3.12.2 仮想サーバの削除(仮想ディスク)
機能
このサービステンプレートは,OpenStack管理下のKVM環境で,インスタンスに接続されているボリュームを切断します。
このドキュメント内で使用しているOpenStackに関する用語は,OpenStackのDashboardで使用されている表示名です。OpenStackに関する用語を次に示します。
・Identity
OpenStackではIdentityまたはKeyStoneと記載されています。
・プロジェクト
OpenStackではプロジェクトまたはテナントと記載されています。
・ボリューム
OpenStackではボリュームまたはブロックストレージと記載されています。
このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。
・OpenStackサーバ
OpenStackがインストールされているサーバです。
・KVMサーバ
Kernel-based Virtual Machineがインストールされているサーバです。
・OpenStack操作サーバ
OpenStackサーバにREST-APIを実行するサーバです。
・インスタンス
OpenStackサーバおよびKVMによって管理されているインスタンスです。一般的な仮想サーバのことです。
処理の概要を次に示します。
(1)インスタンスに接続されているボリュームを切断します。
ユーザーが指定したインスタンス名とボリューム名を用います。
(2)オプションとしてボリュームを削除できます。
ボリュームを削除する場合,ユーザーが指定したボリューム名を用います。
プロパティ設定の留意点を次に示します。
(1) ボリュームを切断する際には,openstack.checkVolumeDetachmentIntervalプロパティに指定した秒数待ち合わせ,ボリュームの状態を確認する動作を,openstack.checkVolumeDetachmentCountプロパティに指定した回数繰り返します。各プロパティの値は,利用している環境に合わせて調整してください。
(2) ボリュームを削除する際には,openstack.checkVolumeDeletionIntervalプロパティに指定した秒数待ち合わせ,ボリュームの状態を確認する動作を,openstack.checkVolumeDeletionCountプロパティに指定した回数繰り返します。各プロパティの値は,利用している環境に合わせて調整してください。
前提条件
【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。
【システム内前提製品】
JP1/Automatic Operation 12-00以降
【サービステンプレート実行システム内前提製品】
(1)OpenStackサーバの前提製品
・OpenStack
(2)インスタンスを管理する仮想化環境
・Kernel-based Virtual Machine
・VMware vCenter Server
・VMware vSphere ESXi
(3)OpenStack操作サーバ
・Microsoft .Net Framework 3.5以降
【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】
(1)インスタンスの前提OS
・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)
・Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)
(2)OpenStack操作サーバの前提OS
・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
・Windows Server 2012 Standard/Datacenter
・Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
ただし,Server Coreインストール環境は除く。
【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】
(1)インスタンスに関する条件
・同一プロジェクト内でインスタンス名が重複しないこと。
(2)ボリュームに関する条件
・同一プロジェクト内でボリューム名が重複しないこと。
注意事項
(1)ボリュームを切断する際に,ボリュームがアンマウントされていることを確認してください。ボリュームがマウントされている状態でボリュームの切断を行った場合,ファイルシステム破損が起きるおそれがあります。
(2)指定したインスタンス,ボリュームが共に存在している場合,インスタンスとボリュームの間に接続関係が無くてもボリュームの削除を行います。そのため,指定したボリューム名に誤りが無いか,十分に確認してください。
実行権限
admin権限
バージョン
02.00.00
タグ
Modify VM,OpenStack
プロパティ一覧
プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。
プロパティグループ |
説明 |
初期表示 |
---|---|---|
クラウド基盤環境情報 |
OpenStackの情報を指定してください。 |
表示されます。 |
インスタンス情報 |
インスタンスの情報を指定してください。 |
表示されます。 |
ボリューム情報 |
インスタンスから切断するボリュームの情報を指定してください。 |
表示されます。 |
実行時オプション |
ボリュームを切断および削除する際の状態確認に関するプロパティです。必要に応じて変更してください。 |
表示されません。 |
[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。
- (凡例)
-
○:プロパティの指定は必須です。
△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
必須区分 |
プロパティグループ |
---|---|---|---|---|---|---|
openstack.targetHost |
OpenStack操作サーバのホスト名 |
OpenStack操作サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.identityServerHostName |
Identityサーバのホスト名 |
Identityサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.userName |
Identityサーバにログインするためのユーザー名 |
Identityサーバにログインするためのユーザー名を指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.password |
