17.7.1 DBMSのトラブル
DBMSの発生トラブル別に、その要因および調査方法を次に示します。
- 〈この項の構成〉
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(1) DBMSの環境が誤っているか、または破壊されている
次に示す要因が考えられます。
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DBMSクライアントのDLLの読み込みに失敗した。
資産管理サーバと資産管理データベースサーバを分散している場合、DBMSのクライアント環境が正しくインストールされているか確認してください。
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DBMSドライバが存在しない。
DBMSのクライアント環境が正しくインストールされているか確認してください。
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DBMSへの同時接続数が超過している。
DBMSで利用可能な同時接続数を上回る接続を行う運用になっていないか、設定した内容が正しいか確認してください。
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ネットワークの設定が、DBMSサーバまたはそれを含むネットワークに到達できない設定になっている。
DBMSサーバの存在するネットワークへの通信路設定および、DBMSサーバが認識可能かどうかを確認してください。
(2) 資産管理データベースへの接続がエラーになる
次に示す要因が考えられます。
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DBMSサーバが起動されていない、閉塞中、または停止仕掛かり中である。
DBMSが正しく運用されているかを確認してください。
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ネットワークの設定が、DBMSサーバまたはそれを含むネットワークに到達できない設定になっている。
DBMSサーバへの通信路を確認してください。
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接続時に指定したユーザIDまたはパスワードに誤りがある。
ユーザIDまたはパスワードが正しいかを確認してください。
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DBMSサーバのトラブルによるタイムアウト、リソース不足などが発生している。
DBMSの稼働状態を確認してください。
(3) スクリプトの実行でエラーになる
次に示す要因が考えられます。
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ディスクのアクセスに失敗している。
ディスクが満杯、アクセス権の問題、またはI/Oエラーなどが発生していないかを確認してください。
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トランザクションログが満杯である。
Asset Consoleのログにトランザクションログの満杯を示すメッセージが出力されている場合には、DBMSのトランザクションログの設定を確認してください。この場合、トランザクションログの取得を中止するか、または定期的にバックアップを取得する運用にすることをお勧めします。
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排他制御によるロックエラーまたはデータベース接続のタイムアウトが発生している。
DBMSの稼働状態を確認してください。
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スクリプトのバッファのオーバーフローが発生している。
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スクリプトの構文が誤っている。
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対象のテーブルが存在しない。
環境をカスタマイズしている場合、カスタマイズの内容に問題がないかを確認してください。
(4) 資産管理データベースの作成時に、エラーが発生して実行が停止する
データベース格納先のディスク容量、またはデータベース作成時に指定したデータベースの容量が満杯になっているおそれがあります。
データベース作成時に表示される、データベースの詳細設定のダイアログの「サイズ」、「管理領域」および「動作領域」の分だけ容量に空きがあるディスクに、資産管理データベースを再作成してください。
(5) ログイン画面は表示されるが、「ページを表示できません」といったメッセージが表示されて、ログインできない
資産管理データベースが作成されていない可能性があります。
必ず、事前に[サーバセットアップ]ダイアログを起動して、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を入力して、[OK]ボタンをクリックしてください。
ログインIDやサービス名は、予約語を避けてください。予約語はAsset Consoleのインストール先フォルダに格納されているRESWORDS.TXTを参照してください。
そのあとで、資産管理データベースを作成してください。
(6) データベース接続の認証に失敗する
次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。
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KDAM5001-E[HY000](状況に応じて出力される文字列)KFPA11561-E
これは、Asset Consoleの稼働後に、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」のどちらかを変更した可能性があります。
[サーバセットアップ]ダイアログを起動して、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を、資産管理データベースを作成したときの状態に戻してください。
運用中に、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を別の値には変更できません。
(7) データベース通信エラーが発生しているか、またはデータベース内でエラーが発生している
次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。
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KDAM5001-E[HY000](状況に応じて出力される文字列)KFPA11723-E
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KDAM5001-E[HY000](状況に応じて出力される文字列)KFPA11728-E
これは、DBMSサーバが起動中、閉塞中または停止中の可能性があります。次に示す内容を確認してください。
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サービス「HiRDB/EmbeddedEdition _AM1」が起動しているかを確認してください。停止している場合は、Administrators権限を持つユーザでjamemb_dbstart.batを実行し、起動してください。完全に起動してから、World Wide Web Publishing Serviceを再起動してください。
ログの詳細については、マニュアル「HiRDB Version 8 メッセージ」を参照してください。
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ネットワークケーブルがAsset Consoleのサーバに対して確実に接続されていることを確認してください。ネットワークケーブルがサーバから抜かれた場合、データベースとAsset Console間の通信ができなくなります。
(8) データベース容量不足が発生している
次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。
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KDAM5001-E[HY000](状況に応じて出力される文字列)KFPA11756-E
これは、データベース領域がページ不足になっているおそれがあります。
資産管理データベースを再編成してください。再編成してもエラーメッセージが出力される場合は、資産管理データベースを再作成して、サイズを変更してください。
資産管理データベースを再編成する手順については、「18.2.1 [データベースマネージャ]ダイアログからの資産管理データベースの再編成」または「18.2.2 コマンドでの資産管理データベースの再編成」を参照してください。また、資産管理データベースのサイズを変更する手順については、「付録F.2 データベースのサイズの変更」を参照してください。
(9) 資産管理データベースを作成したドライブの空き容量が減少している
データベースの作業表用ファイル(SQL文を実行するときに必要とする一時的な情報を格納するファイル)の容量が自動拡張によって、ドライブの空き容量を圧迫しているおそれがあります。
作業表用ファイルの容量は、大量の検索結果を出力したときに自動拡張されます。資産管理データベースを作成したドライブの空き容量が圧迫された際には、jamemb_workcomp.exeを実行することで、作業表用ファイルで自動拡張された領域を解放できます。
ここでは、データベースの作業表用ファイルで、自動拡張された領域を解放するjamemb_workcomp.exeの機能、形式、戻り値およびコマンド実行時の注意事項について説明します。
jamemb_workcomp.exeは次のフォルダに格納されています。
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\exe
(a) 機能
データベースの作業表用ファイルで、自動拡張された領域を解放します。
(b) 形式
jamemb_workcomp.exe
(c) 戻り値
次の戻り値を返します。
戻り値 |
内容 |
---|---|
0 |
正常終了。 |
11 |
オプションの書式に誤りがあります。 |
101以上 |
そのほかのエラーで終了しました。 |
(d) コマンド実行時の注意事項
Administrators権限を持つユーザでjamemb_workcomp.exeを実行してください。
(10) 「KFPO00107-E」のメッセージが出力される
データベースマネージャを操作時に「KFPO00107-E」のメッセージが出力された場合は、メモリ不足などで作業ファイルが破壊されている、または完全にプロセスが終了する前にDBのサービスを起動した可能性があります。この場合、データベースマネージャで再度実行してください。それでも回避されない場合は、次の(a)(b)に示すファイルをすべて削除して環境を回復したあとに、再度実行してください。(b)については、存在していない場合は削除する必要はありません。なお、回復手順実行後、エクスプローラなどの他アプリケーションで<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\aimdb\tmpにアクセスしたまま再実行しないでください。
- (a)
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥filmng.dat
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥flg.dat
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥shmmng.dat
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- (b)
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥~pdatmode
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥~pdipcid
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥oslmqid
-
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥oslsmid
-
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥pdprcsts
-
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥scdqid1
-
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥scdqid2
-
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥pdommenv
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥tmp¥pdommenv
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥shmの下の全ファイル
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥semmng.dat
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<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥msgmng.dat
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