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JP1 Version 12 JP1/Navigation Platform ナビゲーション プラットフォーム 導入から運用まで


5.4.1 操作ログの内容

〈この項の構成〉

(1) 操作ログに出力される項目

操作ログには次の項目が出力されます。出力する項目は,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)で変更できます。

表5‒2 操作ログに出力される項目

項目

説明

出力の変更可否

日時

操作ログが出力された日時です。タイムゾーンはナビゲーション プラットフォームのサーバの設定に準じます。

通算ミリ秒

操作ログが出力された日時の通算ミリ秒です。出力された時刻と協定世界時のUTC1970年1月1日午前0時との差をミリ秒で表します。

×

セッションID

ノードを遷移させた利用者のセッションIDです。

業務実行ID

業務コンテンツ実行時に,実行操作に対して割り当てられるIDです。業務コンテンツの実行を中断した場合も,中断前と再開後の業務実行IDは同じになります。

業務実行IDは,入出力プラグインに渡されたパラメタからも取得できます。利用者が業務コンテンツを実行中に入力した値と,操作ログの内容を対応させたい場合は,入出力プラグインの入力項目の内容と業務実行IDをファイルなどに出力してください。

×

ユーザID

ノードを遷移させた利用者のユーザIDまたはJP1ユーザ名です。

×

グループID

  • Active Directoryによるユーザ認証の場合

    ノードを遷移させた利用者が所属するグループのIDです。複数のグループに所属する場合や,グループが階層になっている場合は,複数のグループIDがCSVファイル形式で出力されます。

  • Active Directoryによるユーザ認証以外の場合

    空文字が出力されます。

業務コンテンツID

ノードが遷移した業務コンテンツのIDです。

×

業務コンテンツ名称

ノードが遷移した業務コンテンツの名称です。

業務コンテンツバージョンID

ノードが遷移した業務コンテンツのバージョンIDです。

×

遷移種別

どのようにノードを遷移させたかを表す種別です。次の8種類があります。

  • start:業務フローの開始

  • show_next_page:[次へ]ボタンなどのクリックによる次のノードへの遷移

    ただし,業務フローの最後のプロセスノード([戻る]ボタン非表示)の場合は,[次へ]ボタンをクリックしたときの遷移種別はshow_complete_pageになります。

  • show_previous_page:[戻る]ボタンなどのクリックによる前のノードへの遷移

  • show_complete_page:[次へ]ボタンや[完了]ボタンなどのクリックによる業務フローの終点(プロセスノード※1またはターミナルノード)への遷移

  • back_jump:業務フロー上での,前のノードへの直接遷移※2

  • forward_jump:業務フロー上での,次のノードへの直接遷移

  • save:[一時保存]ボタンのクリックによる作業の中断

  • load:作業の中断後,中断情報を使用した作業の再開

×

遷移元ノードのID

遷移元のノードの情報です。

なお,次の場合は空文字が出力されます。

  • 始点にターミナルノードが配置されていない業務フローの開始時

  • ノードの直接遷移が許可されている場合で,業務フローが完了した状態からの遷移時

×

遷移元ノードの名称

実際の遷移先ノードのID

実際に遷移した先のノードの情報です。次の場合は,指定した遷移先ノードの情報とこの項目で出力される情報が異なります。

  • 入出力プラグインでエラーが発生し,指定した遷移先ノードと実際に遷移したノードが異なった場合

  • 入出力プラグインの実行確認ダイアログで[キャンセル]ボタンをクリックした場合

なお,業務フローの開始時で,かつ開始のプロセスノード,または開始のターミナルノードに接続されていない先頭のプロセスノードの入出力プラグインでエラーが発生した場合は,空文字が出力されます。

×

実際の遷移先ノードの名称

指定した遷移先ノードのID

利用者が指定した遷移先のノードの情報です。次の場合は,実際の遷移先ノードの情報とこの項目で出力される情報が異なります。

  • 入出力プラグインでエラーが発生し,指定した遷移先ノードと実際に遷移したノードが異なった場合

  • 入出力プラグインの実行確認ダイアログで[キャンセル]ボタンをクリックした場合

×

指定した遷移先ノードの名称

エラーフラグ

入出力プラグイン(ユーザプラグイン)の結果を表すフラグです。次に示す種類があります。

  • OK※3:入出力プラグインの結果が成功,または入出力プラグインが存在しない

  • WARNING※3:入出力プラグインの結果が警告

    入出力プラグインのIIoPluginControllerインタフェースにあるinputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドで,戻り値のMapにucnp.error.messageキーが設定され,かつucnp.error.typeキーにWARNINGが設定された場合に,入出力プラグインの結果が成功だとWARNINGのエラーフラグが出力されます。

