照してください。

形式

"JOBINFDIR"="ジョブエラー情報ディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定しないでください。

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\jobinf

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\jobinf

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/jobinf

スケジューラーサービスを追加した場合は,このディレクトリを新たに作成してください。ただし,自ホスト内(物理ホストとすべての論理ホスト)に設定されている,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリと重複しないようにしてください。また,ほかのスケジューラーサービスが使用するディレクトリの配下にも作成しないでください。

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

注意事項

一度でもジョブを実行したことがあるスケジューラーサービスでこのパラメーターを変更する場合は,事前にコールドスタートしてから変更してください。

(55) AJSBKUROOT

ユニットを退避させるときのディレクトリの名称をフルパス名で指定します。

ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。

ジョブネットを退避するユーザーには,このディレクトリに対して更新権限(UNIXの場合はrwx)を設定しておいてください。また,ジョブネットを回復するユーザーには,操作権限(UNIXの場合はrx)を設定しておいてください。

形式

"AJSBKUROOT"="退避情報ディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定しないでください。

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\backup\schedule

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\backup\schedule

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/backup/schedule

スケジューラーサービスを追加した場合は,このディレクトリを新たに作成してください。

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(56) HNTRLOGLEVEL

スケジューラーサービスが統合トレースログに出力するメッセージレベルを指定します。

形式

"HNTRLOGLEVEL"="{none|error|warn|info}"

指定できる値
none

どのメッセージも出力しません。

error

エラーメッセージを出力します。

warn

エラーおよび警告メッセージを出力します。

info

エラー,警告および情報メッセージを出力します。

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「error」が設定されます。

推奨値

errorまたはwarn

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

補足事項

info」を指定して統合トレースログでジョブネットやジョブの情報を監視する運用は推奨しません。

このパラメーターに「info」を指定した場合,ジョブネットやジョブの開始・終了などの情報が統合トレースログに出力されます。そのため,運用状況によっては統合トレースログのメッセージ出力量が多くなり,他製品のメッセージなど必要なメッセージを保持できる期間が短くなるおそれがあります。

(57) SYSLOGCODE

スケジューラーサービスがsyslogに出力するメッセージの言語種別を指定します。

形式

"SYSLOGCODE"="{C|環境変数LANGの値}"

指定できる値(JP1/AJS3の言語種別に日本語または英語を使用する場合)
C

英語ASCIIコードで出力します。

環境変数LANGの値(「C」以外の文字列)

スケジューラーサービスを起動したときの環境変数LANGの設定に従います。ただし,スケジューラーサービス起動時の環境変数LANGに対応する言語種別のメッセージがsyslogに出力されないシステムもあります。そのようなシステムでは,このパラメーターには必ず「C」を指定してください。使用しているシステムで日本語出力ができるかどうかは,loggerコマンドなどで日本語メッセージを出力し,syslogに正しく出力されているかどうかで確認してください。

環境変数LANGの値はOSによって異なります。

指定できる環境変数LANGの値を次の表に示します。

表20‒3 指定できる環境変数LANGの値

OS

シフトJISを設定する

環境変数の値

EUCを設定する

環境変数の値

UTF-8を設定する

環境変数の値

HP-UX

ja_JP.SJIS

japanese

ja_JP.eucJP

japanese.euc

ja_JP.utf8

Solaris

ja_JP.PCK

ja

ja_JP.eucJP

ja_JP.UTF-8

AIX

Ja_JP

Ja_JP.IBM-932

ja_JP

ja_JP.IBM-eucJP

JA_JP

JA_JP.UTF-8

Linux

使用できません

使用できません

ja_JP.UTF-8

ja_JP.utf8

指定できる値(JP1/AJS3の言語種別に中国語を使用する場合)
C

英語ASCIIコードで出力します。

デフォルト値

C

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3の再起動後

(58) AJSSYSLOG

スケジューラーサービスの起動・終了メッセージをWindowsイベントログまたはsyslogに出力するかどうかを指定します。

形式

"AJSSYSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

スケジューラーサービスの起動・終了メッセージを出力しません。

all

スケジューラーサービスの起動メッセージ(KAVS0200-I)と終了メッセージ(KAVS0201-I)を出力します。

デフォルト値

none

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(59) NETSYSLOG

ジョブネットの起動・終了メッセージをWindowsイベントログまたはsyslogに出力するかどうかを指定します。

形式

"NETSYSLOG"="{none|{abend:warning:hold:startdelay:enddelay:condition:execdeffer:connector:prewait}|all}"

指定できる値
none

ジョブネットの起動・終了に関するメッセージを出力しません。

abend

ジョブネットの異常終了メッセージ(KAVS0262-E)を出力します。

warning

ジョブネットの警告終了メッセージ(KAVS0268-W)を出力します。

hold

ジョブネットの保留通知メッセージ(KAVS0270-I)を出力します。

startdelay

ジョブネットの開始遅延通知メッセージ(KAVS0275-I)を出力します。

enddelay

ジョブネットの終了遅延通知メッセージ(KAVS0276-I)を出力します。

condition

ジョブネットの起動条件監視開始通知メッセージ(KAVS0240-I),および起動条件監視終了通知メッセージ(KAVS0241-I)を出力します。

execdeffer

ジョブネットの繰り越し未実行通知メッセージ(KAVS0279-E)を出力します。

connector

ジョブネットコネクタと接続先のジョブネットとの接続に関するエラーメッセージ(KAVS0243-E,KAVS0244-E,KAVS4700-E〜KAVS4707-E,KAVS4711-E〜KAVS4716-E,KAVS4730-E〜KAVS4733-E)を出力します。

prewait

ジョブネットの待ち合わせ条件による待ち合わせ開始と終了,および待ち合わせの滞留メッセージ(KAVS4950-I,KAVS4955-I,およびKAVS4957-E)を出力します。

all

ジョブネットの起動・終了に関する,次のメッセージを出力します。

  • 開始(KAVS0260-I)

  • 正常終了(KAVS0261-I)

  • 異常終了(KAVS0262-E)

  • 警告終了(KAVS0268-W)

  • 保留通知(KAVS0270-I)

  • 開始遅延(KAVS0275-I)

  • 終了遅延(KAVS0276-I)

  • 起動条件監視開始・終了(KAVS0240-IおよびKAVS0241-I)

  • 繰り越し未実行(KAVS0279-E)

  • ジョブネットコネクタ接続エラー(KAVS0243-E,KAVS0244-E,KAVS4700-E〜KAVS4707-E,KAVS4711-E〜KAVS4716-E,KAVS4730-E〜KAVS4733-E)

  • 待ち合わせ条件による待ち合わせ開始・終了,および待ち合わせの滞留(KAVS4950-I,KAVS4955-I,およびKAVS4957-E)

all」以外を指定した場合は,ジョブネットの開始メッセージ(KAVS0260-I),および正常終了メッセージ(KAVS0261-I)は出力されません。

デフォルト値

none

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(60) JOBSYSLOG

ジョブネット中のジョブの開始・終了に関するメッセージを,Windowsイベントログまたはsyslogに出力するかどうかを指定します。

形式

"JOBSYSLOG"="{none|{abend:warning:hold:enddelay:prewait:retry}|all}"

指定できる値
none

ジョブの開始・終了に関するメッセージを出力しません。

abend

ジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)を出力します。

warning

ジョブの警告終了メッセージ(KAVS0269-W)を出力します。

hold

ジョブの保留通知メッセージ(KAVS0271-I)を出力します。

enddelay

ジョブの終了遅延通知メッセージ(KAVS0248-I)を出力します。

prewait

ジョブの待ち合わせ条件による待ち合わせ開始と終了,および待ち合わせの滞留メッセージ(KAVS4951-I,KAVS4956-I,およびKAVS4971-E)を出力します。

retry

ジョブ異常終了時の自動リトライ通知メッセージ(KAVS4675-I,KAVS4676-I,およびKAVS4677-E)を出力します。

all

ジョブの開始・終了に関する,次のメッセージを出力します。

  • 開始(KAVS0263-I)

  • 正常終了(KAVS0264-I)

  • 異常終了(KAVS0265-E)

  • キューイング取り消し(KAVS0266-I)

  • 警告終了(KAVS0269-W)

  • 保留通知(KAVS0271-I)

  • 終了遅延(KAVS0248-I)

  • 待ち合わせ条件による待ち合わせ開始・終了,および待ち合わせの滞留(KAVS4951-I,KAVS4956-I,およびKAVS4971-E)

  • ジョブ異常終了時の自動リトライ(KAVS4675-I,KAVS4676-I,およびKAVS4677-E)

all」以外を指定した場合は,ジョブの開始メッセージ(KAVS0263-I),正常終了メッセージ(KAVS0264-I),およびジョブのキューイング取り消しメッセージ(KAVS0266-I)は出力されません。

デフォルト値

none

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(61) AJSLOG

スケジューラーサービスの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルに出力するかどうかを指定します。

形式

"AJSLOG"="{none|all}"

指定できる値
none

スケジューラーサービスの起動・終了に関するメッセージを出力しません。

all

スケジューラーサービスの起動メッセージ(KAVS0200-I),終了メッセージ(KAVS0201-I),およびプロセス異常終了メッセージ(KAVS0204-E)を出力します。

デフォルト値

all

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(62) NETLOG

ジョブネットの起動・終了メッセージをスケジューラーログファイルに出力するかどうかを指定します。

形式

"NETLOG"="{none|{abend:warning:hold:startdelay:enddelay:condition:execdeffer:prewait}|all}"

指定できる値
none

ジョブネットの起動・終了に関するメッセージを出力しません。

abend

ジョブネットの異常終了メッセージ(KAVS0262-E),および閉塞通知メッセージ(KAVS0272-E,KAVS0273-E)を出力します。

warning

ジョブネットの警告終了メッセージ(KAVS0268-W)を出力します。

hold

ジョブネットの保留通知メッセージ(KAVS0270-I)を出力します。

startdelay

ジョブネットの開始遅延通知メッセージ(KAVS0275-I)を出力します。

enddelay

ジョブネットの終了遅延通知メッセージ(KAVS0276-I)を出力します。

condition

ジョブネットの起動条件監視開始通知メッセージ(KAVS0240-I),および起動条件監視終了通知メッセージ(KAVS0241-I)を出力します。

execdeffer

ジョブネットの繰り越し未実行通知メッセージ(KAVS0279-E)を出力します。

prewait

ジョブネットの待ち合わせ条件による待ち合わせ開始と終了,および待ち合わせの滞留メッセージ(KAVS4950-I,KAVS4955-I,およびKAVS4957-E)を出力します。

all

ジョブネットの起動・終了に関する,次のメッセージを出力します。

  • 開始(KAVS0260-I)

