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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレート開発ガイド 


付録A.1 デバッグおよびリリースの参考情報

〈この項の構成〉

(1) デバッグおよびリリースの仕組みと違い

開発サービステンプレートをデバッグおよびリリースすると,サービステンプレートのパッケージが作成されます。サービステンプレートを検証したい場合にデバッグし,本番環境で実行できる状態にしたい場合にリリースします。

デバッグおよびリリースの仕組みを次の図に示します。

図A‒1 デバッグおよびリリースの仕組み

[図データ]

デバッグとリリースの違いを次の表に示します。

表A‒1 デバッグおよびリリースの違い

操作

目的

実行できる回数

サービステンプレートパッケージに設定される構成種別

サービステンプレートパッケージのファイル名

操作後の開発サービステンプレート編集可否

デバッグ

サービステンプレートを検証する

何回でも実行できる

デバッグ構成

ベンダーID_名称_バージョン_d.st

リリース

サービステンプレートを本番環境に適用する

1回

リリース構成

ベンダーID_名称_バージョン.st

×

(凡例)

○:編集できます。 × :編集できません。

(2) デバッグおよびリリースによって設定されるサービステンプレートおよび部品の構成種別

サービステンプレートパッケージ(*.st)内のサービステンプレートおよび部品には,デバッグまたはリリースに対応した構成種別が設定されています。サービステンプレートおよび部品に設定される構成種別を次の表に示します。

表A‒2 デバッグおよびリリースによって設定される構成種別

サービステンプレートおよび部品

設定される構成種別

デバッグした場合

リリースした場合

開発サービステンプレート

デバッグ構成

リリース構成

部品

基本部品,リリース部品(リリース構成)

リリース構成

リリース構成

開発部品(デバッグ構成)

デバッグ構成

リリース構成

注※

部品は,単体ではデバッグおよびリリースできません。開発部品は,その部品を含むサービステンプレートがリリースされるとリリース部品になります。また,開発部品は,その部品を含むサービステンプレートがデバッグされた場合,開発部品のままです。

(3) 同一のサービステンプレートまたは部品が複数あった場合のデバッグ・リリース時の動作

サービステンプレートの開発中にデバッグを繰り返す場合や,デバッグ後にリリースする場合など,同一のサービステンプレートまたは部品がすでにインポートされている場合があります。この場合,サービステンプレートまたは部品の構成種別によって,デバッグおよびリリース時の動作が異なります。

なお,「同一のサービステンプレート(同一の部品)」とは,ベンダーID,サービステンプレートID(部品ID),サービステンプレートのバージョン(部品のバージョン)が同一のものを指します。なお,部品は,サービステンプレートが使用している部品を指します。

サービステンプレートをデバッグした場合

  • サービステンプレートは,上書きされます。

  • デバッグするサービステンプレートに含まれる開発部品は,上書きされます。

  • デバッグするサービステンプレートに含まれるリリース部品は,上書きされません。

サービステンプレートをリリースした場合

  • サービステンプレートは,上書きされ,リリースサービステンプレートになります。

  • リリースするサービステンプレートに含まれる開発部品は,リリース部品になります。

  • リリースするサービステンプレートに含まれるリリース部品は,上書きされません。

(4) サービステンプレートの構成種別とユーザーのロールによる画面表示可否の関係

サービステンプレートの構成種別とユーザーのロールによって,サービステンプレートおよびサービステンプレートから作成された管理対象(サービス,タスク,履歴)の[サービス]画面,[タスク]画面での表示可否が異なります。サービステンプレートの構成種別とユーザーのロールによる,画面の表示可否の関係を次の表に示します。

表A‒3 サービステンプレートの構成種別とユーザーのロールによる画面表示可否の関係

サービステンプレートの構成種別

管理対象

[サービス]画面および[タスク]画面での表示可否

Admin

Develop

Modify

Submit

デバッグ構成

サービステンプレート

×

×

サービス

×

×

タスク

×

×

履歴

×

×

リリース構成

サービステンプレート

×

サービス

タスク

履歴

(凡例)

○:操作・表示ともにできます。 △:表示だけはできます。 × :操作・表示できません。

(5) ビルドまたはリリースする場合のサービステンプレート,サービス,タスクの削除・アーカイブ範囲

開発サービステンプレートをビルドまたはリリースする場合,サービステンプレートおよびサービスは自動で削除され,タスクは自動でアーカイブされます。デバッグサービスおよびデバッグタスクは自動で削除されます。

なお,ビルドまたはリリースに失敗した場合でも,サービステンプレートおよびサービスは削除され,タスクはアーカイブされます。デバッグサービスおよびデバッグタスクは削除されます。

図A‒2 開発サービステンプレートをビルドまたはリリースする場合の削除・アーカイブ範囲

[図データ]