Identityサーバにログインするためのパスワード |
Identityサーバにログインするためのパスワードを指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.protocol |
Identityサーバ接続用プロトコル |
Identityサーバに接続するためのプロトコルを指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.portNumber |
Identityサーバ接続用ポート番号 |
Identityサーバに接続するためのポート番号を指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
クラウド基盤環境情報 |
openstack.projectName |
プロジェクト名 |
プロジェクトの名称を指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
インスタンス情報 |
openstack.deleteVolumeEnabled |
ボリューム削除の要否 |
切断後に,ボリュームを削除するかどうかを指定します。「yes」を選択した場合,ボリュームを削除します。 |
入力 |
無効 |
○ |
ボリューム情報 |
openstack.checkVolumeDetachmentCount |
ボリュームの切断完了の確認回数 |
ボリュームが切断されたことを確認する際の,確認回数を指定します。ボリュームの切断完了の確認間隔と組み合わせて最大待ち時間となります。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
openstack.checkVolumeDetachmentInterval |
ボリュームの切断完了の確認間隔 |
ボリュームが切断されたことを確認する際の,確認間隔を秒単位で指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
openstack.checkVolumeDeletionCount |
ボリュームの削除完了の確認回数 |
ボリュームが削除されたことを確認する際の,確認回数を指定します。ボリュームの削除完了の確認間隔と組み合わせて最大待ち時間となります。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
openstack.checkVolumeDeletionInterval |
ボリュームの削除完了の確認間隔 |
ボリュームが削除されたことを確認する際の,確認間隔を秒単位で指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
必須区分 |
プロパティグループ |
---|---|---|---|---|---|---|
openstack.instanceName |
インスタンス名 |
インスタンスの名称を指定します(OpenStackにおけるインスタンスの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。 |
入力 |
無効 |
○ |
インスタンス情報 |
openstack.volumeName |
ボリューム名 |
インスタンスから切断するボリュームの名称を指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
ボリューム情報 |
[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。
プロパティキー |
入力可能文字 |
---|---|
openstack.targetHost |
256文字以内の半角英数字および「.」,「-」。 |
openstack.identityServerHostName |
256文字以内の半角英数字および「.」,「-」。 |
openstack.userName |
64文字以内の半角英数字。 |
openstack.password |
256文字以内の半角英数字。 |
openstack.protocol |
次の値のどれかを選択する。 http,https |
openstack.portNumber |
1〜65535の整数値。 |
openstack.projectName |
80文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「'」,「"」,「*」,「?」,「[」,「]」,「`」,「%」,「¥」を除く。 |
openstack.deleteVolumeEnabled |
次の値のどれかを選択する。 yes,no |
openstack.checkVolumeDetachmentCount |
1〜2147483647の整数値。 |
openstack.checkVolumeDetachmentInterval |
1〜60の整数値。 |
openstack.checkVolumeDeletionCount |
1〜2147483647の整数値。 |
openstack.checkVolumeDeletionInterval |
1〜60の整数値。 |
[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。
プロパティキー |
入力可能文字 |
---|---|
openstack.instanceName |
80文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「'」,「"」,「*」,「?」,「[」,「]」,「`」,「%」,「¥」を除く。 |
openstack.volumeName |
255文字以内の半角英数字および半角記号。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「'」,「"」,「*」,「?」,「[」,「]」,「`」,「%」,「¥」を除く。 |
フロー仕様詳細
フロー仕様詳細を次の表に示します。
階層 |
[タスク詳細]画面での表示名 |
ステップ名 |
部品 |
||
---|---|---|---|---|---|
部品名 |
説明 |
エラー時の回復方法 |
|||
1 |
ボリュームの切断 |
ボリュームの切断 |
ボリュームの切断 |
インスタンスからボリュームを切断します。 |
タスクログを確認し,エラーの原因を取り除いたあと,このサービスを再実行してください。 |
2 |
値判定分岐部品 |
値判定分岐部品 |
値判定分岐部品 |
ボリュームを削除するかを判定します。 |
− |
3 |
ボリュームの削除 |
ボリュームの削除 |
ボリュームの削除 |
ボリュームを削除します。 |
タスクログを確認し,エラーの原因を取り除いください。 ボリュームが削除されていない場合は,手動で,ボリュームを削除してください。 |