  • 正常終了(KAVS0261-I)

  • 異常終了(KAVS0262-E)

  • 警告終了(KAVS0268-W)

  • 保留通知(KAVS0270-I)

  • 閉塞通知(KAVS0272-E,KAVS0273-E)

  • 開始遅延通知(KAVS0275-I)

  • 終了遅延通知(KAVS0276-I)

  • 次回予定キューイング通知(KAVS0277-I)

  • 起動条件監視開始通知(KAVS0240-I)

  • 起動条件監視終了通知(KAVS0241-I)

  • 繰り越し未実行通知(KAVS0279-E)

  • 全登録解除(KAVS0267-I)

  • 起動条件監視終了待ち通知(KAVS1420-I)

  • 待ち合わせ条件による待ち合わせ開始・終了,および待ち合わせの滞留(KAVS4950-I,KAVS4955-I,およびKAVS4957-E)

all」以外を指定した場合,次のメッセージは出力されません。

  • 開始(KAVS0260-I)

  • 正常終了(KAVS0261-I)

  • 次回予定キューイング通知(KAVS0277-I)

  • 全登録解除(KAVS0267-I)

  • 起動条件監視終了待ち通知(KAVS1420-I)

デフォルト値

all

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

デフォルトのまま使用している場合,JP1/AJS3またはJP1/AJS2 06-71以降は,ジョブネットの起動条件監視開始・終了通知メッセージ,繰り越し未実行通知メッセージ,および全登録解除メッセージも出力されるようになるため,注意してください。

(63) JOBLOG

ジョブネット中のジョブの開始・終了に関するメッセージを,スケジューラーログファイルに出力するかどうかを指定します。

形式

"JOBLOG"="{none|{abend:warning:hold:enddelay:prewait:retry}|all}"

指定できる値
none

ジョブの開始・終了に関するメッセージを出力しません。

abend

ジョブの異常終了メッセージ(KAVS0265-E)を出力します。

warning

ジョブの警告終了メッセージ(KAVS0269-W)を出力します。

hold

ジョブの保留通知メッセージ(KAVS0271-I)を出力します。

enddelay

ジョブの終了遅延通知メッセージ(KAVS0248-I)を出力します。

prewait

ジョブの待ち合わせ条件による待ち合わせ開始と終了,および待ち合わせの滞留メッセージ(KAVS4951-I,KAVS4956-I,およびKAVS4971-E)を出力します。

retry

ジョブ異常終了時の自動リトライ通知メッセージ(KAVS4675-I,KAVS4676-I,KAVS4677-E,KAVS4678-I)を出力します。

all

ジョブの起動・終了に関する,次のメッセージを出力します。

  • イベントジョブの実行要求開始(KAVS0242-I)

  • 開始(KAVS0263-I)

  • 正常終了(KAVS0264-I)

  • 異常終了(KAVS0265-E)

  • キューイング取り消し(KAVS0266-I)

  • 警告終了(KAVS0269-W)

  • 保留通知(KAVS0271-I)

  • サブミット開始(KAVS0278-I)

  • 終了遅延通知(KAVS0248-I)

  • 待ち合わせ条件による待ち合わせ開始・終了,および待ち合わせの滞留(KAVS4951-I,KAVS4956-I,およびKAVS4971-E)

  • ジョブ異常終了時の自動リトライ(KAVS4675-I,KAVS4676-I,KAVS4677-E,KAVS4678-I)

all」以外を指定した場合は,ジョブの開始に関するメッセージ(KAVS0242-I,KAVS0263-I,KAVS0278-I),正常終了メッセージ(KAVS0264-I),およびジョブのキューイング取り消しメッセージ(KAVS0266-I)は出力されません。

デフォルト値

all

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(64) OPELOG

操作履歴をスケジューラーログファイルに出力するかどうかを指定します。

形式

"OPELOG"="{none|{alter:stop:entry:leave:plan:intrpt:rerun:kill:change:calendar:delete:restore:define:copy:chgst:suspend:import:start:rgimport:release}|all}"

指定できる値
none

操作履歴を出力しません。

alter

ajsalterコマンド(ログ種別:C001)の実行履歴を出力します。

stop

ajsstopコマンド(ログ種別:C002)の実行履歴を出力します。

entry

ジョブネットの登録(ログ種別:C101)の操作履歴を出力します。

leave

ジョブネットの登録解除(ログ種別:C102)の操作履歴を出力します。

plan

ジョブネットの計画一時変更(ログ種別:C103)の操作履歴を出力します。

intrpt

ジョブネットの中断(ログ種別:C104)の操作履歴を出力します。

rerun

ジョブネットの再実行(ログ種別:C105)の操作履歴を出力します。

kill

ジョブの強制終了(ログ種別:C201)の操作履歴を出力します。

change

ユニットの変更(ログ種別:C301)の操作履歴を出力します。

calendar

カレンダー情報の変更(ログ種別:C401)の操作履歴を出力します。

delete

ユニットの削除(ログ種別:C302)の操作履歴を出力します。

restore

ユニットの回復(ログ種別:C303)の操作履歴を出力します。

define

ユニットの定義(ログ種別:C304)の操作履歴を出力します。

copy

ユニットのコピーおよび移動(ログ種別:C305)の操作履歴を出力します。

chgst

ジョブの状態変更(ログ種別:C202)の操作履歴を出力します。

suspend

サスペンド時またはサスペンド解除時(ログ種別:C106)の操作履歴を出力します。

import

ユニットのインポート(ログ種別:C306)の操作履歴を出力します。

start

ajsstartコマンド(ログ種別:C003)の実行履歴を出力します。

rgimport

登録予定情報のインポート(ログ種別:C107,C108)の操作履歴を出力します。

release

ajsreleaseコマンド(ログ種別:C307)の実行履歴を出力します。

all

すべての操作履歴を出力します。

デフォルト値

all

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(65) LOGINFOALL

スケジューラーログファイルや,Windowsイベントログまたはsyslogに出力するメッセージの出力形式を指定します。

「実行ID」や「ジョブ番号」などの追加情報を含めた形式で出力したくない場合に変更します。

スケジューラーログファイルに出力されるログの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 付録C.1 スケジューラーサービスが出力するログ」を参照してください。

形式

"LOGINFOALL"="{yes|no}"

指定できる値
yes

no」を選択した場合に出力されるメッセージに,実行IDやジョブ番号などの詳細な情報を追加した形式で出力します。

メッセージに追加される情報を次に示します。

  • ジョブネットやジョブの開始・終了などのログに「実行ID」が追加されます。

  • ジョブの開始・終了のログに「ジョブ番号」が追加されます。

  • Windowsイベントログまたはsyslogの,ジョブの開始のログに「ホスト名」が追加されます。ジョブの終了のログには,設定に関係なく「ホスト名」が出力されます。

  • ジョブの正常終了ログに「戻り値」が追加されます。

no

実行IDやジョブ番号などの詳細な情報がない形式で出力します。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(66) REFLOG

参照履歴をスケジューラーログファイルに出力するかどうかを指定します。

ajsprintコマンドなどの参照系コマンドの履歴を残したい場合に指定します。

形式

"REFLOG"="{none|{backup:export:name:print:schedule:show:rgexport:release:calutil}|all}"

指定できる値
none

参照履歴を出力しません。

backup

ユニットの退避(ログ種別:C504,C511)の参照履歴を出力します。

export

ユニットのエクスポート(ログ種別:C508)の参照履歴を出力します。

name

ユニットの名称出力(ログ種別:C507,C512)の参照履歴を出力します。

print

ユニットの定義内容出力(ログ種別:C503,C510)の参照履歴を出力します。

schedule

ジョブネットの予定情報出力(ログ種別:C506)の参照履歴を出力します。

show

ユニットの状態出力(ログ種別:C502,C509)の参照履歴を出力します。

rgexport

登録予定情報のエクスポート(ログ種別:C513,C514)の参照履歴を出力します。

release

ajsreleaseコマンド(ログ種別:C515)の実行履歴を出力します。

calutil

ajscalutilコマンド(ログ種別:C516)の実行履歴を出力します。

all

すべての参照履歴を出力します。

  • ユニットの退避(ログ種別:C504,C511)

  • ユニットのエクスポート(ログ種別:C508)

  • ユニットの名称出力(ログ種別:C507,C512)

  • ユニットの定義内容出力(ログ種別:C503,C510)

  • ジョブネットの予定情報出力(ログ種別:C506)

  • ユニットの状態出力(ログ種別:C502,C509)

  • 登録予定情報のエクスポート(ログ種別:C513,C514)

  • ajsreleaseコマンド(ログ種別:C515)

  • ajscalutilコマンド(ログ種別:C516)

デフォルト値

all

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

注意事項

履歴ファイルのサイズ(LOGSIZE)は,07-00以降と06-71以前のデフォルト値が異なります。これは,06-71以前では履歴を出力していなかったコマンドが,07-00以降では操作履歴を出力するように変更されたためです。

補足事項

このパラメーターで「all」,または「backup」,「export」,「name」,「print」,「schedule」,「show」,「rgexport」,「release」のどれか(複数可)を指定し,かつ環境設定パラメーターAJSLOGOUTPUTEXTENDに「yes」を指定すると,異常終了時の参照履歴を出力できます。

(67) LOGHEADER

履歴情報にプロセスIDを付加して出力するかどうかを指定します。

「プロセスID」の追加情報を含めた形式で出力したくない場合に変更します。

形式

"LOGHEADER"="{none|PID}"

指定できる値
none

履歴にプロセスIDを出力しません(06-71までの仕様どおり)。

PID

履歴にプロセスIDを出力します。

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「PID」が設定されます。

推奨値

PID

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(68) INFOLOG

情報用履歴を出力するかどうか指定します。

コマンドの処理時間や多重度などの性能評価を行わない場合などに変更します。

形式

"INFOLOG"="{none|{START:REQUEST}|all}"

指定できる値
none

コマンドの実行開始履歴(ログ種別:I001)およびスケジューラーサービス要求履歴(ログ種別:I002)を出力しません。

START

コマンドの該当処理開始履歴(ログ種別:I001)を出力します。

REQUEST

コマンドからスケジューラーサービスへの処理要求開始履歴(ログ種別:I002)を出力します。

all

コマンドの実行開始履歴(ログ種別:I001)およびスケジューラーサービス要求履歴(ログ種別:I002)を出力します。

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「all」が設定されます。

推奨値

all

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(69) ROOTJOBNETSCHEDULERANGE

ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲を指定します。

ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲を48時間にしたい場合に変更します。

なお,一度指定した内容を変更する場合,変更前と変更後ではルートジョブネットの実行スケジュールが異なるため,コールドスタートおよびジョブネットのスケジュールを見直す必要があります。

形式

"ROOTJOBNETSCHEDULERANGE"=dword:{00000018|00000030}

指定できる値
00000018

ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲を24時間とします。

00000030

ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲を48時間とします。

dword:00000030」は,JP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS3 - Web Consoleで状態を取得する際に,状態取得の基にする世代情報の範囲として「すべて」を指定した場合(環境設定パラメーターVIEWSTATUSRANGEに「all」を指定した場合)だけ,指定できます。

デフォルト値

dword:00000018(10進数で24)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(70) VIEWSTATUSRANGE

JP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS3 - Web Consoleで状態を取得する際に,状態取得の基にする世代情報の範囲を指定します。

基準時刻の範囲で,当日分の世代情報から表示する状態を決定したい場合に変更してください。

形式

"VIEWSTATUSRANGE"="{today|all}"

指定できる値
today

基準時刻の範囲で,当日分の世代情報から表示する状態を決定します。

today」は,ルートジョブネットのスケジュールの有効範囲として24時間を指定している場合(環境設定パラメーターROOTJOBNETSCHEDULERANGEに「dword:00000018」を指定した場合)だけ指定できます。

48時間を指定している場合(環境設定パラメーターROOTJOBNETSCHEDULERANGEに「dword:00000030」を指定した場合),「today」は指定できません。

all

当日分に限らず,すべての日にちを範囲として,実行中の世代,または予定世代の情報から表示する状態を決定します。

デフォルト値

all

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(71) STARTMODE

JP1/AJS3サービス起動時に起動されるスケジューラーサービスの起動モードを指定します。

スケジューラーサービス起動時に,前回終了時の登録状態を保持するか,解除するかによって決定します。

なお,起動モード別のジョブネットおよびジョブの状態については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 6.2.1(3) 起動モード別のジョブネットおよびジョブの状態」を参照してください。

形式

"STARTMODE"="{cold|warm|hot}"

指定できる値
cold

スケジューラーサービスが前回終了したときの登録状態を解除して,スケジューラーサービスが起動します。

warm

スケジューラーサービスが前回終了したときの登録状態を保持したまま,スケジューラーサービスが起動します。ただし,スケジューラーサービス終了時に実行中だったジョブネットは終了状態になり,スケジューラーサービスを起動した日の予定に従って実行されます。

hot

スケジューラーサービスが前回終了したときの登録状態を保持したまま,スケジューラーサービスが起動します。異常発生時のサービスの再起動時に,前回サービスが異常終了したときの状態を引き継いで続行させたい場合に指定します。

デフォルト値

warm

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(72) OVERSCHEDULE

スケジューラーサービスを起動した日に実行予定があるジョブネットの,スケジューラーサービス起動時に,すでに実行開始予定時刻を過ぎていた場合の実行方法を指定します。なお,スケジューラーサービスの起動モードとして環境設定パラメーターSTARTMODEに「hot」を指定した場合,このパラメーターおよびジョブネット実行登録時のオプションに関係なく,すべてのジョブネットが実行されます。

また,スケジューラーサービスをajsstartコマンドで起動した場合,環境設定パラメーターOVERSCHEDULEの値は有効になりません。ajsstartコマンドの動作に従って実行されます。ajsstartコマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsstart」を参照してください。

形式

"OVERSCHEDULE"="{exec|skip|plan}"

指定できる値
exec

当日実行予定があるジョブネットを実行します。スケジューラーサービスの起動時より前に実行を予定していたジョブネットは,スケジューラーサービスの起動と同時に開始されます。ただし,次の場合は実行されません。

  • 実行登録時に,JP1/AJS3 - Viewの[実行登録]ダイアログボックスで[デーモン起動時に予定時刻超過]に[次回から実行する]を選択したジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

  • 実行登録時に,ajsentryコマンドに-oオプションを指定したジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

  • 実行登録時に,JP1/AJS3 - Web Consoleの指定でサービス起動時および実行登録時の予定時刻超過時の動作で「次回から実行する」を指定したジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

skip

当日実行予定があるジョブネットを実行します。ただし,スケジューラーサービスの起動時より前に実行を予定していたジョブネットは,「繰り越し未実行」状態になり実行されません。また,次の場合も実行されません。

  • 実行登録時に,JP1/AJS3 - Viewの[実行登録]ダイアログボックスで[デーモン起動時に予定時刻超過]に[すぐに実行する]を選択したジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

  • 実行登録時に,ajsentryコマンドに-oオプションを指定しなかったジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

  • 実行登録時に,JP1/AJS3 - Web Consoleの指定でサービス起動時および実行登録時の予定時刻超過時の動作で「すぐに実行する」を指定したジョブネットの実行予定時刻が過ぎていたとき。

plan

当日実行予定があるジョブネットは,すべて繰り越し未実行状態になり実行されません。実行登録時のオプションにも関係なく,スケジューラーサービスの起動日に実行予定があるジョブネットは,すべて実行されません。

デフォルト値

exec

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(73) SUPPRESS

ジョブネット中のジョブおよびジョブネットの実行を抑止するかどうかを指定します。

形式

"SUPPRESS"="{none|exec}"

指定できる値
none

ジョブネットとジョブの実行を抑止しません。

exec

ジョブネットとジョブの実行を抑止します。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(74) EXECDEFER

実行登録したルートジョブネットが開始予定日時を過ぎても実行されなかった場合,いつまで待って「繰り越し未実行」状態にするのかを指定します。

この項目は,実行登録の方法に関係なく有効です。

即時実行登録の場合は,登録した日時を開始予定日時として扱います。

形式

"EXECDEFER"="{oneday|twoday|unlimit}"

指定できる値
oneday

予定日を1日超えた場合,ジョブネットを「繰り越し未実行」状態にします。

twoday

予定日を2日超えた場合,ジョブネットを「繰り越し未実行」状態にします。

unlimit

予定日を過ぎても,ジョブネットを「開始時刻待ち」または「保留中」のままとします。

デフォルト値

oneday

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(75) JOBSTATUSPORT

ジョブ状態の情報を取得するために使用する通信ポートのポート番号を指定します。

スケジューラーサービスを多重起動する場合は,スケジューラーサービスごとに異なるサービス名を指定し,servicesファイルに重複しないポート番号を必ず設定してください。

形式

"JOBSTATUSPORT"="ジョブ状態取得ポートのサービス名"

指定できる値

servicesファイルに定義されているサービスの名称

デフォルト値

jp1ajs2report

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(76) QUEUELESSMULTIREQ

キューレスジョブリクエスト多重度は,キューレスジョブを実行するときに,キューレスエージェントサービスと通信するプロセスの多重度です。スケジューラーサービス一つ当たりに起動するキューレスジョブリクエストプロセス(Windowsの場合:ajsreqd.exe,UNIXの場合:ajsreqd)数を指定します。

キューレスジョブの配送がジョブ実行の性能に影響を及ぼすとき,この性能への影響を解消するため,キューレスエージェントサービスと通信するプロセスを増やす場合に指定します。

形式

"QUEUELESSMULTIREQ"=dword:キューレスジョブリクエスト多重度

指定できる値

16進数で00000001〜00000008(10進数で1〜8)

デフォルト値

dword:00000001(10進数で1)

キューレスジョブシステムでは,キューレスジョブの配送が,ジョブ実行性能の低下に影響を及ぼすことはありませんので,デフォルトのまま使用してください。

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(77) UNITDEFINERELOAD

実行登録後にジョブおよびジョブネットの定義内容を変更した場合,変更した定義内容を実行直前に再読み込みし,変更内容を即時に有効にするかしないかを選択します。

定義してあるユニット情報を変更した場合に即時に反映させたくない場合に変更します。

形式

"UNITDEFINERELOAD"="{yes|no}"

指定できる値
yes

ジョブおよびジョブネットの実行直前に定義を再読み込みします。

この場合,定義変更時に実行中であった世代についても,変更した最新の定義内容が有効になります。

no

ジョブおよびジョブネットの実行直前に定義を再読み込みしません(JP1/AJS2 06-51以前と同じ動作です)。

この場合,定義変更時に実行中であった世代については,変更した最新の定義内容が有効になりません。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

JP1/AJS3では,実行ファイル名,実行ホスト,保留属性などのユニットの実行に影響するユニット定義情報については実行登録中に変更できます。ただし,定義変更時に実行中であった世代については,変更した最新の定義内容が,有効になるユニット定義情報と,有効にならないユニット定義情報があります。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 7.4 実行登録中にユニット定義情報を変更する」を参照してください。

(78) MAXSAVEGEN

最大保存世代数を指定します。

ここに指定した値が,保存世代数として定義できる値の最大値となります。

保存世代数を100以上に拡張したい場合に変更してください。

環境設定パラメーターSAVEGENTYPEに「LEGACY」を設定している場合,監視世代と実行世代のそれぞれで,保存世代数分の実行結果を保存します。

環境設定パラメーターSAVEGENTYPEに「TOTAL」を設定している場合,監視世代数と実行世代数の総和で,保存世代数分の実行結果を保存します。

形式

"MAXSAVEGEN"=dword:最大保存世代数

指定できる値

16進数で63〜3E7(10進数で99〜999)

デフォルト値

dword:63(10進数で99)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • 環境設定パラメーターSAVEGENTYPEに「LEGACY」を設定している場合,指定できる世代数の最大値を拡張すると,「保存世代数登録ユニット数」で求められるレコード数が増加し,データベースにアクセスする操作に多大な影響を及ぼします。「保存世代数登録ユニット数」で求められるレコード数を少なくするなど,1ルートジョブネット単位の規模が小さくなるように,ジョブネットを分割してから,保存世代数を拡張してください。保存世代数と性能との関係については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.2 保存世代数と性能との関係」を参照してください。

  • 保存世代数を100以上に拡張する場合,すべてのJP1/AJS2 - Viewのバージョンを07-00以降またはJP1/AJS3 - Viewにしてください。JP1/AJS3 - Viewまたは07-00以降のバージョンのJP1/AJS2 - Viewで保存世代数を100以上に拡張しても,07-00より前のバージョンのJP1/AJS2 - Viewで詳細定義情報を更新してしまうと,保存世代数の上位2けたしか表示されないため,意図しない2けたの値に変更してしまうおそれがあります。

  • 最大保存世代数を拡張したシステムで定義したジョブネット定義情報は,それより小さい値に設定したシステムでは回復できない場合があります。例えば,最大保存世代数を200に設定しているシステムでジョブネットの保存世代数を200に定義した場合,この定義情報をajsprintコマンドで出力し,この出力情報を最大保存世代数が150のシステムでajsdefineコマンドを実行して定義しようとしても,定義パラメーター中に150より大きい値の200が存在するためエラーとなります。

