3.4.2 スケジューラートレースログファイルのサイズを見積もる
スケジューラートレースログファイルのサイズの見積もりについて説明します。
スケジューラートレースログには2種類あり,それぞれ次のトレース情報が出力されます。
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共通のスケジューラートレースログ
JP1/AJS3 - Viewからのユニットに対する操作やコマンド実行,スケジューラーサービスのプロセス監視に関するスケジューラートレース情報が出力されます。
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スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログ
スケジューラーサービスのジョブ実行に関するスケジューラートレース情報が出力されます。
共通のスケジューラートレースログは,環境設定パラメーターTRACELOGFILEで指定したファイルに出力されます。
スケジューラーサービス単位のトレースログの出力先は,環境設定パラメーターTRACELOGDIVで指定した値によって異なります。
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環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「yes」を指定している場合
スケジューラーサービスごとに,環境設定パラメーターTRACEDIVDIRに指定したフォルダ配下の「tracelog_スケジューラーサービス名」という名称のファイルに出力されます。
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環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「no」を指定している場合
環境設定パラメーターTRACELOGFILEで指定したファイルに,共通のスケジューラートレースログとあわせて出力されます。
出力先のデフォルト値など,環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.4 スケジューラーサービス環境設定」を参照してください。
スケジューラートレースログのサイズは,初期状態では1ファイル当たり20メガバイト(20,480キロバイト)が設定されています。これは,約2,000個のジョブを実行したときのトレースログを保存できるサイズです。
必要となるスケジューラートレースログファイルのサイズは,ジョブネットの構造やJP1/AJS3 - Viewの接続数,操作内容によって大きく異なります。また,環境設定パラメーターTRACELOGDIVの設定によって出力先も変わります。スケジューラートレースログファイルのサイズは次のように見積もり,必要に応じて拡張してください。
なお,スケジューラートレースログファイルのサイズは,ajstrsetszコマンドで拡張できます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajstrsetsz」を参照してください。
(1) 環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「yes」を指定している場合
環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「yes」を指定している場合,次のようにファイルサイズを見積もってください。
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共通のスケジューラートレースログ
適切なトレースログファイル容量(単位:キロバイト)= 3,072 * (1日に実行されるJP1/AJS3の操作数※1 / 1,000)* スケジューラーサービス数*1.5*トレースログ保存日数※2
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スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログ(1スケジューラーサービス当たり)※3
適切なトレースログファイル容量(単位:キロバイト)= 3,072 * 1日に実行されるジョブ数 / 500*1.5*トレースログ保存日数※2
- 注※1
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コマンドおよびJP1/AJS3 - Viewからの,ユニットに対する操作が対象です。
- 注※2
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問題が発生してから資料採取できるまでの日数を指定します。
- 注※3
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スケジューラーサービスごとにサイズを見積もってください。
- (例)
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1日分のトレースログを保存する場合(スケジューラーサービスが一つの物理ホストだけを対象)
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1日に3,000個のジョブが実行される。
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保留解除などのコマンドを1日500回実行する。
- 適切なトレースログファイル容量(環境設定パラメーターTRACELOGFILEで指定したファイルのサイズ)
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3,072*(500 / 1,000)*1*1.5*1
= 2,304キロバイト
- 適切なトレースログファイル容量(環境設定パラメーターTRACELOGDIVDIRで指定したディレクトリ配下に作成されるファイルのサイズ)
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3,072*3,000 / 500*1.5*1
= 27,648キロバイト
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(2) 環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「no」を指定している場合
「(1) 環境設定パラメーターTRACELOGDIVに「yes」を指定している場合」の,共通のスケジューラートレースログの見積もり式と,スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログの見積もり式で算出したサイズの合計が,適切なトレースログファイル容量となります。
- (例)
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1日分のトレースログを保存する場合(スケジューラーサービスが一つの物理ホストだけを対象)
-
1日に3,000個のジョブが実行される。
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保留解除などのコマンドを1日500回実行する。
- 共通のスケジューラートレースログ
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3,072*(500 / 1,000)*1*1.5*1
= 2,304キロバイト
- スケジューラーサービス単位のスケジューラートレースログ
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3,072*3,000 / 500*1.5*1
= 27,648キロバイト
- 適切なトレースログファイル容量(環境設定パラメーターTRACELOGFILEで指定したファイルのサイズ)
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2,304+27,648
= 29,952キロバイト
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