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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 構築ガイド 


3.2.4 LDAP検索用情報を登録する

Active Directory連携ではDNが必要な簡易認証を使用します。また,Active Directoryでユーザー情報を検索するために,LDAP検索用情報が必要です。

なお,LDAP検索用情報は,次の情報のことです。

JP1/AOにログインするユーザー情報が,DIT(Directory Information Tree)構造として1つのDNの直下に列挙されているかどうかで,登録するLDAP検索用情報が異なります。そのため,DIT構造を確認してから,LDAP検索用情報を登録します。ただし,グループ連携する場合は,DIT の構造によらず,LDAP 検索用ユーザーの登録が必要です。

  1. DITの構造を確認して必要な作業を決定する

    • JP1/AOとActive Directory連携するすべてのユーザーのユーザーエントリーが,特定のDNの直下に列挙されているDITの構造では,LDAP検索用ユーザーの登録は不要です。

      次にLDAP検索用ユーザーの登録が不要なDITツリー構造の例を示します。

      図3‒1 DITツリー構造の例(LDAP検索用ユーザーの登録が不要な場合)

      [図データ]

      この例ではすべてのユーザーエントリーが,1つのDN「cn=Users,dc=example,dc=com」の直下に列挙されているので,LDAP検索用ユーザーの登録は不要です。LDAP検索用ユーザーの登録が不要の場合,2.の手順を実行します。

      ただし,この例の条件を満たしたときでも例外として,同じユーザーでユーザーエントリーのRDNの属性値とJP1/AOのユーザーIDが一致しないことがある場合は,LDAP検索用ユーザーの登録が必要になります。この場合,3.の手順を実行します。

    • JP1/AO とActive Directory 連携するユーザーのユーザーエントリーが,Active Directory で複数のDN の下に列挙されているDIT の構造では,LDAP 検索用ユーザーの登録が必要です。

      Windows環境において,検索ユーザーDNに日本語は利用できません。

      次にLDAP 検索用ユーザーの登録が必要なDIT ツリー構造の例を示します

      図3‒2 DITツリー構造の例(LDAP検索用ユーザーの登録が必要な場合)

      [図データ]

      この例ではユーザーエントリーが2つのDN「ou=Tokyo,dc=example,dc=com」および「ou=Osaka,dc=example,dc=com」の下に列挙されているので,LDAP検索用ユーザーの登録が必要になります。

      LDAP検索用ユーザーの登録が必要な場合,3.の手順を実行します。

  2. LDAP検索用ユーザー登録が不要な場合の作業を実行する

    次の表に従って,外部認証サーバ連携コンフィグファイルに情報を登録します。

    表3‒6 外部認証サーバ連携コンフィグファイルの設定(LDAP検索用ユーザーの登録が不要の場合)

    キー名

    設定内容

    auth.ldap.サーバ識別名.attr

    ユーザーエントリーのRDNの属性名

    auth.ldap.サーバ識別名.basedn

    ユーザーエントリーの1つ上のDN

    注※ キー名 auth.server.nameで定義した設定内容を登録する。

  3. LDAP検索用ユーザーの登録が必要な場合の作業を実行する

    • hcmds64ldapuserコマンドを使用してLDAP検索用ユーザーを登録します。

    • 次の表に従って,外部認証サーバ連携コンフィグファイルに情報を登録します。

      表3‒7 外部認証サーバ連携コンフィグファイルの設定(LDAP検索用ユーザーの登録が必要な場合)

      キー名

      設定内容

      auth.ldap.サーバ識別名.attr

      ユーザーIDを持つ属性名

      auth.ldap.サーバ識別名.basedn

      検索起点とするDN

      注※ キー名 auth.server.nameで定義した設定内容を登録する。