  • NG:入出力プラグインの結果が失敗(IIoPluginControllerインタフェース)

    inputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドで,戻り値のMapにucnp.error.messageキーが設定され,かつucnp.error.typeキーにNGが設定された場合,またはinputFromNodeメソッドまたはoutputToNodeメソッドが予期しない例外をスローした場合に,NGのエラーフラグが出力されます。

  • CANCEL:入出力プラグインの実行確認ダイアログでキャンセルを選択(プラグインが実行されていない)

×

入力値チェックエラー回数

ノードの遷移に成功するまでに,ガイドパーツの入力値チェックでエラーが発生した回数です。

業務コンテンツの実行を中断した場合は,中断時に出力する操作ログに,中断までにガイドパーツの入力値チェックでエラーが発生した回数が出力されます。

×

プラグインエラー回数

ノードの遷移に成功するまでに,入出力プラグインでエラーとなった回数です。

業務コンテンツの実行を中断した場合は,中断時に出力する操作ログに,中断までに入出力プラグインでエラーが発生した回数が出力されます。

×

ucnpOptionsパラメタ

ucnpOptionsパラメタに指定された値です。ucnpOptionsパラメタが指定されていない場合は,空文字が出力されます。

凡例

○:ucnp.base.server.operationlog.user.analyze.infoプロパティの設定によって,操作ログに出力するかどうかを変更できる(操作ログを独自に解析する場合に,解析しやすくするための項目)

×:常に操作ログに出力される(ucnp.base.server.operationlog.user.analyze.infoプロパティが「false」でも出力される項目)

注※1

業務フローの終点にプロセスノードを配置する業務コンテンツで,業務が完了した正確なタイミングを分析したい場合は,終点のプロセスノードの[戻る]ボタンを表示しない設定にする必要があります。

終点にプロセスノードを配置する場合は,[戻る]ボタンを表示しないように,コンテンツ管理者,コンテンツ作成者(JP1/Baseによるユーザ認証を使用する場合),またはコンテンツ編集者に指示をしてください。また,[戻る]ボタンを非表示にする設定については,マニュアル「ナビゲーション プラットフォーム コンテンツ作成ガイド」を参照してください。

注※2

ucnp.base.client.directjump.enableプロパティが「all」の場合は,直接遷移の種別は常に「back_jump」となります。

注※3

直接遷移による遷移の場合,OKとWARNINGの入出力プラグインの結果が混在することがあります。混在した場合は,操作ログにはWARNINGが出力されます。

(2) 出力されるタイミング

操作ログは,業務実行画面で業務フローを開始したとき,および,ノードが遷移したときに出力されます。また,プロセスノードのクリックによって直接遷移した場合は,操作ログは出力されますが,途中にあるノードの情報は出力されません。

(3) 出力形式

操作ログは,タブ区切りで出力されます。[次へ]ボタンをクリックしてノードを遷移した場合の,操作ログの出力例を示します。

表5‒3 操作ログの出力項目と出力例の値

出力項目

出力例の値

日時

2012年9月19日17時19分41秒109ミリ秒

利用者のユーザID

user1

利用者が所属しているグループID

group

業務コンテンツ

  • ID:268e3592-0133-1000-8002-00000ad23cbb-0

  • 名称:コンテンツ1

遷移元のプロセスノード

  • ID:P001

  • 名称:プロセスノードA

実際の遷移先のプロセスノード

  • ID:P002

  • 名称:プロセスノードB

指定した遷移先のプロセスノード

  • ID:P003

  • 名称:プロセスノードC

遷移時の操作

[次へ]ボタンをクリックして遷移

エラーフラグ

プラグインの結果が成功

遷移元のノードの入力値チェックエラー回数

2回

遷移元のノードのプラグインエラー回数

0回

ucnpOptionsパラメタの値

OptionA

操作ログの出力例

2012/09/19△17:19:41.109(タブ)1348042781109(タブ)00946E257CB395F59C9519BB77C3FF28CsR8JWB_2(タブ)eb749199-0146-1000-8001-00000ac47c1d1(タブ)user1(タブ)group(タブ)268e3592-0133-1000-8002-00000ad23cbb-0(タブ)コンテンツ1(タブ)eb736f61-0146-1000-8000-00000ac47c1d(タブ)show_next_page(タブ)P001(タブ)プロセスノードA(タブ)P002(タブ)プロセスノードB(タブ)P003(タブ)プロセスノードC(タブ)OK(タブ)2(タブ)0(タブ)OptionA

(凡例)

△:半角スペース

(タブ):タブ