4.2.6 ユーザー応答待ち部品
機能
サービス実行中に,後続ステップの処理をオペレーターに選択させることができます。後続ステップの処理を選択するには,[応答入力]画面を使用します。また,メール通知の設定をすることで,タスクの状態がユーザー応答待ちになっていることをオペレーターにメール通知できるようになります。
[応答入力]画面にアクセスする方法は次のとおりです。
-
応答待ち通知メールに記載されているURLからリンクする方法
-
[タスク]画面の[タスク]タブまたは[デバッグ]タブのタスク一覧からアクセスする方法
-
[タスク詳細]画面からアクセスする方法
実行時の前提条件
-
次の情報は,ビルトインサービス共有プロパティから取得されます。そのため,タスクの状態がユーザー応答待ちになっていることをメール通知したい場合は,事前に[管理]画面の[システム設定]エリアで値を設定してください。
-
SMTPサーバのアドレス
-
ポート番号
-
ユーザーID
-
パスワード
-
通知メールの送信元
-
注意事項
-
タスクの状態がユーザー応答待ちになっていることをメール通知したい場合,次のどれかに該当するとメールは送信されません。
-
ビルトインサービス共有プロパティで値を設定していない場合
-
SMTPの設定がされていない場合
-
プロパティ「toAddress」,「ccAddress」,および「bccAddress」を指定していない場合
-
プロパティ「toAddress」,「ccAddress」,および「bccAddress」に1つでもメールアドレスとして有効でない値を指定した場合
-
-
指定するメールアドレスは,ビルトインサービス共有プロパティの値とは異なります。そのため,タスクの状態がユーザー応答待ちになっていることをメール通知したい場合は,プロパティ「toAddress」,「ccAddress」,または「bccAddress」のどれかを必ず指定してください。
-
オペレーターが[応答入力]画面を表示中に,ユーザー応答待ち部品を実行停止しないでください。実行停止すると,後続ステップへの処理を選択してもエラーになります。
-
通知されるメールの本文には,[応答入力]画面にリンクするためのURLが自動的に記載されます。同じタスク内で複数のステップが応答待ち中になった場合,ユーザー応答待ち部品を実行したステップごとに記載されるURLが異なります。そのため,各URLからは,各ステップに対応した[応答入力]画面が表示されます。
-
部品の実行中にタスクを実行停止した場合は,実行中の処理が直ちに終了され,タスクの状態が「失敗」になります。
-
部品の実行中にタスクを強制停止した場合は,実行中の処理が直ちに終了され,タスクの状態が「失敗」になります。なお,[タスク]画面の[フロー]エリアに表示されるステップの戻り値は,80になります。タスクログに出力される戻り値は,強制停止したタイミングによって異なります。
-
[応答入力]画面のレイアウトは変更できません。
-
プロパティ「labelButton1」〜「labelButton9」の戻り値は異常終了と見なされるため,障害情報がタスクログに出力されます。また,プロパティ「labelButton0」と「labelButton1」〜「labelButton9」について,出力ログレベルが10または20の場合は,応答された結果,タスクログに出力される内容が異なります。
-
プロパティ「mailSubject」「mailBody」では文字セット間に互換性のない文字または機種依存文字を使用すると,文字が 「?」などに置き換わります。 必要に応じて,使用する文字を変更するか,メールのエンコード種別を変更して使用 してください。
- 変換できないおそれのある文字の例
-
「~」,「¥」,「\」,「〜」,「‖」,「−」,「¢」,「£」,「¬」
-
繰り返し実行部品のプロパティ「foreachMode」で「parallel」を指定している場合,繰り返し実行部品配下のユーザー応答待ち部品でサービスプロパティのパラメーターを変更すると,予期せぬ値を更新する場合があるため,サービスプロパティの内容を変更しない(インプットタグ(<input>)を指定しない)ようにしてください。
バージョン
01.01.00
タグ
User Interaction
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0〜9 |
プロパティ「labelButton1」〜「labelButton9」に対応した戻り値を返す。ただし,応答がタイムアウトした場合,プロパティ「timeOutDefault」に指定した値を戻り値として返す。そのため,戻り値の意味は,この部品を使用するサービステンプレートごとに異なる。 |
10〜63 |
応答がタイムアウトした場合,プロパティ「timeOutDefault」に指定した値を戻り値として返す。 |
65 |
JP1/AOサーバとの接続に失敗した。例えば,部品実行中にJP1/AOサーバが停止された場合が該当する。 |
66 |
次のユーザーがJP1ユーザーにマッピングされている。
|
68 |
対象のジョブ実行IDに関する情報がない。 |
69 |
タスク処理エンジンの環境変数の取得に失敗した。 |
80 |
タスクの実行を停止した。 |
81 |
部品が不正な状態で呼び出された。 |
82 |
タスク処理エンジンからの要求メッセージを正しくパースできない。 |
83 |
JP1/AOサーバの環境が壊れている。 |
84 |
指定された部品の情報が取得できない。 |
86 |
応答入力ダイアログでマッピングパラメーターに設定した値がプロパティの入力規則に違反している。 |
127 |
そのほかのエラーが発生した。 |
プロパティ一覧
プロパティを次の表に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
デフォルト値 |
入出力種別 |
必須区分 |
---|---|---|---|---|---|
toAddress |
TOメールアドレス |
TO属性で送信するメールアドレスを1,024文字以内で指定します。複数のメールアドレスを指定する場合は,コンマ区切りで指定してください。 |
− |
入力 |
△ |
ccAddress |
CCメールアドレス |
CC属性で送信するメールアドレスを1,024文字以内で指定します。複数のメールアドレスを指定する場合は,コンマ区切りで指定してください。 |
− |
入力 |
△ |
bccAddress |
BCCメールアドレス |
BCC属性で送信するメールアドレスを1,024文字以内で指定します。複数のメールアドレスを指定する場合は,コンマ区切りで指定してください。 |
− |
入力 |
△ |
mailSubject |
メール件名 |
メールの件名を256文字以内で指定します。 |
