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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.5.14 JP1/IM-SSの案件登録

機能

このサービステンプレートは,JP1/IM-SSのjssitementry(案件登録)コマンドを使って,案件登録を行うサービステンプレートです。

前提とするサーバを次に示します。

・JP1/IM-SSサーバ

 JP1/IM-SSが動作するサーバです。

・JP1/AOサーバ

 JP1/AOが動作するサーバです。

機能の概要を次に示します。

(1)JP1/IM-SSサーバに案件を登録します

 1.JP1/IM-SSのjssitementryコマンドを発行して,JP1/IM-SSのプロセスワークボードに新規案件を登録します。指定できる案件データは基本的なものに限り,プロパティグループ「案件基本情報」のプロパティで指定します。

 2.JP1/IM-SSに,JP1/AOと連携するための環境設定を実施済みである場合,プロパティグループ「JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報」のプロパティをすべて指定することで,登録する案件の「関連情報」にJP1/AOのサービス実行ダイアログを呼ぶための設定がされます。

  案件の「関連情報」の表示名には,jp1imss.relatedInformationNameプロパティの値が設定されます。案件の「関連情報」のURL文字列には,プロパティの指定値から作成された次の形式のURLが設定されます。

  関連情報に設定するURL:

  <JP1/AOサーバのプロトコル>://<JP1/AOサーバのホスト名>:<JP1/AOサーバのコマンドを実行するポート番号>/Automation/launcher/SubmitTask

 なお,上記プロパティに指定する値は,JP1/IM-SSのシステムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)のhptl_jp1_imss_add_item_info_url_$nを参照してください。

 3.重大度 (jp1imss.severity)の指定値は,デフォルトではJP1/IM-SSのコードマッピングファイル(jp1imss_itementry_codemap.conf)に設定されているキーで指定する必要があります。

  デフォルトでは次のキーを指定できます。

  [キー(デフォルトの案件フォームでの名称)]

   Emergency(緊急)

   Alert(警戒)

   Critical(致命的)

   Error(エラー)

   Warning(警告)

   Notice(通知)

   Information(情報)

   Debug(デバッグ)

  デフォルト以外のキーを指定する場合は,コードマッピングファイルを作成して,コードマッピングファイルパス(リモート)(jp1imss.codeMappingFile)に,作成したコードマッピングファイル名を指定してください。

  コードマッピングファイルについては「JP1/Integrated Management - Service Support構築・運用ガイド」を参照してください。

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1)JP1/IM-SSサーバに次の製品が稼働していること。

JP1/Integrated Management - Service Support 10-10以降,または

JP1/Service Support 11-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1)登録先のプロセスワークボードがJP1/IM-SSサーバに定義されていること。

(2)プロパティに指定するユーザーIDがJP1/IM-SSサーバに定義されていること。

(3)プロパティに指定するロールIDがJP1/IM-SSサーバに定義されていること。

【JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を使用する場合の使用条件】

(1)JP1/IM-SSサーバとJP1/AOサーバがシングルサインオンで連携していること。

 シングルサインオンの設定方法は「JP1/Service Support構築・運用ガイド」のJP1/AO との連携機能について記述されている箇所を参照してください。

(2)案件フォームに拡張テキストデータを追加していること。

 JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能で呼び出すサービスの所属するサービスグループ名と,呼び出すサービス名に対応する拡張テキストデータをJP1/IM-SSの案件フォームに追加していること。

 案件フォームの設定方法は「JP1/Service Support構築・運用ガイド」の案件フォームのカスタマイズについて記述されている箇所を参照してください。

(3)システムプロパティファイルに拡張テキストデータの項目IDを設定していること。

案件フォームに追加した拡張テキストデータの項目IDをJP1/IM-SSのシステムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)の,JP1/AOに引き継がれる情報(サービスのサービスグループ名,サービス名)に設定してください。 

 システムプロパティファイルの設定方法は「JP1/Integrated Management - Service Support構築・運用ガイド」のJP1/AO との連携機能について記述されている箇所を参照してください。

(4)JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能で呼び出すサービスが,ローカルサーバにサービスとして存在していること。

注意事項

(1)指定しなかったプロパティは登録されません。指定しなかったプロパティを登録する場合は,JP1/IM-SSのGUIかコマンドを使用して案件情報を更新してください。

(2)次のプロパティを指定する場合は4つすべてを指定してください。

 ・jp1imss.relatedResourceGroupNameプロパティ

 ・jp1imss.relatedResourceGroupNumberプロパティ

 ・jp1imss.relatedServiceNameプロパティ

 ・jp1imss.relatedServiceNumberプロパティ

(3)次のプロパティには,「//」ではじまる値を指定しないでください。

 ・jp1imss.titleNameプロパティ

 ・jp1imss.summaryプロパティ

 ・jp1imss.relatedInformationNameプロパティ

 ・jp1imss.relatedServiceNameプロパティ

実行権限

ビルトイン Administrator

バージョン

02.00.00

タグ

Configure JP1,SS

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

JP1/IM-SS環境情報

JP1/IM-SSサーバの情報を指定してください。

表示されます。

案件基本情報

登録する案件の基本情報を指定してください。

表示されます。

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

JP1/IM-SSから連携機能でJP1/AOのサービスを呼び出すリンクを設定するための情報を指定してください。

表示されません。

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1imss.imssServerName

JP1/IM-SSサーバのホスト名

案件を管理するJP1/IM-SSサーバのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6には対応していません。