  • 最大保存世代数を拡張し,保存世代数を大きな値で定義したジョブネットを,最大保存世代数を小さくしたあと,JP1/AJS3 - Viewでそのジョブネットの詳細定義ダイアログボックスを開くと,保存世代数は大きな値のまま表示されますが,[OK]ボタンをクリックしてダイアログボックスを閉じようとするとエラーダイアログボックスが表示され,小さくした最大保存世代数までの値に変更するよう要求されます。

  • 最大保存世代数を拡張し,保存世代数を大きな値で定義したジョブネットが登録済みの場合,最大保存世代数を小さくしても,定義した大きい値の保存世代数に従って世代は保存されます。

  • 最大保存世代数に10進数で320を超える値を指定し,保存世代数を最大に定義した場合,未来世代数との関係によって,必ずしも指定した保存世代数分の世代を保存できないことがあります。保存世代数を拡張する場合,確定登録する未来世代数との関係を見積もってから使用するようにしてください。保存世代数と未来世代数との関係については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 付録B 制限値一覧」を参照してください。

(79) AJSPRINTNETSCHPRF

スケジュールルールを有効にして上位ジョブネットのスケジュールに依存しないようにするのか,またはスケジュールルールを削除して上位ジョブネットのスケジュールに依存するようにするのかを指定できます。

このオプションは,スケジュールルールを持ったルートジョブネットをネストジョブネットにコピーして作成したジョブネットに対して,ajsprintajsbackupajsexportコマンド,およびJP1/AJS3 - Viewで「退避」を行った場合に有効です。

形式

"AJSPRINTNETSCHPRF"="{yes|no}"

指定できる値
yes

スケジュールルールを有効にして上位ジョブネットのスケジュールに依存しません。

no

スケジュールルールを削除して上位ジョブネットのスケジュールに依存します。

デフォルト値

yes

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「no」が設定されます。

推奨値

no

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(80) SUBMITRETRYINTERVAL

同時に多量のジョブが実行されると,ジョブのサブミットは行われるが,実際にはジョブがキューイング状態にならないことがあります(滞留したサブミット)。

このときに,滞留したサブミットを何ミリ秒後にリトライするかを指定します。

リトライ間隔に小さな値を指定すると,ジョブのサブミットが滞留している状態では何度もリトライされることになり,システム負荷が増大するため注意してください。

形式

"SUBMITRETRYINTERVAL"=dword:リトライ間隔

指定できる値

16進数で00000000〜00002710(10進数で0〜10,000)(単位:ミリ秒)

このパラメーターが設定されていない場合は,デフォルト値が仮定されます。

デフォルト値

dword:00000BB8(10進数で3,000)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(81) JOBEXECIPCBUFSIZE

スケジューラーサービスのジョブ実行情報通信バッファーサイズを指定します。

形式

"JOBEXECIPCBUFSIZE"=dword:ジョブ実行情報通信バッファーサイズ

指定できる値

16進数で00000000,00001000〜00100000(10進数で0または4,096〜1,048,576)(単位:バイト)

このパラメーターが設定されていない場合は,デフォルト値が仮定されます。「dword:00000000」を指定した場合,OSのソケットバッファーのデフォルト値で動作します。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

ジョブ実行情報通信バッファーサイズを指定しない場合は,デフォルト値を指定してください。この場合,OSのソケットバッファーのデフォルト値で動作します。

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(82) BACKGROUNDLEAVE

登録解除や保存世代管理による世代削除の処理方式を決定します。

ジョブネットの登録情報の削除処理で,世代管理サブプロセス(ajsschbd)を生成し,バックグラウンドで削除処理を実行したい場合に変更します。

このパラメーターを変更した場合,JP1/AJS3サービスの再起動が必要です。また,その際には移行ツールによる移行,またはコールドスタートが必要です。

環境設定パラメーターの設定方法については,「6.1.7 登録解除や保存世代数管理による世代削除処理方式の変更」(Windowsの場合)または「15.1.7 登録解除や保存世代数管理による世代削除処理方式の変更」(UNIXの場合)を参照してください。

形式

"BACKGROUNDLEAVE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

ジョブネットの登録情報の削除を,世代管理サブプロセス(ajsschbd)で処理します。

yes」を選択した場合,世代管理サブプロセスがバックグラウンドで登録情報を削除するので,登録解除操作のターンアラウンドタイムが短縮されます。ただし,「yes」を指定した場合は,世代管理サブプロセスの分だけリソース使用量が増加するため注意が必要です。

no

ジョブネットの登録情報の削除を,スケジュール制御プロセス(ajsschd)で処理します。

no」を選択した場合,世代削除処理は削除対象の情報すべてをスケジュール制御プロセス(ajsschd)で削除していくため,削除対象の世代数やユニット数に比例して登録解除操作のターンアラウンドタイムが増加します。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(83) REQDAGTREQCONNECTTIMEOUT

キューレスエージェントサービスへの処理要求(ジョブ実行,強制終了,状態確認)時に行う接続処理では,要求元のキューレスジョブリクエストプロセスが通信できるまでどのくらい待つか(タイムアウト時間)を指定します。

マネージャーホストとエージェントホスト間のネットワークが高速で,エージェントホストが未起動のエラーをすぐに検知したい場合は値を短く,逆にネットワークやシステムが低速であったり,エージェントホストがビジーであったりする環境では長めに設定します。ただし,接続が完了するまたはタイムアウトするまでの間は,ほかのエージェントホストへの処理要求は行われませんので,値を大きくする場合には注意が必要です。特に問題がないかぎり,デフォルトの15秒での運用を推奨します。

このパラメーターで指定した時間を待っても通信できない場合,キューレスジョブリクエストプロセスは,メッセージKAVS1930-Wを出力して再接続処理を開始します。再接続処理を開始したら,ほかの正常に通信できるキューレスエージェントサービスへの処理要求は通常どおり実行されますが,これ以降の該当するエージェントサービスへの処理要求は,障害エージェントサービスへの要求としてマネージャーホスト上で蓄えられ,要求を行った順に一つずつ再接続処理を行います。再接続処理のタイムアウト時間はOSによって異なりますが,最大でも通信回復処理のタイムアウト時間を設定する環境設定パラメーターREQDAGTRECONNECTTIMEOUTに指定した時間で再接続処理を打ち切ります。再接続処理は,60秒間隔で2回行いますが,回復できなかった場合は,処理要求に応じて次に示すエラーメッセージを出力します。

再接続に成功した場合は,KAVS1929-Iを出力して,蓄えていた要求を順番に再送し障害状態から回復します。

形式

"REQDAGTREQCONNECTTIMEOUT"=dword:通信タイムアウト時間

指定できる値

16進数で00000000〜00000258(10進数で0〜600)(単位:秒)

dword:00000000」を指定した場合は,OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。

デフォルト値

dword:0000000F(10進数で15)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(84) REQDAGTRECONNECTTIMEOUT

キューレスエージェントサービスへの処理要求(ジョブ実行,強制終了,状態確認)時に通信障害が発生した場合(メッセージKAVS1930-Wが出力される場合)やキューレスエージェントサービスでジョブを実行中にマネージャーホストとエージェントホスト間の通信回線切断を検知した場合(メッセージKAVS1922-Wが出力される場合)に行う再接続処理で,再接続要求元のキューレスジョブリクエストプロセスが通信できるまでどのくらい待つか(タイムアウト時間)を指定します。特に問題がないかぎり,デフォルトの90秒での運用を推奨します。

なお,この再接続処理は,ほかのエージェントホストへの処理要求と並行して実行します。したがって,正常に通信ができるほかのエージェントホストへの要求が,接続の完了,またはタイムアウトするまでの間,待たされることはありません。

形式

"REQDAGTRECONNECTTIMEOUT"=dword:通信タイムアウト時間

指定できる値

16進数で00000000〜00000258(10進数で0〜600)(単位:秒)

dword:00000000」を指定した場合は,OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。再接続処理の詳細については,接続処理でのタイムアウト時間を設定する環境設定パラメーターREQDAGTREQCONNECTTIMEOUTの説明を参照してください。

デフォルト値

dword:0000005A(10進数で90)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(85) COMMANDEVENT

コマンド,JP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS3 - Web Consoleから操作したときに,JP1イベントを発行するかどうかを指定します。

環境設定パラメーターOPELOGREFLOG,およびINFOLOGでコマンドの操作履歴をスケジューラーログに出力するように設定している場合,同等の内容をJP1イベントとして発行します。ただし,スケジューラーサービスへの処理要求開始履歴(ログ種別:I002)については,JP1イベントは発行しません。

形式

"COMMANDEVENT"="{yes|no}"

指定できる値
yes

コマンド,JP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS3 - Web Consoleから操作したときに,JP1イベントを発行します。

no

コマンド,JP1/AJS3 - View,またはJP1/AJS3 - Web Consoleから操作したときに,JP1イベントを発行しません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(86) NONRELOADHOLDING

ジョブネット定義変更の即時反映機能(UNITDEFINERELOAD)を使用している場合,保留中状態のユニット定義の再読み込みをしないようにします。保留中状態のユニット定義を再読み込みすると,ユニット定義の保留を「する」から「しない」に変更したタイミングで保留中状態のユニットが実行されます。

形式

"NONRELOADHOLDING"="{yes|no}"

指定できる値
yes

ジョブネット定義変更の即時反映機能(UNITDEFINERELOAD)を使用している場合,保留中状態のユニット定義の再読み込みをしません。

no

ジョブネット定義変更の即時反映機能(UNITDEFINERELOAD)を使用している場合,保留中状態のユニット定義の再読み込みをします。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

このパラメーターに「no」を指定した場合,保留中状態のユニット定義の保留を「する」から「しない」に変更すると,次のタイミングで保留中状態のユニットが実行されるため注意してください。

  • 同一スケジューラーサービス上にあるユニットが実行開始または終了したとき。

  • 同一スケジューラーサービス上にあるユニットに対して次の操作のどれかを行ったとき。

    再実行,保留設定,保留解除,サスペンド,サスペンド解除,スケジュールの変更

  • スケジューラーサービスを再起動したとき。

  • ajsstopコマンドを,-rオプションを指定して実行したとき。

また,保留中状態のユニットが多数(環境によりますが200個程度を目安としてください)ある場合,「yes」を指定した場合に比べ,ユニット定義を再読み込みする回数が増えるため,入出力処理が増える点についても注意してください。