− |
入力 |
△ |
mailBody |
メール本文 |
メールの本文を1,024文字以内で指定します。 |
− |
入力 |
△ |
encodeType |
エンコード種別 |
メールのエンコード種別を次から指定します。なお,このプロパティに値を指定しない場合は,「utf-8」として扱われます。
|
utf-8 |
入力 |
△ |
dialogText |
応答入力画面 |
[応答入力]画面での表示内容を1,024文字以内で指定します。テキスト形式またはHTML形式で指定できます。 |
− |
入力 |
△ |
responseTimeOut |
応答タイムアウト時間 |
応答がタイムアウトする時間を1〜9,999(分単位)で指定します。 |
1440 |
入力 |
○ |
timeOutDefault |
タイムアウトデフォルト値 |
応答がタイムアウトした場合の戻り値を指定します。応答タイムアウト時間を経過すると,タイムアウトデフォルト値を戻り値として返します。例えば,「0」を指定した場合,応答タイムアウト時間を経過すると,プロパティ「labelButton0」に対応した処理を実行します。 戻り値は,0〜63の範囲で指定してください。 |
0 |
入力 |
○ |
labelButton0 |
ボタン0表示ラベル |
戻り値0を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 |
OK |
入力 |
○ |
labelButton1 |
ボタン1表示レベル |
戻り値1を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton2 |
ボタン2表示ラベル |
戻り値2を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton3 |
ボタン3表示ラベル |
戻り値3を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton4 |
ボタン4表示ラベル |
戻り値4を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton5 |
ボタン5表示ラベル |
戻り値5を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton6 |
ボタン6表示ラベル |
戻り値6を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton7 |
ボタン7表示ラベル |
戻り値7を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton8 |
ボタン8表示ラベル |
戻り値8を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
labelButton9 |
ボタン9表示ラベル |
戻り値9を返す応答のボタンラベルを256文字以内で指定します。[応答入力]画面にユーザーの運用に合ったボタンを表示できます。 指定を省略すると,ボタンは表示されません。 |
− |
入力 |
△ |
プロパティ「dialogText」に指定できるHTMLタグおよび属性
プロパティ「dialogText」にHTML形式で表示内容を指定する場合,次の表に示すタグを使用してください。
指定できるタグ名 |
指定できる属性名 |
注意事項 |
---|---|---|
アンカータグ(<a>)※1 |
href |
部品プロパティ「dialogText」の指定例を次に示します。 以下のリンクを参照して手動セキュリティパッチの適用を行ってください。手動セキュリティパッチの適用が完了したら「OK」ボタンを押してください。<br> <a href="http://localhost:9999/ucnpBase/portal/screen/Home/action/PLoginUser?jp1token=[JP1TOKEN]" target="_blank">手動セキュリティパッチ適用手順</a> |
target |
− |
|
ボールドタグ(<b>) |
− |
− |
ブレークタグ(<br>) |
− |
− |
フォントタグ(<font>) |
color |
16進数のカラー値(#000000〜#FFFFFF)を指定してください。 |
face |
− |
|
size |
− |
|
イタリックタグ(<i>) |
− |
− |
下線タグ(<u>) |
− |
− |
フォームタグ(<form>) |
− |
− |
インプットタグ(<input>)※2 |
name |
サービスプロパティキーを指定すると,応答待ち中に応答入力ダイアログで指定したサービスプロパティのマッピングパラメーターを変更できます。type属性にpasswordを指定した場合,マッピングするサービスプロパティのデータ型はpasswordを指定してください。タスクログに出力するKNAE08352-Iメッセージの「入力された値」に出力される文字列は,データ型によって次のとおりです。 password型:「********」 password型以外:入力された値 |
type |
指定できる値は次のとおりです。
|
|
value |
type属性にcheckboxまたはradioを指定した場合,value属性を必ず指定してください。 チェックボックスまたはラジオボタンでチェックを入れた項目のvalue属性で設定した値が,name属性で指定したサービスプロパティのマッピングパラメーターとなります。 |
|
セレクトタグ(<select>) |
name |
サービスプロパティキーを指定すると,応答待ち中に応答入力ダイアログで指定したサービスプロパティのマッピングパラメーターを変更できます。 |
オプションタグ(<option>)※3 |
value |
セレクトメニューまたはリストボックスで選択した項目のvalue属性で設定した値が,name属性で指定したサービスプロパティのマッピングパラメーターとなります。 |
- (凡例)
-
−:対象外です。
- 注※1
-
リンクテキストは青字で表示されません。また,target属性には「_blank」を指定してください。
- 注※2
-
繰り返し実行部品(parallel)配下の応答待ち部品でサービスプロパティのパラメーターを変更すると,予期せぬ値を更新する場合があります。繰り返し部品(parallel)配下のユーザー応答待ち部品では,サービスプロパティの内容を変更しない(インプットタグを指定しない)ようにしてください。
- 注※3
-
セレクトタグで囲んで指定してください。
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