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JP1 Version 12 JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド


4.4.3 統計情報

シミュレーションは統計情報を基に実施されます。実行シミュレーションについては,「4.4.2(2) 実行シミュレーション」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 統計情報とシミュレーション

ユニットの実行時間は,ユニットが正常終了した実行時間の平均を基に算出されます。正常終了した実行時間と回数の合計は,ルートジョブネットごとに統計情報として保持されます。

統計情報の管理について,次の図に示します。

図4‒28 統計情報の管理

[図データ]

この統計情報を基に実行シミュレーションが実施されます。上記の図の場合,Jobnet1の下のJob1,Job2,Job3の平均実行時間は,それぞれ60秒,70秒,30秒になります。Job1,Job2,Job3の順に実行順序が関連づけられている場合,Job1の開始予定時刻が12:00:00のときは,Job2,Job3の開始予定時刻は12:01:00,12:02:10と表示されます。なお,実行シミュレーションは,ルートジョブネット単位で実施されます。

(2) 統計情報の削除

統計情報は,ルートジョブネットを登録解除しないかぎり保持され,登録解除すると過去の統計情報も削除されます。

(3) 統計情報と保存世代数

統計情報と保存世代数には依存関係はありません。統計情報は,保存世代数を超えて削除された世代の結果も保持します。シミュレーションはこの統計情報を基に算出します。

例えば,保存世代数を1としたルートジョブネット配下に一つのジョブがあり,そのジョブの実行結果が次の場合,ジョブの3回の平均実行時間が20秒となるため,シミュレーションの結果は20秒になります。

1回目:10秒

2回目:20秒

3回目:30秒

なお,保存世代数については,「4.2.3 ジョブネットの保存世代数の管理」を参照してください。