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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.4.7 JP1/PFMアラーム定義の複製

機能

このサービステンプレートは,JP1/PFMによって監視を行うシステムで,アラーム定義のコピーと定義内容の変更を行い,指定したエージェントにバインドします。

JP1/PFM - RM for Platformの監視対象サーバの監視条件を追加・変更する場合に,事前に用意したアラームテーブルのひな型を流用して,監視条件を変更したアラームテーブルをバインドすることができます。

このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。

・PFM管理サーバ

 JP1/PFM - Managerがインストールされているサーバです。

・監視対象サーバ

 JP1/PFMの監視対象として設定するサーバです。

処理の概要を次に示します。

(1)PFM管理サーバで既存のアラームテーブルをコピーし,新しいアラームテーブルを作成します。

(2)新しく作成したアラームテーブルのアラームをコピーし,新しいアラームを作成します。

(3)アラーム定義ファイルをエクスポートします。

(4)エクスポートしたアラーム定義ファイルを編集します。アラーム定義ファイルの内容を指定した内容に変更します。

(5)編集したアラーム定義ファイルをインポートします。

(6)コピー元のアラームを削除します(削除要否は選択可能)。

(7)アラームテーブルを監視対象サーバのエージェントにバインドします。

(8)アラームテーブルやアラームの定義情報またはバインド情報を出力します(以降,このファイルをアラーム情報ファイルと表記します)。

(9)編集したアラーム定義ファイルおよびアラーム情報ファイルをPFM管理サーバからJP1/AOサーバに転送します。

(10)PFM管理サーバからアラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルを削除します。

PFM管理サーバのJP1/PFM - Managerにおいてアラームテーブル複数バインド機能が有効な環境では,jp1pfm.bindMultipleAlarmTableプロパティにtrueを指定することで,このサービスで変更・インポートしたアラームテーブルを指定したエージェントに追加でバインドできます。アラームテーブル複数バインド機能が無効な環境では,該当プロパティにfalseを設定してください。該当プロパティにfalseを設定した場合は,指定したエージェントにバインドされているアラームテーブルがすべてアンバインドされ,このサービスで変更・インポートしたアラームテーブルだけがバインドされます。

common.targetStrプロパティの指定について

・正規表現の使用はサポートしていません。

・PFM管理サーバのOSがWindowsの場合に,「¥」,「[」,「]」,「*」,「.」,「@」を指定する場合は,「¥」(円記号)でエスケープする必要があります。また,「#」,「,」,「`」,「<」,「>」およびスペースを含む文字列を指定する場合は,「`」(バッククォート)でエスケープする必要があります。「(」,「)」,「$」を指定する場合は,「¥`」(円記号とバッククォート)でエスケープしてください。

・PFM管理サーバのOSがUNIXの場合に,「¥」を指定する場合は,「¥¥」と指定してください。「[」,「]」,「/」,「.」,「*」,「$」を指定する場合は,「¥」(円記号)でエスケープする必要があります。

・WindowsおよびUNIXに関係なく「"」は入力しないでください。「"」を指定する場合は,「¥0x22」と入力してください。

common.destinationStrプロパティの指定について

・PFM管理サーバのOSがWindowsの場合に,「`t」(タブ)および「`r`n」(改行)のメタ文字を使用できます。また,文字列内に「`」,「#」,「,」,「@」,「(」,「)」,「<」,「>」,「$」およびスペースを含む文字列を指定する場合は,「`」(バッククォート)でエスケープする必要があります。

・PFM管理サーバのOSがUNIXの場合,「¥t」(タブ)および「¥n」(改行)のメタ文字を使用できます。文字列内に「¥」(円記号)を指定する場合は,「¥¥」と入力してください。また,文字列内に「/」,「$」を指定する場合は,「¥」(円記号)でエスケープする必要があります。

・またWindowsおよびUNIXに関係なく「"」は入力しないでください。「"」を指定する場合は,「¥0x22」と入力してください。

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1) JP1/Performance Management - Manager 09-10-11以降

(2) JP1/Performance Management - Manager 10-00以降

(3) JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform 09-10以降

(4) JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform 10-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) AIX V6

(9) AIX V7

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1)JP1/PFM - Managerの次のサービスが起動していること。

