2.5.3 管理対象を登録する
JP1/OAで管理する対象(管理対象)を,JP1/OAに登録します。管理対象として登録した機器またはアプリケーションに対して,JP1/OAでの監視が開始されます。
(1) 登録方法を確認する
登録方法には,管理ソフトウェア登録と探索があります。管理ソフトウェア登録は機器またはアプリケーションを管理する管理ソフトウェアを登録する方法,探索は機器を直接登録する方法です。管理ソフトウェア登録で管理ソフトウェアを登録すると,登録した管理ソフトウェアで管理されているすべての機器またはアプリケーションがJP1/OAでの管理対象となります。探索で登録すると,機器を管理対象にするかどうかを管理者が1つ1つ選択できます。
登録方法の選択
管理ソフトウェア登録と探索のどちらの方法を使用するかは,次の図に示すように,登録対象の種別によって異なります。
登録方法
ここでは,JP1/OAの管理対象ごとに,どの方法でJP1/OAに登録するかを確認します。
JP1/OAの管理対象としたいアプリケーションや機器の種類(リソース)を次の表に当てはめて,実施する必要のある登録方法を確認します。
リソース |
管理ソフトウェア登録 |
探索 |
|
---|---|---|---|
仮想マシン |
VMware |
○ |
− |
Hyper-V |
− |
○ |
|
物理ホスト |
− |
○ |
|
ストレージ |
− |
○ |
|
IPスイッチ |
− |
○ |
|
FCスイッチ |
− |
○ |
|
アプリケーション |
○ |
− |
(凡例)○:登録できます −:該当しません
(2) 管理ソフトウェア登録でvCenterを登録する
[vCenter]タブから管理ソフトウェア登録を実行して,vCenterを登録します。登録したvCenterで管理されているすべての機器がJP1/OAでの管理対象となります。
操作手順
-
[管理]タブを選択し,左ペインで[ITリソース登録]-[管理ソフトウェア登録]を選択します。
-
[vCenter]タブを選択し,[コレクターの追加]ボタンをクリックします。
-
[コレクターの追加]ダイアログで情報を入力し,[OK]ボタンをクリックします。
-
登録した管理ソフトウェアの接続結果が[接続成功]になっていることを確認します。
-
手順2から手順4までを繰り返して,ほかのvCenterを登録します。
-
左ペインで[ITリソース登録]-[リソース管理]を選択します。
-
[リソース管理]画面の[管理対象のリソース]タブで各タブを選択し,管理ソフトウェア登録で登録した範囲の機器が表示されていることを確認します。
(3) 探索で管理対象とする機器を登録する
探索で機器を探索して,探索された機器をJP1/OAに登録します。
操作手順
-
[管理]タブを選択し,左ペインで[ITリソース登録]-[探索]を選択します。
-
[探索]画面で[認証情報]タブを選択し,[認証情報の追加]ボタンをクリックします。
管理対象としたい機器に接続するための認証情報を定義します。
-
[名称]に,認証情報を識別する任意の名称を付けます。
-
[対象]で,管理対象としたい機器の種類に応じて,次の項目を選択します。
-
[WMI]:WindowsまたはHyper-Vを管理対象としたい場合
-
[SSH]:Linux,HP-UX,AIXまたはSolarisを管理対象としたい場合
-
[SNMP]:IPスイッチまたはFCスイッチを管理対象としたい場合
-
[SMI-S WBEM]:ストレージまたはFCスイッチを管理対象としたい場合
-
-
機器の認証情報を入力し,[OK]ボタンをクリックします。
認証情報が登録されます。
-
手順2から手順5までを繰り返して,管理対象としたい機器の認証情報を登録します。
-
[探索]画面で[探索条件の設定]タブを選択し,[探索範囲の作成]ボタンをクリックします。
-
[探索範囲の作成]ダイアログで,次の項目を入力します。
-
[名称]:IPアドレスの範囲を示す任意の名称
-
[探索範囲]:管理対象としたい機器が存在するIPアドレスの範囲
- メモ
-
[分類ラベル]に任意の名称を設定しておくと,[E2Eビュー]画面でラベル名ごとにホストがグルーピング表示されるため,環境の切り分け(例えば,クラウド環境とオンプレミス環境の区別)などに便利です。
-
-
登録したIPアドレスの範囲に対応する認証情報をチェックします。
-
[OK]ボタンをクリックします。
登録したIPアドレスの範囲と,登録した認証情報が関連付けられて登録されます。
-
手順7から手順10までを繰り返して,ほかのIPアドレスの範囲とほかの認証情報も登録します。
-
[探索]画面で[探索条件の設定]タブを選択し,登録したIPアドレスの範囲が設定されている[名称]をチェックします。
-
[リソースを探索]ボタンをクリックします。
探索で発見されたすべての機器を管理対象にしたい場合(自動で管理対象を登録)
-
[発見したリソースを自動的に管理対象にする]にチェックが付いていることを確認します。
-
[OK]をクリックします。
探索で発見された機器を,1つ1つ確認して管理対象にしたい場合(手動で管理対象を登録)
-
[発見したリソースを自動的に管理対象にする]のチェックを外します。
-
[OK]をクリックします。
-
[リソース管理]画面で[未確認のリソース]タブを選択し,管理対象にしたい機器を選択して[リソースを管理対象にする]ボタンをクリックします。
-
-
[管理]タブを選択し,左ペインで[ITリソース登録]-[リソース管理]を選択します。
-
[リソース管理]画面で[管理対象のリソース]タブを選択し,管理対象の機器が表示されていることを確認します。
(4) 管理ソフトウェア登録でJP1製品を登録する
アプリケーションを含めたIT基盤システムを管理したい場合,[アプリケーション]タブから管理ソフトウェア登録を実行して,連携するJP1製品を登録します。登録したJP1製品で管理されているすべてのアプリケーションがJP1/OAでの管理対象となります。このマニュアルでは,Windows版のJP1製品を登録する場合を例に説明します。
前提条件
JP1製品がインストールされているWindowsサーバで,次のどちらかの条件が満たされている必要があります。
- Windows の管理共有が有効である
- フォルダの共有設定が有効である
操作手順
-
[管理]タブを選択し,左ペインで[ITリソース登録]-[管理ソフトウェア登録]を選択します。
-
[アプリケーション]タブで[コレクターの追加]ボタンをクリックします。
-
[コレクターの追加]ダイアログでコレクター名を入力し,連携するJP1製品を選択します。
-
JP1製品がインストールされたサーバの種別を選択します。
-
情報を入力し,[OK]をクリックします。
- メモ
-
各サーバからアプリケーションの構成情報を取得するために,管理共有を選択するか,設定した共有フォルダの情報を指定します。Windowsの管理共有と共有フォルダの設定については,マニュアル「JP1/Operations Analytics 構築・運用ガイド」を参照してください。
-
登録した管理ソフトウェアの接続結果が[接続成功]になっていることを確認します。
-
手順2から手順6までを繰り返して,連携するほかのJP1製品を登録します。
-
左ペインで[ITリソース登録]-[リソース管理]を選択します。
-
[リソース管理]画面の[管理対象のリソース]タブで[アプリケーション]タブを選択し,管理ソフトウェア登録で登録したJP1製品の管理対象であるアプリケーションが表示されていることを確認します。
次の作業
管理対象の機器とお客様の利用状況を関連付けます。