保留中状態のユニットに対してユニット定義の保留を「しない」とすることで,保留の解除をするように運用手順を構築していて,運用手順の修正が困難な場合だけ「no」を指定してください。

(87) RJCUSE

ジョブネットコネクタで異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御するかどうかを設定します。

形式

"RJCUSE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御する場合に指定します。

no

異なるスケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序を制御しない場合に指定します。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービスの再起動後

(88) JOBDELAYWARNMSG

スケジューラーサービスの停止中に,実行所要時間によって終了遅延を監視しているジョブがジョブ実行制御エージェントで実行開始した場合のメッセージを,スケジューラーサービス起動時に統合トレースログに出力するかどうかを指定します。

形式

"JOBDELAYWARNMSG"="{yes|no}"

指定できる値
yes

メッセージ(KAVS0249-W)を出力します。

ただし,ディザスターリカバリーモードでスタートした場合は,ジョブ実行制御エージェントでのジョブの状態に関係なくジョブが終了状態不明になるため,メッセージは出力されません。

no

メッセージを出力しません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(89) FGRECONLMT

フロー制御プロセスとスケジューラーサービス間通信制御プロセスが通信接続できなかった場合の再接続回数を指定します。

形式

"FGRECONLMT"=dword:再接続回数

指定できる値

16進数で0〜64(10進数で0〜100)

デフォルト値

dword:00000003(10進数で3)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(90) SAVEGENTYPE

起動条件付きジョブネットの実行結果の,保存世代数の管理方式を指定します。

保存世代数の管理方式の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.2.3 ジョブネットの保存世代数の管理」を参照してください。

形式

"SAVEGENTYPE"="{TOTAL|LEGACY}"

指定できる値
TOTAL

Version 9からの新しい管理方式(一括管理方式)です。監視世代数と実行世代数の総和として,保存世代数を指定できます。

LEGACY

Version 8までの管理方式(個別管理方式)です。監視世代と実行世代のそれぞれで,保存世代数に指定した分の実行結果を保存するため,最大保存世代数に指定した2乗分結果が保存されます。

デフォルト値

LEGACY

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「TOTAL」が設定されます。

推奨値

TOTAL

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(91) AJSDBTYPE

使用するデータベース種別を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"AJSDBTYPE"="{ISAM|EmbedDB|SQLSVR}"

指定できる値
ISAM

ISAMはJP1/AJS3 - Manager中に標準提供されています。

EmbedDB

組み込みDBは,JP1/AJS3 - Managerで標準的に使用するデータベースです。

SQLSVR

スケジューラーサービスは,Microsoft SQL Serverでセットアップされています。この値はWindowsおよびLinuxの場合だけ設定されます。

デフォルト値

ISAM

JP1/AJS3の新規インストール時および新規セットアップ時に「EmbedDB」が設定されます。

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

このパラメーターを変更した場合,スケジューラーデータベースの再作成が必要です。

(92) AJSDBDIRECTORY

JP1/AJS3のデータベースの操作に必要な情報を格納するディレクトリの名称をフルパスで指定します。

複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ディレクトリが競合しないようにしてください。

なお,このパラメーターを変更した場合,一部の機能の再設定が必要です。

再設定が必要な機能を次に示します。

クラスタ環境の論理ホストの場合,共有ディスクにアクセスできる状態で,実行系か待機系のどちらか一方で再設定を実施してください。

形式

"AJSDBDIRECTORY"="データベースディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定できません。

デフォルト値

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に次のパスが設定されます。

  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\database\schedule\AJSROOT1

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\database\schedule\AJSROOT1

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/database/schedule/AJSROOT1

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

注意事項
  • ジョブネットを定義,実行,および参照するユーザーには,ここで指定したディレクトリとその下にあるファイルに対して,次に示す権限を定義しておいてください。

    ・Windowsの場合

     「読み取り」および「書き込み」権限

    ・UNIXの場合

     更新権限(rwx)

  • ここで指定したディレクトリには,ユニットに対して排他編集をする際に必要なファイルが保存されます。これらのファイルは削除しないでください。

  • スケジューラーサービスを追加するときは,このディレクトリを新たに作成してください。

  • UNIXの場合,ここで指定したディレクトリに作成されたファイルに対してシンボリックリンクを作成しないでください。シンボリックリンクを作成したい場合は,ここで指定したディレクトリに対して作成してください。

    また,ここで指定するディレクトリに,NFSなどのネットワークを介したファイルシステムにマウントされたディレクトリ,またはネットワークドライブを使用しないでください。

(93) AJSSYSDIR(スケジューラーサービス用)

JP1/AJS3のシステムファイルを作成するディレクトリの名称をフルパスで指定します。

ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。

複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ディレクトリが競合しないようにしてください。

Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つユーザーに,このディレクトリに対する更新権限(UNIXの場合はrwx)を定義しておいてください。また,すべてのユーザーに操作権限(UNIXの場合はrx)を定義しておいてください。

形式

"AJSSYSDIR"="システム用ディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定しないでください。

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\sys\schedule\スケジューラーサービス名

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\sys\schedule\スケジューラーサービス名

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/sys/schedule/スケジューラーサービス名

スケジューラーサービスを追加した場合は,このディレクトリを新たに作成してください。

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(94) AJSLOGDIR(スケジューラーサービス用)

JP1/AJS3のログファイルを作成するディレクトリの名称をフルパスで指定します。

ディスク占有量見積もりと合わせ,運用によって決定してください。

複数のスケジューラーサービスを使用する場合は,ディレクトリが競合しないようにしてください。

すべてのユーザーに,このディレクトリに対する更新権限(UNIXの場合はrwx)を定義しておいてください。

形式

"AJSLOGDIR"="ログ用ディレクトリ名"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

;(セミコロン)」および空白文字は指定しないでください。

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名

スケジューラーサービスを追加した場合は,このディレクトリを新たに作成してください。

推奨値

インストール時またはセットアップ時の設定値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動または停止時

(95) PREWAITUSE

待ち合わせ条件を使用するかどうかを設定します。

形式

"PREWAITUSE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

待ち合わせ条件を使用します。

no

待ち合わせ条件を使用しません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

補足事項
  • 設定値を「yes」から「no」に変更する場合は,待ち合わせ条件付きユニットをすべて登録解除してから,「no」に変更してください。または,「no」に変更したあとで,スケジューラーサービスをコールドスタートしてください。

  • 設定値が「no」の場合でも,待ち合わせ条件は定義できます。ただし,待ち合わせ条件付きユニットを実行すると,異常終了します。

  • JP1/AJS3のデータベース構成が標準構成または標準構成(ISAMレス構成)の場合,設定値を「yes」に変更すると,フロー制御サブプロセス(ajsflbd)が起動します。

(96) PREWAITEXTEND

待ち合わせ条件機能を拡張します。環境設定パラメーターPREWAITUSEに「yes」を設定した上で,運用環境に応じてこのパラメーターを設定してください。

環境設定パラメーターPREWAITUSEに「no」を設定している場合,このパラメーターの設定は無視されます。

形式

"PREWAITEXTEND"="{none|condition}"

指定できる値
none

次のユニットに待ち合わせ条件を使用できます。

待ち合わせ条件を設定できるユニット

  • 起動条件を使用しないルートジョブネット,およびその配下のユニット

  • ネストジョブネット

  • プランニンググループ直下のルートジョブネット,およびその配下のユニット

  • 標準ジョブ

  • ジョブネットコネクタ

  • ジョブネット配下のイベントジョブ

  • アクションジョブ

  • カスタムジョブ

  • 引き継ぎ情報設定ジョブ

  • HTTP接続ジョブ

待ち合わせ対象ユニットとして指定できるユニット

  • 起動条件を使用しないルートジョブネットおよびその配下のユニット

  • ネストジョブネット

  • プランニンググループ

  • プランニンググループ直下のルートジョブネットの配下のユニット

  • 標準ジョブ

  • ジョブネットコネクタ

  • ジョブネット配下のイベントジョブ

  • アクションジョブ

  • カスタムジョブ

  • 引き継ぎ情報設定ジョブ

  • HTTP接続ジョブ

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.2.5(1)(a) 待ち合わせ条件付きユニットと待ち合わせ対象ユニット」の「表2-9 待ち合わせ条件を設定できるユニットおよび待ち合わせ対象ユニットとして指定できるユニット」を参照してください。

condition

noneを設定した場合に加えて,次のユニットにも待ち合わせ条件を使用できるようになります。

待ち合わせ条件を設定できるユニット

  • 起動条件を使用するルートジョブネット

待ち合わせ対象ユニットとして指定できるユニット

  • 起動条件を使用するルートジョブネット

詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.2.5(1)(a) 待ち合わせ条件付きユニットと待ち合わせ対象ユニット」の「表2-9 待ち合わせ条件を設定できるユニットおよび待ち合わせ対象ユニットとして指定できるユニット」を参照してください。

デフォルト値

none

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(97) FLBDLOGSIZE

フロー制御サブプロセス内部ログファイルのサイズを指定します。

待ち合わせ条件を使用しない場合(環境設定パラメーターPREWAITUSEが「no」の場合),この環境設定パラメーターを設定する必要はありません。

待ち合わせ条件付きユニットの実行状況を確認するためのログであるため,最低でも1日分のログを保存できるサイズを指定してください。見積もり方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 3.4.6 フロー制御サブプロセスが出力するログファイルのサイズを見積もる」を参照してください。

なお,ログファイルとして,ここで指定したサイズのファイルを2面使用します。

形式

"FLBDLOGSIZE"=dword:フロー制御サブプロセス内部ログファイルのサイズ

指定できる値

16進数で0〜1E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)

ただし,0〜3を指定した場合,ログファイルは作成されません。

デフォルト値

dword:00002800(10進数で10,240)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(98) AGENTPROFMEMSIZE

実行エージェントプロファイルで使用するメモリーのサイズを指定します。

実行エージェントプロファイルに大量のユニットを指定している場合,実行エージェントプロファイルが使用するのに必要な分だけのメモリーを確保してください。実行エージェントプロファイルで使用するメモリーの見積もりについては,「21.1.2(2)(a) @SYS_RESTRICT_START」を参照してください。

設定した値は,メモリー所要量の見積もりに追加してください。

メモリーの確保に失敗した場合は,エラーメッセージが出力されて,実行エージェントプロファイルが有効になりません。

形式

"AGENTPROFMEMSIZE"=dword:実行エージェントプロファイルで使用するメモリーのサイズ

指定できる値

16進数で200〜1400(10進数で512〜5,120)(単位:キロバイト)

デフォルト値

dword:00000200(10進数で512)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(99) UNITPROFMEMSIZE

