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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.7.4 JP1イベントの登録

機能

このサービステンプレートは,エージェントサーバにJP1イベントを登録します。

また,送信先イベントサーバ名を指定した場合は,JP1イベントの到達確認を行います。

JP1/AOの作業で発生した障害をJP1イベントとしてJP1/IMに登録する場合などに使用します。

このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。

・エージェントサーバ

 JP1/Baseが動作するサーバです。

処理の概要を次に示します。

(1)エージェントサーバにJP1イベントを登録します。

なお,送信先イベントサーバ名が指定されている場合は,JP1イベントの到達確認を行います。

登録するJP1イベントの重大度はJP1イベントの緊急性を表します。それぞれ次の緊急性を意味します。

Emergency:緊急

Alert:警戒

Critical:致命的

Error:エラー

Warning:警告

Notice:通知

Information:情報

Debug:デバッグ

送信先イベントサーバ名が指定されている場合は,最初に3秒後にJP1イベントの到達確認を行います。そのあとは,確認間隔に指定した秒数ごとに,確認回数に指定した回数JP1イベントの到達確認を繰り返します。最大確認時間は,3+(確認間隔)*(確認回数)秒となります。

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1)JP1/Base 09-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) AIX V6

(9) AIX V7

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1)JP1/Baseのイベントサービスが起動していること。

注意事項

(1)エージェントサーバの稼働OSがUNIXである環境に対してこのサービスを実行する場合は,プロパティにマルチバイト文字を使用しないでください。

(2)エージェントサーバの稼働OSがWindowsである環境に対してマルチバイト文字を指定する場合は,メッセージプロパティ(jp1base.message)の長さは1023バイト以内となるよう指定してください。

(3)送信先イベントサーバ名を指定し,"KAJP1741-W 送信先イベントサーバへイベントは到達していません"のメッセージがタスクログに出力された場合は,JP1イベントの送信は続行中です。その場合はJP1イベントを送信したホストのJP1/IM - ViewからJP1イベントが到達したか確認してください。

(4)このサービスをJP1/AOサーバに対して実行する場合,エージェントレス接続先としてJP1/AOサーバ("localhost"で解決されるループバックアドレス)を設定する必要があります。

バージョン

02.00.00

タグ

Configure JP1,Base

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

システム環境情報

JP1/Baseの環境情報を指定してください。

表示されます。

JP1イベント情報

登録するJP1イベントの情報を指定してください。

表示されます。

イベント送信時指定情報

登録するJP1イベントの送信先を指定する場合のプロパティです。必要に応じて指定してください。

表示されます。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1base.jp1BaseHostName

JP1/Baseのホスト名

JP1/Baseがインストールされているサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

システム環境情報

jp1base.sourceEventServerName

送信元イベントサーバ名

クラスタ構成の場合に,論理ホストのイベントサーバを指定します。送信先イベントサーバ名を指定しない場合は,このイベントサーバにJP1イベントを登録します。送信先イベントサーバ名を指定する場合は,このイベントサーバはJP1イベントの転送のために使用します。

入力

無効

△ 

システム環境情報

jp1base.eventID

イベントID

登録するJP1イベントのイベントIDを指定します。16進数で入力してください。省略した場合は0が仮定されます。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.message

メッセージ

登録するJP1イベントのメッセージを指定します。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.eventLevel

重大度

登録するJP1イベントの重大度を指定します。

入力

無効

○ 

JP1イベント情報

jp1base.extendedAttributeName1

拡張属性名1

登録するJP1イベントの拡張属性名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.extendedAttributeValue1

拡張属性値1

登録するJP1イベントの拡張属性値を指定します。この値を指定する場合は拡張属性名1も必ず指定してください。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.extendedAttributeName2

拡張属性名2

登録するJP1イベントの拡張属性名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.extendedAttributeValue2

拡張属性値2

登録するJP1イベントの拡張属性値を指定します。この値を指定する場合は拡張属性名2も必ず指定してください。

入力

無効

△ 

JP1イベント情報

jp1base.destinationEventServerName

送信先イベントサーバ名

登録するJP1イベントを任意のイベントサーバに送信する場合は,送信先のイベントサーバ名を指定します。

入力

無効

△ 

イベント送信時指定情報

jp1base.checkInterval

確認間隔

登録したJP1イベントが指定した送信先イベントサーバに到達したか確認する間隔(秒)を指定します。確認回数と組み合わせて最大確認時間となります。送信先イベントサーバ名を指定した場合は必ず指定してください。

入力

無効

△ 

イベント送信時指定情報

jp1base.checkCount

確認回数

登録したJP1イベントが指定した送信先イベントサーバに到達したか確認する回数を指定します。送信先イベントサーバ名を指定した場合は必ず指定してください。

入力

無効

△ 

イベント送信時指定情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1base.jp1BaseHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1base.sourceEventServerName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1base.eventID

8文字以内の16進数。0〜1FFFまたは7FFF8000〜7FFFFFFFの範囲を指定してください。

jp1base.message

1023文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「"」,「`」を除く。

jp1base.eventLevel

次の値のどれかを選択する。

Emergency,Alert,Critical,Error,Warning,Notice,Information,Debug

jp1base.extendedAttributeName1

32文字以内の半角英数字(大文字)および「_」。

jp1base.extendedAttributeValue1

1024文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「"」,を除く。

jp1base.extendedAttributeName2

32文字以内の半角英数字(大文字)および「_」。

jp1base.extendedAttributeValue2

1024文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「"」,を除く。

jp1base.destinationEventServerName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1base.checkInterval

3〜600の整数値。

jp1base.checkCount

0〜999の整数値。

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

JP1イベントの登録

JP1イベントの登録

JP1イベントの登録

JP1イベントを登録します。

送信先イベントサーバ名を指定し,イベントの到達が確認できない場合は,指定した送信先イベントサーバのJP1/IM - ViewからJP1イベントが到達したか確認してください。その他の場合はエラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。