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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 導入・設計ガイド 


2.1 運用手順を自動化するための機能

JP1/AOを使用して,運用手順を自動化できます。運用手順の自動化の流れと,自動化に必要な主な機能を紹介します。

図2‒1 運用手順の自動化の流れ

[図データ]

運用手順を定義した多彩なテンプレートを提供 - サービステンプレートの管理

JP1/AOでは,運用手順を定義した,さまざまなテンプレート(サービステンプレート)を提供しています。

ユーザーは,業務に合わせてサービステンプレートを選択し,JP1/AOにインポートします。インポートすると,自動化された運用手順をサービスとして実行できるようになります。

ユーザーは,JP1/AO提供のサービステンプレートをそのまま使用するだけではなく,新しくサービステンプレートを作成して,独自の運用手順を定義することもできます。

注※

JP1/AOが提供するサービステンプレート(JP1/AO同梱およびJP1/AO Content Pack)以外のユーザーが作成したサービステンプレートは,製品サポートの対象外となります。ただし,製品サポート対象外のサービステンプレートであっても,そこから呼び出されるJP1/AOが提供する部品(JP1/AO同梱およびJP1/AO Content Pack)については製品サポートの対象となります。

運用手順や業務に沿ったサービスを作成 - サービスの作成

インポートしたサービステンプレートに環境に応じた情報を入力し,サービスを作成します。1つのサービステンプレートから,運用手順や業務に沿った複数のサービスを作成できます。

業務に合わせたスケジューリング - サービスの実行

サービスの実行に必要な情報やスケジュール種別を入力して,サービスを実行します。サービスを実行すると,タスクが生成され,ユーザーが指定した日時に自動処理が開始されます。スケジュール種別には,即時実行のほかに,曜日指定,月末指定などの繰り返し実行,また,特定の日時にサービスを実行するための日時指定実行などが指定できるため,ユーザーの実務に合わせた細かなスケジュールが立てられます。

設定値の共有で入力・変更の手間を削減 - サービス共有プロパティの管理

JP1/AOでは,サービスに設定する値を複数のサービスで共有できます。共有する設定値をサービス共有プロパティと呼びます。

例えば,共通のサーバの管理を目的としたサービステンプレートを使用する場合に,その接続先サーバのホスト名,ユーザーID,およびパスワードをサービス共有プロパティとして定義しておくことで,サービス実行ごとにサーバ情報を入力する手間を軽減できます。

図2‒2 サービス共有プロパティとサービスの関係

[図データ]

業務ごと,部署ごとなど,用途に合わせた分類と検索 - タグの設定

サービステンプレート,サービスには,用途や種類を示すタグを設定できます。また,そのタグをキーにして検索することもできます。

1つのサービスには複数のタグを設定できるので,業務ごとや部署ごとなど,状況に応じた検索結果が得られます。