入力

無効

○ 

JP1/IM-SS環境情報

jp1imss.processWorkBoardID

プロセスワークボードID

案件を登録するプロセスワークボードのIDを指定します。

入力

無効

○ 

案件基本情報

jp1imss.entryUserID

登録者ID

案件の登録者となるユーザーのIDを指定します。

入力

無効

○ 

案件基本情報

jp1imss.ownerUserType

担当者種別

案件の担当者の種別として,「USER」または「ROLE」のどちらかを指定します。

入力

無効

○ 

案件基本情報

jp1imss.ownerUserID

担当者ID

案件の担当者となるユーザーのID,またはロールのIDを指定します。

入力

無効

○ 

案件基本情報

jp1imss.codeMappingFile

コードマッピングファイルパス(リモート)

ユーザーが定義したコードマッピングファイルを使用する場合,JP1/IM-SSサーバ上のコードマッピングファイル名をフルパスで指定します。

入力

無効

△ 

案件基本情報

jp1imss.relatedIP

JP1/AOサーバのホスト名

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。JP1/AOサーバのホスト名または,IPアドレスを指定します。IPv6には対応していません。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedPortNumber

JP1/AOサーバのコマンドを実行するhttpポート

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。JP1/AOサーバのコマンドを実行するhttpポートを指定します。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedProtocol

JP1/AOサーバのプロトコル

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。プロトコルとして通常は「http」を指定します。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedResourceGroupNumber

呼び出すサービスのサービスグループ名に割り当てる拡張テキストデータ番号

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に,拡張テキストデータ番号を指定します。拡張テキストデータ番号は,呼び出すサービスのサービスグループ名に割り当てる項目としてJP1/IM-SSのシステムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)に指定しておきます。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedServiceNumber

呼び出すサービス名に割り当てる拡張テキストデータ番号

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に,拡張テキストデータ番号を指定します。拡張テキストデータ番号は,呼び出すサービスのサービス名に割り当てる項目としてJP1/IM-SSのシステムプロパティファイル(hptl_jp1_imss_main_setting.properties)に指定しておきます。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1imss.titleName

タイトル

案件のタイトルを指定します。

入力

無効

○ 

案件基本情報

jp1imss.severity

重大度

案件に設定する重大度を指定します。

入力

無効

△ 

案件基本情報

jp1imss.summary

概要

案件の概要を指定します。

入力

無効

△ 

案件基本情報

jp1imss.relatedInformationName

関連情報の表示名

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。案件の関連情報の表示名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedResourceGroupName

呼び出すサービスのサービスグループ名

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。呼び出すサービスのサービスグループ名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

jp1imss.relatedServiceName

呼び出すサービス名

登録した案件の関連情報からJP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能を用いて,JP1/AOのサービス実行画面を呼び出す時に指定します。呼び出すサービス名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1/IM-SSのJP1/AOとの連携機能の関連情報

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1imss.imssServerName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1imss.processWorkBoardID

64文字以内の半角英数字。

jp1imss.entryUserID

64文字以内の半角英数字。

jp1imss.ownerUserType

次の値のどれかを選択する。

USER,ROLE

jp1imss.ownerUserID

64文字以内の半角英数字と下線。

jp1imss.codeMappingFile

4文字以上255文字以内の文字列。ただし「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「/」,「`」,および末尾の「¥」を除く。

jp1imss.relatedIP

255 文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1imss.relatedPortNumber

1-65535の整数値。

jp1imss.relatedProtocol

5文字以内の半角英字。

jp1imss.relatedResourceGroupNumber

1-20の整数値。

jp1imss.relatedServiceNumber

1-20の整数値。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1imss.titleName

512文字以内の任意の文字。ただし「"」,「$」,「&」,「;」,「<」,「>」,「`」,「{」,「|」,「}」,および先頭の「//」,「-」を除く。

jp1imss.severity

255文字以内の半角英数字と全角文字。

jp1imss.summary

1024文字以内の任意の文字。ただし「"」,「$」,「&」,「;」,「<」,「>」,「`」,「{」,「|」,「}」,および先頭の「//」,「-」を除く。

jp1imss.relatedInformationName

255文字以内の任意の文字。ただし「"」,「$」,「&」,「;」,「<」,「>」,「`」,「{」,「|」,「}」,および先頭の「//」,「-」を除く。

jp1imss.relatedResourceGroupName

63文字以内の半角英数字および「_」と空白。

jp1imss.relatedServiceName

64文字以内の任意の文字。ただし「"」,「$」,「&」,「;」,「<」,「>」,「`」,「{」,「|」,「}」,および先頭の「//」,「-」を除く。

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

JP1/IM-SS案件登録

JP1/IM-SS案件登録

JP1/IM-SSの案件登録

JP1/IM-SSサーバに案件を登録します。

エラー原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。