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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(業務設計編)


5.1.3 ジョブの実行所要時間による終了遅延監視

ジョブの実行所要時間による終了遅延監視では,マネージャーホスト上でジョブが実行中になっている時間を監視するため,エージェントホストでのジョブ実行所要時間と異なることがあります。このことから,終了遅延が検知されたり,されなかったりする場合があります。

一方,ジョブの打ち切り時間はエージェントホストで実行中になっている時間を監視します。このため,打ち切り時間と終了遅延監視では,検出するタイミングに差異があります。

例えば,次のような場合には,マネージャーホストとエージェントホストで,ジョブの実行所要時間が異なります。

補足事項
  • 終了遅延を検知したジョブについて,エージェントホストでのジョブ実行時間を確認したい場合は,ajsshowコマンドを,フォーマット指示子「%V」,「%Q」を指定して実行し,ジョブの実行開始および終了日時を取得することで確認できます。ajsshowコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsshow」を参照してください。

  • スケジューラーサービスの環境設定パラメーターJOBDELAYWARNMSGに「yes」を設定しておくと,終了遅延監視対象のジョブがスケジューラーサービス停止中に実行開始した場合,統合トレースログにメッセージ「KAVS0249-W ジョブ(ジョブ名実行ID)が実行開始する前にスケジューラーサービスが停止しました」が出力されます。このメッセージによって該当するジョブ名および実行IDを特定できます。

    エージェントホスト上でのジョブ実行所要時間によって終了遅延を確認したい場合は,メッセージKAVS0249-Wで特定したジョブに対し,ajsshowコマンドでジョブの実行開始および終了日時を取得して確認してください。

    環境設定パラメーターJOBDELAYWARNMSGについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4 スケジューラーサービス環境設定」を参照してください。