 ・Name Serverサービス

 ・Master Managerサービス

 ・View Serverサービス

(2)コピー対象のアラームテーブルおよびアラームがJP1/PFMシステムに登録されていること。

(3)JP1/PFMのjpctool alarmコマンドの次に示すサブコマンドの使用条件を満たしていること。

 ・jpctool alarm bind

 ・jpctool alarm copy

 ・jpctool alarm delete

 ・jpctool alarm export

 ・jpctool alarm import

 ・jpctool alarm list

注意事項

(1)このサービスは,同一サーバに対してこのサービスまたは他のJP1/PFMと連携するサービスと同時に実行した場合,タスクが異常終了する場合があります。

(2)実行対象サーバのJP1/PFM - Managerがクラスタ構成の場合は,実行系ノードでサービスを実行してください。

(3)リモートおよびローカルに指定したファイルパス上のフォルダに暗号化属性が設定されている場合,指定したファイルの転送に失敗しタスクが異常終了します。詳細はファイル転送部品の注意事項を参照してください。

(4)PFM管理サーバのOSがUNIXの場合,リモートに指定するファイルパスにマルチバイト文字を使用しないでください。

(5)リモートおよびローカルに指定するファイル名が既に存在する場合,既存のファイルを上書きします。また,リモート側のファイルは削除します。そのため,指定したファイル名に誤りがないか,十分に確認してください。

(6)リモートに指定したパスのフォルダが存在しない場合は,そのフォルダを作成します。作成したフォルダは削除せずに残ります。定期的に使用しない場合は削除してください。

(7)PFM管理サーバのOSがUNIXの場合は,エージェントレス接続先に定義された接続ユーザーのデフォルトロケールでコマンドが実行されます。接続ユーザーのデフォルトロケールには,JP1/PFMがサポートするロケールを設定してください。詳細については,JP1/AOマニュアルの「部品実行時に設定される操作対象の機器のロケールについて」,「部品実行時に設定されるJP1/AOが通信で使用する文字セットについて」およびJP1/PFMマニュアルを参照してください。

バージョン

03.01.00

タグ

Configure JP1,PFM

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

監視システム情報

PFM管理サーバおよび監視対象サーバに関する情報を指定してください。

表示されます。

アラーム編集情報

アラーム編集に関する情報を指定してください。

表示されます。

出力ファイル情報

出力ファイルに関する情報を指定してください。

表示されます。

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1pfm.pfmHostName

PFM管理サーバのホスト名

JP1/PFM - Managerがインストールされたサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

監視システム情報

jp1pfm.serviceKey

サービスキー

JP1/PFM - RM for Platformのサービスキーを指定します。プロダクト名表示機能が有効の場合,プロダクト名も指定できます。

入力

無効

○ 

監視システム情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1pfm.agentServiceId

エージェントのサービスID

アラームのバインド対象となるJP1/PFM - RMのリモートエージェントまたはグループエージェントのサービスIDを指定してください。

入力

無効

○ 

監視システム情報

jp1pfm.sourceAlarmTableName

コピー元のアラームテーブル名

コピー元のアラームテーブル名を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.destinationAlarmTableName

コピー先のアラームテーブル名

コピー先のアラームテーブル名を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.sourceAlarmName

コピー元のアラーム名

コピー元のアラーム名を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.destinationAlarmName

コピー先のアラーム名

コピー先のアラーム名を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

common.targetStr

アラーム定義ファイルの変更対象文字列

ファイル内の変更対象文字列を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

common.destinationStr

アラーム定義ファイルの変更後の文字列

変更後の文字列を指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.deleteSourceAlarm

コピー元アラームの削除要否

コピー元のアラームを削除する場合はtrue,しない場合はfalseを指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.bindMultipleAlarmTable

アラームテーブル追加バインドの要否

アラームテーブル複数バインド機能が有効であり,複製したアラームテーブルを追加でバインドする場合はtrueを指定します。

入力

無効

○ 

アラーム編集情報

jp1pfm.alarmDefinitionFilePathRemote

アラーム定義ファイルパス(リモート)

アラーム定義ファイルのエクスポート先(PFM管理サーバ側)をフルパスで指定します。

入力

無効

○ 

出力ファイル情報

jp1pfm.alarmDefinitionFilePathLocal

アラーム定義ファイルパス(ローカル)

編集したアラーム定義ファイルの格納先(JP1/AOサーバ側)をフルパスで指定します。

入力

無効

○ 

出力ファイル情報

jp1pfm.alarmInfoFilePathRemote

アラーム情報ファイルパス(リモート)

アラーム情報ファイルのエクスポート先(PFM管理サーバ側)をフルパスで指定します。

入力

無効

○ 

出力ファイル情報

jp1pfm.alarmInfoFilePathLocal

アラーム情報ファイルパス(ローカル)

アラーム情報ファイルの格納先(JP1/AOサーバ側)をフルパスで指定します。

入力

無効

○ 

出力ファイル情報

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1pfm.pfmHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1pfm.serviceKey

2文字以上16文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「"」,「`」を除く。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1pfm.agentServiceId

