15.8.1 組み込みDBの自動メンテナンス機能の設定
JP1/AJS3 - Managerの組み込みDBは,定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスには,次の三つの方法があります。
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自動メンテナンス機能を有効にする
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ajsembdbreclaimコマンドで有効領域化する
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再編成する
ここでは,自動メンテナンス機能を使用する場合の設定手順を説明します。メンテナンス作業の詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 6.1.1 メンテナンス作業の流れ」を参照してください。
(1) 組み込みDBの自動メンテナンス機能の設定手順
自動メンテナンス機能を有効にする設定手順を次に示します。
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次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名1"=定義内容1 ["環境設定パラメーター名2"=定義内容2]
設定した内容が反映されます。
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JP1/AJS3 - Managerを10-00より前のバージョンからバージョンアップインストールした場合は,組み込みDBの管理機能を強化する。
組み込みDBの管理機能を強化するための設定については,マニュアル「13.5.1 組み込みDBの管理機能を強化するための設定」を参照してください。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
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[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJS2\HOST]※ |
"DBAUTOMAINTENANCE"= |
組み込みDBの自動メンテナンス機能を有効にするかどうか |
"DBAUTOMAINTENANCETIME"= |
組み込みDBの自動メンテナンスを実施する時刻 |
- 注※
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{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。
(3) 運用中に自動メンテナンス機能を停止したい場合
障害発生時など,運用中に自動メンテナンスを停止したい場合は,jajs_configコマンドを使用して環境設定パラメーターDBAUTOMAINTENANCEに「no」を指定してください。この環境設定パラメーターの値は即座に反映されるため,設定を変更した時点から,自動メンテナンスが停止されます。
(4) 注意事項
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環境設定パラメーターDBAUTOMAINTENANCETIMEで指定したメンテナンス時刻にJP1/AJS3が起動していない場合,メンテナンスは実行されません。
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自動メンテナンスに失敗した場合,その回のメンテナンスはリトライしません。翌日の指定時刻にメンテナンスします。次回以降のメンテナンスに成功すれば,対処は不要です。メンテナンスに繰り返し失敗するときは,ログファイルに出力されたエラーメッセージを確認し,対処してください。ログファイル名はdbautomaintenance[ホスト名].logです。
ログファイルの格納場所については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 1.2.5 ログファイルおよびディレクトリ一覧」を参照してください。
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ジョブおよびジョブネットの実行負荷が高い時間帯や,コマンドまたはJP1/AJS3 - Viewでのユニットの操作中にメンテナンスが開始すると,メンテナンスがタイムアウトエラーになることがあります。環境設定パラメーターDBAUTOMAINTENANCETIMEで指定するメンテナンス時刻は,ジョブおよびジョブネットの実行負荷が高い時間帯や,コマンドまたはJP1/AJS3 - Viewでユニットを操作する時間帯を避けてください。
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自動メンテナンス機能によるメンテナンスと,ajsembdbreclaimコマンドによるメンテナンスを同時に実行すると,どちらかが異常終了することがあります。自動メンテナンス機能を有効にする場合,メンテナンスしている時刻にajsembdbreclaimコマンドを実行しないでください。