Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレート開発ガイド 


4.3.1 サービス共有プロパティとは

サービス共有プロパティは,ほかのサービスと値を共有して参照したり,更新したりできるサービスプロパティです。サービスおよびタスクが参照するサービス共有プロパティの値は,システムで保持しているプロパティ値です。

また,サービス共有プロパティのうち,JP1/AOであらかじめ定義されているものをビルトインサービス共有プロパティと呼びます。

サービス共有プロパティに設定される値

サービス共有プロパティの値は,JP1/AOシステム内で1つです。そのため,サービスグループごとに異なる値は設定できません。サービステンプレートから複数のサービスを作成して,別々のサービスグループに割り当てた場合でも,サービスグループ間でサービス共有プロパティの値は共有されます。

サービステンプレート内で同じサービス共有プロパティが定義されたサービス部品を複数使用している場合でも,[サービス作成]画面または[サービス実行]画面上では1つのサービス共有プロパティとして表示されます。なお,このときのプロパティ名,説明,および表示設定には,[Service Builder Edit]画面の[プロパティ]タブの[プロパティ一覧]エリアで最上位に表示されているサービス共有プロパティの設定が適用されます。

サービス共有プロパティの値の有効範囲

プロパティの値は,[サービス作成]画面,[サービス実行]画面,および[管理]画面の[サービス共有プロパティ]エリアで設定することもできます。ただし,[サービス実行]画面で設定したプロパティの値は,そのサービスから生成されるタスクにだけ有効です。そのため,[サービス実行]画面で設定した内容は,ほかのサービスが参照しているサービス共有プロパティの値に影響しません。またサービスの実行後に,[サービス共有プロパティ]エリアなどで,プロパティ値を変更した場合でも,実行したサービスのプロパティ値には影響しません。

次の図にサービス共有プロパティを設定した場合の有効範囲を示します。

図4‒4 サービス共有プロパティを設定した場合の有効範囲

[図データ]

次の図にサービス共有プロパティを設定しない場合の有効範囲を示します。

図4‒5 サービス共有プロパティを設定しない場合の有効範囲

[図データ]

[スコープ][サービス共有プロパティ]をチェックしなかった場合,プロパティに指定した値は,対象のサービス内でだけ有効です。プロパティの値は,[サービス作成]画面および[サービス実行]画面で設定できます。