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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.12.2 Windowsネットワークの設定

機能

この部品は,仮想サーバ(Windows)のOSが認識しているNICに対してIPアドレスを設定します。IPアドレス設定をするとき,ドメイン設定もあわせて行えます。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・実行対象サーバ

 部品を実行し,IPアドレスを設定する仮想サーバです。

最大4個までIPアドレスを設定することができます。IPアドレスを設定するNICが無効になっていた場合,NICを有効にしたあと,IPアドレスの設定を行います。仮想サーバが持つNICの数によってIPアドレスの設定順序は次のようになります。

 ・仮想サーバがNICを1個持つ場合

  NICには,IPアドレス(1個目用)>IPアドレス(2個目用)>IPアドレス(3個目用)>IPアドレス(4個目用)の順で最初に指定されていたIPアドレスを設定します。その他のIPアドレスは破棄されますのでご注意ください。

 ・仮想サーバがNICを2個以上の場合

  NICには,IPアドレス(1個目用)>IPアドレス(2個目用)>IPアドレス(3個目用)>IPアドレス(4個目用)の順でIPアドレスを設定します。IPアドレスの指定に空きがある場合,詰めて設定します。例えば,指定するIPアドレスがIPアドレス(1個目用),IPアドレス(2個目用),IPアドレス(4個目用)の場合(IPアドレス(3個目用)がない場合),IPアドレス(4個目用)は仮想マシンの3つ目のNICに設定します。入力したIPアドレスの数が,仮想サーバが持つNICの数より多い場合,超えた分のIPアドレスは破棄されますのでご注意ください。

指定されたNICに既に同一IPアドレスが設定されていた場合,そのNICのIPアドレス設定を行いません。

利用場面

この部品は,OSの認識しているNICにIPアドレスを設定する場合,およびドメイン参加をする場合に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

ただし,Server Coreインストール環境は除く。

【実行対象サーバ内前提製品の使用条件】

なし。

注意事項

(1)JP1/AOサーバとの通信に使用しているNICのIPアドレスは変更しないでください。JP1/AOサーバとの通信が切断され,タスクが異常終了します。例えば,ローカル エリア接続のNICをJP1/AOサーバとの通信に使用している場合は,既に設定されているIPアドレスをIPアドレス(VM1個目用)に指定し,ローカル エリア接続のNICに対してIPアドレス設定が行われないようにしてください。

(2)仮想サーバのOSに設定するIPアドレスについて,IPアドレスとして設定できない値は入力しないでください。例えば,ネットワークアドレスやブロードキャストアドレス,「0.0.0.0」や「255.255.255.255」などの特殊なアドレスは指定できません。入力した場合,仮想サーバのデプロイはエラーとなります。また,IPアドレス(管理用)には,JP1/AOサーバと通信できるIPアドレスを入力してください。正しいアドレスであっても,デプロイに失敗するおそれがあります。

(3)仮想サーバに設定するIPアドレスは,他のサーバと重複しないようにしてください。他のサーバとIPアドレスが重複していると,仮想サーバのNICが無効状態となり,タスクが異常終了する場合があります。

(4)ドメイン参加をする場合は,ドメイン名,ドメイン ユーザー名,ドメイン パスワードが必須となります。どれかの指定がない場合,またはドメイン参加に失敗した場合,OSの現在の設定を引き継ぎます。

(5)IPアドレス,サブネットマスクは,2つの情報をすべて指定してください。どれかの指定がない場合,IPアドレス,サブネットマスク,およびデフォルトゲートウェイの設定は行われません。

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Configure OS,Windows

タスクログに表示される部品の名称

osSetNetworkSetting

戻り値

戻り値

説明

0

正常

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

OS.ipAddressMan

IPアドレス(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のIPアドレスを指定します。

IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMaskMan

サブネットマスク(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGWMan

デフォルトゲートウェイ(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dnsMan

DNSサーバのIPアドレス(VM1個目用)

仮想サーバに設定する1個目のDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress2

IPアドレス(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask2

サブネットマスク(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW2

デフォルトゲートウェイ(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns2

DNSサーバのIPアドレス(2個目用)

仮想サーバのOSが認識する2個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress3

IPアドレス(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask3

サブネットマスク(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW3

デフォルトゲートウェイ(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns3

DNSサーバのIPアドレス(3個目用)

仮想サーバのOSが認識する3個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.ipAddress4

IPアドレス(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.subnetMask4

サブネットマスク(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するサブネットマスクを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.defaultGW4

デフォルトゲートウェイ(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するデフォルトゲートウェイを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.dns4

DNSサーバのIPアドレス(4個目用)

仮想サーバのOSが認識する4個目のNICに設定するDNSサーバのIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

△ 

OS.domainName

ドメイン名

仮想サーバが所属するドメイン名を指定します。

− 

入力

△ 

OS.domainUserName

ドメインのユーザー名

仮想サーバが所属するドメインのユーザー名を指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。

− 

入力

△ 

OS.domainUserPassword

ドメインのパスワード

仮想サーバが所属するドメインのパスワードを指定します。ワークグループ/ドメインの選択で"DOMAIN"を選択した場合,入力する必要があります。

− 

入力

△ 

common.flagSucceedDomain

ドメイン参加処理の成否

ドメインに参加できたとき(TRUE),ドメインに参加できなかったとき(FALSE)を格納します。

− 

出力

△ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△