ユニット属性プロファイルで使用するメモリーのサイズを指定します。

ユニット属性プロファイルに大量のユニットを指定している場合,ユニット属性プロファイルが使用するのに必要な分だけのメモリーを確保してください。ユニット属性プロファイルで使用するメモリーの見積もりについては,「21.1.4(2)(a) @SYS_PROFILE_START」を参照してください。

設定した値は,メモリー所要量の見積もりに追加してください。

メモリーの確保に失敗した場合は,エラーメッセージが出力されて,ユニット属性プロファイルが有効になりません。

形式

"UNITPROFMEMSIZE"=dword:ユニット属性プロファイルで使用するメモリーのサイズ

指定できる値

16進数で80〜500(10進数で128〜1,280)(単位:キロバイト)

デフォルト値

dword:00000080(10進数で128)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(100) UNITDEFDIVIDEUPDATE

次に示すユニット操作時のデータベースへの書き込みを分割して行うかどうかを指定します。

形式

"UNITDEFDIVIDEUPDATE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

ユニット操作時のデータベースへの書き込みを分割して行います。

組み込みDBの排他リソースの消費量を抑え,排他リソース不足になることを防ぎます。

no

ユニット操作時のデータベースへの書き込みを分割しないで行います。

大量のユニットを同時に操作した場合は,組み込みDBの排他リソース不足になることがあります。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規インストール時に「yes」が設定されます。

外部DBを利用するスケジューラーサービスの新規セットアップ時は「no」が設定されます。

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • このパラメーターに「yes」を指定した場合,ユニットの情報をデータベースに分割して書き込んだあとにエラーが発生すると,書き込んだところまでのユニットが作成,削除されることがあります。エラーが発生した場合は,出力されたメッセージの対処に従い,ユニットを回復してください。

  • コマンド,JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS2 - Viewによって操作されるユニットの総数が,次に示す見積もり式を満たす場合は,環境設定パラメーターUNITDEFDIVIDEUPDATEに「yes」を指定してください。

    (a + b + c + d) / 4 * 1.2 > 4,000

    a:(ジョブグループの総数* 2)+ジョブグループに定義されているカレンダー定義年数の総数

    b:(ジョブネットの総数* 2)+全ジョブネットに対して定義されているスケジュールルールの総数

    c:ジョブの総数* 2

    d:ジョブ・ジョブネットに定義された関連線接続数の総数

  • 外部DBを利用する環境では,通常,この値を変更する必要はありません。

(101) EXECREGISTRATIONNUMBER

実行登録番号を暦日として扱うか,または実行日として扱うかどうかを指定します。

形式

"EXECREGISTRATIONNUMBER"="{calendar|execution}"

指定できる値
calendar

実行登録番号を暦日として扱います(09-10以前と同じ動作です)。

execution

実行登録番号を実行日として扱います。

基準時刻を設定している場合や,48時間制で運用している場合は,一時変更の再操作を正しく実行させるために,「execution」を設定してください。

デフォルト値

calendar

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

運用中にこのパラメーターを変更しないでください。運用中にこのパラメーターを変更すると,JP1/AJS3 - Viewウィンドウまたはコマンドで表示する一時変更情報の実行登録番号と,JP1/AJS3が保持している実行登録番号が不一致になります。そのため,一時変更の再操作が正しく実行されなくなります。運用中にこのパラメーターを変更する場合は,スケジューラーサービスをコールドスタートしてください。

(102) SAVEPLANINFO

一時変更の操作管理機能を使用するかどうかを設定します。一時変更操作管理機能を使用すると,一時変更の操作情報を確認・再操作できるようになります。この機能の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.5.16 ジョブネットやジョブの一時変更の操作情報を確認・再操作する」を参照してください。

形式

"SAVEPLANINFO"="{yes|no}"

指定できる値
yes

一時変更の操作管理機能を使用します。

no

一時変更の操作管理機能を使用しません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • このパラメーターに「yes」を指定した場合で,基準時刻に0:00以外を設定しているとき,または環境設定パラメーターROOTJOBNETSCHEDULERANGEに「dword:00000030」を設定しているときは,一時変更が正しく再操作されるように,環境設定パラメーターEXECREGISTRATIONNUMBERを「execution」に変更してください。

  • 運用中にこのパラメーターを「yes」から「no」に変更した場合,スケジューラーサービスをコールドスタートしてください。コールドスタートしなかった場合,一時変更情報ファイルが削除されないで残ります。

  • ジョブネットやジョブの一時変更の操作情報を確認・再操作するユーザーには,環境設定パラメーターJOBINFDIRで指定したディレクトリに更新権限(UNIXの場合はrwx)を定義しておいてください。環境設定パラメーターJOBINFDIRの詳細については,「(54) JOBINFDIR」を参照してください。

(103) DEFLENTYPE

UTF-8環境の場合に,次の項目で指定できる文字数を,シフトJIS環境の場合に指定できる文字数と同じにするかどうかが設定されます。

この環境設定パラメーターは,ajsembdbsetupコマンドを実行すると自動で設定されます。jajs_configコマンドで変更することはできません。

詳細については,「15.1.10 UTF-8環境でユニット名などに指定できる文字数を変更するための設定」を参照してください。

形式

"DEFLENTYPE"="{byte|sjis}"

指定できる値
byte

使用できる文字数は,UTF-8でのバイト数で換算した文字数です。

sjis

使用できる文字数は,シフトJIS環境と同じ文字数です。

デフォルト値

byte

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

補足事項

ajsembdbsetupコマンドに-e byteオプションを指定した場合は「byte」が,-e sjisオプションを指定した場合は「sjis」が設定されます。-delオプションを指定した場合は「byte」が設定されます。

(104) CDSESSIONTIMEOUT

JP1/AJS3 - Web Consoleと最後に通信した時間から,ここで指定した時間が経過しても通信できなかった場合,接続を切断します。

形式

"CDSESSIONTIMEOUT"=dword:JP1/AJS3 - Web Consoleとの接続打ち切り時間

指定できる値

16進数で1〜78(10進数で1〜120)(単位:分)

デフォルト値

dword:00000003(10進数で3)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

接続打ち切り時間を長く設定すると,通信していないセションが長い時間残り,JP1/AJS3 - Web Consoleの最大同時セション数を超えるおそれがあります。接続打ち切り時間は,最大同時セション数を考慮して接続打ち切り時間を設定してください。

(105) CDMONSVRLOGSIZE

JP1/AJS3 - Web Consoleが接続するajsmonsvr内部ログのログサイズを指定します。

形式

"CDMONSVRLOGSIZE"=dword:ajsmonsvr内部ログのサイズ

指定できる値

16進数で00000000,00000400〜00004000(10進数で0または1,024〜16,384)(単位:キロバイト)

dword:00000000」を指定した場合,ログファイルは作成されません。

デフォルト値

dword:00001000(10進数で4,096)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

補足事項

ログサイズを変更した場合,所定のファイルを削除する必要があります。ログサイズの変更手順を次に示します。

  1. ajsmonsvr内部ログのログサイズ変更対象のスケジューラーサービスを停止する。

  2. ajsmonsvr内部ログをバックアップする。

    ajsmonsvr内部ログの格納先:Mgr_Path\log

    注※ Mgr_Pathの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 1.2.5 ログファイルおよびディレクトリ一覧」を参照してください。

  3. ログサイズを変更するajsmonsvr内部ログをすべて削除する。

    ajsmonsvr内部ログファイル名:

    ajscdmonsvr_スケジューラーサービス名_{1|2}.log

  4. ログサイズを変更するajsmonsvr内部ログの管理ファイルを削除する。

    管理ファイルの格納先:Mgr_Path\log\mmap

    管理ファイル名:ajscdmonsvr_スケジューラーサービス名_.mm

  5. 環境設定パラメーターの値を変更する。

  6. 手順1で停止したスケジューラーサービスを起動する。

  7. ajsmonsvr内部ログが新規に作成されていることを確認する。

(106) RERUNSUBORDINATE

従属ユニットを再実行するかどうかを設定します。「yes」を指定すると,従属ユニットを再実行できるようになります。

この機能の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.5.11 実行が終了したジョブネットやジョブを再実行する」を参照してください。

形式

"RERUNSUBORDINATE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

従属ユニットを再実行できます。

no

従属ユニットを再実行できません。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規インストール時またはスケジューラーサービスの追加時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(107) SERVICEMAXSESSION

スケジューラーサービスごとの,JP1/AJS3 - Viewの最大同時セション数を指定します。ここで指定した数を超えてJP1/AJS3 - Viewから接続しようとした場合,接続できなくなります。

この環境設定パラメーターは,スケジューラーサービス単位で接続数を制限する場合に指定します。スケジューラーサービス単位ではなく,ホスト単位でJP1/AJS3 - Viewの最大同時セション数を制限する場合は,環境設定パラメーターMAXSESSIONで指定します。環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONを設定する場合,次の点に注意してください。

例えば,スケジューラーサービスAJSROOT1とAJSROOT2が構築されていて,環境設定パラメーターMAXSESSIONが50(デフォルト値)である場合,AJSROOT1の環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONの設定値が25なら,AJSROOT2の環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONの設定値は25以下になるように設定してください。

形式

"SERVICEMAXSESSION"=dword:スケジューラーサービスごとの最大同時セション数

指定できる値

16進数で00000000〜00000080(10進数で0〜128)

dword:00000000」を指定した場合は,JP1/AJS3 - Viewは接続できなくなります。

デフォルト値

なし

設定していない場合は,スケジューラーサービス単位の最大同時セション数を制限しないで動作します。そのため,JP1/AJS3 - Viewの最大同時セション数は環境設定パラメーターMAXSESSIONに依存します。

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • 環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONは,すべてのスケジューラーサービスに設定してください。同一の論理ホストまたは物理ホスト内で,この環境設定パラメーターを設定しているスケジューラーサービスと設定していないスケジューラーサービスが混在していると,スケジューラーサービス起動時にメッセージKAVS1014-Wが出力されます。

  • 最大同時セション数を超えた場合,[JP1/AJS3 - View]ウィンドウ(サマリー監視画面)では,接続できない監視対象ユニットの数だけメッセージKAVV452-Eが表示されます。このメッセージは,ウィンドウを最新状態に更新するたびに表示されます。

  • 環境設定パラメーターSERVICEMAXSESSIONを無効にするには,jbsunsetcnfコマンドを使用して定義キーごと削除したあと,削除した定義キーのほかの環境設定パラメーターを再設定してください。この操作を行う場合は,事前にjbsgetcnfコマンドで定義をバックアップしてください。