258文字以内の半角英数字および「-」,「.」,「@」,「[」,「]」。

jp1pfm.sourceAlarmTableName

64文字以内の文字列。ただし,「¥」,「!」,「"」,「#」,「$」,「&」,「'」,「*」,「+」,「:」,「;」,「,」,「<」,「>」,「=」,「?」,「^」,「~」,「`」,「{」,「}」,「|」を除く。

jp1pfm.destinationAlarmTableName

64文字以内の文字列。ただし,「¥」,「!」,「"」,「#」,「$」,「&」,「'」,「*」,「+」,「:」,「;」,「,」,「<」,「>」,「=」,「?」,「^」,「~」,「`」,「{」,「}」,「|」を除く。

jp1pfm.sourceAlarmName

64文字以内の文字列。ただし,「¥」,「!」,「"」,「#」,「$」,「&」,「'」,「*」,「+」,「:」,「;」,「,」,「<」,「>」,「=」,「?」,「^」,「~」,「`」,「{」,「}」,「|」を除く。

jp1pfm.destinationAlarmName

64文字以内の文字列。ただし,「¥」,「!」,「"」,「#」,「$」,「&」,「'」,「*」,「+」,「:」,「;」,「,」,「<」,「>」,「=」,「?」,「^」,「~」,「`」,「{」,「}」,「|」を除く。

common.targetStr

1024文字以内の文字列。ただし,「|」,「;」,「&」,「'」,「"」,「?」,「{」,「}」,「~」,「!」,「+」,「^」および末尾の「¥」を除く。

common.destinationStr

1024文字以内の文字列。ただし,「|」,「;」,「&」,「'」,「"」,「?」,「{」,「}」,「~」,「!」,「+」,「^」および末尾の「¥」を除く。

jp1pfm.deleteSourceAlarm

次の値のどれかを選択する。

true,false

jp1pfm.bindMultipleAlarmTable

次の値のどれかを選択する。

true,false

jp1pfm.alarmDefinitionFilePathRemote

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

jp1pfm.alarmDefinitionFilePathLocal

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

jp1pfm.alarmInfoFilePathRemote

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

jp1pfm.alarmInfoFilePathLocal

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

アラームテーブルのコピー

アラームテーブルのコピー

アラームテーブルのコピー(JP1/PFM)

既存のアラームテーブルをコピーして新しいアラームテーブルを作成します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2

アラームのコピー

アラームのコピー

アラームテーブルのコピー(JP1/PFM)

アラームをコピーし,新しいアラームを作成します。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

3

アラーム定義ファイルエクスポート

アラーム定義ファイルエクスポート

アラーム定義ファイルのエクスポート(JP1/PFM)

アラーム定義ファイルをエクスポートします。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

4

アラーム定義ファイル編集

アラーム定義ファイル編集

文字列の置換

文字列を置換します。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

5

アラーム定義ファイルインポート

アラーム定義ファイルインポート

アラーム定義ファイルのインポート(JP1/PFM)

アラーム定義ファイルをインポートします。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

6

アラーム削除

アラーム削除

階層フロー部品

アラームを削除します。

− 

6-1

値判定分岐部品

コピー元のアラームの削除要否を判定します。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

6-2

アラームテーブルの削除(JP1/PFM)

コピー元のアラームを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

7

アラームのバインド

アラームのバインド

アラームのバインド(JP1/PFM - RM)

監視対象サーバにアラームテーブルをバインドします。

エラーの原因を取り除いたあと,作成したアラームテーブルを消去し,サービスを再実行してください。

8

アラーム情報の取得

アラーム情報の取得

アラームテーブルの情報取得(JP1/PFM)

アラーム情報ファイルを取得します。

必要に応じてアラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルを取得してください。

9

ファイル転送

ファイル転送

階層フロー部品

アラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルをJP1/AOサーバに転送します。

− 

9-1

ファイル転送部品

アラーム定義ファイルをJP1/AOサーバに転送します。

出力したアラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルを必要に応じて取得してください。

9-2

ファイル転送部品

アラーム情報ファイルをJP1/AOサーバに転送します。

出力したアラーム情報ファイルを必要に応じて取得してください。

10

ファイル削除

ファイル削除

階層フロー部品

アラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルをPFM管理サーバから削除します。

− 

10-1

ファイル削除

アラーム定義ファイルをPFM管理サーバから削除します。

PFM管理サーバ上のアラーム定義ファイルとアラーム情報ファイルを削除してください。

10-2

ファイル削除

アラーム情報ファイルをPFM管理サーバから削除します。

PFM管理サーバ上のアラーム情報ファイルを削除してください。