Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.5.22 JP1イベント取得

機能

JP1/IM - Managerの統合監視DBからJP1イベントの情報を取得します。

JP1イベントを取得し,システム障害状況などの分析を行う場合に使用します。

このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。

・監視サーバ

 JP1/IM - Managerが動作するサーバです。

処理の概要を次に示します。

(1)統合監視DBに登録されているJP1イベントの情報を,指定されたファイルにCSV形式で出力します。ファイルの出力フォーマットは,JP1/IMのjcoevtreportコマンドの出力結果と同じ形式です。登録時刻,到着時刻,および開始時刻と終了時刻の形式はYYYYMMDDhhmmss形式で,ヘッダーの出力形式はDISPで出力します。

(2)生成されたファイルをJP1/AOサーバに転送する場合,監視サーバからJP1/AOサーバにJP1イベントの情報を転送し,監視サーバに作成した一時フォルダを削除します。その場合は,イベント情報転送の要否(プロパティjp1im.transferJP1EventFile)をyesに設定してください。

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1) JP1/IM - Managerが稼働していること。

  JP1/IM - Manager 09-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) AIX V6

(9) AIX V7

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1) JP1/IM - Manager統合監視DBを運用していること。

(2) JP1イベントの情報をJP1/AOサーバに転送する場合,エージェントレス接続先としてJP1/AOサーバ("localhost"で解決されるループバックアドレス)および接続先となるサーバを設定する必要があります。

(3) 稼働OSがUNIXの場合は,エージェントレス接続先に定義された接続ユーザーのデフォルトロケールがJP1/IM - Managerの動作する言語コードに設定されている必要があります。

注意事項

(1) このサービスを同一の監視サーバに複数同時に実行しないでください。

(2) このサービスでは,監視サーバ上でjcoevtreportコマンドを実行します。そのため,サービス実行中に監視サーバ上でjcoevtreportコマンドを同時に実行しないでください。同様に,監視サーバ上でjcoevtreportコマンドを実行中は,このサービスを実行しないでください。

(3) JP1イベントの情報が大量に出力されると,JP1イベント取得やファイル転送によって,システムに影響を与えることがあります。出力対象始点日(プロパティjp1im.jp1imStartTime)と出力対象終点日(プロパティjp1im.jp1imEndTime)の間隔やフィルターファイル内のイベント条件などの設定を調整して,JP1イベントの情報の出力量を抑えてください。

(4) このサービスを実行しJP1イベントの情報が保管されている状態の監視サーバに対して,再度サービスを実行する場合は出力フォルダ名(リモート)(プロパティjp1im.jp1imOutputFolderPathRemote)の値を変更して実行してください。同じ値の場合,保管されていたJP1イベントの情報も同時に転送されます。

(5) UNIX環境に対してこのサービスを実行する場合は,プロパティにマルチバイト文字を使用しないでください。

(6) マルチバイト文字を指定する場合は,出力フォルダ(リモート)のパスの長さは226バイト以内となるよう指定してください。

(7) ローカルに指定するフォルダ名が既に存在する場合,ローカルのフォルダを上書きします。また,フォルダの下に同名のファイルが存在する場合も上書きします。そのため,指定したフォルダ名に誤りがないか,十分に確認してください。

(8) リモートに指定したパスのフォルダが存在しない場合は,そのフォルダを作成します。作成したフォルダは削除せずに残ります。定期的に使用しない場合は削除してください。

バージョン

03.00.00

タグ

Gather JP1 information,IM

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

監視システム環境情報

監視サーバの環境情報を指定してください。

表示されます。

JP1イベント取得情報

取得するJP1イベントの情報を指定してください。

表示されます。

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1im.jp1imHostName

JP1/IMのホスト名

JP1/IMがインストールされているホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

監視システム環境情報

jp1im.jp1imLHostName

JP1/IMの論理ホスト名

JP1/IMがクラスタ構成の場合,JP1/IMの論理ホスト名を指定します。

入力

無効

△ 

監視システム環境情報

jp1im.jp1imFilterFileName

フィルターファイル名(ローカル)

JP1/AOサーバにあるイベントレポート出力のフィルターファイル名をフルパスで指定します。

入力

無効

△ 

JP1イベント取得情報

jp1im.jp1imOutputFolderPathRemote

出力フォルダ名(リモート)