(108) DEFAULTPRIORITY

ジョブの実行優先順位,およびそのジョブの上位のすべてのジョブネットの優先順位に「なし」が定義されている場合に,ジョブの実行優先順位に仮定される値を指定します。

ジョブの実行優先順位の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.1.4(2) 実行優先順位」を参照してください。ジョブの実行優先順位の指定値の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 7.10.2 ジョブの実行優先順位に関する注意事項」を参照してください。

形式

"DEFAULTPRIORITY"=dword:ジョブ実行優先順位に仮定される値

指定できる値

16進数で1〜3(10進数で1〜3)

デフォルト値

dword:00000001(10進数で1)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時。ただし,すでに実行開始処理が行われ,「実行待ち」,「キューイング」,または「実行中」になっているジョブに対しては,設定は有効になりません。

補足事項

ジョブの実行優先順位をジョブプロセス以外の他プロセスより高く設定すると,JP1/AJS3から起動したジョブプロセスがCPUを占有し,他プロセスに影響を与えるおそれがあります。そのため,このパラメーターには「4」または「5」は設定できません。ジョブの実行優先順位を他プロセスより高く設定する場合は,システム環境や運用方法を十分考慮した上で,必要に応じてジョブ定義の実行優先順位に「4」または「5」を定義してください。

(109) AJSPRINTSORTUNITINF

ajsprintコマンドに-aオプションまたは-fオプションを指定した場合に出力される,関連線情報の出力順序を固定するかどうかを設定します。関連線情報は,-fオプション指定時はフォーマット指示子%arの出力内容として,-aオプション指定時はarパラメーターとして出力されます。

この環境設定パラメーターは,ajsprintコマンドに-sオプションを指定しなかった場合に,-sオプションの代わりとして参照されます。

-sオプションと環境設定パラメーターAJSPRINTSORTUNITINFの設定値が異なる場合は,-sオプションの指定値が優先されます。

ajsprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsprint」を参照してください。

形式

"AJSPRINTSORTUNITINF"="{yes|no}"

指定できる値
yes

ユニットの関連線情報の出力順序を固定します。関連線情報は,次のルールで出力されます。

  1. 先行ユニット名の文字コードの昇順で出力する。

  2. 先行ユニットが同一の場合,後続ユニット名の文字コードの昇順で出力する。

no

ユニットの関連線情報の出力順序を固定しません。関連線情報の出力順序は,ユニットの作成順序に影響されます。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規インストール時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(110) PREWAITRERUNSTATUS

待ち合わせ対象ユニットの後続ユニットを再実行した際に,待ち合わせを完了するかどうかを指定します。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編) 2.2.5(4)(d) 待ち合わせ対象ユニットの後続ユニットを再実行した場合の待ち合わせ条件」を参照してください。

環境設定パラメーターPREWAITUSEに「no」を設定している場合,このパラメーターの設定は無視されます。

形式

"PREWAITRERUNSTATUS"="{yes|no}"

指定できる値
yes

待ち合わせ対象ユニットの後続ユニットを再実行したことによって,待ち合わせ対象ユニットが「正常終了」,「警告検出終了」,「計画未実行」のどれかの状態に変化しても,待ち合わせが完了しません。

待ち合わせ対象ユニットを再実行すると,待ち合わせが完了します。

no

待ち合わせ対象ユニットの後続ユニットを再実行したことによって,待ち合わせ対象ユニットが「正常終了」,「警告検出終了」,「計画未実行」のどれかの状態に変化すると,待ち合わせが完了します。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

運用中にこのパラメーターを「no」から「yes」に変更しても,変更前に待ち合わせ対象ユニットが「正常終了」,「警告検出終了」,「計画未実行」のどれかの状態に変化していた場合は,待ち合わせが完了します。

(111) NETCOMMENTEVENT

拡張属性(共通情報)のオブジェクトタイプが「JOBNET」のJP1イベントに対して,拡張属性(固有情報)にユニットのコメントを出力するかどうかを指定します。

出力するかどうかは,拡張属性(共通情報)の重大度に応じて指定できます。

JP1イベントの拡張属性(共通情報)の重大度については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 付録A.2 JP1イベントの属性」の,次の個所を参照してください。

形式

"NETCOMMENTEVENT"="{none|{error:warn:notice:info}|all}"

指定できる値
none

ユニットのコメントを出力しません。

error

拡張属性(共通情報)の重大度が「Error」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

warn

拡張属性(共通情報)の重大度が「Warning」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

notice

拡張属性(共通情報)の重大度が「Notice」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

info

拡張属性(共通情報)の重大度が「Information」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

all

拡張属性(共通情報)の重大度に関係なく,すべてのJP1イベントにユニットのコメントを出力します。

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規インストール時またはスケジューラーサービスの追加時に「all」が設定されます。

推奨値

all

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

拡張属性(固有情報)のユニットのコメントを,JP1/IM - Viewの[イベント詳細]画面で確認する場合,JP1/IM - Managerがバージョン11-00からバージョン11-10のときは,JP1/IM - Managerのイベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)に,ユニットのコメントを示す拡張属性(固有情報)の属性名「A6」の設定が必要です。JP1/IM - Managerがバージョン10-50以前のときは,確認できません。JP1/IM - Managerがバージョン11-50以降のときは,イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)の設定は不要です。

イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。

(112) JOBCOMMENTEVENT

拡張属性(共通情報)のオブジェクトタイプが「JOB」のJP1イベントに対して,拡張属性(固有情報)にユニットのコメントを出力するかどうかを指定します。ただし,イベントIDが000041B0〜000041B9のJP1イベントは,このパラメーターの対象外です。

出力するかどうかは,拡張属性(共通情報)の重大度に応じて指定できます。

JP1イベントの拡張属性(共通情報)の重大度については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 付録A.2 JP1イベントの属性」の,次の個所を参照してください。

形式

"JOBCOMMENTEVENT"="{none|{error:warn:notice:info}|all}"

指定できる値
none

ユニットのコメントを出力しません。

error

拡張属性(共通情報)の重大度の内容が「Error」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

warn

拡張属性(共通情報)の重大度の内容が「Warning」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

notice

拡張属性(共通情報)の重大度の内容が「Notice」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

info

拡張属性(共通情報)の重大度の内容が「Information」のJP1イベントに,ユニットのコメントを出力します。

all

拡張属性(共通情報)の重大度に関係なく,すべてのJP1イベントにユニットのコメントを出力します。

デフォルト値

none

JP1/AJS3の新規インストール時またはスケジューラーサービスの追加時に「all」が設定されます。

推奨値

all

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

拡張属性(固有情報)のユニットのコメントを,JP1/IM - Viewの[イベント詳細]画面で確認する場合,JP1/IM - Managerがバージョン11-00からバージョン11-10のときは,JP1/IM - Managerのイベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)に,ユニットのコメントを示す拡張属性(固有情報)の属性名「A6」の設定が必要です。JP1/IM - Managerがバージョン10-50以前のときは,確認できません。JP1/IM - Managerがバージョン11-50以降のときは,イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)の設定は不要です。

イベント拡張属性定義ファイル(拡張ファイル)の詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」を参照してください。

(113) TRACELOGDIVDIR

スケジューラーサービス単位のトレースログファイルを出力するディレクトリの名称をフルパスで指定します。定義キーに指定したスケジューラーサービスのスケジューラートレース情報が,このパラメーターに指定したディレクトリ配下に,スケジューラーサービス単位で記録されます。

このパラメーターは,環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「yes」を指定した場合だけ設定できます。

なお,トレースログファイルは,トレース情報が出力されたときに「tracelog_スケジューラーサービス名」というファイル名で新規作成されます。指定したディレクトリ配下に,このファイル名と同一のファイルがないようにしてください。

形式

"TRACELOGDIVDIR"="スケジューラーサービス単位のトレースログファイル格納ディレクトリ名"

指定できる値

215バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2/log

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • Administrators権限またはスーパーユーザー権限を持つユーザーに,このパラメーターで指定したディレクトリの更新権限(UNIXの場合はrwx)を付与しておいてください。

  • トレース情報を確実に記録できるように,必ずローカルディスク上のディレクトリを指定してください。

  • このパラメーターを省略した場合や,パラメーターに値が設定されていない場合は,デフォルト値が仮定されます。

  • 存在しないディレクトリを指定した場合,スケジューラーサービス単位のトレースログファイルは出力されません。

(114) AJSREPORTUSE

稼働状況レポートの出力機能を使用するかどうかを設定します。

形式

"AJSREPORTUSE"="{yes|no}"

指定できる値
yes

稼働状況レポートの出力機能を有効にします。

no

稼働状況レポートの出力機能を無効にします。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(115) AJSREPORTDIR

稼働状況ログファイルの出力先ディレクトリを指定します。次の場合,このパラメーターの使用を検討してください。

形式

"AJSREPORTDIR"="稼働状況ログファイルを格納するディレクトリのパス"

指定できる値
  • Windowsの場合

    180バイト以内の文字列

  • UNIXの場合

    191バイト以内の文字列

デフォルト値

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に次のパスが設定されます。

Windowsで,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
  • 物理ホストのとき

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajsreport

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • 論理ホストのとき

    共有フォルダ\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajsreport

Windowsで,インストール先フォルダが上記以外の場合
  • 物理ホストのとき

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajsreport

  • 論理ホストのとき

    共有フォルダ\JP1AJS2\log\schedule\スケジューラーサービス名\ajsreport

UNIXの場合
  • 物理ホストのとき

    /var/opt/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajsreport

  • 論理ホストのとき

    共有ディレクトリ/jp1ajs2/log/schedule/スケジューラーサービス名/ajsreport

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • このパラメーターの設定は,環境設定パラメーターAJSREPORTUSEに「yes」を指定している場合だけ有効です。

  • ドライブ直下およびルートディレクトリは指定できません。

(116) AJSREPORTSTOREDAYPERIOD

稼働状況ログファイルを保存しておく最低限の期間を日数で指定します。ジョブの実行数が少ない場合などは,指定した日数を超えて情報が保存されることがあります。

このパラメーターに指定する日数によって,稼働状況ログファイルの最大サイズが決まります。稼働状況ログファイルのサイズについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 3.4.8 稼働状況ログファイルのサイズを見積もる」を参照してください。

形式

"AJSREPORTSTOREDAYPERIOD"=dword:稼働状況ログファイルを保存しておく最低日数

指定できる値

16進数で1〜15(10進数で1〜21)(単位:日)

デフォルト値

dword:7(10進数で7)

