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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド


15.1.5 スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力する設定

スケジューラーサービスを多重起動する場合は,スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力して運用することを推奨します。

スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力する手順を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 定義手順

  1. JP1/AJS3のサービスを停止する。

    次のコマンドを実行して,プロセスがすべて停止していることを確認します。

    # /etc/opt/jp1ajs2/jajs_stop
    # /opt/jp1ajs2/bin/jajs_spmd_status
  2. 次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。

    jajs_config -k "定義キー名" "環境設定パラメーター名"=定義内容
  3. JP1/AJS3を再起動する。

    設定した内容が構成定義に反映されます。

(2) 環境設定パラメーター一覧

表15‒5 スケジューラートレースログをスケジューラーサービス単位で出力するための環境設定パラメーター

定義キー

環境設定パラメーター

定義内容

[JP1_DEFAULT\JP1AJSMANAGER]

"TRACELOGDIV"=

スケジューラートレースログファイルの出力方法(スケジューラーサービス単位で出力するかどうか)

[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AJSMANAGER\スケジューラーサービス名]※1

"TRACELOGDIVDIR"=※2

スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログファイルの格納先ディレクトリ

注※1

{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。

注※2

指定したスケジューラーサービスのスケジューラートレース情報が,このパラメーターに指定したディレクトリ配下に,スケジューラーサービス単位で記録されます。トレース情報を確実に記録できるように,必ずローカルディスク上のディレクトリを指定してください。

なお,トレースログファイルは,トレース情報が出力されたときに「tracelog_スケジューラーサービス名」というファイル名で新規作成されます。指定したディレクトリ配下に,このファイル名と同一のファイルがないようにしてください。

環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,次の個所を参照してください。

(3) スケジューラートレースログファイルのサイズを変更する

スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログファイルのサイズを変更するには,ajstrsetszコマンドを実行します。デフォルトのサイズは20,480キロバイトです。

コマンドの実行例を次に示します。

(例)スケジューラーサービスAJSROOT1のトレースログファイルのサイズを設定する場合

ajstrsetsz -F AJSROOT1 -s 3072

ajstrsetszコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajstrsetsz」を参照してください。