JP1イベントの情報を取得するフォルダ名をフルパスで指定します。指定されたフォルダの下にjp1imtempフォルダを作成し,JP1イベントの情報を格納します。

入力

無効

○ 

JP1イベント取得情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1im.transferJP1EventFile

イベント情報転送の要否

JP1イベントの情報をJP1/AOサーバに転送するかどうかを指定します。転送する場合だけ,出力フォルダ名(リモート)に作成したjp1imtempフォルダを削除します。

入力

無効

○ 

JP1イベント取得情報

jp1im.jp1imOutputFolderPathLocal

出力フォルダ名(ローカル)

JP1イベントの情報を取得するJP1/AOサーバのフォルダ名をフルパスで指定します。JP1イベントの情報をJP1/AOサーバに転送する場合は必ず指定してください。

入力

無効

△ 

JP1イベント取得情報

jp1im.jp1imStartTime

出力対象始点日

出力するイベントの始点日を指定します。時刻は,00:00:00になります。

入力

無効

○ 

JP1イベント取得情報

jp1im.jp1imEndTime

出力対象終点日

出力するイベントの終点日を指定します。時刻は,00:00:00になります。

入力

無効

○ 

JP1イベント取得情報

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1im.jp1imHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1im.jp1imLHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1im.jp1imFilterFileName

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」および末尾の「¥」,「/」を除く。

jp1im.jp1imOutputFolderPathRemote

226文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」,「/」を除く。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1im.transferJP1EventFile

次の値のどれかを選択する。

yes,no

jp1im.jp1imOutputFolderPathLocal

239文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」および末尾の「¥」,「/」を除く。

jp1im.jp1imStartTime

0

jp1im.jp1imEndTime

0

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

JP1イベント取得

JP1イベント取得

階層フロー部品

JP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3

階層フロー部品

JP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-1

階層フロー部品

OS種別を判定します。

− 

1-3-1-1

OS種別の出力

OSの情報を取得します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-2

値判定分岐部品

OSがWindowsかどうかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3

階層フロー部品

OSがWindowsの場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-3-1

フォルダ作成

フォルダを作成します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-2

値判定分岐部品

フィルターファイルが指定されているかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-3

階層フロー部品

フィルターファイルが指定してある場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-3-3-1

ファイル転送部品

フィルターファイルを転送します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-3-2

JP1イベント取得

JP1イベントの情報を取得します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-3-3

ファイル削除

フィルターファイルを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-4

値判定分岐部品

フィルターファイルが指定されていないかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-3-5

階層フロー部品

フィルターファイルが指定していない場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-3-5-1

JP1イベント取得

JP1イベントの情報を取得します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-4

値判定分岐部品

OSがUNIXか判定します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5

階層フロー部品

OSがUNIXの場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-5-1

フォルダ作成

フォルダを作成します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-2

値判定分岐部品

フィルターファイルが指定されているかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-3

階層フロー部品

フィルターファイルが指定されている場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-5-3-1

ファイル転送部品

フィルターファイルを転送します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-3-2

JP1イベント取得

JP1イベントの情報を取得します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-3-3

ファイル削除

フィルターファイルを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-4

値判定分岐部品

フィルターファイルが指定されていないかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3-5-5

階層フロー部品

フィルターファイルが指定されていない場合にJP1イベントの情報を取得します。

− 

1-3-5-5-1

JP1イベント取得

JP1イベントの情報を取得します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2

ファイル転送

ファイル転送

階層フロー部品

JP1イベントの情報を転送します。

− 

2-3

値判定分岐部品

ファイル転送にyesが指定されているかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2-4

階層フロー部品

JP1イベントの情報を転送します。

− 

2-4-1

値判定分岐部品

OSがWindowsかどうかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2-4-2

階層フロー部品

OSがWindowsの場合にJP1イベント情報を転送します。

− 

2-4-2-1

ファイル転送部品

JP1イベント情報を転送します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2-4-2-2

フォルダ削除

一時フォルダを削除します。

対象サーバにファイルが残っています。手動で削除してください。

2-4-3

値判定分岐部品

OSがUNIXかどうかチェックします。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2-4-4

階層フロー部品

OSがUNIXの場合にJP1イベント情報を転送します。

− 

2-4-4-1

ファイル転送部品

JP1イベント情報を転送します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2-4-4-2

フォルダ削除

一時ディレクトリを削除します。

対象サーバにファイルが残っています。手動で削除してください。