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

このパラメーターの設定は,環境設定パラメーターAJSREPORTUSEに「yes」を指定している場合だけ有効です。

(117) ENHANCEDBACKUP

運用中に組み込みDBのデータをバックアップする機能(バックアップ強化機能)を有効にするかどうかを設定します。

この環境設定パラメーターは,JP1/AJS3 - Managerのデータベースとして組み込みDBを使用する場合だけ指定できます。また,組み込みDBのセットアップ時に設定されるため,組み込みDBのセットアップコマンド以外で,この環境設定パラメーターの設定を変更しないでください。

形式

"ENHANCEDBACKUP"="{yes|no}"

指定できる値
yes

バックアップ強化機能を使用します。

no

バックアップ強化機能を使用しません。

デフォルト値

no

推奨値

組み込みDBのセットアップコマンド実行時に指定するため,設定を変更しないでください。

設定が有効になるタイミング

組み込みDBのセットアップ時

(118) CONDGENWARNINT

滞留したり,AND条件で監視する複数条件のうち特定のイベントだけが続けて発生したりしている起動条件付きジョブネットの実行世代の数をチェックする間隔を,分単位で指定します。

滞留している実行世代の数が,環境設定パラメーターCONDGENWARNNUMの設定値に達した場合,メッセージKAVS1157-Wが出力されます。

形式

"CONDGENWARNINT"=dword:滞留している世代のチェック間隔

指定できる値

16進数で00000000〜000005A0(10進数で0〜1,440)(単位:分)

dword:00000000」を指定した場合,メッセージは出力されません。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

JP1/AJS3の新規インストール時および新規セットアップ時に「dword:0000003C」(10進数で60)が指定されます。

推奨値

運用環境に応じて1以上の値を設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

スケジューラーサービスを再起動した時刻または前回チェックした時刻から,設定した時間(分単位)以降にチェックします。

そのため,設定した時間よりチェックの間隔が長くなることがあります。

(119) CONDGENWARNNUM

滞留したり,AND条件で監視する複数条件のうち特定のイベントだけが続けて発生したりしている起動条件付きジョブネットについて,実行世代が幾つになったらメッセージを出力するかを指定します。

滞留している実行世代の数が設定値に到達すると,メッセージKAVS1157-Wが出力されます。

形式

"CONDGENWARNNUM"=dword:滞留している世代数のしきい値

指定できる値

16進数で00000001〜7FFFFFFF(10進数で1〜2,147,483,647)

デフォルト値

dword:000007D0(10進数で2,000)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

このパラメーターを変更する場合は,起動条件付きジョブネットに実行世代が複数あっても性能に問題がないかを検証してください。

(120) MULTIMONWARNNUM

起動条件付きジョブネットの監視を開始してメッセージKAVS0240-Iが出力されたあと,「監視中」状態の世代が幾つになったらメッセージを出力するかを指定します。

「監視中」状態の監視世代数が設定値に到達すると,メッセージKAVS1156-Wが出力されます。

形式

"MULTIMONWARNNUM"=dword:監視中の世代数のしきい値

指定できる値

16進数で00000000,00000002〜00001F40(10進数で0または2〜8,000)

dword:00000000」を指定した場合,メッセージは出力されません。

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

JP1/AJS3の新規インストール時および新規セットアップ時に「dword:00000003」(10進数で3)が設定されます。

推奨値

dword:00000003(10進数で3)

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(121) FLSTARTPERFIMP

次のスケジューラーサービスの起動処理を改善するかどうかを指定します。

形式

"FLSTARTPERFIMP"="{yes|no}"

指定できる値
yes

スケジューラーサービスの起動処理を改善します。

no

スケジューラーサービスの起動処理を改善しません。

デフォルト値

no

JP1/AJS3の新規のインストール時および新規のセットアップ時に「yes」が設定されます。

推奨値

yes

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項

このパラメーターを「yes」に変更する場合は,環境設定パラメーターCONDGENWARNINTMULTIMONWARNNUMも設定するか,ajsshowコマンドで起動条件付きジョブネットの世代数を確認するようにしてください。ajsshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。

(122) PREWAITNOSCHUNITS

実行予定がないユニットに待ち合わせ条件が設定されている場合,そのユニットが先行のジョブやジョブネットの実行終了など,実行条件を満たしたときに待ち合わせを行うかどうかを設定します。環境設定パラメーターPREWAITUSEに「yes」を設定した上で,運用環境に応じてこのパラメーターを設定してください。

形式

"PREWAITNOSCHUNITS"="{yes|no}"

指定できる値
yes

実行予定がないユニットに待ち合わせ条件が設定されている場合,そのユニットが実行条件を満たしたときに待ち合わせを行います。

no

実行予定がないユニットに待ち合わせ条件が設定されている場合,そのユニットが実行条件を満たしたときに待ち合わせを行いません。

デフォルト値

no

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

注意事項
  • 環境設定パラメーターPREWAITUSEに「no」を設定している場合,このパラメーターの設定は無視されます。

  • このパラメーターは待ち合わせの動作に影響を与えるため,待ち合わせ条件を設定したユニットがすべて終了状態になっているときにパラメーターを変更することを推奨します。

(123) AJSODBC_DSNAME

外部DBを利用する場合に,ODBCファイルデータソース名を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"AJSODBC_DSNAME"="ODBCファイルデータソース名"

指定できる値
Windowsの場合

255バイト以内の文字列

Linuxの場合

128バイト以内の文字列

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(124) AJSODBC_DBNAME

外部DBを利用する場合に,データベース名を指定します。

この値は,通常,変更する必要はありません。

形式

"AJSODBC_DBNAME"="データベース名"

指定できる値

128バイト以内の文字列

デフォルト値

なし

推奨値

JP1/AJS3 - Managerが設定する値

設定が有効になるタイミング

スケジューラーサービス起動時

(125) STDFILEOUTDIR

外部DBを利用する場合に,ajsshowコマンドで指定したジョブの標準出力ファイル,および標準エラー出力ファイルを格納するディレクトリの名称を,フルパスで指定します。

形式

"STDFILEOUTDIR"="標準出力ファイルおよび標準エラー出力ファイルの格納ディレクトリ名"

指定できる値

180バイト以内の文字列

デフォルト値

なし

推奨値

運用環境に応じて設定してください。

設定が有効になるタイミング

即時

注意事項
  • ajsshowコマンドを実行するユーザーに,このパラメーターに指定したディレクトリに対する更新権限(UNIXの場合はrwx)を付与しておいてください。

  • Windowsの場合,このパラメーターに「システムで保護されたフォルダ」を指定すると,そのフォルダに対して書き込み権限を持たないユーザーがajsshowコマンドを実行したとき,ファイルを作成できなくなります。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下

  • 必ず,存在するディレクトリを指定してください。指定したディレクトリが存在しない場合,ajsshowコマンド実行時に異常終了します。

  • スケジューラーサービスを複数セットアップする場合は,スケジューラーサービスごとに,異なるディレクトリを指定してください。

  • 指定したディレクトリに格納された標準出力ファイルおよび標準エラー出力ファイルは,自動では削除されません。手動で定期的に削除してください。

(126) GWMAXCONNECTION

スケジューラーサービス間通信制御プロセス(Windowsの場合:ajsgwd.exe,UNIXの場合:ajsgwd)が通信する際の,最大同時コネクション数を指定します。

なお,次の場合は,この環境設定パラメーターの値を見積もったり値を変更したりする必要はありません。

異なるスケジューラーサービス間の実行順序制御を使用する場合は,物理ホストと論理ホストのそれぞれで最大同時コネクション数を見積もって,環境設定パラメーターGWMAXCONNECTIONに指定する値を決定してください。最大同時コネクション数が環境設定パラメーターGWMAXCONNECTIONに指定した値を超えた場合,スケジューラーサービス間通信制御プロセスの通信に失敗する場合があります。

形式

"GWMAXCONNECTION"=dword:最大同時コネクション数

指定できる値

16進数でA〜400(10進数で10〜1,024)

デフォルト値

dword:A(10進数で10)

推奨値

補足事項の手順に従って見積もった最大同時コネクション数

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

補足事項

次の手順に従って,物理ホストと論理ホストのそれぞれで最大同時コネクション数を見積もってください。

見積もり結果が10より小さい値の場合は,デフォルト値から値を変更する必要はありません。

  1. ホストに構築されているすべてのスケジューラーサービスで,「接続範囲」に「別サービス」を指定しているジョブネットコネクタおよび接続先のジョブネットを列挙する。

    ajsprintコマンドの-fオプションにフォーマット指示子%Ceを指定して実行したときに,「y」と出力されたジョブネットが該当します。ajsprintコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsprint」を参照してください。

  2. 手順1で列挙したジョブネットコネクタおよび接続先のジョブネットの,接続先ホストの数を数える。

    接続先ホスト名に同じ文字列が指定されている場合は一つとして数えてください。ajsprintコマンドの-fオプションにフォーマット指示子%Chを指定して実行すると,接続先ホスト名が出力されます。

  3. 次の式で最大同時コネクション数を計算する。

    手順2で求めた接続先ホストの数*2

(127) GWPROCESSHA

スケジューラーサービス間通信制御プロセス(Windowsの場合:ajsgwd.exe,UNIXの場合:ajsgwd)が異常終了した場合に,スケジューラーサービス間通信制御プロセスを管理するプロセス(Windowsの場合:ajsgwmasterd.exe,UNIXの場合:ajsgwmasterd)を終了するかどうかを設定します。

形式

"GWPROCESSHA"="{yes|no}"

指定できる値
yes

スケジューラーサービス間通信制御プロセスを管理するプロセス(Windowsの場合:ajsgwmasterd.exe,UNIXの場合:ajsgwmasterd)を終了します。

jajs_spmdコマンドに-HAオプションを指定してJP1/AJS3サービスを起動している場合(UNIXの場合),およびクラスタ構成時の論理ホストの場合は,JP1/AJS3サービス全体が停止します。

no

スケジューラーサービス間通信制御プロセスを管理するプロセス(Windowsの場合:ajsgwmasterd.exe,UNIXの場合:ajsgwmasterd)を終了しません。

jajs_spmdコマンドに-HAオプションを指定してJP1/AJS3サービスを起動している場合(UNIXの場合),およびクラスタ構成時の論理ホストの場合でもJP1/AJS3サービスを停止させないで,スケジューラーサービス間のルートジョブネットの実行順序制御以外の機能を使用できます。

デフォルト値

no

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時

(128) GWRESTARTCOUNT

スケジューラーサービス間通信制御プロセスが異常終了した場合に,自動的に再起動する回数を指定します。

形式

"GWRESTARTCOUNT"=dword:スケジューラーサービス間通信制御プロセス再起動回数

指定できる値

16進数で0〜3(10進数で0〜3)

デフォルト値

dword:00000003(10進数で3)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3サービス起動時