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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.4.6 仮想サーバの作成

機能

この部品は,Hyper-V環境において,エクスポート済みの仮想サーバを複製して,仮想サーバを作成します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・Hyper-Vサーバ(実行対象サーバ)

 Hyper-VがインストールされているWindowsサーバです。

・仮想サーバ

 Hyper-Vによって管理されている仮想サーバです。

・エクスポート済みの仮想サーバ

 Hyper-Vからエクスポートされた仮想サーバ,およびその仮想サーバの構成ファイル一式です。

・格納サーバ

 複製元となる,エクスポート済みの仮想サーバを格納してあるサーバです。

インポート先に,エクスポート済みの仮想サーバを複製します。

Hyper-Vサーバに,インポート機能を用いて仮想サーバを作成します。

新規に作成する仮想サーバには,新しい一意なIDを作成します。

インポート先に指定したパスのフォルダが既に存在する場合,そのフォルダを使用します。

利用場面

この部品は,Hyper-V環境で新規仮想サーバを作成する場合に使用できます。次の部品と併せて実行することで,仮想サーバのOS初期設定およびIPアドレスの設定を実施できます。

・hypervCreateAnsFile

・hypervMountVhd

・hypervUnmountVhd

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

(1)Hyper-Vサーバの前提製品

 ・Windows Server 2008 R2 Hyper-V

(2)仮想サーバの前提OS

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

  ただし,Server Coreインストール環境は除く。

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

  ただし,Server Coreインストール環境は除く。

【実行対象サーバ内前提製品の使用条件】

(1)仮想サーバ名はHyper-Vサーバ内で一意であること。

(2)Hyper-Vサーバからエクスポートする前に仮想サーバに次の設定が行われていること。

 ①Administratorユーザーのパスワードを空にしていること。

 ②ネットワーク設定を削除していること。

  仮想ホストのネットワークアダプタの情報を設定している場合は,次の設定個所を空にしてから,

  [IPアドレスを自動的に取得する]および[DNSサーバのアドレスを自動的に取得する]に設定すること。

  ・IPアドレス

  ・サブネットマスク

  ・デフォルトゲートウェイ

  ・優先DNSサーバ

  ・代替DNSサーバ

 ③Sysprepを用いてOS情報が初期化されていること。

  その際,次のオプションを選択すること。

  [システム クリーンアップ アクション]プルダウンメニューから[システムのOOBE(Out-of-Box Experience)に入る]を選択する。

  [一般化する]チェックボックスをチェックする。

(3)格納サーバとHyper-Vサーバが別サーバの場合,Hyper-Vサーバからエクスポート済みの仮想サーバが格納されているフォルダに共有設定がされていること。

(4)エクスポート済みの仮想サーバにスナップショット,および差分ディスクが作成されていないこと。

注意事項

(1)インポート先に指定したパスのフォルダが存在しない場合は,そのフォルダを作成します。

(2)インポート先に指定したパスのフォルダ内に仮想ディスクファイルが残っている場合は,タスクが異常終了します。インポート先に指定したパスのフォルダを確認し,仮想ディスクを削除するか,別のパスを指定してください。

(3)この部品は,フェールオーバークラスターマネージャーのサービスとアプリケーションにデプロイした仮想サーバを登録しません。ユーザーの運用に合わせて手動で登録してください。

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Add VM,Hyper-V 2008

タスクログに表示される部品の名称

hypervCreateVM

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

hyperv.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(Hyper-Vにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

hyperv.importFolderPath

インポート先

仮想サーバの格納先フォルダのパスを指定します。

− 

入力

○ 

hyperv.userName

格納サーバに接続するためのユーザー名

格納サーバに接続するためのユーザー名を指定します。格納サーバがHyper-Vサーバと別サーバの場合は指定してください。

− 

入力

△ 

hyperv.password

格納サーバに接続するためのパスワード

格納サーバに接続するためのパスワードを指定します。格納サーバがHyper-Vサーバと別サーバの場合は指定してください。

− 

入力

△ 

hyperv.exportedVmName

エクスポート済みの仮想サーバのフォルダのパス

仮想サーバの複製元となるエクスポート済みの仮想サーバのフォルダ名をフルパスで指定します。格納サーバがHyper-Vサーバと別サーバの場合,UNCを指定してください。

− 

入力

○ 

hyperv.checkJobStateCountGetVm

ジョブ監視回数(GetVirtualSystemImportSettingDataメソッド)

Hyper-Vに要求した処理を監視する,ジョブ監視回数(GetVirtualSystemImportSettingDataメソッド)調整用のプロパティです。変更の必要はありません。

1200

入力

○ 

hyperv.checkJobStateIntervalGetVm

ジョブ監視間隔(GetVirtualSystemImportSettingDataメソッド)

Hyper-Vに要求した処理を監視する,ジョブ監視間隔(GetVirtualSystemImportSettingDataメソッド)調整用のプロパティです。変更の必要はありません。

3

入力

○ 

hyperv.checkJobStateCountNewVm

ジョブ監視回数(ImportVirtualSystemExメソッド)

Hyper-Vに要求した処理を監視する,ジョブ監視回数(ImportVirtualSystemExメソッド)調整用のプロパティです。変更の必要はありません。

1440

入力

○ 

hyperv.checkJobStateIntervalNewVm

ジョブ監視間隔(ImportVirtualSystemExメソッド)

Hyper-Vに要求した処理を監視する,ジョブ監視間隔(ImportVirtualSystemExメソッド)調整用のプロパティです。変更の必要はありません。

5

入力

○ 

hyperv.returnVhdPath

仮想ディスクファイルパス(1個目用)

この部品で作成した仮想ディスク(1個目)のファイルパスをフルパスで格納します。

− 

出力

△ 

hyperv.returnVhdPath2

仮想ディスクファイルパス(2個目用)

この部品で作成した仮想ディスク(2個目)のファイルパスをフルパスで格納します。

− 

出力

△ 

hyperv.returnVhdPath3

仮想ディスクファイルパス(3個目用)

この部品で作成した仮想ディスク(3個目)のファイルパスをフルパスで格納します。

− 

出力

△ 

hyperv.returnVhdPath4

仮想ディスクファイルパス(4個目用)

この部品で作成した仮想ディスク(4個目)のファイルパスをフルパスで格納します。

− 

出力

△ 

hyperv.returnNumOfNic

NIC数

仮想サーバに接続しているNICの数を格納します。

− 

出力

△ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△