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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 運用ガイド 


7.5 JP1/AOシステムをリストアする手順(Windowsのクラスタ構成の場合)

JP1/AOのリプレースやデータベースのメンテナンスなどを実施したあと,JP1/AOのバックアップしたデータをサーバにリストアします。

重要
  • JP1/AOのバックアップ・リストア時には,タスクの詳細情報の一部(ステップ一覧および進捗状況)が削除されたり,タスクの状態が一部変更されたりします。

    バックアップ作業の前にlisttasksコマンドを実行することで,タスク詳細情報を出力しておくことができます。また,出力したタスク詳細情報を使用して,リストア後にsubmittaskコマンドを実行すると,指定日時実行タスクおよび定期実行タスクを同一の設定で別のタスクとして一括再登録できます。

  • restoresystemコマンドは,実行系サーバ(cluster.confファイルのmodeにonlineが設定されているサーバ)で実行してください。

  • backupsystemコマンドを実行して,バックアップデータを作成します。

  • バックアップ時のホストとリストア先のホストで,次の項目が同じであることを確認します。

    ・JP1/AOのインストール先のフォルダパス

    ・インストールされているJP1/AOのバージョン,リビジョンおよび限定コード※1

    ・ホスト名※2

    ・IPアドレス

    ・システムのロケール

    注※1 JP1/AOのバージョン,リビジョンおよび限定コードは,[バージョン]ダイアログボックスで確認できます。

    注※2 JP1/AOサーバのホスト名を変更する手順や,ホスト名が異なる環境に対してリプレースをする手順の中でリストアする場合は,ホスト名を同じにする必要はありません。

操作できる権限およびロール:

OSのAdministrators権限およびクラスタの管理権限を持つドメインユーザー

JP1/AOシステムをリストアするには(クラスタ構成の場合):

  1. 実行中,応答待ち中,異常検出,長期実行中,および停止中の状態のタスクがないことを確認します。ある場合は,タスクを実行停止するか,正常終了または失敗の状態になるまで待ちます。

  2. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトをオフラインにします。

    • HAutomation Engine Web Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web Service

    • HBase 64 Storage Mgmt SSO Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

  3. hcmds64srvコマンドにstopオプションを指定して実行し,JP1/AOシステムを停止します。

  4. クラスタソフト上に登録されているサービス「HiRDB/ClusterService _HD1」をオフラインにします。

  5. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトのフェールオーバーを抑止します。

    クラスタソフトで,リソースが失敗状態になった場合は再起動しないよう設定します。

    • HiRDB/ClusterService _HD1

    • HBase 64 Storage Mgmt SSO Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service

    • HAutomation Engine Web Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

  6. 実行系サーバの共有ディスクをオンラインにします。

  7. 実行系サーバでrestoresystemコマンドを実行して,JP1/AOの設定情報やデータベース情報をリストアします。

    ヒント

    restoresystemコマンドでは,次のファイルはリストアされません。必要に応じて手動で再配置してください。

    • https接続用のSSLサーバ証明書ファイル

    • https接続用の秘密鍵ファイル

    • 公開鍵認証用の秘密鍵ファイル

    https接続用のファイルはuser_httpsd.confファイル,公開鍵認証用のファイルはユーザー設定プロパティファイル(config_user.properties)で定義されている,それぞれの格納先に配置してください。

  8. hcmds64srvコマンドにstopオプションを指定して実行し,JP1/AOシステムを停止します。

  9. 実行系サーバで,リストア先の環境に合わせて,次の定義ファイルを再設定します。

    これらの定義ファイルは,バックアップはされますが,リストアはされません。

    • 外部認証サーバ連携コンフィグファイル(exauth.properties)

    • セキュリティ定義ファイル(security.conf)

    • ポート番号変更の設定(user_httpsd.conf)

    なお,定義ファイルは次のフォルダに格納されています。

    • バックアップ先フォルダ\HBase\base\conf

    • バックアップ先フォルダ\HBase\base\httpsd.conf

  10. 実行系サーバで,JP1/AOとWebブラウザー間のポート番号との通信で使用するポート番号を変更している場合は,ポート番号の変更手順に従い再設定します。

  11. JP1/AOとWebブラウザー間でhttps接続を使用している場合は,実行系サーバでhttps接続を有効にします。

  12. 手順8,手順9,手順10,手順11を待機系サーバでも実行します。

  13. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトのフェールオーバーを有効化します。

    クラスタソフトで,リソースが失敗状態になった場合は現在のノードでリソースの再起動を試みる設定と,再起動に失敗した場合は対象のリソースをフェールオーバーする設定をします。

    • HiRDB/ClusterService _HD1

    • HBase 64 Storage Mgmt SSO Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service

    • HAutomation Engine Web Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

  14. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトをオンラインにします。

    • HiRDB/ClusterService _HD1

    • HBase 64 Storage Mgmt SSO Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web Service

    • HBase 64 Storage Mgmt Web SSO Service

    • HAutomation Engine Web Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

操作結果:

指定したホストにデータがリストアされます。