Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.11.1 JP1/IM-SSの案件情報更新

機能

この部品は,JP1/IM-SSのjssitemeditコマンドを発行して,JP1/IM-SSのプロセスワークボードに登録されている案件の情報を更新します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・JP1/IM-SSサーバ

 JP1/IM-SSが動作するサーバです。

処理の流れを次に示します。

(1)JP1/IM-SSサーバの指定された案件を指定された値で変更します。指定しなかったプロパティは更新されません。

(2)次のプロパティの指定値は,デフォルトではコードマッピングファイル(jp1imss_itemedit_codemap.conf)に設定されているキーで指定する必要があります。

 ・ステータス(JP1IMSS.statusTypeCode)

 ・要因コード(JP1IMSS.causeTypeCode)

 ・結果コード(JP1IMSS.resultTypeCode)

 ・回避策種別コード(JP1IMSS.avoidTypeCode)

 ・解決区分コード(JP1IMSS.solvedTypeCode)

デフォルトでは次のキーを指定できます。

・ステータス(JP1IMSS.statusTypeCode)

[キー]

 受付

 調査中

 計画中

 審議中

 対応依頼中

 レビュー中

 承認済み

 クローズ

 拡張ステータス01〜拡張ステータス40

・要因コード(JP1IMSS.causeTypeCode)

[キー]

 空白

 新規ソフトウェア不良

 既知ソフトウェア不良

 新規ハードウェア不良

 既知ハードウェア不良

 ドキュメント不良

 資料不足

 ユーザーミス

 仕様

 他社問題

 プロセス不良

 顧客要望

 機能拡張

 業務要件

 インシデント・問題修正

 プロセス改善

・結果コード(JP1IMSS.resultTypeCode)

[キー]

 空白

 完了

 打ち切り

 未確認

 変更完了

 既知の問題

 原因不明

 成功

 失敗(計画ミス)

 失敗(人的ミス)

 失敗(その他)

・回避策種別コード(JP1IMSS.avoidTypeCode)

[キー]

 空白

 なし

 運用回避

 縮退運転

 再起動

 ファイル回復

 変更の戻し

 その他

・解決区分コード(JP1IMSS.solvedTypeCode)

[キー]

 空白

 ナレッジ

 ドキュメント

 ユーザー解決

 二次サポート

 問題管理

 他社調査

デフォルト以外のキーを指定する場合は,コードマッピングファイルを作成して,コードマッピングファイルパス(リモート)(jp1imss.codeMappingFile)に,作成したコードマッピングファイル名を指定してください。

コードマッピングファイルについては「JP1/Service Support構築・運用ガイド」を参照してください。

利用場面

問題リカバリー処理の延長でJP1/IM-SSの案件のステータスを更新する。

例えば,JP1/IM-SSオペレータが登録された案件を確認後,JP1/IM-SSの画面からシングルサインオンでJP1/Automatic Operation(以降,JP1/AOと呼びます)のサービス実行画面を開き,問題リカバリー用のサービステンプレートを実行し,サービステンプレートに含まれる部品で障害回復を行ったり,JP1/IM-SSサーバの案件のステータスを更新したりという運用の中で,JP1/IM-SSの案件のステータスを更新する部分に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

(1)JP1/IM-SSサーバに次の製品が稼働していること。

 ・JP1/Integrated Management - Service Support 10-10以降,または

JP1/Service Support 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

【実行対象サーバ内前提製品の使用条件】

(1)更新対象の案件がJP1/IM-SSサーバ上に存在していること。

(2)プロパティに指定するユーザーIDがJP1/IM-SSサーバに定義されていること。

(3)プロパティに指定するロールIDがJP1/IM-SSサーバに定義されていること。

注意事項

(1)指定しなかったプロパティは更新されません。指定しなかったプロパティを更新する場合は,JP1/IM-SSのGUIかコマンドを使用して更新してください。

(2)JP1/IM-SSで1024文字以上設定可能なフリー記入欄は,JP1/AOでは1024文字までしか入力できません。

(3)プロパティには「//」で始まる値は指定しないでください。

(4)エージェントレス接続先設定の認証情報に設定したユーザーがビルトインAdministratorではない場合,以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

・WindowsのUAC機能が完全に無効化されている。

・エージェントレス接続先の機器にて,エージェントレス接続先設定の認証情報に設定されたユーザーに対するRDPセッションが確立されている。

実行権限

Administrators 権限

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Configure JP1,SS,Windows

タスクログに表示される部品の名称

jp1IMSSeditItem

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

21

異常(環境不正) コマンドが見つからない(部品スクリプトでエラーを検知)

25

異常(環境不正) 通信エラー

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

42

異常(部品内でエラーを検知) 内部エラー(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

案件を編集するJP1/IM-SSサーバのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6には対応していません。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.itemID

案件ID

更新するJP1/IM-SSの案件IDを指定してください。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.registerID

登録者ID

案件の登録者となるユーザーのIDを指定します。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.staffType

担当者種別

担当者種別("USER"または"ROLE")を指定します。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.staffID

担当者ID

案件の担当者となるユーザーのIDまたはロールのIDを指定します。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.statusTypeCode

ステータス

案件に設定するステータスを指定します。

− 

入力

○ 

JP1IMSS.closeDateTime

完了日時(YYYY/MM/DD hh:mm[:ss])

案件の完了日時を「YYYY/MM/DD hh:mm:ss」または「YYYY/MM/DD hh:mm」形式で指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.causeTypeCode

要因コード

案件に設定する要因コードを指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.resultTypeCode

結果コード

案件に設定する結果コードを指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.avoidTypeCode

回避策種別コード

案件に設定する回避策種別コードを指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.solvedTypeCode

解決区分コード

案件に設定する解決区分コードを指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.freeText

フリー記入欄

案件のフリー記入欄に設定する文字列を指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.codeMappingFile

コードマッピングファイルパス(リモート)

ユーザーが定義したコードマッピングファイルを使用する場合,JP1/IM-SSサーバ上のコードマッピングファイル名をフルパスで指定します。

− 

入力

△ 

JP1IMSS.forceWrite

編集中の案件の更新

案件が編集中の状態でも更新する場合にtrueを指定します。falseを指定すると,案件が編集中のときは更新できません。指定しない場合は,falseとなります。

− 

入力

△ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△