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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.38 仮想サーバのリソース構成の設定

機能

VMware vCenter Serverで管理される仮想サーバについてCPU,メモリ,ディスクI/Oのリソースの設定を変更します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによってこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)によって管理されている仮想サーバです。

利用場面

仮想サーバのリソースの割り当てについて,次のように構成をすることができます。

・仮想サーバが利用するCPUリソースを制限,または制限の解除ができます。

・仮想サーバが利用するCPUリソースの予約(使用量の確保),または予約の解除ができます。

・仮想サーバのCPUリソースについて,同一の親を持つ仮想サーバ間での相対的な優先度を設定できます。

・仮想サーバが利用するメモリリソースの制限,または制限の解除ができます。

・仮想サーバが利用するメモリリソースの予約(使用量の確保),または予約の解除ができます。

・仮想サーバのメモリリソースについて,同一の親を持つ仮想サーバ間での相対的な優先度を設定できます。

・仮想サーバのディスクI/Oの帯域について,同一の親を持つ仮想サーバ間での相対的な優先度を設定できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-10以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0,4.1,4.0

(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)

 ・VMware vSphere ESXi 7.0,6.7,6.5,6.0,5.5,5.1,5.0 またはVMware ESX Server 4.1,4.0

(3)仮想サーバの前提OS

vCenterサーバの前提製品/仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)/vCenter操作サーバの前提製品がサポートする構成の範囲で,次のOSがサポート範囲です。

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 6 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 7 (64-bit x86_64)

 ・CentOS 8 (64-bit x86_64)

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)仮想サーバに関する条件

 ・同一のvCenterの管理下で,仮想サーバ名が重複しないこと。

 ・仮想サーバが停止していること。

 ・仮想サーバに,VMwareToolsがインストールされていること。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.3 Release1,6.0 Release3,6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

 ・VMware PowerCLI 6.5 Release1

 ・VMware PowerCLI 6.5.1,6.5.4

 ・VMware PowerCLI 10.1.0,10.1.1,11.3.0,12.0.0,12.1.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2016 Standard/Datacenter

 ・Windows Server 2019 Standard/Datacenter

注意事項

(1)各プロパティについて,次の点を踏まえて設定をしてください。

・メモリの予約では仮想サーバに割り当てられているメモリ容量以内の値を指定してください。

・CPUについて,100MHz未満,メモリについて,100MB未満の値を制限として指定することはできません。

・CPUおよびメモリについて,制限より多くのリソースを予約することはできません。

(2)VMware.vHardDiskNameプロパティに複数の仮想ディスクを指定した場合,1台でもディスクシェアレベルの変更処理が失敗するとタスクが異常終了します。

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,次の権限が必要です。

システム管理者ロール

バージョン

02.11.00

部品のタグ

Modify VM,VMware vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereSetResourceConfig

戻り値

戻り値

説明

0

正常

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

VMware.cpuSharesLevel

CPUのシェアレベル

同一の親を持つ仮想サーバ間における相対的なCPUリソースの優先度を指定します。

− 

入力

△ 

VMware.cpuReservationMHz

CPUの予約 (MHz)

仮想サーバが予約するCPUリソースをMHz単位で指定します。

− 

入力

△ 

VMware.cpuLimitMHz

CPUの制限 (MHz)

仮想サーバが使用するCPUリソースの上限値をMHz単位で指定します。100MHz未満の値を指定するとタスクの実行が異常終了します。ただし,-1を指定すると制限を解除します。

− 

入力

△ 

VMware.memSharesLevel

メモリのシェアレベル

同一の親を持つ仮想サーバ間における相対的なメモリリソースの優先度を指定します。

− 

入力

△ 

VMware.memReservationMB

メモリの予約 (MB)

仮想サーバが予約するメモリリソースをMB単位で指定します。

− 

入力

△ 

VMware.memLimitMB

メモリの制限 (MB)

仮想サーバが使用するメモリリソースの上限値をMB単位で指定します。100MB未満の値を指定するとタスクの実行が異常終了します。ただし,-1を指定すると制限を解除します。

− 

入力

△ 

VMware.diskSharesLevel

ディスクのシェアレベル

ストレージのI/Oリソースに対する仮想サーバの相対的な優先度を指定します。

− 

入力

△ 

VMware.vHardDiskName

仮想ディスク名

シェアレベルを変更する仮想ディスクを指定します。仮想ディスクはVMware vCenter Serverでの表示名です。複数の仮想ディスクを指定する場合は,","区切りで指定してください。このプロパティを省略した場合,仮想サーバに接続されているすべての仮想ディスクを指定されたシェアレベルに設定します。このプロパティを指定する場合は,必ずディスクのシェアレベルも指定してください。

− 

入力

△ 

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△